ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

立川志らく独演会~2021.11.27

2021-11-27 10:10:10 | 江戸落語

立川志らく独演会~2021.11.27

本日は、志らくさんの落語会、でおます。

一、立川志ら門・・・・「手話・時そば」

志ら門さん、志らくさんの16番目のお弟子さん、元々文治さんのお弟子さんだったようですがしくじって破門、拾ってもらったのが志らくさん。上方では一門を超えてやり直すというのはあまりないんですが、東京ではそこそこ見受けられますな、「破門」とは「廃業宣告」とは違うんですな、鷹揚なのか不思議ですな。
まあ、噺も「時そば」手話版。手話がすごいのか、二か国語放送が同時に流れているようで、健常者にはなぜか耳障りで、「熱い」ってあのように表すんだと気が散って落語の世界に没頭できない。
落語って何、話芸って何、はてなが渦巻く一席でおました。


ニ、立川志らく・・・・「死神」

十八番の「死神」。あまりおどろおどろした「死神」でもなく、と言って滑稽っぽくもなく、上方のご三方で聞きなれたものには無味無臭に感じられましたな、最初に口にした印象って引きずられますな。

三、立川志らく・・・・「芝浜」

これも志らくさんの十八番。恒例の師走にかけられる「芝浜」。これは東西の方で聴いていますが、やはり最初に聴いて泣かされた柳家さん喬さんのが忘れられませんな、その後の二度目の時にも泣かされました。
私にとっては「芝浜」は、泣くために聴く噺で、その涙の量が良し悪しの基準になってます。
まあ、歳をとると、解かっていながら涙もろくなってますな。


立川志らく独演会
2021年11月27日(土)午後2:00開演
岸和田市立浪切ホール

一、立川志ら門・・・・「手話・時そば」
ニ、立川志らく・・・・「死神」
三、立川志らく・・・・「芝浜」

岸和田市立浪切ホール


立川志らく独演会~2021.11.27
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第3回・柳家喬太郎独演会~2021.07.23

2021-07-23 16:16:16 | 江戸落語


第3回・柳家喬太郎独演会~2021.07.23

今日は昨年から延期になっていた柳家喬太郎さんの独演会。会場はコロナの影響か五分程度の入り。喬太郎さんも久しぶりなのかいつものアクの強さは薄まっての控えめの高座。

一、柳亭市弥・・・・・「棒鱈」
市弥さん、隣座敷の田舎侍が歌う歌が秀逸、斬新んでバカバカしくてまさに落語の楽しさがストレートに押し寄せてくる。古めかしい棒鱈が、今風により戻った秀逸の一席。

二、柳家喬太郎・・・・「小言幸兵衛」
借家を借りに来た仕立て屋に息子がいると聞いてからの心中騒ぎ。こんな無茶ぶりの狂気さは喬太郎さんの十八番。仕立て屋さん、この大家さんなら、まあこの借家借りれなかって良かったんでは・・・・

三、林家あずみ・・・・「三味線漫談」

たい平さんの一番弟子とか、三味線は、伊勢音頭、祇園小唄、おっぺけ節、おてもやん、と続くが三味線はたどたどしいですが、しゃべりは達者でほぼ6割はおしゃべり、京都出身で柔らかさもあり、関西人には受け入れすい。また東京で聞きたくなるあずみさんでおました。

四、柳家喬太郎・・・・「錦の袈裟」
与太郎とその女房、よろしいな女郎買いに行くのに女房に許可を貰うとはこんな夫婦よろしおますな。周りから愛されている与太、そして一番愛されてるのが我が女房とは、よろしおますな・・・これぞ落語でおます。



第3回・柳家喬太郎独演会
2021年7月23日(金・祝)午後2:00開演
浪切ホール

一、柳亭市弥・・・・・「棒鱈」
二、柳家喬太郎・・・・「小言幸兵衛」
三、林家あずみ・・・・「三味線漫談」
四、柳家喬太郎・・・・「錦の袈裟」

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上野鈴本演芸場・昼席~2019.07.13

2019-07-13 14:15:16 | 江戸落語

上野鈴本演芸場・昼席~2019.07.13
昼からは、上野鈴本演芸場です

夜席の主任は喬太郎さん。
夜は、前売指定で完売のよう。

上野鈴本演芸場・昼席
2019年07月13日午後12:30開演

一、柳家小もん・・・・・・・・・・・・「強情灸」
2013(平成25)入門、今年で六年目二つ目さん。
前座修行中の失敗をマクラに・・・縦社会での理不尽な関係。
絶対なる師匠の一言、一言に、気を使いながらの修行。
一般企業では、初日にパワパラと訴えられそうでおます。



二、翁家社中・・・・・・・・・・・・・・「太神楽曲芸」
翁家小楽さんと小花さんの師弟コンビ。
茶碗積みから、土瓶の曲芸、最後は小刀の投げ渡し。
二人の息が必要な芸でおますな・・・・。
嫌なことがあると、手元は狂うのか、何事も一緒ですが体調管理必要ですな。

三、柳家三之助・・・・・・・・・・・・「夢の色事」?
浮世床みたいな設定、寝ているやつを起こして色っぽい話をと、
惚気ばなしを散々聞いて最後は、・・・・・・・。

お題。解りません>

四、古今亭菊丸・・・・・・・・・・・・「たがや」
夏らしい、噺。
まず、大阪では掛からないハナシ。
江戸はやはり、武士世界、町人との日頃の接触も多く、
そこでの悲喜こもども、いろんなことがあったんですな。
「たがや~」、で終わる、良いオチでおますな。

五、立花家橘之助・・・・・・・・・・「浮世節」
橘之助というので男の方と思いきや、妙齢の女性が・・・。
三遊亭あす歌、小円歌、そして二年前にこの名跡の立花家橘之助を襲名。
若く見えますが、結構なキャリア、結構なお年、なんですな。

高座は、女三味線・・・。
小菊さんに、あずみさん、上方では英華さんに友美さん。
噺家さんと同じように、三味線の女漫談、まだまだ多くおられるんでしょうな。

六、古今亭文菊・・・・・・・・・・・・「やかん」
知ったかぶりをする奴を“やかん”と・・。
見たことがあるような無いような、“文菊”さん、前の名前が“菊六”さん。
でも、2012年の真打の際の襲名とあれば、聞いてないような、
こんなのを“やかん”って云うんでしょうな。

七、柳亭市馬・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」
東京の寄席の良さは、真打、それも大トリクラスの方が間の出番に。
結構長時間なので、仲入り前にも贔屓の方の出番で山を作って、
いつ入っても、いつ出ても、良いようになってますな。

ということで、市馬さんの登場。
噺もさらりと「道具屋」を、こんなの楽しい限りですな。
まあ、持ち時間がほぼ均等の15分、短くコンパクトに、
それでいて、噺のおもしろさを凝縮して伝える。
寄席は、寄席の、おもしろさですな。

八、すず風 にゃん子・金魚・・・「漫才」
何とも言えない、年齢不詳のお二人さん。
踊りたっぷりの舞台で、息切れするのもネタではなく、本当に息切れ。
幾つ何十なっても体当たりの舞台なんですな・・・尊敬。
お身体、お大事に・・・最後はいつもの金魚さんのチンパンジーの猿真似がでてくると、
最前列のお客様が、バナナを手渡しで差し入れ。
この間合い、寄席の良さですな。

九、柳家はん治・・・・・・・・・・・・「妻の旅行」
三枝さんの作「妻の旅行」、
結構「鯛」や「宿題」、「読書の時間」、東京で聞くことの方が多いかも。
東京ではほぼ定席の寄席なので、バリエーションからも創作落語との出会いが。

十、林家楽一・・・・・・・・・・・・・・「紙切り」

横綱の土俵入り

小手調べの最初の作品、頂きました。


もちろん、逆バージョンも一緒に・・・。

十一、桂小ゑん・・・・・・・・・・・・「流れ星・天の川」
これも、季節にちなんだお話。
短冊に書かれたお願い事を、織姫と彦星が片づけていく。
まあ、赤い糸で結ばれているとよく言われますが、
もつれる糸も、今の人は、出していない様で、
人との関わりもあっさりめ・・・どこか、淋しい世の中ですな。

十二、春風亭正朝・・・・・・・・・・「京都と江戸」?
京都と江戸の比較論。
まあ、大阪人にとっては、どちらも癖があって難しいですな。
京都と江戸の方に言わせれば、一番癖があるのは大阪の人やと
いわれそうですが・・・。

