このところ日課となっているゴルフの練習をするため裏庭に出ると桜が満開の頃を迎えていた。どこからともなく小鳥たちの賑やかなさえずりが聞こえてくる。大自然の営みに心を奪われ、しばしうっとりしていた。春爛漫を謳歌しよう。
女房どのの退職の翌日、次女の有紀さんが九州大学大学院人間環境学府実践臨床心理学専攻の専門職学位課程を修了し、臨床心理士修士の学位を得た。
25日、箱崎キャンパスにある人間環境学府では、伊都キャンパスでの全体での学位記授与式終了後の午後4時半から各専攻ごとに学位授与が行われることになっており、そこに女房どの共々参列した。
実践臨床心理学専攻の学位記授与式は、総合臨床心理センター1階のセンタープレイルームで行われた。おそらくは研究室の先生のお人柄が映し出されているのだろう式は終始、アットホームで和やかで笑いの絶えないほのぼのとしたものであった。しかし、先生方のお祝いの言葉の中から、そのほのぼのとした雰囲気とは異なり、九大が日本の臨床心理をリードしてきたという誇りのもと、学生にとっては困難かつ、厳しい学究の日々であったことをうかがい知ることができた。それ故だろう先生は学生の頑張りを称えながら、一人ひとりに学位記を手渡され、握手をされておられた。
式終了後は、みな思い思いに記念写真の撮り合いに興じていたが、その合間を縫って有紀さんが研究室の先生を始め、お世話になった先生方や親しくしてきた友人らを紹介してくれた。
やがて後輩の学生らも加わり、交歓の輪はしばらくほどけそうもなく 、私たちはそっと式場を後にして、その日の投宿先の5TH HOTELへと向かった。
このところ福岡での宿泊にはホテルフォルツァというところを利用していた。だが、今回は那珂川に面し、テラス付きで浴室から博多の夜景が一望できる部屋が取れたので5THというホテルにした。いずれにしろ、有紀さんたちと飲むのに博多は都合がいい。
有紀さんたちとの待ち合わせの時刻まで十二分に時間があったので、ぬるめのお湯にたっぷり浸かり博多の夜景を堪能した。
有紀さんにはK君というフィアンセがいる。すでに彼とは家族のような付き合い方をしている。その夜のお祝いにも、もちろんK君は同席してくれた。美味しい料理に旨い酒をいただきながら、深夜2時過ぎまで有紀さんの修士課程修了をみんなで喜んだ。
有紀さん、よくやったね。