のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

100キロウォークをじっくり振り返る その2

2014年10月13日 23時57分09秒 | 100キロウォーク
嵐の影響で開催すら危ぶまれていた100キロウォークの大会が無事に開催されました。
人生で初めて100キロもの距離を歩きました。歩けました。
と、いうわけでじっくりじっくりじっくりしつこく振り返ります。
思い出は何度も何度も思い返し、くり返し楽しむ派です。えっらくえっらくえっらく長いです。

■峠を越える
 第二チェックポイントは61.5キロ地点。つまり半分を超えているのです。残るは約40キロ!
 と、思うと、なんだか元気が出てきたよ!とあやちゃんに力強く宣言しましたが
 まだまだこれからが100キロウォークの本番。
 なんせ残り40キロに峠が3つもあるのです。そのうちひとつはものすごく急な山道なんだとか。
 むむぅ。いやらしいコースだぜ。
 と、思いながらも、第二チェックポイント出発直後の私はとてつもなく元気でした。

 ひとつめの峠は立石峠。
 峠というより緩やかな坂道、といった印象。上り坂ではどんどんどんどん人を追い抜きました。
 が、ぽんこつな私は、体力がすぐになくなってしまうため、折に触れ休憩を取り、そのたびに抜き返されました。
 休憩時、あまりにお行儀悪く、足を投げ出すため、「人が倒れている」と勘違いされ、
 「大丈夫ですか?」と声をかけられました。人騒がせで申し訳ない・・・。

 立石峠を越えているところで、地元友達から「ゴールしたぜ」という報告電話を着信。
 思わず「ずるいー!」と叫びました。お祝いの言葉がこれっぽっちも出てこなかったなー。かたじけないことだ。
 直後にそんな自分に気付き、慌てて「オメデトウゴザイマス」とお伝えしました。

 ふたつめの峠は七曲(ななつまがり)峠。
 噂に聞く「もっのすごく急な峠」です。この峠の区間のみ、スティック携帯が許されています。
 杖をつかなきゃ登れないぐらい急な坂道なの?とどきどきしましたが、あやちゃんが力強く「杖なしで上ります。」と
 宣言してくれたため、私もそれに倣います。
 ・・・そもそもバランス感覚が異様に悪い私は、スティックをつくことで普段通りに歩けなくなるのです。
 スティックを使いこなすにも技能というものが必要なのです。技能のない私はスティックを使うと余計疲れてしまう
 という本末転倒なスパイラルに巻き込まれてしまう。
 そんなわけで大船に乗った気持ちで「スティック使わない」という選択肢に乗っかりました。
 その選択は私にはとっては正解だったような気がします。

 何より、スティック持たずに上り始めた私たちを心配してくれたのか、
 大会でいつも数多くのウォーカーをサポートしているプロペラさんが最初から最後まで付き添ってくれたのです。
 「すごいねぇ。ふたりとも元気やねぇ。そんだけ元気に上れるんだったら、あっという間にゴールだよ。」とか
 「そんだけ笑顔やもん。まだ全然余裕やねぇ。ごぼう抜きやん。」とか
 「大体、夜明け前にこの峠にたどりつけるってことがすごいんやけ。」とかいっぱいいっぱい褒めてくれるため
 気分よく、気持ちよく上ることができました。100人力とはまさにこのこと。
 あまりに褒めてくれるのでついつい甘えて「もっと褒めてください。」とお願いしたところ
 「ここで満足してしまわれると、それはそれで困るけん、後はゴールに到着できたら褒めてあげよう。」
 という返答で、そのイケメンぶりあふれる受け答えに思わず「好き!」と告白しそうになりました。
 そういえば、私の壊れてチャックが閉まらなくなっていたリュックもちゃちゃちゃっとなおしてくれたのです。素敵すぎる。

 三つ目の峠は赤松峠。
 この峠を下りたところに第三チェックポイントがあるんだとか。
 なのに、ゆるやかで見晴らしのよい坂道を見渡しても見渡してもまったくチェックポイントが見えないのです。
 ゆるやかな曲がり角を曲がっても、次のチェックポイントはまだ見当たらず。
 思わずちゃぶ台をひっくり返しました。「えーい!チェックポイントはどこにあるんんじゃー!」と雄たけびをあげました。

 そういえば、このあたりで、お城のような建造物に遭遇し、「あれなんだろう?」と気にしたあやちゃんに
 「あんなお城みたいな建物は、きっとラブホだよ。」と軽やかに回答したものの・・・。
 その100メートルほど先に「ハーモニーランドへよこそ!」と書かれた看板を発見。
 自分の品性のなさに呆れかえりました。恥ずかしい・・・。

■第三チェックポイント到着!
 明け方7時過ぎ、これまた見積もりどおりに第三チェックポイントの日出に到着。
 チェックポイントを見つけた時には思わず万歳しました。
 到着直前辺りから、あまりに疲れすぎていて、全身が鳥肌状態に。人間、疲れすぎると鳥肌が経つ(らしい)ことを知りました。
 もしかすると、あれが「悪寒」というものなんだろうか。
 普段、健康すぎるほど健康なため、今ひとつ不健康な状態がよくわかっていないのです。
 満身創痍の状態で、休憩所に倒れこむこともできず、ふらふらしながらよっこらせ・・・と座り込みます。
 ばたん!と倒れこむのにも体力が必要なんだなー、と頭の片隅でちらりと思いました。

 まったり休憩を取っていると、男性のウォーキング仲間が3名が続々と合流しました。
 てっきり私たちが最後の最後だと思っていたのに!

 それにしても、最初から最後まですべて本当に見積もりどおりの到着時刻に到着できました。ふふふん。
 見積もりどおり歩けるってすごくない?と自画自賛し合いました。

■最後に踏ん張る
 第三チェックポイントで仲間の顔を見たせいか、なんとなく元気が出てきました。
 当初は「30分ぐらいゆっくりしようね。」と言い合っていた休憩所でどちらからともなく
 「行きましょうか。」と立ち上がりました。なんか欲が出てきた。
 マッサージを受けている男性2名は後から出発するようですが、1名は「じゃあ、俺も。」と立ち上がります。
 みんなしんどそう。もちろん、私もしんどいのです。
 言っても詮無いことではありますが、言わずにはおられないのです。
 「すっごくきつい!」
 「とっくの昔に限界は超えました!」

 でも、歩く。
 なにせ、歩いても痛いけれど、いったん休んで、再び歩き始めるとさらに痛いのです。
 どちらもきつくて痛いのであれば、とりあえずは歩きます。
 今や私たちをこの苦しみから解放してくれるのはゴールだけなのです。

■直前に心折れる
 別府湾の海が目の前に広がります。雄大!!海だー!!!と近寄り、茶色い海を眺めてしょんぼりしました。
 台風の影響は甚大なのです。
 とはいえ!すぐ右隣を電車が走っていました。線路がものすごく近くにあってテンション上がります。
 が、すぐに急降下。だって海から次の休憩スポット、別府湾ロイヤルホテルまでが見えているのに遠いのです。
 歩いても歩いても到着しない。なんでー?!と憤慨し
 ようやくたどりついたホテル前で誘惑にかられ「ちょっとだけ。ね?」と芝生に座り込みました。

 座り込んだところ、案の定、立つタイミングが見つからず。
 たまたまいつのまにか離れていたウォーキング仲間が合流してくれたため、そのタイミングで
 「よっこらしょ。」と立ち上がりました。本当に嘘偽りなく「よっこらしょ。」と声に出したため
 通りすがりのおば様から振り返って笑われました。
 うん。思わず笑っちゃう気持ちはよーーーーーーーーーーーーーーく分かる。

■とうとう到着する
 ゴール前6キロのスポットでカメラを発見。
 ゴールではありませんが、カメラマンさんのすぐそばに立っていたスタッフさんが力弱く
 「ばんざーい。」と鼓舞してくれました。・・・まだゴールじゃないのに。

 男性ウォーキング仲間はここで「残り5キロか、もしくは残り3キロの看板だと思ったのに!」
 と心折れて、またも下がっていきました。この気持ちもよーーーーーーーーーーくわかる。

 残り5キロ地点からは1キロが長くて遠くて長くて。まだなの?と思いながら足を進めました。
 時計を見ると、さっき時計を見た時間から5分ほどしか進んでおらず、
 私の体内時計もとうとう狂い始めたのか・・・と、愕然としました。

 残り3キロ地点でウォーキング仲間に電話したところ、残り2キロを切ったあたりで先にゴールした
 メンバーふたりが満面の笑顔で出迎えてくれました。
 ゴール直前で絶対に体はとってもきついのに。
 出会えたとき、あまりに嬉しくて思わずジャンプしてハイタッチしました。
 「今ほど、おふたりに会いたいー!と思ったことはありませーん。」と喜びの声を上げ、
 すぐ後ろを歩いていたおじいさまに「今、3メートルぐらいジャンプしたよね?」と驚かれました。
 気力ってすごいですよね・・・。