十三、ダーク広和・・・・・・・・・・「マジック」

本当はロケット団さん、結構好きなんですよ。

代演はマジックのダーク広和さん、とぼけたトークしながら、
紐マジックをあざやかに、舞台で遠くの人も見えるように、
紐ではなくロープで。
最後は、Tシャツを黒から赤に早替り、どうなってるんでしょうか。
(ジャケットの裏地あたりが、あやしいんですが・・・・)

十四、柳亭燕路・・・・・・・・・・・・「青菜」
本日の昼席の主任、柳亭燕路(えんじ)さん。
夏の噺をと「青菜」を、
でも上方の「植木屋はん、植木屋はん、あんたもう仕事は済んでやったんかいな」
の台詞を聞かんと「青菜」が始まった様な気がしませんな。
「わさびの、あんな小さな蘇鉄」「大名酒に、大名魚」「教育が行き届いて漢語を志して・・・」など、こちらでいうお決まりの台詞が無いと、気の抜けたコーラみたいで、何かさびしおますな。

でも、夏の寄席らしく、季節感たっぷりの噺を・・・・沢山に。
たまに、朝風呂、筆からのお酒のように・・・・・
東京の昼席、ゆったりとひたるのも良いもんですな。



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柳家喬太郎・独演会~2019.06.09

2019-06-09 22:36:37 | 江戸落語
柳家喬太郎・独演会

良かったですな・・・喬太郎ワールド。

一、柳家小んぶ・・・・・・・・・・「初音の鼓」

この頃、初めて聞く落語に感動。
聴きなれた噺とは違って、どう展開するのか、ドキドキワクワク。
今回の「初音の鼓」もズバリそれ。

他愛の無い話だが、やはり「目黒のさんま」「妾馬」「火焔太鼓」
ちょい役も含めて、江戸は武家社会、殿様がでてくる噺は多い。

でも、昔のリーダーはしゃれっ気あって、よろしおますな・・・。

二、柳家喬太郎・・・・・・・・・・「紙入れ」

喬太郎さんの女将さんの色っぽさ。
いやらしいぐらいの妖艶さ・・・・この、噺は、これぐらいの官能さが
この緊張感が・・・この噺の、キモですな・・・「ねえ、新さん〜」

三、翁家和助・・・・・・・・・・・・「太神楽曲芸」

太神楽の芸は、普通通りですが、しゃべくりが逆に、
こちら、上方っぽくて、楽しい。

太神楽の第一人者って、どなたになるんでしょうか。

失礼ながら、どなたも似たりよったりで、
これといった特徴が見いだせないんですが。


四、柳家喬太郎・・・・・・・・・・「へっつい幽霊」

松喬さんで慣れ久しんだ噺、おもしろいでも。
私が好きなのは、ここにでてくる若旦那が好き、
この品の良さが、この話の品格をあげているような・・・。

今日は「紙入れ」に軍配、ありでおますな。

柳家喬太郎・独演会
2019年6月9日(日)午後2:00開演
岸和田・浪切ホール

一、柳家小んぶ・・・・・・・・・・「初音の鼓」
二、柳家喬太郎・・・・・・・・・・「紙入れ」
中入り
三、翁家和助・・・・・・・・・・・・「太神楽曲芸」
四、柳家喬太郎・・・・・・・・・・「へっつい幽霊」
         三味線・・・・・・・・恩田えり

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上野鈴本演芸場・三月中席

2019-03-12 21:21:21 | 江戸落語


上野鈴本演芸場・三月中席

一、春風亭正朝・・・・・・・「ふだんの袴」

元々は一朝さんの出番で、正朝さんが代演。
東京では、急遽の代演多々ありますな・・・・。

噺は江戸落語らしい「ふだんの袴」、上方でもちょうちょく見かける様にはなりましたが、
未だにレアな噺。  チョイ役でも侍がでてくる噺、江戸は侍社会だったんですな。
上方では、うどんを食べたり、芋を食べたりが仕草芸ですが、
お江戸は煙草、それも煙管での仕草が必修科目なんですな。

二、柳亭市馬・・・・・・・・・「雛鍔」

市馬さんの登場、持ち時間15分の中でラクゴを一席。
でてくるなり、マクラもなしにお屋敷で植木屋が仕事を・・こんな入り方かっこいい。

これもまず上方では聞く機会のない噺。
嬉しいですな、こうして江戸落語のカタログを開ける様な噺が聴けるなんて。

お屋敷で遊んでいた幼い若様が一文銭を拾って「なんだろう、お雛さまの刀の鍔かな」
と、さすがに良家のお坊ちゃま、銭を知らないと・・・
そのあと我家に帰ってやんちゃ息子に聞かせると・・・・・・・・・。

縮めて「雛鍔」落語らしいお題、
あと「妾馬」「夢八」「夢金」「猫災」「猫定」「茶金」広く言えば「笠碁」辺りもそうか。
落語のお題って、符牒ぽっくて、粋ですよね。

こんな噺がそれも市馬さんで、始まって、早い出番で聴けるなんて幸せ。

三、ジキジキ・・・・・・・・・「音曲漫才」

めおと楽団ジキジキ、江戸の寄席の楽しみに、色物の多様さが・・・。
でてくるくるなり、全国温泉巡りと、音曲にのせて各地を紹介。

奥さんの方は、昔のミスワカサばりの巨漢、
ギターを持った旦那はぴろき風の今風のかっこイイ男。

姉さん女房的に進行、歌も上手いしギターも上手いし、
筋たての形ができれば、おもしろいもんになるのに・・・・・。

たまたま、今回が、ダイジェスト版的でつかみどころが無かったのか、残念。


四、宝井琴調・・・・・・・・・「小政、少年時代」

今、個人的に興味の湧いてきた講談。
大政、小政、森の石松がでてくる、清水の次郎長伝。
その中でも、小政の少年時代、次郎長に出会い、その後子分にして貰うまで。

講談の良さ、どんな噺、どんな小さなエピソードまで、講談になる。

今の、国会なんぞの方が奇天烈な出来事が多そう、テレビなんぞ無かった時代、
世の人夕刊代わりに、講談で世の中の出来事知ったんでしょうな。

今が江戸時代なら「ピエール瀧の葛藤」、来月なれば「新元号の決まる裏ばなし」など、
タイムリーに講談になったんでしょうな。


五、桃月庵白酒・・・・・・・「馬の田楽」

本日一番の、秀逸の高座。

白酒さんの「馬の田楽」。
でも、上方の田楽とは、大いに違う。最初に入ったところで寝てしまう江戸版。
上方では、その間は近所の悪がきが馬と遊ぶ様が、そして馬子が出てきてからの
そのガキどもとのやりとり、上方ではココガキモで、馬を追いかけて行ってからはオマケ。

でも、声の張りといい、いいまわっし、風格もありながら、滑稽さもたっぷり、
あと二席、三席、聴いてみたくなりますな、トリイホールでちょくちょく演られているようで、
次回は、都合をつけてお伺いせねばでおます。


六、アサダ二世・・・・・・・「奇術」

アダチ龍光さんのお弟子さん。
師匠の匂いはありながら、龍光さん、もっとお喋りの間、絶妙だった様な。

師弟で教えられるのものと、教えらねないものがありますな、
芸事には「守・破・離」という言葉を聴いたことがありますが、
「守」真似・型破り」、「破」アレンジ、「離」自己流・型なし・・・・・・と。

難しいもんですな。

七、春風亭百栄・・・・・・・「ホームランの約束」

こんな落語好きです。

病気の子供をお見舞いに来た野球選手、心の声を口にだすとこんな話に。
ベットの子供も負けてはいない、本音を声に出すと・・・・。

世の中の美談、すべて建前の世界で自らの心からの動きではなく、
所詮周りの目を意識した行為・・・・・。

何か、奥の深いところで人間とは何かと問われているような、
こんな、あるある、本音の部分晒しだすことで笑いになるんですな。

笑いとは、不思議でおます。


八、柳家小菊・・・・・・・・・「粋曲」

お腹の具合が悪いので、4階のトイレへ行って帰ってくると終わり。
時間が詰まっていたので、5分足らずの高座、
小菊さん素敵な高座姿だけはちょいと拝見させていただきました。


