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Hanshin Tigers Series 2024

遅すぎた反撃(15日・ナゴヤドーム)

2005-04-16 14:17:51 | Nagoya Dragons
 ホームランを打った金本知憲に笑顔はない。それはそうだろう。【9回表】のこの時点で、「0対6」。一歩的なリードを許し、2ランで2点を返して、「2対6」。ここまでドラゴンズのルーキー中田賢一に抑え込まれてきた。タイガースの先発、太陽は早々に4失点を喫し、2番手のファームから昇格して来たばかりの左腕・中村泰広も2失点。一歩的な展開で“鬼門”のナゴヤドーム、このままズルズル敗退するかと思われたが、「4番」金本が意地の一発。後に続けるか?

 ドラゴンズは2番手にこれもルーキー・鈴木善広を送る、舐めた継投。「チビッタ」鈴木はストライクが入らず、5番・今岡誠、6番シェーン・スペンサーに連続四球(フォアボール)。グラウンドコートを脱ぎ捨て、余裕の笑顔で登場、落合博満監督。3番手に平井正史を告げて、このベテラン平井が、7番・鳥谷敬を見逃し三振。「2-0」からアウトコースにストレート(147㎞)をズバッと決めた。1球遊んでくると、思ったのか、それともフォークが来ると読んだか、見逃しはない、だろっ……この【9回表】両軍の若さが弾けている。

 しかし、タイガースには、8番に矢野輝弘がいた。ストレートに滅法強い矢野にストレート勝負を挑んで、144㎞、これを叩いて、打球はレフトスタンドへ。この土壇場で3ランホームランが飛び出して、「5対6」。さらに代打・町田公二郎が145㎞を振り抜いて、右中間を破るツーベース! さらに打者・赤星憲広のとき、ワイルドピッチで1アウト、3塁になる。

 しかし、赤星。「2-2」から平井の150㎞に空振り三振。続く藤本敦士も149㎞をファウル、150㎞を見逃して、2ストライク。土壇場の土壇場に来て、球威が増してきた平井。最後は3球勝負でフォーク(138㎞)を打たせて、セカンドゴロ。藤本はファーストへヘッドスライディングを試みるが、余裕でアウト。ゲームセット。反撃及ばず……遅すぎた反撃、多すぎた序盤の失点、3連敗。

 太陽は先発ローテーションから外すべきだろう。ファームで好調の杉山直久、あるいは、新外国人のジェイミー・ブラウンの昇格を急ぐべきだ。そして停滞気味の打線。藤本は今日も5タコ(ノーヒット)。ベースに頭から突っ込むことでしか、チームに貢献できない。打線の組替えに着手するか、それとも藤本を信頼し続けるか? そろそろ関本健太郎の「出番」だろう。この「想定外」の長期ベンチウオーマー待遇で、クサっていなければいいのだが……。