104.せつないいきもの/竹本健治
■ストーリ
武藤類子は明峰寺学園高校の二年生。剣道部のエースにして、
学園の有名人だ。それには理由がある。自身の才覚もさることながら
彼女は史上最年少で本因坊に就いたプロの囲碁棋士・牧場智久の恋人。
そして、一部でカリスマ的な人気を誇るミュージシャン・速水果月の
想い人なのだ。しかも、彼女は不思議な事件に遭遇する奇縁も持ち合
わせていた。賑やかな日常の狭間で、類子は孤独で歪んだ魂の軋みを
聞く。
■感想 ☆☆
副題「牧場智久の雑役」を見て、牧場智久シリーズの続編?!と
興奮しながら借りてきた。しかし、副題は「牧場智久の雑役」。
まさにタイトルどおりの本だった。主役だったはずの牧場さんは
今回、姿も現さず、電話での出演のみ。
ヒロイン、類子さんと共に活躍するのは「殺人ライブへようこそ」
で主役を張ったことがあるらしい速水さん。中編3編が収録されて
いるが、全編類子さんと速水さんのドタバタした会話が主で
どこかライトノベルっぽい雰囲気が漂う。
ライトノベルっぽい雰囲気が悪いわけではない。その雰囲気も
好きだけれど、私が牧場さんのシリーズに惹かれたのは、
天才が故に見えすぎて苦悩する牧場さんであり、天才にも関わらず、
自分の才能の限界に気付き、それでも、上を目指してじたばたと
もがかずにはいられない牧場さんだったのだ。
あまりに初期と異なる作風に驚いた新作だった。
もう元のテイストに戻ることはないのかな・・・。
■ストーリ
武藤類子は明峰寺学園高校の二年生。剣道部のエースにして、
学園の有名人だ。それには理由がある。自身の才覚もさることながら
彼女は史上最年少で本因坊に就いたプロの囲碁棋士・牧場智久の恋人。
そして、一部でカリスマ的な人気を誇るミュージシャン・速水果月の
想い人なのだ。しかも、彼女は不思議な事件に遭遇する奇縁も持ち合
わせていた。賑やかな日常の狭間で、類子は孤独で歪んだ魂の軋みを
聞く。
■感想 ☆☆
副題「牧場智久の雑役」を見て、牧場智久シリーズの続編?!と
興奮しながら借りてきた。しかし、副題は「牧場智久の雑役」。
まさにタイトルどおりの本だった。主役だったはずの牧場さんは
今回、姿も現さず、電話での出演のみ。
ヒロイン、類子さんと共に活躍するのは「殺人ライブへようこそ」
で主役を張ったことがあるらしい速水さん。中編3編が収録されて
いるが、全編類子さんと速水さんのドタバタした会話が主で
どこかライトノベルっぽい雰囲気が漂う。
ライトノベルっぽい雰囲気が悪いわけではない。その雰囲気も
好きだけれど、私が牧場さんのシリーズに惹かれたのは、
天才が故に見えすぎて苦悩する牧場さんであり、天才にも関わらず、
自分の才能の限界に気付き、それでも、上を目指してじたばたと
もがかずにはいられない牧場さんだったのだ。
あまりに初期と異なる作風に驚いた新作だった。
もう元のテイストに戻ることはないのかな・・・。
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