九、柳亭左龍・・・・・・・・・「野ざらし」

でも、これだけの演者さんなのに、入りは少な目、もったいない。

噺は「野ざらし」、上方では、この形と「骨つり」の形と、色んなバージョンがあります。

本日の幇間がでてくるのは初めて、イイ 女の代りにべらべら喋る男が・・・、
「いったい、おまえは誰だい」「へえ、新朝という幇間で」
「なに、新町の幇間、しまった昼間のは馬の骨だった」のサゲ。

幇間(太鼓)で、そして「馬の骨」とは、素性のはっきり市内人物のこととか・・・。

そういえば、マクラで猫が少なく、野良犬も少なく、三味線や太鼓の革にも困りつつあって、
馬の革も大太鼓なんかは、馬の革なんかも使って入るんですよと、
今から思えば、サゲの理解を深める為の予備知識を・・・親切。

日頃途中で終わることの多い、「野ざらし」、
上方では出てきても石川五右衛門の幽霊の形、
良いもの、見せてもらいましたで・・・・・。

上野鈴本演芸場・2019年三月中席
2019年3月12日(火)午後7:00
上野鈴本演芸場

一、春風亭正朝・・・・・・・「ふだんの袴」
二、柳亭市馬・・・・・・・・・「雛鍔」
三、ジキジキ・・・・・・・・・「音曲漫才」
四、宝井琴調・・・・・・・・・「小政、少年時代」
五、桃月庵白酒・・・・・・・「馬の田楽」
仲入り
六、アサダ二世・・・・・・・「奇術」
七、春風亭百栄・・・・・・・「ホームランの約束」
八、柳家小菊・・・・・・・・・「粋曲」
九、柳亭左龍・・・・・・・・・「野ざらし」

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浅草演芸ホール(2018,03,21)夜席

2018-03-21 10:42:58 | 江戸落語

浅草演芸ホール

2018年秋冬物展示会、東京へ出張中、本日祝日の為お客様少なく、
終了後、会社の落語好きとタクシーをとばして浅草へ。


一、蝶花楼馬楽・・・・・・・「強情灸」

私より年上の70才の真打、馬楽さんがこの位置で、「強情灸」を。
ベテランさんが、若手に混ざっての早い出番での高座
東京の寄席のよろしいとこでおますな。


二、柳家小菊・・・・・・・・・「粋曲」

小菊姉さんの小粋な高座。
蛙ゲロゲロ、蛇がニョロニョロ、かたつむりでしたか・・・定番でスタート。
都々逸、さのさ、など盛りだくさんに・・・・。

でも、お綺麗ですが、年齢不詳でおます。

三、柳家喬之助・・・・・・・・「締め込み(盗人の仲裁)」

上方では、「盗人の仲裁」、江戸では「締め込み」。

なぜ締め込み。調べると、酒を酌み交わして盗人が寝こんでしまったので、
「物騒だから、戸締りをしろよ」「あら泥棒は内にいるよ」
「外にまわって、表から心張棒をかえ。泥棒をなかに締め込んどけ」

最後まで聴いたことがないので、お題の「締め込み」は解らず。

「替り目」「首提灯」みたいなもんですな。


四、入船亭扇辰・・・・・・・「雪とん」

これは、お題、解らず。・・・・どなたか、教えてくださいな。

落語仲間の井上さんが調べて、教えてくださいました・・・ありがとうございます。

春分の日なのに東京雪が降りまして、そこで「雪とん」とのこと。


船宿に居候している若旦那が町内の ● ● 小町に惚れ、
そこのお女中にお金を渡して、夜夜這いができるように手配を。

さて、当日裏戸から入る手だてが、若旦那の前に通りすがりの者が
間違って、手引きされなかへ・・・・・・・。

オチからいうと、「山車」「祭男」・・・・・ああ、想像つきませんな。



五、林家二楽・・・・・・・・・「紙切り」

紙きりといえば、よく出会うのは正楽さん。
二楽さんは、初めて、お二人とも師匠は先代の正楽さん。

まずは小手調べで、桃太郎。


「欲しい方は、どうぞ」で、頂いた桃太郎、作品B面、俗にいう抜き殻?

あと、リクエストで、「ウルトラマンと喬太郎さん」、「パンダ」、あと「勧進帳」でしたか。

ちょっとシュールで、味のある二楽さん、癖になる高座でおます。


六、三遊亭圓丈・・・・・・・「リクエスト」

圓丈さん、御年、73歳、凄いですね。

最後にでてくる、喬太郎さんが創作落語するきっかけになったのが、
圓丈さん、の落語を聞いてらしいです。

最初は、声も出ず聞き取り難くかったですが、ネタに入ると絶好調。

横に、20の小ネタが書いてある本が置いてあり、
お客様から、番号でリクエストを・・・・すると、そのページをめくって
小噺を、・・・例えば「強そうな相撲取りの名前は」
「土石龍(流)、火山龍(流)」

うまいこと、してますな、
年をいくとなかなか思い出せない、口に出ない言葉ってあるんですが、
そういいう事が無いように、あんちょこ持参で高座へ。

名古屋人の合理性、でてますな。


七、林家たけ平・・・・・・・「小噺」

本日、新顔では、一番気に入りましたな。

こぶ平さん、今の正蔵さんに弟子入り。
大師匠の、三平さんのように、小噺を連発して笑いを・・・。
今風の、あるあるネタで、おもしろい。

東京弁の、つれづればなし、聴き慣れた大阪弁の泥臭さがなく、
結構、かっこよく聴ける・・・・また、出会いたい、たけ平さんの高座でおました。


八、鈴々舎鈴之助・・・・・「紙入れ」

「紙入れ」、何か普段聴いているのから比べると、あっさり目。

おどおどする主人公、間男されて気づかない亭主、
二人の男を手玉に取るおかみさん・・・・・。

いずれにしても、女は、一枚も二枚も、上手ですな。


九、ダーク広和・・・・・・・「マジック」

太めのロープ、一本での高座。

見易く、単純、それでいて、不思議。

奇術、手品、単純であればあるほど、よろしいな。


十、柳家さん喬・・・・・・・「真田小僧」

今日の主任、喬太郎さんのお師匠さん、さん喬さん。

よろしいな、「真田小僧」。

今、東京の大真打で、一番聴きたい噺家さん。

よろしいな“柳家さん喬”さん。


十一、橘家文蔵・・・・・・・「時そば」

見たことがあるけど、名前が・・・と思っていると、文左衛門。
最近師匠の文蔵、襲名したんだ・・・・。

好いですね、真打が演じる「時そば」。
一文少なく払って帰る客、それを見ていた者が、
おかしいなと、数え直して気づくまでひっぱること・・・延々と。

こんな、ちょいとした遊び、楽しいですな。

喬太郎さん、金時さん、白鳥さん、萬窓さん、平治さん、
この年代の噺家さん、丁度油ののりきった、
噺家でいう旬でございますね。


十二、三増紋之助・・・・・「曲独楽」

曲独楽、うまくいくと、したり顔が可愛い、紋之助さん。

プロフィールみると、なんと御年55歳。
若く見えるって、芸人さんにとってはどうなんでしょうか。

普段、上方でも見る機会の多い、「曲独楽」、新しいネタ欲しいですな。


十三、柳家喬太郎・・・・・「ハンバーグのできるまで」1

今日、お目当ての、喬太郎さん。

会社の者に、絶対面白いから誘ったものの、私は喬太郎さんの古典よりも創作が好き。

その中でも「ハンバーグ・・・・」が一番なんですが、でも他の新作、
「諜報員メアリー」とか「ハワイの雪」、「純情日記横浜篇」、など聴いてみたいのですが、
演ってくれたのはお気に入りの「ハンバーグのできるまで」。

連れも、大感激、落語感が変わったと、嬉しい悲鳴。

笑いというのは、人によって結構ツボが違うので、
落語でもお奨めは気を使うのですが・・・。

でも、マクラは、平昌オリンピックにちなんで、北朝鮮の三代目を。
良いね、いいね、好いね。

東京の方っていいな、喬太郎さんが、日頃から寄席で聴けるなんて
羨ましい限りですな。


浅草演芸ホール・夜席
2018年3月21日(水)
浅草演芸ホール

一、蝶花楼馬楽・・・・・・・「強情灸」
二、柳家小菊・・・・・・・・・「粋曲」
三、柳家喬之助・・・・・・・・「締め込み(盗人の仲裁)」
四、入船亭扇辰・・・・・・・「雪とん」
五、林家二楽・・・・・・・・・「紙切り」
六、三遊亭圓丈・・・・・・・「リクエスト」
七、林家たけ平・・・・・・・「小噺」
八、鈴々舎鈴之助・・・・・「紙入れ」
九、ダーク広和・・・・・・・「マジック」
十、柳家さん喬・・・・・・・「真田小僧」
十一、橘家文蔵・・・・・・・「時そば」
十二、三増紋之助・・・・・「曲独楽」
十三、柳家喬太郎・・・・・「ハンバーグのできるまで」
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立川談慶・落語会&サイン会