 そんなわけでゴール!!
 ありがとー!ありがとー!!と感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 沿道の方々に向かってアイドル並みににこにこと笑顔を振りまきました。きもちよかった☆

■ゴール直後
 応援をしてくれた親戚や友人たちにゴール到着!のニュースを伝えます。
 伝えた途端、親戚たちから電話がかかってきました。
 どうやら親戚一同、みな「いやいやいや!100キロでしょ?!ゴールはまず無理でしょ?」
 という評価だったらしく、「よくゴールできたねぇ。」と大喜びされました。

 ウォーキング仲間が用意してくれていたブルーシートにへたり込みました。
 みんなに再会できた・・・。という事実を噛みしめます。

■総括
 とりあえず、練習始めた直後に「誰かと一緒に歩くなんてできない。マイペースで歩く。」なんて思っていた私!
 出て来て、そこに正座しときなさい!
 100キロなんて、誰かと一緒でなければ、絶対に歩きとおせませんでした。
 心がすぐに折れる私では、ひとりぼっちの完歩なんて、絶対に!絶対絶対絶対に!無理!
 100キロ後半はひたすらに「人という漢字は支え合っている。」という金八先生の名言が
 頭の中をぐるぐるぐるぐる回っていました。さすが金八先生!と感嘆し続けてました。

 それにしても楽しかった。
 ・・・いや、ものすごーーーーーーーーーーーーーーーーーーーくきつかった。
 歩いている間中、「早く明日の今頃になれー!」と呪文のように繰り返し思っていました。
 そして、私の大好きなものや大好きな人のことを繰り返し頭に思い浮かべていました。
 それぐらい助けを求め続けていました。

 それなのに。
 今や「きつかったあの頃」がすっかり「よい思い出」なのです。なんなの?
 人間の記憶力って・・・本当にすごい。スゴイとしか言いようがないのです。

 とはいえ、地元友達からの「来年の大会にもまた参加する?」という質問には思わずむむむ・・・と唸り
 「来年のことは、また来年になってから考えます。」と答えていました。
 人間の防衛本能も割にすごいのです。

100キロウォークをじっくり振り返る その1

2014年10月13日 14時02分26秒 | 100キロウォーク
嵐の影響で開催すら危ぶまれていた100キロウォークの大会が無事に開催されました。
人生で初めて100キロもの距離を歩きました。歩けました。
と、いうわけでじっくり振り返ります。
思い出は何度も何度も思い返し、くり返し楽しむ派です。えっらくえっらく長いです。

■出発前
 妹さん(と甥っ子君)に車で送ってもらいました。
 なんでも列車はこの大会に参加する人であふれかえるらしく、座ることも難しいんだとか。
 座れないなんていやー!とわがままを言っていた姉に、従順な妹が快く「送るよ!」と申し出てくれました。
 到着場所で甥っ子君はリュックを持ったおば(=私)がどこかすんごく楽しいところに行くと思ったらしく
 足にすがりついて「ねえねと一緒に行くー!!」とぎゃん泣き。かわいいけど・・・とやや困惑するおば。(←薄情者。)

 すぐ近くに住んでいるおばも「いよいよやねー。」と、励ましに来てくれました。
 後から母上に電話をくれて「のりちゃん、メンバーの人たちとなじんどったよ!」と教えてくれたんだとか。
 そうなんです。珍しくすんなりなじんでるんです。みんながものすごくあたたかく受け入れてくれてるんです。

■開会式
 「私、開会式がすごく好きなんよー。運動神経がまったくよくないけん、運動会とかでまったく活躍できんのやけど
  すっごく好きやったー。開会式があるけん。」
 というウォーキングメンバーの話を聞いて、世の中にはいろんな人がいるもんだな、と軽く衝撃を受けました。
 面倒くさがりやの私は開会式をそんなふうに「好き」とか「嫌い」の対象で見たことなんてなかったな。
 開会式とか閉会式(特に閉会式)は面倒くさい、としか思ったことがありませんでした。
 でも、太鼓の演舞はすごくすてきでした。太鼓好きとしては、素敵な演奏が聴けて見れて大満足。
 出発前にテンションあがりました。

 男性ウォーキングメンバから「今日の衣装はふなっしーをイメージしとるんやろ?」と指摘を受け、
 自分が帽子も靴もウェアも黄色だということに気付きました。確かにここ数年黄色が大好きでよく購入しますけど・・・。
 「なんか心外です。」と答えたところ、優しい女性陣が「どちらかというとふなっしーが寄せてきたんやもんねぇ?」と
 フォローしてくれました。それもちょっと違う気がする・・・。

■いよいよ出発
 今回はいつも一緒に練習しているウォーキングメンバーのうち、男性3名、女性3名と一緒に並びました。
 おさななじみは26時間以内のゴールを目指して申し込んだため、もっと後ろからの出発です。
 私がちゃんと「22時間以内のゴールを目指そうよ!」と連絡すべきだったのに、まったくもってうっかりと
 忘れていたのです。トモダチ甲斐のまったくない幼馴染です。

■どんどん歩く
 さすが本番。一緒に歩いていたメンバーのペースがえらく早く、やっとこさついていく私。
 それともみんなはいつも通りのペースで、私の体調が悪く、いつものペースを「早い」と感じているか・・・。
 「いつものペース」がよく分からず、内心焦りに焦ります。

 5キロ過ぎぐらいから靴下擦れができ(たような気がして)、足が痛くなり、
 10キロ過ぎたあたりリュックのチャックが壊れ、リュック全開のままで歩く羽目になり
 どんどんテンションが下がり始めます。
 リュック全開で明日まで歩くの?でもリュックのチャックが壊れたなんて理由でリタイアはいやー!
 そんなことをうだうだと考えているうちに少しずつペースが落ち、みんなと離れます。

■とりあえず靴下を変えてみる
 築城公園にて、近くに住んでいる親戚が応援に来てくれました。
 きゃー!来てくれたのー!!とテンションが上がります。
 この近くには母方の親戚がわんさか(って4家族ですが)住んでいるのです。応援って嬉しいものなんだなーと感じ入ります。
 励まされてテンションが上がり、「とりあえず靴下を履き替えよう。」と前向きな案が出てきました。
 どうもこの靴擦れは履きなれない5本足のソックスが理由のような気がするのです。
 練習で慣れている靴下に履き替えるべきかも。
 と、履き替えているところ、さっき離れてしまった男性陣と再会を果たします。なんでもトイレに寄っていたんだとか。
 やったー!!とさらにさらにテンション上がります。

■もうひとり捕獲する
 しばらく歩いていたところ、次のトイレスポットに遭遇。
 どうやらサポーターを買いたかったらしいメンバーが「のんちゃん、トイレに行っておいたほうがいいんじゃないの?」
 と奨めてくれるため、お言葉に甘えてトイレに向かいます。できれば空いているところでトイレに行っておきたい気はするのです。
 薬局でサポーターを買っているメンバーを待っていると、一緒に待っていたメンバーがぽつりと
 「今日のあの出発の時のペースはすっごく早かったよね。」
 と言ってくれたため、「早い」と思っていたのは私だけじゃなかったんだー!というか、あのペースってやっぱり早かったんだー!!
 とものすごく勇気づけられました。
 そのうえ、ウォーキングメンバーをもうひとり捕獲できました。トイレを勧めてくれたメンバーに心から感謝です。

■応援を受ける
 コンビニ前で今回は残念ながら参加できなかったメンバーが応援に駆け付けてくれていました。
 わざわざ応援に来てくれるなんて!と感激していると、「次は中津のチェックポイント過ぎた後のローソンで待ってるから!」
 と言ってくれました。中津でまた会えるなんて!とさらに感激しました。
 「あとからまた再会できる」という楽しみがあることに励まされました。

■男性陣と離れる
 そんなこんなしているうちに男性陣とは徐々に距離が開き始めます。
 というわけで、今回の100キロウォークはひたすらにウォーキング仲間あやちゃん(仮名)と共にしました。
 あやちゃんとは100キロウォーク直前に開催された無法松ツーデーマーチでも一緒に歩いた仲なのです。
 勝手に親近感を抱いていて、ツーデーマーチ以来ずっと(これまた勝手に)あやちゃんと呼んでいるのです。

 穏やかなあやちゃんなら、私が怒り狂い始めてもきっと優しくなだめてくれるはず。受け止めてくれるはず。
 という打算もあったのですが打算どおりでした。あやちゃんと離れず、ふたりで歩いて本当によかった!
 というわけで、19時10分に第一チェックポイント中津に到着!
 やったー!第一チェックポイントに無事に到着できたー!!と大喜びしました。
 バナナとお水がおいしかった♪

