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冷たい校舎の時は止まる(上)(中)(下)/辻村深雪

2009年01月10日 00時09分59秒 | 読書歴
99.冷たい校舎の時は止まる(上)(中)(下)/辻村深雪

■ストーリ
 ある雪の日、学校に閉じ込められた男女8人の高校生。
 どうしても開かない玄関の扉、そして他には誰も登校してこない
 時が止まった校舎。不可解な現象の謎を追ううちに彼らは2ヵ月前に
 起きた学園祭での自殺事件を思い出す。しかし8人は死んだ級友の
 名前を思い出せない。死んだのは誰なのか。

■感想 ☆☆☆☆
 初回読了時の感想はコチラ

 ここ数カ月、色々な人に「辻村さんの作品は面白いよー!」と
 お勧めしていたのですが、図書館で再び巡り合えたので
 妹に読んでもらうために、改めて借りました。
 妹も満足してくれ、無事に辻村さんの魅力を伝えることに成功。
 戻ってきた作品を再び読み返しました。

 再読にもかかわらず、もう一度騙されました。
 張り巡らされた伏線に「なるほど!」と圧倒されました。
 読み終えて、結末が分かった途端に、もう一度
 細部を読み返し、隠されていた伏線を確認しました。

 読書する楽しさを思う存分に味わえる一冊です。
 本当に本当にお勧めです。
 個性的で繊細な7名の登場人物が魅力的で
 だからこそ、「ミステリ」としてだけでなく
 「青春小説」として何度でも楽しめる作品。

 中学時代や高校時代に味わった将来に向けての焦りとか
 友情に対する不安とか自分自身に対する無力感とか
 そういった気持ちを思い出せます。
 登場人物を追いながら、自分の「あの頃」を
 改めて思い出し、感慨にふけりながら読みました。

 大好きだ、と改めて思っていたら、文庫化された模様。
 これはぜひ購入しなければ。


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