2017-07-23 21:06:38 | 江戸落語

立川談慶・落語会&サイン会


ハルカス・9階 SPACE9


人生を味わう 古典落語の名文句

詳細は、後日・・・・・。



一、立川談慶・・・・・・・・「唖の釣り」

東京で権太楼さんで、一度だけ聴いたことがある珍しい噺「唖の釣り」・

「唖」って「ちんば」も、それに「ぎっちょ」も差別用語で、
テレビなんかでは、今でも使えないそうですが・・・
「一文笛」で「ぎっちょ」の替りに「実はあたい、左手使いでんねん」では、あきまへんやろ。

昔は禁演落語と云って、女郎買いや間男の噺は
戦時中の時局に相応しくないと自粛対象になった噺、なんと五十三もの噺が。

その中には、今や、頻繁に聴くことができる噺も。

・品川心中・子別れ・居残り佐平次・木乃伊取り・文違い・よかちょろ・明烏・坊主の遊び
・五人回し・二階ぞめき・高尾・錦の袈裟・首ったけ・目薬・親子茶屋・宮戸川・悋気の独楽
・三枚起請・権助提灯・星野屋・紙入れ・包丁・不動坊・つるつる・引越しの夢・後生鰻。
なんか、今や平気で聞いていますが・・・・。


怖いですな、統制というか、頭が硬いというか、
芸術、言論の自由が奪われるなんて・・・・。

まずは、政治家さんに落語を好きになって貰わなくては・・・でおます。

幾つ何十になっても、落語、多種多様な噺、聴いていたいですな。


二、立川談慶・・・・・・・・「紙入れ」

間男の噺。

旦那 「おい、聞いたかい、新吉の野郎、どこの家だか知らねえが
そこのかみさんからもらった手紙の入った紙入れ忘れてきたんだよと」
おかみさん「やだよ 新さん」ホホホ
「どうせ旦那の留守におまえを引っぱりこもうって人だもの
そこにぬかりはないやね」
「紙入れなんぞちゃんと(胸をたたいて)ここにしまってあらぁね」
「ねえ、旦那」
旦那 「そ そうとも さ」
「自分の女房を取られるやつだもの。 いやぁ、そこまで気が付くめぇ」

が基本的オチなんですが・・・・。

怖いオチのバージョンを・・・一つ。ご紹介。

おかみさん「ホッ ホッ まったくだよ、自分の女房を盗られても気が付かない
亭主の顔がみたいよ」
旦那 「見せてやろうか」
(自分を指さして)「それは こいつだ」

ああ、怖ぁ。・・・・浮気、間男、あきませんな。



三、立川談慶・・・・・・・・「井戸の茶碗」

これこそ、でてくる人は皆正直者ばかり、気持ちの良い噺。

欲のない屑屋と正直者の浪人とお侍。


お金の使い方がきれいと気持ちが良いですな・・・・・・・。

今の世の中、政治家とお金の亡者みたいなのが絡みあって、
騒がせていますが、李下に冠を正さず、の例えの如く
実戦して欲しいですな。

談慶さん、渾身の三席。

とっても、お得・・・・お客様への気遣い、サービス精神は凄い。
落語もしかり、打上げでもしかり、日頃の振る舞いで、
如何にご自分でファンづくりを日々されているか、分かります。

毎年、本を出版、出版記念でジュンク堂さんで「落語&サイン会」をされるみたいですが、
本抜きでも、是非半年に一回は落語だけでも大阪での落語会、開催して欲しいものですな。

立川流が近い存在になりましたな・・・。


立川談慶・落語会&サイン会
2017年7月23日(日)午後Ⅰ:00開演
御得あべのハルカス近鉄本店ウィング館9階 SPACE9

一、立川談慶・・・・・・・・「唖の釣り」
二、立川談慶・・・・・・・・「紙入れ」
三、立川談慶・・・・・・・・「井戸の茶碗」



打上げの味園


立川談慶さんのご挨拶


東京から駆けつけた、畠山健二さん


既に8巻まで刊行されて、50万部の人気小説
「本所 おけら長屋」・畠山健二



厚かましくも、4巻まで全てにサイン頂きました。


お友達の、辻さんと談慶さんとヤマキョンさん。


打上げ参加の明るく、楽しい皆さん









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都々逸人生教室~柳家紫文

2017-06-08 23:55:35 | 江戸落語
七・七・七・五で唄う都々逸人生教室
クリエーター情報なし
海竜社

☆☆☆

都々逸人生教室~柳家紫文

鶴二さんの会で知った紫文さん。
東京の寄席でも、ちょくちょく高座を拝見。

粋で、かっこいい。

気にいった、都々逸をあげておくと

どこでどうして どうなったのか いつのまにやら こうなった

あなたにかけたの 私の人生 かけたんだもの 割り切れる

惚れた数から 振られた数を 引けば女房が 残るだけ

お供えは 二つ並べて 仲良いものよ 末は焼いたり ふくれたり

暑い暑いと 思っていても 三月もせぬうち あきがくる

お酒飲む人 花ならつぼみ 今日もさけさけ 明日もさけ

「そのヘアカラーどこから持ってきたの」 「部屋から~」

是非、口ずさめるよう、覚えてみよう・・・・・。

七月初めには、大阪に来られる紫文さん。
平日だけど、都合つけてお伺いしたいもんです・・・・・・。
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浅草演芸ホール・2015年5月上席

2015-05-08 22:30:30 | 江戸落語

賑やかな浅草演芸ホール


この多彩なメンバー、本来夜席のトリは、小三治さんなんですが・・・。


一、柳家ろべえ・・・・・・「唖の釣り」

ろべえさん、よろしいな、口調も良くこんな噺家さん大好き。
上方におられれたら、即追っかけですな。

実は、本日の一押しでおます。

二、柳家三之助・・・・・・「酔っ払い(替り目)」

替り目なんですが、持ち時間15分であれば、俥屋との掛けあいもなく、
即、家に入ってから始めても、おでんを買いに行かせて、「まだ、おったんかいな」
(これって、大阪弁ですな)「まだおるんか」(これでは武士だし)、江戸弁難しいですな。

三、花島世津子・・・・・・「マジック」

凄いベテラン、凄いお年のマジシャン登場。

スカーフと旗のみで、持ち時間相務めます。
何年演っておられるネタなのか、スカーフも耐用年数も過ぎているようで
ただでさえ薄い生地が、薄汚れながら擦れて擦れて更に薄くセピア調の色合い。

芸は身をたすける、一芸に勝るものはなしですな。

四、柳家〆治・・・・・・・・「家見舞(祝いの壺)」

ベテランが演じる小粋な噺。(上方では、吉坊さんあたりしか聴いたことがおまへん)
このへんが、寄席の良さですな。

五、古今亭志ん弥・・・・「浮世床」

ベテランが演じる小粋な噺、よろしいな。

六、林家あずみ・・・・・・「三味線漫談」

あずみちゃん、たい平さんのお弟子さんとか。

でも、女三味線で、和唐内、ぎっちょんちょん、おてもやん、などを可愛く演奏。
ハナシも初々しくて、おじさんの心をわしづかみ。

でも、十年もすると、客にツッコミ入れるようになるんでしょうな。

のだゆきさんに続き、見たい色物さん増えました。
  

七、柳家はん治・・・・・・「俺も居酒屋」

創作か、題の「俺も居酒屋」は、オチで言われた言葉。
お題はさて、何というのか定かではございません。


八、林家しん平・・・・・・「雷門みやげものや」

雷門のみやげものやの紹介ですが、楽しい、愉しい。
しん平さん、あったかくて、良いですな・・・・。


九、鏡味仙三郎、仙志郎・・・・・・・「大神楽」

最初は、仙志郎さんの傘芸。

二番目の男の子の名前は解らずですが、積み上げていってバランスをとる。
初々しさと、うまくいくかととのドキドキ感は、曲芸にはもってこいですな、

三番目は、仙三郎さんの土瓶芸。

最後は、三人で花笠を・・・賑やかに。


十、柳家権太郎・・・・・・「金の大黒」

マクラで、楽屋の前座や、出先で弟子たちが、解らないことで会話していると、
すぐにスマホで検索して教えようとする、俺たちは答が欲しいのではなく
会話を愉しんでいるのに・・・と、なるほどと納得するハナシ。