■応援を受けるⅡ
 今回は残念ながら参加できなかったメンバーが予告通り、ローソン前で待っててくれました。
 おにぎりの差し入れ持って!
 つい30分ほど前に「何か塩味のものが食べたい!」とセブンイレブンでおにぎりを探したものの、
 みんな考えることは同じらしく、おにぎり全滅の棚の前で打ちのめされたばかりだったのです。
 梅干し入りのおにぎりがすっごくすっごく美味しかった!
 あまりに美味しかったので、おにぎりをもうひとつおねだりし、夜食用にいただきました。
 他のメンバーの情報が聞けたことも嬉しかったなー。
 他の方々と大体どのくらい離れているのかが分かって、すっごく励まされました。
 名残惜しみながら、お別れしました。本当に本当にありがとうなのです。

■睡魔に襲われ始める
 21時前後から徐々に睡魔に襲われ始めます。早すぎない?と自分でも思いますが、時間は関係ないのです。
 周囲が暗くなれば眠くなる。人間として正しい姿なのです。それにしたってさぁ・・・とは自分でも思います。
 3、4回車道に落ち、そのたびにあやちゃんを驚かせ(毎回、律儀に、実に女性らしく「きゃぁ!」と
 叫んでくれました。かわいい・・・・。)、5回目には、周囲の見知らぬウォーキングメンバーも巻き込み
 (「わぁ!」と叫ばれました。お騒がせしてスミマセン・・・。)
 「今のうちになんかカフェインを飲んどき。」と勧められ、コンビニで「眠眠打破」を初購入。
 絶対に絶対に二度と買うもんか!と決意させられる味でしたが(お薬シロップ系の味がとても苦手なのです。)
 その効果は素晴らしかった!普段、薬をあまり飲まないようにしているせいか、すぐにがつんと効きました。
 むしろ「薬を飲んだ」という暗示がかかっているのでは?と自分を疑いたくなるぐらいの効き目でしたが
 こんなにすんなり効くんだったら、暗示にかかるのも悪くないな、と思いました。

■現在地を確認する楽しみに気付く
 50キロ付近のコンビニあたりで受付票に記載されている「道中案内」を確認し、
 ・今、どのあたりにいるのか
 ・今、何キロ地点なのか
 ・あと何キロ残っているのか
 を確認する楽しさに気付きました。プチ休憩を取るたびに、今、どのあたりだっけ?といそいそと地図を取り出す二人。

 気が付けば50キロを過ぎており、「ウォーキング中なんて、楽しみが少ないんだから、祝!50キロ!という
 看板を華々しく置いておいてほしいよねぇ?!」と憤慨しました。

■第二チェックポイント到着!
 ようやっと宇佐のチェックポイント到着!
 宇佐神宮からチェックポイントまでがえらいこと遠かった!
 第一チェックポイント出発時に「今のペースだったら、深夜1時ごろ到着かな。」と見積もっていましたが
 その見積もりどおりの到着時刻でした。
 「私たち自分のペースを過不足なく見積もってるよね。」と感激し合いました。

 チェックポイントに着いたら30分ほど仮眠するから!と宣言していましたが、
 なにせ「眠眠打破」がえらいこと効いてくれているのです。まったく眠くならない・・・。
 男性ウォーキングメンバーとも再会し、より一層、元気になりました。
 今回の100キロウォーク出場で、「知ってる人と会うこと」「知っている人の顔を見つけること」の
 楽しさ、嬉しさを体感できた気がします。素直に励まされる。
 あと、親戚や友人たちからのメールも嬉しかったなー。

■峠を越える
 第二チェックポイントは61.5キロ地点。つまり半分を超えているのです。残るは約40キロ!
 と、思うと、なんだか元気が出てきたよ!とあやちゃんに力強く宣言しましたが
 まだまだこれからが100キロウォークの本番。
 なんせ残り40キロに峠が3つもあるのです。そのうちひとつはものすごく急な山道なんだとか。
 むむぅ。いやらしいコースだぜ。
 と、思いながらも、第二チェックポイント出発直後の私はとてつもなく元気でした。


というわけで続きます。

とりあえずの完走ご報告

2014年10月12日 20時03分30秒 | 100キロウォーク
嵐の影響で開催すら危ぶまれていた100キロウォークの大会が無事に開催されました。
人生で初めて100キロもの距離を歩きました。歩けました。

21時間29分06秒。
愛しい愛しい記録です。

それにしても長かったー!
ゴールなんて来ないんじゃないかしら?と思いました。
なんなら第1チェックポイントすら来ないんじゃないかしら?と思いました。
第1チェックポイントまでの距離、36キロは練習で歩いたことがちゃーんとあるのに。
練習と本番はまったく異なりました。
そんな緊張も含めて貴重な体験でした。

応援に来てくれた親戚に励まされ、友人や親戚たちの応援メールに勇気付けられました。
マイペースだけでは絶対に、絶対に!歩き終えられませんでした。ありがとう。

さて、寝ます。
昨晩は一睡もしてないのです。
睡魔には21時過ぎから襲われ、5、6回車道に落ち、周囲の方々を驚かせましたが、
普段、近寄ることすらないユンケル的な興奮剤を使い、見事な覚醒を遂げたのです。
あのときほど、自分の暗示にかかりやすい性格を誇らしく思ったことはありません。

そんなこんなで、現在、見事に疲れきっています。
枕に頭つけた瞬間眠れちゃう!
・・・それって、いつも通りの仕様なんじゃ?という疑問は否めませんが。
とにもかくにも、今日はぐっすり眠るのです。

夜通し歩け!かほ夢運ナイトウォーク

2014年08月26日 23時32分24秒 | 100キロウォーク
※自分でもひくぐらいの長文です!気を付けて!


100キロウォークの練習も兼ねて、かほ夢運ナイトウォークに参加しました。

初めて訪れるかほの見渡す限りのどかな田園が広がる風景に旅気分を満喫し、
(夏休みだー!!とテンションアップしました。)
会場に到着するやいなや、はためく旗で夢運を「ムーン」と呼ぶと知って膝を打ち、
(なるほどね!夜だもんね!「ゆめうん」って呼びにくいなぁ、と思ってました。)
ウォーキング仲間から
「だいぶ恰好がウォーカーらしくなったよね。初めて練習に参加したときとは大違い。」
と言われてフフフン♪と得意げに胸を張り
(初めて練習に参加したときはセーターにポシェットだったっけ。)
受付と同時にバナナやお土産用のライトをもらってお得気分を味わい
(何かをもらうとそれだけで嬉しくなっちゃうのは自分でもどうなのよ?とオモッテマス。)
初めて足を踏み入れる陸上競技場なるものに感慨深さを覚え
(まさかね。まさか文系一筋、運動大嫌いだった私が陸上競技場なるものとご縁をもてようとは。
 ホント、人生何が起こるか分かりません。)
開会式で思いがけず遭遇した地元ラジオのDJ原田ラブ子さんの顔がよく見えないことに憤慨し
(遠すぎました・・・・。でも、やっぱり美声でした。ラブ子さんの声好き。)
そんなこんなしているうちにいよいよ出発!となったのでした。

出発直前。ウォーキングメンバー2名から連続して
「はい!」という掛け声とともに写真をぱちりと撮られ
「この笑顔がね、ゴール直後にどんなふうに変わるのか、楽しみだよね。」
とにやりと笑われたその姿を
似た者同士さんだなー、仲良しさんだなー。
と微笑ましく眺めていたこの頃は、ゴール直後の自分に思いを馳せることすらなかったな。
いつもの練習通り、マイペースに歩いていけばやがてゴールが見えてくると思ってました。

甘かった・・・。と思い知るのはまだまだ先です。
まさかね、ウォーキング後に写真すら撮ることができないぐらい疲れるとは。
おかげで比較対象の写真は存在しません。
よかったような、面白くないような。

というわけで、40キロコースにいざ!出発!
のどかな山道をてくてく歩く人・人・人・人・人・・・。
初めて「大会」というものに参加したので、
いつものウォーキング練習と異なるこの風景を楽しむも初めて。
こんなふうに行列を眺めながら歩くのって、小学校の遠足以来かもしれない・・・
と久々の「非日常」にテンションが上がります。
まだ始まったばかりだけど(まだ始まったばかりだから、か。)なんか楽しいっ。

時刻は19時直前。
かすかに夜が侵食し始めた空のほのかな暗さと夕暮れ時の山道が
ちょっぴり幻想的な風景を作り上げていて、
影絵を楽しむような気持ちでのんびりてくてく歩き続けました。

と、突如、後ろからリュックを引っ張るウォーキング仲間。
な、なにごと?と臨戦態勢で振り返ったところ、
(なんで、すぐに臨戦態勢に切り替わっちゃうんだろう。と自分でも不思議です。
 この瞬発力、もっと他のことに活かせないかしら・・・。)
「お顔が見たい!!」と切望していたラジオDJ、原田ラブ子さんが目の前に。

・・・!!
いつも聞いてます!!
(というか、昔、聞いてました!かな。
 最近はラジオをたまにしか聞けていないので。)
ラブ子さんの声、大好きなのです!

