すみません。こんなにしっかり見られるとは思わず、「2016年1月の惑星」でお知らせをしませんでした。
1月9日夜から10日にかけての「アルデバラン食」。
偶然にも、月を大きく撮ろうと思ってズームしたら、あまりに近くに明るい星がいるので調べました。
月がちょうど冬の星座オリオン座の右上、おうし座のアルデバランのそばに来ていたのでした。月の右やや下に2つ非常にくっついている星があるのですが、それもおうし座の星です。
ふと、「天文年鑑」を広げてみると、私がみた後に夜中にかけて、月がこのアルデバランを後ろに隠してしまう「食」という現象が起こることもわかりました! こんなにしっかりアルデバランと月と2つの星が見えているので、これは千載一遇のチャンス!!!!
写真の大きさが一定していないので難しいかもしれませんが、画面を拡大したりしながら、是非月の欠けている面に向かい合っている小さい星アルデバランと、その反対にある2つの並んだ2つの星☆☆の間を、月が移動しているのを感じ取ってみて下さい。ほぼ1時間ごとになっています。
そして、最後は・・・
ズームして見ますよ~~~~~~!
もう、月にくっつきそうになったアルデバランです。
どうなる、どうなる????
消えました。
もう一度大きいお月様の後ろから出て来るにはだいぶ時間がかかりそうなので、ここで私も諦めました。
でも、偶然に見ることができた月が星を食べる姿、面白かった~~~~~~。
このスピード、いったい何のスピードでしょうか?
星たちも動いているのは、アルデバランと月の位置関係が変化してだんだん西の地平に落ちて行く様子で分かりますね。
これ、私が勝手に傾けて撮ったのではないんですよ<笑>。この撮影の間に月はどんどん西に傾いていったんです。
観察を始めた時から、消えるまで約3時間弱。地球の自転は24時間で1周ですから、その8分の1の時間。つまり、360度を8で割ったざっと45度も動いたお月様を追っかけた勘定になりますよね。
では、この月がアルデバランに近づいていったスピードはいったいなんの動きなんでしょう?
実は、偶然にも昨日のこのブログで、雲と遊ぶお月様の動画をリンクで公開。月が地球の自転で動いていく感じをつかんで頂いたのですが(もちろん雲も若干動いていたとは考えられますが・・・)、この「食」のスピードはそれに比べて大変ゆっくりでした。
しかも地球の自転に従って動く星たちの動きに遅れをとって月が追い抜かれてい区感じです。
はてさて、なんで月は星たちに遅れをとって追い抜かれたのでしょうか???
星たちはみんな地球の自転に合わせて一緒のスピードで動いていくのに・・・
それは、月が地球を回っているからです。
このスピードで地球の周りをまわっているから、月は満ち欠けをする不思議な地球の惑星として、地球の人の目を惹き楽しませてくれているのです。
眩しいほどに明るくなってきたあの大きな月が地球の周りを回っている不思議。
この「食」を体感することで、月の魅力にますます惹きつかれてしまいましたよ。
世の中は、本当に不思議に満ちていて、私たち人間の存在は宇宙の天体の動きの中では本当に小さな存在だと感じました。
写真で追体感して頂けたでしょうか?写真では難しそうですね。
次に「食」の機会がある時は、月初の「今月の惑星」のコーナーで是非ご紹介しますので、皆様も是非 自分で体験してみてください。
そして、今日の月です。
仕事を終えて、外に出るとお月様がお迎えしてくれていました。
さあ、明日はもっと丸くなって現れますよ!!!