噺は「金の大黒」、これも時間の制約で、羽織でお祝いごとをいうくだりで終わり。
でも、噺をはしおってオチまでいくんではなく、きっちりと語り、
噺を半ばで終わるのもありなんですな。

十一、柳亭左龍・・・・・・「長短」

若手真打の位置か・・・貫禄の味のある高座。

十二、江戸家小猫・・・・「ものまね」

猫八の息子、私たちが知っている先代の猫八さんからすればお孫さん。
まさに、伝承芸ですな。鳥の鳴き声、動物の鳴き声、と動物園に行ったら
個々の動物、注目して聴きたくなりますな。

十三、隅田川馬石・・・・「元犬」

何度も、出会いのある馬石さん。
しゅっとした中に、じんわりとした笑い、
ぼちぼちツボにはまりそうでおます。


十四、柳家さん喬・・・・「片棒」

いいな、それも、ちょいと軽めの「片棒」がさん喬さんが聴けるなんて。
でもこれも、三男坊までいかず、次男どまり、祭りや木遣りとか賑やかさでは
次男のところがピークでしょうが。

親父が死んで息子達嬉しそう、親父さん普段よほどケチン坊なんでしょうな。

楽しい、愉しい、一席でおました。


十五、ホ―ムラン・・・・「漫才」

もう、三回目か、ホームランさん。

いいですな、たにしさんの飄々さ、勘太郎さんのカーブの様なツッコミ。
いずれにしても、よい味ですな、ああそれから、勘太郎さん今日もまた
いまどきやないスタンド衿のスーツ姿でおました。

十六、柳家小さん・・・・「二人癖」

上方の方が、知恵の絞りあい、相手につまらいと言わせようと必死
その必死感が伝わるだけ、おもしろさが増すんですが・・・。

さらっと、かっこ良すぎて東京薄味で、この噺では物足りずでおます。


十七、林家正楽・・・・「紙切り」

リクエストをお三方に・・・・。

最後のお客様は、「鮎釣り」、切ったのを舞台まで取りに行かれた時、
その切った紙と引き換えに、そっとご祝儀を、お江戸の方は・・・かっこいい。

次は、ご祝儀を持っていき、遠慮せずリクエストしてみよう・・・。

十八、柳家市馬・・・・・・「蒟蒻問答」

トリは、市馬さん、本来は今週小三治さん、一度聴いてみたい。

市馬さんの噺は「蒟蒻問答」一番の山は、やはり美声でもって
いろはにほへとを節に載せてお経を読むところ・・上手いですな。

トリの良さ、たっぷりの「蒟蒻問答」、堪能しましたで・・・・。


浅草演芸ホール・2015年5月上席
2015年5月8日(金)
浅草演芸ホール・

一、柳家ろべえ・・・・・・「唖の釣り」
二、柳家三之助・・・・・・「酔っ払い(替り目)」
三、花島世津子・・・・・・「マジック」
四、柳家〆治・・・・・・・・「家見舞(祝いの壺)」
五、古今亭志ん弥・・・・「浮世床」
六、林家あずみ・・・・・・「三味線漫談」
七、柳家はん治・・・・・・「俺も居酒屋」
八、林家しん平・・・・・・「雷門みやげや」
九、鏡味仙三郎、仙志郎・・・・・・・「大神楽」
十、柳家権太郎・・・・・・「金の大黒」
仲入り
十一、柳亭左龍・・・・・・「長短」
十二、江戸家小猫・・・・「ものまね」
十三、隅田川馬石・・・・「元犬」
十四、柳家さん喬・・・・「片棒」
十五、ホ―ムラン・・・・「漫才」
十六、柳家小さん・・・・「二人癖」
十七、林家正楽・・・・・・「紙切り」
十八、柳家市馬・・・・・・「蒟蒻問答」



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浅草演芸ホール・平成二十六年四月中席(夜席)

2014-04-16 23:55:56 | 江戸落語


入ると、1階の6分の1位の席が白い紐で座れないように確保されている。

東北の3校の中高校生の団体が間もなく入ってくるらしい。
入って来たら、皆さん拍手でお出迎えよろしく・・・・。


一、川柳川柳・・・・・・・・・・・「高校野球の入場行進曲」

いつもの、ジャズではなく、本日はスポーツのテーマ曲の紹介から・・・。
NHKのスポーツのテーマ曲の作曲は確か、古関裕而さん。
今、高校野球か、ゴルフの日本オープンとか由緒ある大会には使われているようですが。

大阪人では有名ですが・・・吉本新喜劇のオープニングのテーマ曲が
各放送局で違ったんですよ・・・
毎日放送、朝日放送、読売TV・・それぞれ懐かしいですな。

「高校野球の入場行進曲」、最近は、嵐はもとより、AKB48なんぞが登場。
でも、各選手によっては想い出の曲なんでしょうな。

川柳さん、覚えきれないと扇子書いてきたのを順に紹介。
まあ、川柳さんじゃないが、私も知らない曲ばかりでおました・・・。


二、三遊亭多歌介・・・・・・・「桃太郎」

今日は、学生さんが来られているので、解り易い噺をと「桃太郎」
これが最高、中堅さんがと思っていると多歌介さん、喬太郎さんより兄さん。

いいね、真打ちが語る、前座噺・・・・・東京の寄席の良さの一つですな。

ほんま、良かったですよ。


三、翁家和楽社中・・・・・・・「曲芸」

お爺ちゃんの和楽、お父さんの小楽、孫の小花、親子三代の曲芸。

三度目だが、構成はすべて同じ・・・。

本日、違ったのは、お父さんの小楽さんの出来・・・・刀剣投げで、落とす、落とす、落とす。
楽屋では、師匠の和楽さん、孫には甘そうだが、息子には厳しい叱咤が飛んでいそう。

やはり、曲芸、上手い下手より、その日の体調と張り詰めた気持ちが大切なんですな。


四、桃月庵白酒・・・・・・・・・「ざる屋(米揚げ笊)」

これも、解り易い「ざる屋」上方でいう、「米揚げ笊」。
白酒さんで・・・でおまっせ。 良ろしおますな・・・最高。

仕事を紹介され、尋ねながら笊屋に行くまでは割愛。
縁起を担ぐ商屋の前で売り声あげるところからたっぷり。

東京の噺家さん、どなたも覚える時はフルバージョンで、
でも寄席では、12~15分の持ち時間の中で完結させるのか。

同じ噺でも、ダイジェスト版で最後まで演じるのか、
お好きなところをたっぷり演じるのか、噺家さんのセンスが問われますな。


五、入船亭扇遊・・・・・・・・・「たらちね(延陽伯)」

続いて、扇遊さんの「たらちね」でっせ。

このあたりで、なぜか嬉しくなってしまった。
普段は、上方にある噺は上方の方が断然おもしろいと思っていたが、
真打、師匠連が演る噺の息と間の絶妙のもしろさ・・・・・。

工夫された、科白のいろいろ、今日は、東北の学生さんに感謝、感謝でおます。


六、柳家小菊・・・・・・・・・・・「粋曲」

これまた、小菊姐さんの粋な高座。

吉原であろうと、おめかけさんであろうと、いつものままで・・・。

あんた達わかる、今はわからなっくても、そのうちわかるようになるから・・・。
さあ、ついてこれるだけ、ついてきなさい・・・・。

この、色っぽさに、後ろに座った中高校生の男子生徒は
どんな顔をして聞いていたのか見てみたかったですな・・・・。


七、三遊亭金時・・・・・・・・・「禁酒番屋(禁酒関所)」

酒にまつわる噺だが、役人のぐでんぐれんぶりは上方の方が強烈か。

禁じられているものを破るというより、頓智比べみたいなもの。
商売では負けたが、頓智では勝った、酒屋の丁稚たち。
親旦那、溜飲を下げたが、もうこの手は使えませんな・・・。