と前のめりでお話し、かわいらしい声を裏切らないほんわか笑顔の
ラブ子さんの姿にますます「ラブ子さん☆☆」とうっとりしました。
やはりラブ子さんのことを大好きな母上に絶対、絶対、自慢してやる!と決意。
名残惜しくラブ子さんと別れました。

このとき、ラブ子さんから
「プロデューサーから『聞いておけ。]と命じられてるんですが
 なんで歩くんですか?」
と聞かれた私は、とっさに
「流れに流されて。・・・なんとなく?」
というひっじょーにかっこ悪い情けない回答しかできなかったのですが
このひっじょーにかっこ悪い情けない回答がラジオにて紹介されていたことを
本日、母上が教えてくれました。
・・・もっとかっこいいこと言っておけばよかった。
「夜のピクニック」という本に感銘を受けて。
とか、今ならもうちょっとましな回答を思いつくのに・・・。

そうこうしているうちに周囲はどんどん暗くなっていきます。
周囲の人たちも次々にランプをつけて、さっきまで見えていた人・人・人の流れが
大小さまざまな大きさの明かりの波に。
そんな中、ひときわ輝く(やや暴力的な)明かりがすぐ近くに。
今回、一緒に参加したウォーキング仲間の明かりです。
バイクが来ているのではないかと見まがうばかりの明かりで
(実際、バイクのライトより明るかったのです。)
その強烈な(いやいや?本当に?そんなに?というほどの)明かりに
後ろから照らされた前の方々がこちらを振り返ります。

・・・ライトでここまで目立つってスゴイ。
と、感嘆しつつ、ウォーキング仲間のライトに私も頼りながら歩いていると
しばらくしてこちらを振り返り
「俺がおらんと寂しくなるやろ?」
というものすごくかっこいい色男ちっくな言葉を残して颯爽と先に進み始めました。
私たちの街灯さんだと思ってたのに。街灯さんに捨てられた・・・。

残された私たちのもとに突如訪れる暗闇。(と静けさ。)
あのやや暴力的な(「予告なしの振り返りは禁止です。」と思わず言い放ったぐらい
強烈な)明かりとそのライト以上に強烈な個性の持ち主がいなくなっただけで、
こんなにさびしくなるなんて。

と、彼らの(彼とライトの)存在感に静かに思いを馳せながら
普段、私たちが過ごしている夜より数段濃い闇の中をてくてく歩きます。

20時過ぎ、第一給水箇所到着。
夜空に広がる花火に歓喜をあげ
今まで食べた中でもっとも美味しい!!と心から思った梨をむさぼり
水分がもたらす幸せをかみしめながら再び歩き始めました。

しばらく歩き、田舎道の中、誘導に従って角を曲がると
そこは山道の入り口で今まで見たこともないような濃い暗闇が広がっていました。
さっきまでだって十分に「普段、私たちが過ごしている夜より数段濃い闇の中」だったのに
その闇がさらに濃く濃く大きく広がっています。
大きく広がる闇の中ではライトの光はあまりにも心許なくてちょっぴり怖くて
今回、私はひたすらに女性陣(プラス今更、女性陣を見捨てられなくなったらしい保護者の殿方1名)と歩き続けました。

ウォーキング練習第一回目から
「全然、人と歩調を合わせられない。協調性がなさすぎる。」
「誰かと共にウォーキングを楽しむっていうことができていない。」
と反省してばかりだったこの私が!
最初から最後までみんなでウォーキングを楽しみましたよー!!
と、世界中に触れて回りたい気分です。(実際、世界に向けて発信しているわけですが。)

でも、まあ、みんなでウォーキングを楽しんだ動機が
「暗闇が怖かったから」というあまりに自分本位なもの、というあたりが
いかにも私仕様のワガママっぷりなのですが。

とにかく今まで経験したことのない大きな闇に度肝を抜かれたかほナイトウォーキングでした。
そして、暗闇の中ではすごく素直になる自分を今回も思い知ったナイトウォーキングでした。
暗さを認識すると、あっという間に眠たくなる・・・。
まして、今回、周囲に広がるのは今まで見たこともないような闇なのです。
目を閉じているときと変わらないような闇なので、
次第に自分が目を開けているのか閉じているのか分からなくなる始末。
(まあ、そういうときは十中八九、閉じてました。蛇行しながら歩いてました。)

前を向いても後ろを振り返っても広がる闇に呑みこまれそうになりながら
そして、その闇と共に襲い来る睡魔に必死で立ち向かいながら歩いていると
どんどんどんどん孤独な、そして投げやりな気持ちになるのです。
固まって歩いていたはずの女性陣も少しずつ少しずつ前後2グループに分かれ
今自分がどこにいるのか、スタートからどのくらい歩いたのか、
ゴールまであとどのくらい歩けばいいのか、目印にあるものがまったくない中
歩き続ける孤独さときたら!

危うく孤独に押しつぶされそうになったまさにその時、
漆黒の闇の中、「ピクニックしてます☆」という雰囲気の一群が目の前に。
よくよく見ると見知った顔・・・。
いつのまにか前後に分かれてしまったジョシたちです!
奇跡ってあるんだ!と、心から思いました。
(とはいえ、「ピクニックしてます☆」という和やかな雰囲気からは想像もつきませんでしたが
 なんと1名に軽い熱中症のような症状が出たため、緊急避難していたんだとか。
 大事に至らなくて本当によかった!!
 そして、そんな切迫した事情でも明るさや和やかさを失わないジョシってすごいなぁ、と
 またもや心から尊敬しました。)

ふたたびジョシ全員(プラス、今更今更、女性陣を見捨てられなくなったらしい保護者の殿方1名)が
一堂に会し、いざ!ゴールへ!

第3チェックポイントを過ぎたあたりで、
はるか先を行ったウォーキング仲間の男性たちが続々とゴールに到着している
という勇気づけられる報告を聞きました。嬉しい報告にみんなも笑顔になります。
(それを奥様に嬉しそうに(←私の妄想)電話報告する殿方にほっこりしました。)

ゆっくりゆっくり。
一歩、一歩。進んでいくと、確かにゴールが近づいている。
・・・ような気がしないでもない。ような。

そうこうするうちに、最後の給水箇所到着!
ここさえくれば残り2キロなのです。やったー!!
と、大喜びで情報を伝えたところ、
「あ・・・。まだ2キロもあるんだ・・・。」
とひきつった笑顔を見せられました。
喜ばせるつもりだったのに。し慣れないことなどするもんじゃないぜ。

残り1キロの地点でウォーキング仲間から電話を着信。
「今どこ?あとどれぐらい?」という確認です。

あと残り1キロ!
ねえ、残り1キロってどのくらい?

とものすごい面倒くさいじゃれつき方を披露しました。
(そして、ものすごくめんどくさそうに「あと少し。」と言われました。
 でも、結局は丁寧に解説してくれる友人。ありがたやー。)

残り0.5キロ地点ではウォーキング仲間数名が笑顔で待ち構えてくれていました。
そして、ゴールでも。
ウォーキング仲間が満面の笑みとハイタッチで出迎えてくれました。

やったー!!ゴールーーーーーーー!!

と歓喜。
しましたが。実はまだゴールではありませんでした。
ゴールはまだその先。受付のようなところです。
危うくね。ゴールしたつもりで「完歩せず。」の結果が残されるところでしたよっと。
ゴール直前のハイタッチ、ちょう危険。
(その夜、行われた決起集会では
 「いつもみんなが笑顔で出迎えてすごい元気をくれるから、
  今回はどうしてもみんなを俺が迎えたかった。」
 と伺い、危うくライトを5回点滅(※)させそうになりました。危険・・・。)

そんなこんなでようやく(本当の)ゴール。
あまりに疲れていたため、ゴール直後の豚汁はほとんど楽しめませんでした。
でも、あったかい汁はすごーーーーーーーーーく美味しく身体の隅々にまで染み渡りました。

それにしても本当に!本当に本当に疲れた!

とりあえず横になりたい!という願望が強すぎて、気が付けばリュックを枕に横になっていました。
下はアスファルトだったけれど、極上の羽根布団じゃないかしら?!と
思わんばかりの気持ちよさでした。
人生で3本の指に入るぐらいの気持ちよさだったなー。

はてさて。
10月の本番までいよいよ1か月半を切りました。
今のところ、ゴールできる気はこれっぽっちもしていません。
でも、とりあえずは1歩1歩。前に前に足を踏み出すしかないのです。

がんばれ、わたし。

※意味がわからないちびっこは、『未来予想図Ⅱ』というドリカムの名曲をお聴きください。

満喫せよ!異世界の皿倉山頂!

