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Hanshin Tigers Series 2024

<オープン戦>阪神vs.ヤクルト(12日・甲子園)

2005-03-14 13:00:11 | Pre-Season Game
 エース井川慶が、オープン戦に初登板・初先発。相手は「開幕戦」で対戦するスワローズ。1番・宮本慎也に初球、外角の速球(136㎞)を打たせて、ファウル。2球目、大きな緩いカーヴ(112㎞)が割れて、「1-1」。3球目、内角に速球(130㎞)を打たせて、ファウル。4球目、外角にチェンジアップ(116㎞)を配して、ファウル。5球目、外角の速球(140㎞)でファウル。6球目、外角にチェンジアップ(120㎞)で空振り三振! 球速は出ていないが、球が低めに集まっている。

 2番・青木宣親には初球(137㎞)ボールの後、2球目(134㎞)を打たせて、ピッチャーゴロ。依然として、球速は出ていない。3番「宿敵」岩村明憲には初球、内角(133㎞)を突いて、ストライク。2球目は外角(137㎞)に配して、2ストライク。3球目スライダー(116㎞)が落ちすぎて、4球目は外角高めのボール球(140㎞)でファウルを誘い、5球目は外角低めに力んで、ワンバウンド(137㎞)。6球目の内角チェンジアップ(119㎞)を狙われて、一塁線に際どくファウル。勝負が決したのは、7球目。外角に逃げるスライダー(123㎞)で空振り三振!

【2回表】4番アレックス・ラミレスには初球カーヴ(112㎞)で入って、2球目のスライダー(120㎞)はワンバウンド。3球目の外角チェンジアップ(121㎞)で空振りを取って、4球目に外角高めの速球(137㎞)でファウル。5球目は同じく速球(133㎞)で内角を突いて、サードゴロ。5番・古田敦也には、初球の速球(135㎞)で空振りを取り、2球目の外角速球(136㎞)を打たせて、ライトフライ。

 6番・鈴木健には初球、緩いカーヴ(112㎞)でファウル。2球目も同じ球(115㎞)で2ストライク。呆然と見送る鈴・健。3球目は一転、速球(136㎞)でウェストして、「2-1」。最後はスライダー(124㎞)で空振り三振! 見事なピッチング!! 【3回表】も下位打線からの攻撃を何の問題もなく、3者凡退に打ち取り、予定の3イニングスを投げ終えた。「開幕戦」に向けて、死角なし。試合中のインタヴューで「今年は…」と強調する井川。タイガースでのラストシーズンを「有終の美」で飾る気構え、なのだろう。

 2番手は「先発転向」の安藤優也。【4回表】のマウンドに立つ。1番・宮本への初球、142㎞の速球で空振り。球が「来ている」。2球目(144㎞)は高めに上ずり、3球目はスライダー(130㎞)が落ちすぎ、4球目は同じ球(127㎞)を打たせて、セカンドゴロ。2番「安全牌」青木(2年目)には初球、緩いカーヴ(105㎞)でストライク。2球目は一転、141㎞の速球で「2」ストライク。ピッチングを楽しんでいる風情、だ。3球目も内角高めの144㎞の速球で、フルスイングさせずに、空振り三振! 「格」の違いは明らか。3球勝負で仕留めた。3番・岩村には、外角・速球(138㎞)でストライクを取り、2球目のカーヴ(114㎞)を打たせて、ボテボテのファーストゴロ。

 大粒の雨が降りしきる中、【5回表】も3者凡退に打ち取り、【6回表】は先頭の新外国人アダム・リグスを「2-0」に追い込みながら、「強気に」内角を攻めて、デッドボール。スワローズ初めての走者。しかし、8番・土橋勝征に初球(スライダー)を打たせて、ショートゴロ、ダブルプレー成立。これで「ホッ」としたのか、9番・福川正和に「1-3」。5球目、ストライクを取りにいったド真ん中の速球(141㎞)を叩かれ、打球はレフトスタンドへ。スワローズの初ヒットがホームランで、先制点を許す。「0対1」。

 雨が止み、甲子園球場に陽射しが戻ってきた。マウンド上には、太陽。……“救世主”、現る。今度は、そんな風情、だ。【7回表】先頭の青木をフォーク(125㎞)で空振り三振! 丸山泰嗣を143㎞の高めの速球で空振り三振! 宮出隆自もフォーク(128㎞)で打ち取り、センターフライ。【7回裏】に途中出場、桜井広大に2試合連続のホームランが出て、「1対1」同点。桜井はこれで「開幕一軍」をグッと引き寄せただろう。赤星憲広にもタイムリーヒットが出て、「2対1」勝ち越し。

【8回表】【9回表】も太陽がピシャリと抑え込んで、この日、投げた3人、井川、安藤、太陽、の豪華リレー、この3人が開幕戦のスワローズ3連戦で先発することになるか? ヒット2本、ホームランの1点に抑え込まれた、スワローズの逆襲も怖い。タイガース打線も、先発の石堂克利に「5回を0封」された。3番アンディー・シーツに「当たり」が止まっているのが気になるが……。