八、三遊亭歌奴・・・・・・・・・「新聞記事(阿弥陀池)」

馴染みのある歌奴の名、先代が円歌を襲名して空跡になって40年。
6年前に、4代目歌奴として襲名。・・・・40年も空けてあったんですな。

この噺も、やはり、最初の阿弥陀が行けの仕込があって、
最後のサゲに、「それややったら、阿弥陀が行けと言いました」が聴きたいですな。

東京では、時間があればやはり、このサゲのフルバージョンの形もあるんでしょうな。


九、アサダ二世・・・・・・・・・「マジック」

アダチ龍光さんのお弟子さん。しゃべくりは、やはり似ている。

上手いのか、そうでないのか、あざやかさよりもお喋りで楽しませてくれる。

でも、師匠の名も空いたまま・・・・、落語家と違って色物は一代限りで複雑なんでしょうか
引田天功あたりの襲名も、最初は女性、それも小娘と思っていたが今や世界的マジシャン。

名は体をあらわすの例えのごとく、名前って大事ですよね。


十、桂文楽・・・・・・・・・・・・・「悋気の火の玉」

名跡、文楽の登場、九代目。

上方でも、なかなか出会えない噺。

「悋気の独楽」とよく似た設定。
旦那が本宅と妾宅の間を往ったり来たり。

女の嫉妬は怖いですが、怖さはこちらの方が上、
だって、火の玉になってからも、「ふん~」の焼もちセリフ。

モテるのと嫉妬は別もんみたい、張りあう相手に腹が立つんでしょうな・・・。


十一、三遊亭歌る多・・・・・「松山鏡」

凄い芸歴・・・喜多八さんやさん生さんより真打昇進が半年早くて先輩。

こちらの露の都一門が十八番だけに、女流落語家の「松山鏡」は違和感一切なし。

仕草やかわいさ全面に出した喋りにおおいに騙されるとこ・・・。
女性芸人さんの年って、解り難いですよね・・・・。


十二、ペペ桜井・・・・・・・・・「ギター漫談」

ギター漫談、何でもできます、リクエストを、客席から「ショパンのノクターン」
ええ、クラシックもできるのかと、21曲ある中から何をと期待させたが、
「夜想曲」と再び言う客に、「日本語で言ってよ」と、さっきから云われてるやん。

唄うのは、フランク永井、など流しの曲ばかり・・・・決して悪くはないが。
何でもできます、弾けますと、豪語したわりには尻すぼみの高座。

ノックダウンのペペ桜井さんでおました。


十三、林家正蔵・・・・・・・・・「読書の時間」

林家正蔵さん、「読書の時間」。

学校の読書会に、親父の本棚から借りてきたのが、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」。
でも、カバーはそれだが、中身はエロイ本。

授業中、先生に当てられ皆の前で朗読。

修学旅行の生徒さんたち、大いに受けていたこと間違いなし。

自分たちの日頃の学校生活が落語になっているんだから・・・
感激ものでしょう・・・・・・・良い、思い出になってるんでしょうな。


高座を降りられたあと、後ろの席で若い男が連れの女の人に
これが自分で創った創作落語というもので・・・と知ったかぶりの声。

思わず、作者は、三枝さん、今の文枝さんでっせと云いたかったけど、
若いカップルの仲がおかしくなっても困るので、そこは大人、じっと我慢でおました。

十四、林家正楽・・・・・・・・・「紙切り」

紙切り、正楽さん、芸術の極み。

お題は「お花見」「弁慶」「チャップリン」。

「チャップリン」最高・・・・今度、リクエストと言われたら、勇気を持って言ってみよう。


十五、三遊亭歌之介・・・・・「龍馬伝」

正蔵さんが降りられてきて、正調「龍馬伝」をと、言われたので、
十八番の「龍馬伝」、でも三回目だと思うが今までで最高。

龍馬の生き方を述べながら、東北の震災にあった1階と2階の修学旅行の生徒に、
どんな苦難にも打ち勝って、「少年を大志を抱け」のメッセージを述べているような、
力の入った高座・・・・・良かったですな。

笑いがすべてですが、伝えたい対象が絞られた時の芸の力とは、
素晴らしいものがありますな・・・・。

でも、歌之助師匠の噺に感動、龍馬の様な立派な人になりたいというより、
落語家になりたい、師匠の弟子になりたいという者がでてきたらどうします。

生徒さんたちと同じく、感動を分かち合えた・・・

三遊亭歌之介さんの「龍馬伝」の一席でした。



浅草演芸ホール・平成二十六年四月中席(夜席)
2014年4月16日(水)
浅草演芸ホール

一、川柳川柳・・・・・・・・・・・「高校野球の入場行進曲」
二、三遊亭多歌介・・・・・・・「桃太郎」
三、翁家和楽社中・・・・・・・「曲芸」
四、桃月庵白酒・・・・・・・・・「ざる屋(米揚げ笊)」
五、入船亭扇遊・・・・・・・・・「たらちね」
六、柳家小菊・・・・・・・・・・・「粋曲」
七、三遊亭金時・・・・・・・・・「禁酒番屋(禁酒関所)」
仲入り
八、三遊亭歌奴・・・・・・・・・「新聞記事(阿弥陀池)」
九、アサダ二世・・・・・・・・・「マジック」
十、桂文楽・・・・・・・・・・・・・「悋気の火の玉」
十一、三遊亭歌る多・・・・・「松山鏡」
十二、ペペ桜井・・・・・・・・・「ギター漫談」
十三、林家正蔵・・・・・・・・・「読書の時間」
十四、林家正楽・・・・・・・・・「紙切り」
十五、三遊亭歌之介・・・・・「龍馬伝」


14-14-81



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浅草演芸ホール・平成二十六年三月下席(夜席)

2014-03-26 23:28:27 | 江戸落語


市馬さんと、三三さん、そして志ん輔さんお目当てに、浅草演芸ホールへ。

一、柳家小菊・・・・・・・・・・・「粋曲」

とっても素敵なお姉様。 勝手に年上と決めているがお年はおいくつ・・・。
都々逸に新内、普段聞くことのない粋曲を素敵なお喋りとともに、

「梅は咲いたか・・・」「蛙ひょこひょこ」、これぞ寄席、
この上品なふんわりとした空間は、上方の内海英華さんと同じ、

よろしおますなぁ。


二、柳家小里ん・・・・・・・・・「棒鱈」

この噺、終わってホテルに帰ってみたところ内容一切思いだせず。
メモは取らない私ですが、寝ていた訳でもなく・・・焦る。

マクラは、確かお酒の噺だったような、廓噺でもなく・・・・?。

ようやく思いだしたのが「あかべろべろのさすむ、・・いぼいぼの・・・」のフレーズ。
あふぁ、隣の部屋から聞こえてくる、田舎侍の下手な唄。

この「あかべろべろ」で検索してでてきたのが、「棒鱈」。
棒鱈、俗に酔っぱらい、まぬけ、野暮天の意味があるらしい。

この前聴いた「試し酒」の権助に通じる素朴さがある。
是非、塩鯛さんあたりが演じて欲しい演目ですな。

こんな、噺が聴けるなんてやっぱり東京の定席、よろしおますな。

仲入り

三、橘家文左衛門・・・・・・・「手紙無筆」

馬石さんの代演。結構、、馬石さん、好きな噺家さんだったのにとガッカリ。

でも、文左衛門さん、味のある「手紙無筆」、上方では「平の陰」だが
時間の都合か、それとも普段から、上方のようにお膳を借りたいのくだりはないのか。

上方と違って、手紙を読んで貰う方も、兄貴は無筆なのが薄々感づいている。
ベテランさんの噺は、どれも秀逸・・・・
色んな噺、色んな噺家さんに出会えて、定席の席亭はよろしおます。


四、伊藤夢葉・・・・・・・・・・・「マジック」

伊藤一葉さんの一番弟子、風貌は綾小路きみまろさん風。

一葉さんは、マジックに初めてお喋りを取りいれた一人者。
その芸風は、マギー司郎が引き継いでいるとか。

でも、さすがお弟子さんの夢葉(むよう)さん、喋りは最高。
三本の紐の手品、カードマジック、すべてが、肩すかしの笑い。

最後の、カードマジックはネタが解からない、最期の最期であざやかさに決まる。

「凄い」・・・・・・・・・その一言のために、落語みたいにオチに向かって、
どれだけ仕込みまくるか、その仕込が最高に楽しい夢葉さんのマジックでおます。



五、古今亭志ん公・・・・・・・「壺算」

三三の出番なのに、志ん公さん、お目当てなのに代演、ガッカリ。

気をとり直しての、志ん公さんの「壺算」。
先週、南天さんでたっぷりの「壺算」を聴いたところだが、なんと13分で上手くまとめる。

でも、筋書きだけのダイジェスト版で、ちょっと物足りないというよりもったいない・・・・、
この「壺算」は、番頭の混乱状態をひっぱってひっぱって、演者も遊んで欲しいネタですな。