2014年08月12日 23時40分41秒 | 100キロウォーク
いつもお世話になっているウォーキンググループのキャップが「個人練習するぜ!」とおっしゃるので、
「私も!私もー!」とご一緒させていただきました。
もっとも、キャップとその仲間たちはご自宅から皿倉山の麓まで12キロほど走り、
それから皿倉山を一往復、その後、またご自宅まで走って帰る、という
「どこの強豪高校のスパルタ教育ですか?!」と問いただしたくなる練習メニューですが
走ると聞いただけでおびえて震え上がる私は、皿倉山の麓からの飛び入り参加です。
皆さんの練習メニュー全体の3分の1を(しかも一番苦手な部分はがっつりよけて)
ふふふん♪と楽しませてもらうズルイ感じの飛び入り参加です。

集合場所となっている皿倉山のふもとにあるケーブルカー乗り場の駐車場までは
最寄駅の八幡駅から歩いて30分程度。
いつもは車で連れて行っていただいているため、歩いていくのは初めてです。
なんとなくの方角は分かっているし、皿倉山と言えば、今やキタキューシューの誇る
観光スポットなので(のはず。)分かりやすく道順が提示されているはずだと思い(込み)
例によって例のごとく、下調べなしで
「行ける行ける。」と根拠のない自信だけを携えて電車に乗り込みました。

が、やはりちょっぴり不安になる大人の私もきちんと存在するのです。
「行けるの?ホントに?」
と執拗に囁く大人の私があまりにうるさいので
(なら、下調べしなさいよ、という実にまっとうなアドバイスには聞こえないふりをしつつ)
八幡駅で駅員さんにケーブルカー乗り場の場所を確認しました。
「とりあえずは、この道をまっすぐに進めば到着しますよね?」
というざっくりとした質問におどおどと答えてくれる駅員さん。

「えっと。到着するのはするんですけど・・・結構、時間かかりますよ?
 遠いですよ?」

なんと?!歩いて30分程度って聞いたんですけど。
まだ遠いですか?待ち合わせ時間に間に合うかしら??

とドキドキしながら再確認すると、目に見えてほっとした駅員さんはにっこり笑い
なおかつ、知ってて歩くの?!という驚きもほのかににじませつつ
「あ。知ってるんならいいんです。」
とおっしゃったのでした。
心の動きが素直に表情に出るかわいい駅員さんだったなー。

とりあえず「まっすぐ進んでいけばたどりつく」という情報に誤りはなさそうだったため
自信を持ってまっすぐ進み、まっすぐ進んだ結果、他人様のお庭にたどりつき
え?ホントにここで合ってるの?と不安になるような小道を進み、
大好きな映画「耳をすませば」に出てくるような狭い狭い路地をうろうろしていると
何がどうなってそうなったのかさっぱり分からぬまま、無事に目指す集合場所
皿倉山の麓にたどり着いたのでした。
なにはともあれ、私の方向感覚に誤りはなかった!

そんなこんなでウォーキングに出発!
台風の影響による雨がとても心配だったのですが、出発時点ではとりあえず曇り。
むしろ直射日光が出ていない分、とても過ごしやすい山道です。
しかし、3合目あたりからは、山道自体が雲の中に突入したらしく
道のそこここに幻想的な白いもやが出没。
もやの中を通ると、天然のミストで肌がしっとり湿り
女子的には「潤ってる!」という気分にさせられるステキな道でした。
4合目、5合目と登り進めるともやはますます濃くなっていき、
目に映る風景がとても幻想的なものに。
いつも見ている山の風景が白いもやでうっすらと消えていくさまは
まるで異世界への入り口みたいな光景で、大好きな作品「ナルニア国物語」を思い出しました。
水分が多いせいか、山道の苔や木々の緑がいつもより色濃く輝いています。
静かなのに、なぜか
うっすら漂う白いもやと緑のコントラストがとても美しい山道でした。

なおかつ、合間合間に見える山の下の光景もいつもとまったく異なる幻想的なもので
地上を見下ろせるスポットを通りかかるたびにテンション高く
「いつもと全然違うー!!」と叫びたくなりました。
いつもははるか下にキタキューシュの街並みを見下ろせるスポットから見えるのは
見渡す限り白、白、白、の真っ白なもや。
こんなにもくっきりと濃い真っ白な風景を見るのは生まれて初めてです。
これはきっと頂上からの風景も今までに見たことないようなものに違いない。
むしろ貴重な光景のはず!と俄然、盛り上がるウォーキングメンバー。(ポジティブ集団です。)

9合目の後、最後の最後に現れるいやらしい階段を
ランニングメンバーは颯爽と走って駆け上りました。

・・・そういえば。
私が今回もっとも驚嘆したのは、参加したメンバーがみんな(私以外)
山道だろうが登り道だろうがまったく息切れすることなく、よどみなく元気に会話を楽しんでいたことでした。
ずーーーーーーーーーーーーーっと元気に
ずーーーーーーーーーーーーーーーーーっと楽しそうに
ずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと平然と話してた!
私なんて、登り道の間中、
「そ、そうなんですね。ハアハア。」
「いえ、ソウ・・・だと、おもいます・・・。ハアハア。」
と、活字にすると、どこぞの痴漢なんじゃなかろうかと勘違いされそうな息切れっぷりだったのに。
みんなの肺活量ってどうなってるんだろう、と感嘆しつつ
後ろから聞こえる元気な話し声に励まされながら山道を登り、
最後の階段はひとりでえっちらおっちらと息も絶え絶えに上ったのでした。
階段は自分の歩幅で進めない上、なぜか自分の体の重さを認識させられるので苦手なのです。
(でもって、降りるときは上からの眺めが怖くて苦手なのです。階段め。)
というわけで、ようやっと山頂に到着!

・・・えっと。
ここ、いずこ?
そこには、つい一か月前に訪れた時とまったく異なる風景が広がっていました。
というか、何の風景も広がっていませんでした。
数メートル先にいるはずのメンバーすら影も形も見えない状態で
わずか数メートル先にあるはずの自動販売機は勿論のこと、普段はくっきりと見える鉄塔も
数歩先にあるはずの展望台も、何もかもが姿をまるっと消していました。すべてもやの中。

頂上から広がる(いや、まったく広がらないであろう)山の下の風景(というか、見晴らしの悪さ)が楽しみ!
と思っていたけれど、まさか山の上のすぐ近くのものすらまったく何も見えないなんて!
なんたる非日常!大満足!!

しばらく山頂の「すぐ傍にあるはずのものが何にも見えない」風景と
山頂からの「これっぽっちも何も見えない!」眼下の風景を楽しんだのでした。

でも、しばらく風景を楽しんでいると、じっとしているだけにすっかり汗がひいてしまうわけです。
汗が引いてしまうと、ただでさえ、体温を奪われてしまうのに
本日と来たら、太陽の姿なんてどこにも見えない天候の悪さなのです。
あたりにはひんやりとした冷気が漂っているのです。・・・寒いっ!

というわけで、しばし風景を楽しみ、山を下りました。
下りはやはり上りと比べて随分と楽ちんなので、私もみんなと会話を楽しみながら歩くことができました。
キャップにいたっては「くだりは休憩やけんね。」と言い出す始末。
色々とお世話になっているキャップの言葉ではありますが、
それはちょっと納得がいかないっていうか、全面的に異議を唱えたいっていうか、
下りには下りのきつさがあるんだよってこんこんとお伝えしたいっていうか・・・。
とりあえず「えーーーーーーーーーーーーーー!?」っと盛大に叫んだのでした。

今回もたのしいウォーキングでした。
でも、本日のハイライトを一場面選ぶとするならば、山を下った直後。
キャップから「お誕生日のお祝いに。」と買ってもらったアイスを食べている時。です。
すごーくおいしかった!
山登り後の身体は疲れのせいか、糖分をとても欲していたらしく、
いつも以上に美味しくアイスを味わうことができました。
みんなから「おめでとう」と祝福の言葉をもらえたことも
ものすごーく遠慮がちに「い、いくつになると?」と聞かれたことも、どれもこれも嬉しかったな。

めでたく36歳になりました。
元気に、健康的に36歳を迎えることができました。

目指せ!明け方の水巻駅!

2014年08月05日 23時30分43秒 | 100キロウォーク
ウォーキング練習に参加してきました。
今回は「夜の博多駅を出発して水巻を目指そうぜ」というコース。
20時半に博多駅を出発し、約50キロ先の水巻を目指して歩き続けると
あら不思議!到着する頃には朝を迎えている、という摩訶不思議なコースです。

「夜通し歩く」ということは、つまり私がそもそも長距離ウォーキングというものに
興味を持つきっかけとなった作品「夜のピクニック」を再現するというわけで、
あの甘酸っぱい一夜を追体験できちゃうの!?とちょっぴり興奮。
しかけましたが、そもそも、わたくし、夜というものが苦手だったんだわー、と思い至ったのでした。
だめじゃん!
我が家では随一の「夜型派」を誇っている私ですが、
比較対象の父上と母上は、21時頃にはうとうとし始める人たちなのです。
その方々と比べて「随一の夜型派」を誇っているあたり、私の「夜型」の底の浅さが見えるというもの。
実際、徹夜なんてしたことないのです。(というか、できない。)
それなのに、徹夜した上で夜通し歩くなんて!

