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子どもたちは夜と遊ぶ(上) (下)/辻村深月

2009年01月10日 00時17分11秒 | 読書歴
102.子どもたちは夜と遊ぶ(上) (下)/辻村深月

■ストーリ
 同じ大学に通う浅葱と狐塚、月子と恭司。彼らを取り巻く
 一方通行の片想いの歯車は思わぬ連続殺人事件と絡まり、
 悲しくも残酷な方向へ狂い始める。掛け違えた恋のボタンと
 絶望の淵に蹲る殺人鬼の影には、どんな結末が待つのか?
       毀れた絆と哀しい片想い
 深い闇を湛えた連続殺人事件が始まる・・・。

■感想 ☆☆☆☆
 こちらも2回目の読了。
 初回読了時の感想はコチラ
 確か1回目に読んだ時は、結末のあまりのやりきれなさに
 読み終わって呆然としたんだよね。辛い辛い読後感を味わったんだよね。
 そう思いながら読み返し、読み終わった後に改めて呆然としました。

 なぜ、想い合っていてもうまくいかないときがあるんだろう。
 なぜ、お互いに大切に想っているのに、それが伝わらないんだろう。
 なぜ、お互いを大事にすればするほど、
 言葉も行動も空回りしてしまうんだろう。
 なぜ、なぜ、なぜ。

 泣きたいような気持ちに襲われました。
 と、同時に、ここまで思える人に出会えた主人公たちを羨ましくも
 想いました。ただただ、その人の幸せを渇望できる出会い。
 その人が生きてさえいれば、それが自分の幸せであり、救いとなる。
 そう思える相手がいるってことは、とてつもなく幸せなことだな、と。

 でも、根が甘い私は、やはり大切に思える人であればこそ
 せめて近くで見守り合える関係でいたい、
 大切な人の笑顔を見て過ごせる人生を送りたい。
 改めて、そう想いましたが。

 痛いほど切ないお話でした。


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