六、入船亭扇辰・・・・・・・・・「悋気の独楽」

さすがに、ベテランさんのネタ、どれも最高にかっこいい。

そして、丁稚の“定吉”もかわいい。
丁稚は東京も代表格は“定吉”なんですかと・・・へんなところに関心が。

女将さんといい、お妾さん、旦那さん、すべての登場人物がイキイキ。

落語って良いですな・・・の、一席。


七、ホンキトンク・・・・・・・「漫才」

漫才、これまた“ホンキトンキ”、ええ、“ロケット団”も好きで
準お目当てだったのに、代演。

でも、“ホンキトンキ”さんの後半のノリは素敵。

やはり、定席にでてくる色物さんは、ただ者ではありませんな。


八、柳家三三・・・・・・・・・・・「釜泥(釜盗人)」

プログラムでは、“燕路”さんなのが、めくりがでてくると“三三”さん。
あの独特の、足の運びででてくる“三三”さん掛け声も掛かりましたが、
私も待ってましたの、嬉しい高座のはじまり。

噺は、これもまた初めて聴くネタだが、上方で聴いたことはないが、
演目だけは頭にある「釜盗人」ではないかと、あとで調べると東京では「釜泥」。

三三さん、何と言っても、声が良い。
良く通り、メリハリがあって、音楽でも聴いている様なリズム感たっぷり。

「うれしくなっちまう」、・・・・・思わず江戸っ子になる、ごまめでおあす。


九、鏡味仙三郎社中・・・・・「曲芸」

もう三回目かな。お馴染みの曲芸。

最後の、土瓶の芸を仙三郎さんが・・・・・・・。

年がいくと、目が見えなくなる、耳が遠くなる、ましてや運動神経が鈍る。
体力の衰えを、永年の技で補う。

でも、最後のおじゃみみたいに二人で投げ合うの、剣ではなく花笠になっている
安心して見れるのは、よろしいな。

いつまでも、お元気でと声を掛けたくなる仙三郎さんの高座でおました。



十、古今亭志ん輔・・・・・・・「三枚起請」

出るなり「待ってました」の掛け声。

やはり、東京での定席のトリは名誉なこと。
客も噺家さんも、この一席と、力の入れようが違う。

志ん輔さん、よく独演会などもされているようだが、
やはり、これぞ落語の真髄をたっぷりと。

どの席亭でも、最後の大トリの方の一席で大満足にさせてくれる。

これからは、知らなくても評判を頼りに、トリの方お目当てに、
席亭を選んでみようかと・・・。

でも、こうして江戸落語を聴いていると、
柳家、柳亭、古今亭、春風亭など・・・・・落語協会の噺家さんがお気に入りのようで・・・。

浅草演芸ホール、上野鈴本、新宿末廣、池袋演芸場、と
常に四か所で行われているとは、羨ましい限りでおます・・・。


平成二十六年三月下席(夜席)
2014年3月26日(水)
浅草演芸ホール

一、柳家小菊・・・・・・・・・・・「粋浅草演芸ホール・曲」
二、柳家小里ん・・・・・・・・・「棒鱈」
仲入り
三、橘家文左衛門・・・・・・・「手紙無筆」
四、伊藤夢葉・・・・・・・・・・・「マジック」
五、古今亭志ん公・・・・・・・「壺算」
六、入船亭扇辰・・・・・・・・・「悋気の独楽」
七、ホンキトンク・・・・・・・「漫才」
八、柳家三三・・・・・・・・・・・「釜泥(釜盗人)」
九、鏡味仙三郎社中・・・・・「曲芸」
十、古今亭志ん輔・・・・・・・「三枚起請」


14-11-57



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2013年9月末廣亭中席

2013-09-12 21:37:39 | 江戸落語


夕暮れの末廣亭

一、柳家さん生・・・・・・・・・・「二人旅」

東京の噺家さんの中では、数少ない馴染みのある、さん生さん。

噺は「二人旅」とか、上方でいう「煮売り屋」のようであり、ちょっと違う。
東京では、さん生さん様な真打の噺家さんが、この様な早い出番に出られて、
軽い噺をされる、歴史ある東京の寄席の良さの一つですな。


二、ホームラン・・・・・・・・・・・「漫才」
「皇潤」ネタ。

懐かしい「東京オリンピック音頭」も歌って踊って、
こんなタイムリーな自由さ、楽しいですな。

大阪では、吉本などの寄席に行ってないので、
この2~3年、大阪より東京の方が漫才を聴く機会は多いのでは・・・。

漫才って、二人の個性のぶつかり合い。
客席ではなく、お互いの顔を見ながらのリアクションが愉しい。
ベテランさんの、二人で楽しんでいる、そんな「漫才」おもしろおますで。


三、古今亭志ん弥・・・・・・・・「巌流島」

噺っぷりが“志ん朝”さんにそっくり。
名前からも、“志ん朝”さんのお弟子さんと思いきや、“円菊”さんのお弟子さん。

東京の方の、小粋な喋りはすべて“志ん朝”さんに聴こえてしまうんですな。
それとも多くの東京の噺家さんの中でも、“志ん弥”さん似ている法なのか。

“志ん朝”さん懐かしさに、是非また聴きたくなった“志ん弥”さんでおました。


四、林家正蔵・・・・・・・・・・・・「猫と金魚」

「猫と金魚」、落語三百年(昭和の巻)小島貞二編の本があったので見てみると、
先代の柳家権太楼さんの自作自演と伝えられているが、
実は、「のらくろ」の作者、田河水泡氏がまだ漫画家になる前のペンネーム
高沢路亭時代のもの。

“正蔵”さんの「猫と金魚」、前回大阪で聴いた「幾代餅」とは打って変わって
飄々として、とぼけた味が魅力。

真打の軽い噺に、東京の寄席の良さを感じますな。


五、柳家小菊・・・・・・・・・・・・「俗曲」

新内に、都々逸、・・・。

入門が、1973年、10才で入門したとしても既に50才。
高座姿は、お美しくて、お若い。

お年はお幾つか解らない、艶やかなお姿。
ここら辺りが、女芸人さんの良さでおますな・・・・・・・・。


六、柳家小燕枝・・・・・・・・・・「(床屋)」

演目解らず、とりあえず勝手に(床屋)と、

新米の若造に、顔剃りを教えるが、その教材にされるお客さんも、堪ったものではない。
でも、昔は理容学校もない時代、皆床屋での修行にて練習しながら覚えたものか、
そんな、昭和の匂いのする、噺でおました。