というわけで、どきどきしながら向かった夜の博多駅。
「博多口で集合」という連絡に「博多口って広いんだけどなー。出会えるかしら?」
と、これまた集合時点でどきどきしていたのですが、なんてことありませんでした。
簡単に見つかっちゃいました。
博多口のど真ん中に「これからまさに運動始めますぜ!」というやる気満々なオーラを醸し出した集団が
ひときわ目立って存在しておりました。
・・・すごいな。日常の中の非日常って目立つもんだな、としばし感嘆。

そんなこんなで、明け方の水巻を目指して出発!
・・・した1時間後にはほんのりと「眠たいかも・・・」モードに襲われ始めます。
まだ22時なのに!
22時なんて、いつもであれば、まだまだ全然、飲み歩いている時間帯です。
(なんなら前日も帰り着いたのは24時過ぎてました。)
それなのに、暗い夜の風景が私に「夜だよ?もう寝る時間だよ?」と認識させるのです。

そっかー。
いつもは居酒屋の煌々と光る明かりが私に元気とやる気と(必要のない)チャレンジ精神を提供してくれてたんだなー。
ということを認識したのでした。

にしても!
暗いってだけで、ここまで眠たくなるなんて・・・私、素直すぎませんか?
いつもはどれだけひっくり返しても見つけられない「素直さ」の引き出しを
こんなところでうっかり目一杯引き出しちまったぜ。
と、頓珍漢に素直さを無駄遣いしている自分に呆れ果てながら、歩き続けたのでした。

そうです。
眠かろうが眠たくなかろうが、歩き続けるしかないのです。
どれだけ歩いてもゴールはまだまだまだまだ先なのです。
明け方だって、まだまだまだまだ先なのです。

22時になり、23時になり、24時になりました。
その度に横を歩いていた友人が
「(途中休憩予定の)マックまであと6時間。」「あと5時間。」「あと4時間。」
と伝えてくれたのですが、思わずきっつい声で「やめて。先を数えないで。」とさえぎる始末。(既に余裕なし。)

もう結構な時間、暗闇の中を歩き続けている気がするのに
まだまだ明け方(ごろに休憩予定のマック)まで6時間もあるなんて。
残りをカウントすることで「ゴールまでまだまだだよ」ということを認識して
かえって元気を吸い取られる気がするよ・・・。

と、憂いながら歩いていた(そして友人に冷たく当り散らしていた)この頃は、
思い返せばまだまだ元気だった。
ということを数時間後の私は知りました。

コンビニ休憩を終え、福岡市も出て
街灯やお店の明かりが一気に少なくなり、ますます暗闇の色が濃くなってきた深夜3時から4時頃。




・・・なんで私、こんな夜中にこんな真っ暗な場所を歩いてるんだっけ?
100キロ?歩けるのかな?
いやいや、歩けるわけないよね。今でさえ、こんなにきついのに。
なんで私、「参加してみたい」なんて思っちゃったのかな。
100キロウォーク当日は、今日よりまだまだまだまだきついんだろうな。










絶望。


先頭集団から遠く離れた最後尾、真夜中の静寂の中、
絶望のあまり、思わず闇のアチラ側へ落ちかける、という貴重な体験を果たしました。
あのまま歩き続けていたら、危うく闇の住民になって、ちびっことか襲うところだった。
(と未だに強く、しかも半ば本気で信じてます。)
アブナイ、アブナイ。コチラ側にとどまれてホントによかった!

闇にのみこまれず、マックを目指し続けられたのは、
どんなときも絶対に変わらないテンション、なおかつ抜群のタイミングで励ましてくれるキャップと
いつ会っても異常に(盛大に尊敬しています。いや、もう本当に!)元気な人生の大先輩のおかげです。
あと、明け方にたどりついたマックのあの見慣れたロゴマーク!
あの見慣れたMのロゴマークにあんなにも励まされる日が訪れようとは。
一年前の私は予想だにしていませんでしたよっと。
キラキラと光り輝く黄色いMのロゴマークに強力に励まされ、ようやっと朝休憩の場所に到着。
持っていたリュックを地面にたたきつけ(会社用の靴が入っているため、重くて重くて。
普段はなんてことない重さの靴が背中にこなきじじいのようにのしかかってくるのです。もってられるかー!)
みんなとの再会を喜び合いました。

もうね、二度とみんなには会えないんじゃないかな、と思ってましたよ。
1時間前の私は。(大真面目)

明け方のマックで束の間の休息。
睡魔マックスだった私は、ことんと落ちました。
「起こしたら、怒るやろ?」と確認してきた地元友達にはごくごく普通のテンションで「当たり前。」と返しました。

普段の私だったらね、も少しね、愛想よく、女子っぽくきゃぴきゃぴっと
「あたりまえじゃないですかー!」とか言ってのけたと思うのですが、そんな余裕一切あらず。

束の間の睡眠を楽しんだ後、ご機嫌で起きた私にいつだって元気いっぱいの大先輩が
「起こそうとしたら、『暴れますから!』って止められた。」ことをにこにこしながら教えてくれたのでした。

・・・そんなに?そんなにさっきの私は余裕がなかったの?

そういえば、休憩場所のマックに到着すること2時間ほど前
私が天使だと信じてやまないウォーキング仲間の先輩からは
「のんちゃん。暴れるかもしれんけ、先に注意しとくけど、右側に見えるマックは休憩場所やないけんね。
 ぬか喜びせんようにね。休憩するマックは左手側やけんね。勝手にぬか喜びして暴れちゃいかんよ!」
と、こんこんと注意されたっけ。

周囲の私に対する認識って・・・、と色々と考えさせられた夜となったのでした。

しっかし、睡眠ってホントに偉大なのです。
束の間の睡眠を楽しんだ私は元気百倍!は言いすぎですが、元気30倍ぐらいは取り戻してました。
その上、休憩場所のマックを出ると、外には明け方が来ていたのです。
さっきまで真っ暗闇だった周囲がうすぼんやりとした明け方の空気に変わっていたこと。
これも私の気持ちに大きな変化を与えてくれた気がします。
周囲が明るいってだけで、こんなにも元気になれるなんて
人間の体って(それとも認識の問題?気持ちの問題?)本当に不思議です。

というわけで、朝が来てからは、比較的穏やかな気持ちでウォーキングを楽しむことができました。
とはいえ、到着時点ではぐったり倒れこみましたけれども。
50キロ(未満!)でこんなにも疲れ果ててしまって、
本番の100キロはどうなることやら・・・と不安でいっぱいです。

が、もうなるようにしかならんのです。
ならんときはならんのです。
後は野となれ、山となれ!

練習は残すところあと2回。
次も夜間ウォーキングなので、どっきどきです。

ちなみに。
ウォーキングから帰り着いたところ、自宅は「今まさに掃除が始まったよ!」という状態で、
母上からは「あ。ちょうどいいところに帰ってきた。」と言われ、掃除要員に組み込まれました。
掃除の後、お昼からは買い物に出たのですが、その際、下駄箱の靴を眺めながら
「今日はどの靴、履く?あ、たまにはこのヒールの高い靴履いたら?」と勧められました。

50キロ歩いて、やっとの思いで帰り着いた娘に7センチヒールを勧めてくるなんて。
・・・なんなの?鬼畜なの?
と、疲れ果てていたムスメは、むしろストレス解消も兼ねてここぞとばかり盛大に責め立てたのでした。

ジョシが世界に必要な理由

2014年05月19日 22時56分06秒 | 100キロウォーク
□本日のポイント
 ジョシの笑い声は世界を元気にする(←大真面目です。)

ウォーキング練習に参加してきました。
今回の練習コースは「福智山から皿倉山縦走コース」。
要するに登山コースをみんなで歩こうぜ!という練習です。
小さいころ、父上に連れられて山登りをした記憶がある私は
懐かしい記憶が色々と呼び起こされて「山登り♪山登り♪」とわくわくしていました。

が。前日、準備のためにメールを改めて読み返してメール後半に
「終了予定時刻は18時」と書かれていることに気付き
「おや?なんか想像と違う・・・」とドキドキし始めたのでした。

だって、集合時刻が7時半なのに、解散が18時って・・・!
私の想像していた「やまのぼり」とは、かなり趣が異なるのです。
わたくし、野山の風景を楽しみながら
「あはは。今日も鳥の声が美しいね。」なんて語らいを楽しむ
どちらかというとハイキング的なイベントを想像していたのですが
練習開始早々に(10分経ってたかなー。経ってなかったなー。)
「うん。今日の練習は『やまのぼり』じゃなかった!
 『登山』だった!てか、最初から『登山』って案内されてたわー。」
と自分のうっかり具合というか、大雑把な理解で物事を進める生き様を
まざまざと目の前に突き付けられ、
「もうちょっと人の話をちゃんと聞こうか。いや、問題はそこだけじゃない!
 そもそも、物事に取り組むときはもうちょっと丁寧、かつ真摯に情報を
 受け止めなければならないのではなかろうか!」
と自分の生き方に改心を迫られたのでした。(←大げさ)

