このブログで、これまで多くの方に読まれた記事のひとつに、「長期政権の歴代法務大臣一覧」がある。2020年7月18日に1番最初の記事を書いて以来、何回か追加してきて、これまで4回書いてきた。
現政権を歴代法務大臣一覧から振り返る
元法務大臣・山下貴司に統一教会問題 追記
法務大臣一覧表 続編(葉梨法相発言で、さらに明確化!)
長期政権の歴代法務大臣一覧 続々篇
そして、この10月1日に石破政権となって選ばれた牧原秀樹法務大臣については、まだ書いていなかった。
ただ、法務大臣になって早々、翌日の産経新聞に<ネット中傷に「全員逮捕だ」 新法相の牧原秀樹氏、幼児への暴行加害者は「死刑で足りぬ」>という記事が出た。(早い、もう出たか~)と思った。
少し転載させてもらうが、全文は上のタイトルをクリックすると全文が読める。
日米両国で弁護士として従事した経験を持ち、政界進出後は法務や環境、教育分野などの議員連盟などでも活動する。地元・衆院埼玉5区で立憲民主党の枝野幸男元代表に対し、平成17年衆院選以来6回連続で敗れており、駅前で辻立ちと電車通勤が日課の苦労人だ。周辺からは「真面目」「優秀」と評価する声が少なくない。
SNSではネット上の誹謗(ひぼう)中傷や子供に対する性的暴行には厳罰化で臨む姿勢が目立っている。(中略) 今年8月にはパリ五輪の出場選手に対するSNSの誹謗中傷を問題視し、Xで「全員逮捕すべきだ」「発信者は容易に特定できるので1人残らず処罰すべきだ」と投稿。5年7月にSNSで誹謗中傷されたタレントが急死した際は「誹謗中傷をして侮辱罪などの刑法犯に該当する者は『すべて』逮捕すべきだ」と書き込んだ。
5年6月には30代の父親が当時2歳の義理の娘を暴行して死亡させた事件を巡り、「死刑でも足りないくらいの思い」と投稿した。同年2月には高速道路上などでの悪質なあおり運転の犯人に対しても「死刑があれば死刑でもやむを得ないくらいに感じます」と書き込んだ。
これを読むと、経歴はよさそうなのに、SNSを読んだ途端(法務大臣に相応しい人だろうか?)と疑問になった。
しかも、それで終わらなかった。さらに10月8日には、旧統一教会との関係が発覚!
日経新聞の<牧原法相、旧統一教会の会合37回出席 23年2月に報告>によると・・・
牧原氏は7日の衆院本会議で、立憲民主党の吉田晴美氏への答弁に旧統一教会との接点を認めた。「自民党としては旧統一教会および関連団体との関係を未来に向けて絶っていくことを徹底していると認識しており、私も一切の関係を絶っている」とした。
翌日8日の記者会見で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関連の会合に秘書などの代理を含め過去37回出席していたと明らかにした。自民党が2022年9月に実施した接点確認調査に報告しておらず、23年2月に最終的な報告をしたと説明した。報告が遅れた理由について「10万件を超える日程の中でどれが(旧統一教会関連の会合に)当たるのか選ぶのが難しかった。党本部には最初の期限のときに調査中であると伝え、都度相談しながら調査を続けた」と述べた。
つまり、旧統一教会との接点の報告が遅れたことによって石破氏が把握し損ねた(?)が、立憲の追求で同教会との関係が明白になった人だったのだ。そして、それでも、大臣の続投を首相が許し、昨日の衆議院選挙を迎えた。結果、私が書く前に埼玉5区の選挙民が2万票差で立憲の枝野幸男選び、牧原氏は落選!比例でも惜敗率が低いため落選!
ついでながら、読売新聞の<石破内閣の閣僚らの落選相次ぐ、小里農相は辞意も…霞が関の官僚「これから補正予算案もあるのに」>によると、
鹿児島3区では、農相の自民・小里泰弘さん(66)が議席を失った。28日未明、鹿児島県薩摩川内市の事務所で取材に応じ、「議員ではなくなるわけだから、当然大臣でもなくなる」と辞意を漏らした。 東京・霞が関の官僚たちからは不安の声が聞かれた。
牧原法相と門山宏哲・法務副大臣がそろって落選した法務省では28日朝、始業前から多くの職員が出勤し、対応に追われた。弁護士でもある牧原法相は法務行政に明るく、再審制度の見直しなど重要課題を抱える同省を率いるリーダーとして、官僚からの期待は大きかった。
気づかなかったが、法務副大臣も落選していたのか!驚いた。
2020年、安倍政権時に「適材適所で選び、何人にも代えがたい」と定年延長のために検察法改正までして検事総長にしようとされた黒川検事長が、コロナ下の賭け麻雀であえなく辞職に追い込まれたことを思い出させるお粗末な自民党の人選だ!(詳細は、ココの東洋経済から)
振りかえれば、書いてきたように、法務大臣には特に酷い人たちが選ばれ続けているが、さすがに今回は選挙民がこのタイミングでNO!と不信任を突きつけた形になった。当然、辞職か更迭になってしかるべきだろうが・・・。まだ、ボロボロの自民党に「適材適所」で問題がないと言える人材がいるのだろうか?
*因みに、自民党は今回の選挙で、菅原一秀元経済産業相(選挙区内で香典や祝儀など計約80万円相当を配ったとして、2021年に公職選挙法違反で東京簡裁から罰金40万円と3年間の公民権停止の略式命令を受けたが、今年7月に公民権が回復)を、選挙直前の10月9日に自民党への復党を許し、この選挙では、無所属で東京9区で立候補した菅原氏を推薦とした。しかし、選挙民は許さず落選に! しかも、この菅原氏を 公明党も推薦していた。
そもそも、公明党は、自民党さえ裏金問題で非公認とした埼玉13区の無所属三ツ林候補を推薦。そこには、公明党の石井新代表が出馬する埼玉14区の一部が区割り変更前の三ツ林氏の選挙区で、その地盤を継ぐ代わりに三ツ林氏に推薦を出した?との疑い報道もあった。そんな党利党略で推薦を出す公明党に、学会員もさすがに嫌気がさしたのだろうか。三ツ林氏のみならず、石井公明党新代表も落選した! (読売新聞ココと、週刊文春10月24日号参照)
甘い考えの自民党・公明党に、国民がかなりお仕置きを加えた選挙となったが、本当はもっともっときついお仕置きを受けて然るべき長期政権だったのではないか。ここに至っても まだ第1党を維持した自民党と、これでもまだ離れる決断ができない公明党に、国民がさらにしっかりお灸をすえないといけないのではないか。これから、さらに厳しく見守り続け、声を上げていかないといけなそうだ。
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