もう何十年も?まえの渡辺淳一のカビの生えたような本のタイトルです。男の最大公約数が書かれていると俵万智さんが言ったような記憶があります。三浦雄一郎氏のエベレスト登頂をみると「男のロマン」という言葉を思い出します。このごろそのロマンは、シニアの場合「いのちが有限」であるからの「有限性をしっているから」のロマンに感じられるのです。シルバーグレーの髪に(別に髪がなくてもいいのですが)感じるロマンは、女性にはない己が生の有限性を感じるオスのものに思えるのです。生物の雄の持つ性(さが)のようなものを感じるのは私くらいなのでしょうか。女は違う、いつまでも無限のいのちを見ているような逞しさがあります。(ちょっとやそっとで滅びない)暑いグラウンドでボールを追いかけるその姿に魅せられる、そのどこかにそんなロマンがあるからかもしれません。
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