そんなこんなで予想と大いに異なっていた本格的登山でしたが
そしてお昼過ぎには「今日という日は終わらないんじゃないかな・・・。」
と遠い目になりかけましたが、それでも最後まで大いに楽しみました。
すっごく楽しかった!わたし、やっぱり山登り好きだわー!と思いました。

・・・とか言いながら体力ないので最初から最後までおおいにへばってましたが。
心の余裕が(ついでに言うと肺活量の余裕も)皆無だったため
一日のほとんどを無言で過ごしてしまい、おそらく周囲の方々には
私が練習を楽しんでいたなんてみじんも伝わってなかっただろうなー。
でも、地味にひとりでちまちまと楽しんでました。

たとえば登山中の地面を踏みしめたときの足底の柔らかさとか
一面に敷き詰められた落ち葉を踏みしめた時の耳に心地よい音の響きとか
下界ではめったに見かけることのないシダ植物の元気な緑の色とか
シダ植物に光が差し込んでいる様子の美しさとか
鬱蒼と茂った木々によって作られた天然の日影トンネルの心地よさとか
ちらちらと差し込む木漏れ日が作り出す光のコントラストの美しさとか
そういったものにうっとりと見とれる・・・心の余裕はまったくなかったけど!
けれど、ちらちらと目や耳や触感など五感に訴えかけてくれる山の雰囲気を
心底楽しみました。気持ちがよかったな。
そして、山頂からの景色も苦労した分、美しさ倍増のよい景色でした。
特に鷹取山の緑が穏やかに広がる草原と
そこに垣間見える「城跡」の名残の石垣は、歴史の息吹を感じさせてくれて
とても美しいコントラストでした。趣深かったなー。あの緑の美しさは今も目に焼き付いています。

それにしても、自分の臆病者っぷりとバランス感覚のなさを久々に認識した山登りでした。
上り坂はまったくもって平気なのに、下りが怖くて怖くて
ついでに言うと、すぐ傍に急斜面があるだけで怖くて怖くて
へっぴり腰でしか降りられず。
普段、「ホントにびびりなんだから。」と2歳の甥っ子君を小馬鹿にしていた自分を思い出し、
「びびりはうちの家系の影響だったのかー!」と申し訳ない気持ちになったのでした。
下り坂になるたびに前方を歩くメンバーたちから遠く引き離され
私が迷子にならないようにすぐ傍をついてくれていた方々には迷惑をかけっぱなしでした。
それなのに、私のスピードが落ちるたびにすぐ後ろからキャップが静かに
「落ち着いて。焦らんでいいけんね。自分のペースを守って慎重に歩いて。」
と穏やかないい声で励ましてくれるので、うっかり泣きそうになりながら全力で甘えてしまいました。
お中元を贈った方がいいんじゃないかな。というぐらい甘えっぱなしの下り坂。

また、練習仲間の皆様がプチ休憩で再会するたびに
「すごいよ。初めてなのにちゃんとついてきてるもん。」とか
「自分のペースをちゃんと守れるっていうのはすごいことだ。
 絶対、登山に向いていると思う。」とか
「マイペースでちゃんと歩くんだもん。根性あるよね。」とか
褒めて褒めて褒めて褒めて伸ばしてくれるのです。
120%褒め言葉を吸収するこの私が!
受け止めきれないかも・・・というぐらいの褒め言葉をたっくさんかけてもらえました。
しみじみと、「生きていくうえで優しさって必要だな。」と思った休日の昼下がり。
褒め言葉が与えてくれる活力の大きさを体感しっぱなしで
「私もほんの少しは周囲の人に優しさを見せなきゃ・・・」という気になりました。
(が。「無理なものは無理!私の中の引き出しにはこんなに優しさ用意されてない!」
 とその日の夜にはすっぱりきっぱり「ないものはない!」と諦めました。)

そして!
ジョシの話し声、笑い声、相槌に元気をもらいっぱなしの一日でした。
肺活量のなさゆえに山を登りながら会話を楽しむなんて夢のまた夢で
まったく会話に入ることができませんでしたが、ジョシの楽しそうな会話が
すぐ近くで聞こえるだけでこんなにも幸せな気持ちになるんだなー
とあったかい気持ちになり、
「ジョシの声は笑い声や話し声だけでなく、悲鳴や叫び声ですら!
 この世界に元気と勇気と明るさを与えてくれるんだよね!」
と痛切に実感し、とにかく世界にジョシは絶対に必要!と力強く思ったのでした。

とにもかくにも楽しくてきつかった練習が無事に終了。
登山ゾーンが終わった瞬間は思わず膝から崩れ落ちるぐらいに疲れ切ってましたが
その後の15分程度の平地ゾーンのウォーキングはめっちゃんこ楽しみました!
すっごくすっごくすっごく楽しかった!
人と話しながら歩くってこんなに楽しいものなのかー!と目から鱗が落ちる思いでした。(今更・・・。)
その日初めて笑いながら周囲の方々と会話を楽しみながら歩き
「お話しながら歩くって楽しい!人生に会話は必要だよ!」
と迫りくるメール社会に小倉の端っこから憂いを覚えたのでした。(今更・・・。)

最後の最後には皿倉山のケーブルカーにも乗れて大大大満足!の一日でした。
でもって。
絶対、絶対!山の風景や空気感を覚えているうちに
「となりのトトロ」と「もののけ姫」を見返すぞー!と決意したのでした。
今ならあの映画の何気ない風景カットや風のそよぎまで30倍は楽しめるはず。

足りないのは深さと優しさ

2014年02月12日 22時39分46秒 | 100キロウォーク
北九州マラソンが無事に終わりました。
北九州はこの1か月ほど、平日の夜はもちろん、週末なんて一日中、
あちらこちらでジョギングしている人に遭遇するほど北九州マラソン一色でした。
「あの人もこの人も絶対に出場者!」と出場者っぽい人を見つけては興奮する日々。
また、最近のジョギングウェアってめちゃんこかわいいのです。
見ごたえがある!出場しなくても十分に楽しいイベントでした。

が。北九州マラソンが近づけば近づくほど
寒さは厳しくなる一方だし。
北九州なんてめったに雪が降らない地域だというのに、
まさかの前日、久々に雪が積もっちゃうし。
雪はやんだけど、雨が降ったりやんだりだし。
ハラハラドキドキしていましたが。
(まったくもって関係ないのに。
 でも、暑苦しい地元愛ゆえに
 北九州マラソンの成功を心から祈っていたのです。)

なんとか無事に北九州マラソン開催。
出場した知り合いたちも、ほぼ全員が軽やか(?)に完走していました。
すごーーーーーーーーいっ!!

というわけで、ウォーキング仲間さんの「お疲れ様!」の打ち上げです。
開催地が自宅から少し離れたところだったため(北九州はとてつもなく広いのです。)
呑みは諦めて車で参加。ついでに幼馴染や地元友達も拾って向かいました。

足を引きずりながらもにこやか笑顔で出迎えてくれる勇者たち。
本当に。本当に本当に!お疲れ様でした。と言い合いながら
(そして、単なる観戦者にすぎない私は、
 そんな勇者たちの称えあいをおとなしく聞きながら)
「かんぱーい!」と飲み会を開始しました。

充実の一日を終えた皆々様は一様に感想を言い合い、
それぞれのレースを振り返りながら、お酒を楽しんでいます。
十人それぞれ。まったく異なるレース運びです。
応援に力づけられている人がいる一方で
応援を見つける心の余裕がなかった人がいたり
美人ランナーの多さに心励まされている人がいたり
自己ベストを目指してまじめにレースに挑んでいる人もいたり
でも、そんなみんなが一様に
「きつかった・・・。30キロ過ぎぐらいから『もうダメだ。』
 と何度も思った。」と言っていて。

私と幼馴染は、そんな体験談を「こわい。こわい。
やっぱりマラソンってこわい。」とぶるぶる震えながら聞きました。
一方、地元友達は「俺も走りたかったー!!」とヤル気を漲らせており
聞くほうのスタンスもこれまた十人十色。

なんにせよ、ものすごーーーーーーーーく面白い打ち上げでした。

飲み会も中盤という頃から、
結局のところ、フルマラソンと100キロウォークは
どちらのほうがきついんだ?という話題になりました。

「全然、きつさが違うんだよねー。」
「でも、マラソンは5時間ぐらいで終わるけど、ウォーキングは
 きつくなってからがえらい長いけんねー。」
「足痛いけん、全然、早く動けんし、早く動けんけん
 痛い自分とずーーーーーーーーーっと向き合わんないかんのよね。」
「俺、足の爪、全部はがれた。」
「俺、足の裏に今まで見たことないような大きさの血豆ができた。」
「でも、血豆とか靴擦れとか全然、気にならん。
 そんなの気にならんぐらい、他のところが痛い。全身、どこもかしこも痛い。」
「きついのは100キロウォークのほうかも。」
「うん。そうかも。」
「でも、楽しいんよねー。」
「ぜひ、味わってほしい。」

みんなの話す体験談と
そこから導き出される結論の乖離具合が甚だしいんですけど。

どれもこれもぜーーーーーーーーーーーーーーんぶ
「辛い」と思われる具体的事象ですよー!
それらの事象から導き出される結論が「楽しい」って
だいぶおかしいですよー!!

