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Hanshin Tigers Series 2024

<オープン戦>阪神vs.東北楽天(9日・甲子園)

2005-03-12 11:45:40 | Pre-Season Game
 格闘家・田村潔司のテーマ曲「FAME OF MIND」に乗って、タイガースのクローザー・久保田智之、登場。【9回表】のマウンドに立つ。得点は「5対1」完勝ムード。先頭の2番・高須洋介が初球の速球を打って、ショートゴロ。続くベテラン・飯田哲也には初球147㎞の快速球で威圧して、最後は140㎞の「高速」フォークで空振り三振! さらに続くベテラン・山崎武司には初球の速球を叩かれ、三塁線を痛烈に破るヒットを浴びるが、二塁を欲張った「鈍足」山崎が、レフト・的場寛一に刺されて、あっけなく、ゲームセット。しかし、このプレーで的場は右肩を痛めてしまったか……。

 タイガースの先発は、ルーキー・能見篤史だった。オープン戦・初先発、甲子園球場のマウンド初登板。しかし実際は二度目らしいが……映画「ミスタールーキー」に出演し、甲子園のマウンドは経験済み。しかし、「本番」は違うだろう。【1回表】イーグルスの1番・関川浩一に「2-3」フルカウント。緊張感が伝わってくるが、138㎞の速球を打たせて、セカンドゴロ。2番・高須には高めに浮いた速球を叩かれ、センター前ヒット。3番・「今や有名人」で「絶不調」磯部公一には、カーヴで詰まらせ、ピッチャーゴロ併殺。

【2回表】は先頭のルイス・ロペスを「2-1」と追い込みながら、強気の内角「勝負」が裏目に出て、レフトスタンドに運ばれる。続く5番・吉岡雄二にも内角を突くが、レフトフェンス直撃のヒット。6番・鷹野史寿にはカーヴを打たれ、三遊間の真ん中に打球が飛ぶが、ショート鳥谷敬が追いついて、二塁で封殺。鳥谷の好プレーに助けられ、7番・山下勝己の打球もショートへ。鳥谷が迅速に捌いて、ダブルプレー完成! 鳥谷はダッシュでベンチに戻る。

【2回裏】は片岡篤史のホームラン、浅井良のタイムリーツーベースで「2対1」逆転に成功したタイガース。【4回表】能見は、初回にホームランを打たれたロペスと相対する。初球、その「打たれた」内角の速球でストライクを取り、3球目のチェンジアップでタイミングを狂わせ、一塁ゴロ。「同じく」打たれた吉岡には初球スローカーヴ(98㎞)で入り、「2-1」からの4球目「同じく」チェンジアップで空振り三振! 6番・鷹野は痛烈な当たりのピッチャーゴロ。抜群の反射神経でこれをキャッチし、甲子園のスタンドから「おおっ!」一瞬のどよめきを制して、一塁へ送球。予定の4イニングスを投げきった。彼は「リアル」“ミスタールーキー”に成れるか?

【5回表】【6回表】をオープン戦初登場、ベテラン下柳剛が0封し、「貫禄」を見せれば、【7回表】【8回表】は「同じく」左腕・江草仁貴。新興球団イーグルスも、この「左腕3人リレー」はたまらない、だろう。江草は【7回表】を3者凡退。【8回表】には、1アウト後、9番・前田忠節にフォアボールを与えるが、1番・関川をライトフライ。2番・高須の2球目に前田が走り、キャッチャー浅井が見事に刺す。3アウトチェンジになるが、前田へのフォアボールは、「開幕一軍」へ生き残りを懸ける、江草にとっては「余計」だっただろう。

 前田への初球、真ん中の速球(138㎞)が「ボール」の判定。キャッチャー浅井、返球しようとして、思わず、しゃがみ込む。放送席の安藤統男さんも「アンパイアもオープン戦だから」。2球目「ほぼ」同じ球で難なくストライクを取り、3球目のフォークは落ちすぎ。4球目は内角に大きく外れ、「1-3」。5球目もコントロールできず、フォアボール。その瞬間、マウンドの土を蹴った江草に「同情」する。球審の初球の判定ですっかり「リズム」を狂わされた。

 タイガースは【6回裏】先頭の2番・藤本敦士が、タイガースOB吉田豊彦からライトフェンス直撃のツーベースを放ち、ノーアウト二塁。絶好の追加点のチャンスだったが、鳥谷はセンターフライ。飛距離は出たが、いいバッティングでは、ない。打たされている感じ。最低限、二塁方向に打って、走者を進めたかった。その走者・藤本。痺れを切らして、4番アンディー・シーツの打席の際、三塁へ盗塁! 鳥谷のバッティングをカヴァーして見せた。シーツもセンターフライに倒れるが、打席には途中出場、この日スタメンを外された、関本健太郎。

 ここで「どうしても」1本(ヒットが)欲しい場面だった。関本本人も「どうしても」ここで1本打って、アピール「意地」を見せたい。カウント「1-3」になり、フォアボールがちらつき、NEXTバッターズサークルには、この日2三振のシェーン・スペンサー。タイガースファンの脳裏には嫌な予感が拡がったが、関本は粘る。5球目、6球目をファウルにして「2-3」。7球目のカーヴを見事に叩いて、センター前ヒット! 関本の「意地」が爆発! タイガースファンの「願い」届く。背番号「3」が躍動する! これを公式戦でも「当然」見たい。