一昨昨日の夕方、右手の甲に何か赤黒い1㎝弱のものがくっ付いているのを認めていた。
指先で剥がそうと軽く払ってみるも、一部がしっかりくっ付いていて、取れそうで取れない。よく怪我をするので、知らない間にかさぶたができたのだろうと思い、無理して剥がすのを止めていた。
そして一昨日、大工さんたちが仕事を終えていたから夕方の5時は過ぎていた。私も草刈りを終えたところで、彼らとひとしきり談笑した後、帰途に就く彼らを見送った。
土間に入り、作業を行うためにつけていた手袋を外そうとして、手の甲に付いているそれがマダニであることに気付いた。
「自分で取り除かず病院でとってもらうこと」そう知らないわけではなかったが、思わず指でつまみ、剥がしてしまった。
女房どのにそのことを話すと、すぐに病院に行った方がいいと言う。しかし、時は既に午後5時半近く、病院も閉まる頃だった。それに、大したこともなかろうと、翌日にすることにした。
明けて昨日。我が家から最も近い備前市立吉永病院のHPを開いてみると皮膚科がない。ならばと、関連施設としてリンクが貼られていた市立備前病院のHPを訪ねると、こちらには皮膚科があった。
午前8時半になるのを待ち備前病院に電話を掛けた。ところが、皮膚科の診療は月曜日だという。
マダニに咬まれたのだがと相談すると、外科の医師に聞いてみるという。間もなく、来ていただいて結構だが、結局は皮膚科の医師に診てもらうことになるのではとの話。
それでは皮膚科の病院を教えてもらえないだろうかと尋ねると、皮膚科の看板を上げているところは少ないのだがと言いつつも調べてくれ、市外の病院2か所を挙げてくれた。そして、吉永病院で診てもらえるのではないかと思うと付け加えた。
親切な対応に礼を述べ電話を切り、助言に従い先ずは吉永病院に電話をすると、予約の必要はないから正午までの間にどうぞとのこと。
意外の対応に面食らいつつ、早速、我が家から車で15分程の吉永病院に向かった。
病院は、それほど混み合っていなかった。程なく、診察室に呼ばれた。
無理やりマダニを剥がすと往々にしてマダニの口器が皮膚の内部に残ったままになるそうだ。それが残っているか否かを医師が看護師と共に拡大鏡で確認していたが、どうやら残っているらしく、切開して除去する処置がとられた。
吉永病院が24時間体制で患者を受け入れているのを、その時、医師から直接聞いて初めて知った。ちなみに、一昨夜は彼が当直だったというではないか。
夜間でもよほどのことがない限り(酔っ払っているとか暴力をふるうとか)、受け入れていますよと彼は胸を張り、町の方ではそうはいきませんと続けた。
いい所に越してきましたと返すと、お友達にもぜひお知らせくださいと彼は宣伝を忘れなかった。
ダニ媒介感染症は死に至るケースもあるとのこと。毎日のように野外作業に勤しむ身にはダニに咬まれるリスクが常に伴う。だからといってそれをやらないわけにはいかない。
色々ある。