と、力を込めて訴えましたが、みんなからは
「こればっかりは出てもらわんなわからんよね。」
と首を振られました。

・・・そうなの?そういうものなの?

飲み会終わって小倉までの帰り道。
そろそろ小倉が近付いてきたよ。というあたりで
英雄さん(マラソン参加者)のひとりが

「うん。やっぱりしばらくは走りたくないや。」

とぽつり呟きました。

そんなに?
今更しみじみと呟くぐらい?
本日の最終結論、そこ?
結局のところ、「マラソン、やっぱりもういやだ。」でよろしいですか?

と確認したところ、

「それがねー。今はもう絶対に二度と走らんて思いよるんやけど
 数か月経つと、きつかったこととかだけ忘れるんよねー。
 で、ゴールして気持ちよかった、とかだけ思い出すんよ。
 バカなんだと思う。」

という回答が戻って来ました。

・・・そうなの?そういうものなの?
スポーツって奥が深い・・・。

そういえば。
飲み会終わって小倉までの帰り道。
飲み会会場を後にしたばかりだよ。小倉はまだまだ先だよ。というあたりで
地元友達が

「のんちゃん。お腹すいたー!
 ラーメン食べたーい!」

と言い出したので、「さっきまで呑んでたのに?!」と驚いてみせたのですが。
その気持ちならね、私にもなんとなくわかります。
なんだろね?ラーメンと食後のデザートのあの別腹感覚。
呑めば呑むほど「最後にちょっとだけ」食べたくなっちゃう。
・・・のですが。幸いなことに本日の私は一滴も飲んでないのです。
それゆえに

「ダメー!私はお腹減ってないもん。
 ラーメン屋さんになんて寄れませーん。」

と優しさのかけらもない言葉を返したのでした。
浅いな・・・。私のフトコロ・・・。

ひとりは得意

2014年01月27日 23時55分04秒 | 100キロウォーク
数年前に恩田陸さんの「夜のピクニック」を読んで以来、
夜を徹しての長距離ウォーキング、というものにほのかな憧れを抱いていました。
青春時代にこういった体験を友人と共有してみたかったなー、とか
きっときついけど、すごくいい思い出になるんだろうなー、とか
「きつい」という思い出を共有した友人たちとは
いつまでもいつまでも「あのときはきつかったよねー。」という思い出話で
盛り上がれるんだろうなー、とか、そういったほのかな憧れです。

そのため、従妹の旦那様が行橋市から別府まで歩く
「100キロウォーキング」に出場したことを聞いた時も
真っ先に出た感想は「いいなぁ。私も出てみたいなぁ。」でした。
とはいえ、100キロ!想像を絶する長さです。
普段、運動とまったく縁のない私には無理!と早々と諦めていました。
ところが、昨年末、ひょんなことから100キロウォーキング参加者と知り合い、
「興味あるなら、練習だけでも参加する?
 1月から練習を始めるよ。まずは30キロぐらいから歩くよ?」
とお誘いを受けました。

練習だけ!
しかも、まずは30キロ!
それなら挑戦できる気がする!
ぜひぜひ!お願いします!!参加させてくださーい!!

と喜び勇んで何も考えずにお願いをしたのですが、
しばらくたってから
「本当に参加できるのかしら?そもそも30キロってどのくらいの距離?」
という「おいおい?そこから?」という疑問を抱き始め、地元友達に
「30キロって2、3時間ぐらいは歩く感じですか?」
とおそるおそる確認したところ、しばし絶句されました。

あー、こりゃ絶対に「え?今頃、その疑問?」とか呆れられてるわー、
恥ずかしいわー、と途方に暮れていると、
「さては、初回出場でいきなりの優勝を狙ってますか。」
と真顔で聞き返されました。

なんでも、次回練習のご案内メールには
「今回の練習は午前7時集合!14時半到着予定で、
 その後にご飯を食べる予定ですよー!」と書かれてあるんだとか。

・・・え?午前7時集合?
え?14時半到着??
え?何時間歩くの???

と一気に流れ込んできた(私にとって)許容量オーバーの情報で
本当に今更ながらにウォーキング練習なるものへの恐怖心が芽生え・・・
とりあえず幼馴染を巻き込もう!と決意したのでした。
だれかを巻き込んでひとりじゃない!という気持ちで
この恐怖心に打ち勝たなくては!というなんとも傍迷惑な私の危機管理能力。
しかも、幼馴染を巻き込んでおきながら、
私の危機感は根本的になんら解決していないのです。
それでも、心の広い幼馴染は快く「いいよー。」と参加を快諾してくれたのでした。

ええ、ともだちや・・・。と思わずほろり。
する心の余裕は、実のところあまりなく。
「どうしよー。どうしよー。歩けるかしらー。きついのかしらー。」
とひたすらにおろおろしてました。
ひどい幼馴染や・・・。(←わたしのことや・・・。)

そんなこんなで初めてのウォーキング練習。
迎えてくださった方々はみんなとても暖かい方々ばかりで
「大丈夫!きつくなったらいつでも言ってくれていいから。」とか
「最初から30キロってちょっと酷だったよね。
 ただ、今回は北九州マラソン(なるものがあるのです。
 2月9日に北九州の街並みを1万人のランナーが走るのです。
 今やちょっと外を出歩くと、その日を控えて最終調整をしているランナーたちに
 山ほど出会えるのです。)を控えてるんで。巻き込んで悪かったねぇ。」とか
「まずは自分のペースで歩いてもらっていいから。」とか
なんとも至れり尽くせりの言葉をかけてもらえました。

というわけで、初挑戦の30キロウォーク!



自分でもびっくりするぐらい、普通に歩けちゃいました。
いやー、びっくりした。
元来、歩くのは得意なほうだと思ってはいたけれど。
ここまで普通に歩けるなんて。
人間にはひとつぐらい取り柄というものがあるんだなぁ、
としみじみ思ったのでした。

・・・ひとつぐらいしかない取り柄がよりによって
「歩くのが得意」というところにしょんぼりしないでもないですが。
どうせなら「メイクが得意」とか「料理が得意」とか
お得感満載の取り柄を身につけたかったよ・・・。

そして。
「全然、人と一緒に歩けない(ペースを合わせられない)」
という私のマイペース(=わがまま)っぷりを
改めてまざまざと突きつけられた一日にもなったのでした。

自分のワガママはきちんと自覚してるんだけど!
でも、ここまでだなんて思ってもなかったっていうか。

当初は幼馴染と仲良く並んで歩いていたはずなのに
和やかに色々と話しながら歩いていたはずなのに
残り10キロを切って
「あ。本当に疲れちゃった・・・。余裕ないわ、私。」
という精神状態になった辺りから
ごくごく普通に幼馴染をひとり残し、周囲のだれとも会話せず
ひたすらに黙々と自分のペースで歩き、
ふと気が付けば、「周囲に誰もおらず、ひとりぼっちで歩いている私」
という構図に気付いたときは、思わず心の中で「おー!のー!」と叫び
心底しょんぼりしたのでした。

びっくりしたー。
ごくごく普通にひとりになってる自分に心底びっくりしたー。
「だれか巻き込んでひとりじゃない!という気持ちにならなくては!」
とかいう変な危機管理能力で幼馴染を勝手に巻き込んだはずの私が
幼馴染を見事にひとりぼっちにしてましたよーっと。

・・・自分勝手にも程があるぜ。

と、なんとも学ぶところの多いウォーキング練習となりました。
次こそは、だれかと仲良くゴールを目指すのです。
それが私の目標です。


そういえば、びっくりしたことがもうひとつあって。
今まで何があっても「食欲がなくなる」なんてことを
経験したことのなかった私が、ウォーキング直後は
あまりの疲れっぷりに「食べられない」という事態を初体験しました。
びっくりしたー!!
1、2を争う大好きな食べ物のカレーがこれっぽっちも喉を通らんかったー!
お腹はものすごーーーーーくすいてたのに。
門司港名物の焼きカレーはすごくすごく美味しいのに。

そんなこんなで、次回の目標は
 ・だれかと仲良くゴールを目指す。
 ・ゴール後においしくご飯を食べる。
このふたつです。
どちらかひとつぐらいは(主に後者の可能性大)達成できるはず!