七、三遊亭円丈・・・・・・・・・・「(神一重)」

自分の家の前が、ある宗教の聖地であると、毎日毎日玄関先に御供え物が。

生で見るのは、初めての“円丈”さん。

最初は聞き取れないぐらいの小さな声。
時たまの大きな声は、無理に出す叫びか。

筋のあるような、無いような噺、題目はとりあえず「(神一重)」と。


八、柳家喬之助・・・・・・・・・・「短命」

上方の方の「短命」は、もう少し色っぽさがある。
こちらでは「須磨へご養生」のくだりがあるのに、それに変わるものもなく。

そのお嬢様の美しさが、上方では際立っているのに、“喬之助”さんのはいまひとつ。
私は、爽やかさと艶っぽさの微妙な境目が好きですな。


九、ロケット団・・・・・・・・・・・「漫才」

初めての出会い。

喋くり漫才の王道、おもしろい。

四文字熟語のネタなんか、最高。

東京で、“ナイツ”に次いで、観たくなる漫才さん見つけましたで。


十、柳家左竜・・・・・・・・・・・・「お菊の皿(皿屋敷)」

やはり、上方で聴きなれているネタは違和感が・・・。

「皿屋敷」も番町皿屋敷、こちらでは播州皿屋敷、
あれ、東京が本家本元、上方の方がバッタもの。

でも、お菊の幽霊の美しさは、“三代目、春團治”さんで極まりですな。


十一、金原亭馬遊・・・・・・・・「蜘蛛駕籠(住吉駕籠)」

これも、上方ネタ。

普段、聴いている笑いのツボがことごとく外れて、居心地悪く。

東京で食べる、お好み焼みたいで、消化不良おこしそうな
“馬遊”さんの「蜘蛛駕籠」でおました・・・・。


十一、翁家和楽社中・・・・・・「太神楽」

親、子、孫、“和楽”“小楽”“小花”の三代に渡っての翁家の太神楽。

“和楽”師匠、1933年生まれ、御年80才ですよ。
最後の、剣を投げ取りなんぞ、怖くて、見ている方はスリル満点。

“和楽”さんの、“小花”さんを見る目は、師匠というより、おじいちゃんの目、
そんな優しさ溢れる高座でおました・・・・。


十二、三遊亭白鳥・・・・・・・「隅田川母娘(愛子さまの冒険)(ホッピ―)」

本来“喬太郎”さん目当てだったんですが、
本日代演が“白鳥”さんならと、池袋を変更して新宿末廣へ。

演目は、最近創ったとか題目が解らないので、敢てつけるとすれば
「愛子の冒険」「ホッピー」とでも、ハナシはまるで「ローマの休日」みたい
皇居を抜けて、浅草の呑み屋のおじさんグループの中に・・・。

途中お世話になった、おばさんに
愛「何かお返しをさせてください」「何か欲しいものはありませんか」
●「何にもないよ」
愛「それでは、おばさんの誕生日はいつ」
●「9月の12日」
愛「だったら、その日国民の休日にしましょう」
●「おもしろい子だね」


愛「お母さん、「週刊七つ」、怒って部屋で破いてる」とか、

それはそれは、あまりにも皇室ネタなので、書くのは畏れ多いのですが、

皇室の方も、普通の人の暮しもしてみたいと思う事もあるんでしょうな。

そんな、想いにさせる、ほのぼの噺でおました。


寄席のトリって、その余韻で街へ出ていくんですから、大事ですよね。

“白鳥”さん、大当たり・・・・・・・最高。



2013年9月末廣亭中席
2013年9月12日(木)
新宿・末廣亭


一、柳家さん生・・・・・・・・・・「二人旅」
二、ホームラン・・・・・・・・・・・「漫才」
三、古今亭志ん弥・・・・・・・・「巌流島」
四、林家正蔵・・・・・・・・・・・・「猫と金魚」
五、柳家小菊・・・・・・・・・・・・「俗曲」
六、柳家小燕枝・・・・・・・・・・「(床屋)」
七、三遊亭円丈・・・・・・・・・・「(神一重)」
中入り
八、柳家喬之助・・・・・・・・・・「短命」
九、ロケット団・・・・・・・・・・・「漫才」
十、柳家左竜・・・・・・・・・・・・「皿屋敷」
十一、金原亭馬遊・・・・・・・・「住吉駕籠」
十一、翁家和楽社中・・・・・・「太神楽」
十二、三遊亭白鳥・・・・・・・・「隅田川母娘(愛子さまの冒険)(ホッピ―)」









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東西吟選落語会~七夕寄席~

2013-07-07 23:23:11 | 江戸落語
本日は、嫁さんと神戸まで落語を聴きに遠征。
つきあって貰う為には、そのあとの買い物と食事が大事でおます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

初めての神戸文化ホール、地下鉄の大倉山駅を上がればすぐ。
ハーバーランドに向かってなだらかに神戸の街が見える。

今日の秀逸はトップの、一之輔さんの「初天神」。
凄い、CDを含めても今迄聴いた誰よりも、おもしろい。

最初からとばすので、次の喬太郎さん、三喬さんといつも以上にヒートアップ。
市馬さんの「笠碁」でようやく落ち着きを取り戻すが、
逆に仲入り後の後半のお二人、尻すぼみに盛り下がってしまう・・・・・・残念。

落語会の出番というのは、微妙にして難しいもんなんですな。


一、春風亭一之輔・・・・・・・・・・・・・「初天神」

最高、今迄聴いた中で最高の「初天神」。

普通、子供が小学校低学年なのに、一之輔さんの「寅こう(これは大阪か)」は高学年。
その生意気ぶりが、現代っぽくて活き活きとしておもしろい。

「隣の●●ちゃんとこに生まれたらよかった。」
「●●ちゃんのおじちゃんなら飴玉なんかいくらでも買ってくれるよ」

「お父さんだって、子供が●●ちゃんだったら、嫌というほどもう既に買ってるよ」

周りの人に手を振って愛想する子供に、

「知らない人に愛想するんじゃない。手を振るのを・・やめなさい。
日本では、知らない人に手を振って良いのは、一家族だけなんだから」とか、

駄々をこねてようやく買ってもらえることになったら、飴やが
腕を叩いて「いい腕、してるね」という仕草。

みたらし屋は、親指を立てて「グッド、ジョブ」と

終始、新鮮・・・たった三歳ほど年が上がっただけなのに、
子供知恵というの成長するんですな。

さすが、期待の真打、神戸まで来た値打ちがありましたな。


二、柳家喬太郎・・・・・・・・・・・・・・・「幇間腹(太鼓腹)」

幇間のジュンサイさのマクラで始まる、「鰻の幇間」と思いきや若旦那の道楽へ
上方は針を打ってからがそこそこ長いのだが、東京の方はそこはあっさり、
そのぶん前半部分がこってり、そいえば南なんでは、趣味道楽でゴルフ、競馬
なんかがでてきましたな・・・。

喬太郎さん、嫁さんでてくるなり「お爺さん」50と言うと「えぇ」と
私が抱いている溌剌さよりも、貫禄の方が勝っているんでしょうな。

一之輔さんを聴いていなけば、それなりのインパクトはあったんでしょうが、
このまえの「ハンバーグができるまで」が強烈だっただけに、ちょっと控えめと
おとなしく感じた喬太郎さんの「幇間腹」でおました。


三、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・「鷺とり」

強烈さでは、上方代表の三喬さんですが、これまた一之輔さんに煽られたようで、
おもしろいんですが、いつもと違う、空回り感がある。

噺は「鷺とり」、商売根問の「今、おまえさん、どこに居てんのや」からはじまりたっぷりと、
江戸っ子の雀の登場では「喬太郎雀」が・・・・ただ萩の円頓寺の鷺とりまではいかず、

サゲは、「とり捕りで、日本一、いや世界一になった
、在りし日のカーネギ・サンダースの一席でございました」と、

一度、天王寺の屋根に上がって、「へんや、へんや」と大騒ぎする、
三喬さんの、ニワカ、聴いてみたいもんですな・・・・。


四、柳亭市馬・・・・・・・・・・・・・・・・・「笠碁」

やっと、落ち着きの取り戻した、市馬さんの「笠碁」。

大ホールの四列目の一番端の席。
こんな、目線の大事な噺では、正面の顔が見えないというのは致命傷。

市馬さん美声だけが心地よく響き、横をみると案の定、嫁さんはウツラウツラ。
炎天下の日光浴のような三席のあと、良くクーラーの効いた部屋に戻ったみたいな一席。

青臭い少年のような大人の噺、こんな粋さはやっぱり江戸落語でおますな。


五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「さくらんぼ(あたま山)」

でてくるなり、今までは本格的落語ですが、これからはバラエティの部、です。

久しぶりの阪神前の「なぞなぞおじさん」の登場。
前は、兄ちゃんだったような、今回はおじちゃん、
胡散臭ささは変わりませんがやはり十歳年はとってる設定・・・・。

不思議な噺ですが、江戸時代からあったとか、このSF的発想があったなんて、
良く考えれば、江戸が終わって150年そこそこ、長い歴史からみれば、
ほん近く、同時代なのかもしれませんな。

終始、「ついてきて、くださいよ」の連呼。
でも、お日さんがカアーという仕草、枝雀さんと一緒で懐かしかったですな。

初めてなのに、何度も雀々さんで聴いたように思っているのは、
枝雀師匠の(高座、CD、DVD)の影響か・・・・。


六、桂小枝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「小倉船」

まだまだ、続く不思議シリーズのハナシ。

旅ネタで、竜宮界竜の都の噺で、文太さんや、雀松さんでは聴いているが、
達者な噺家さんでも、笑いどころが少なく、踊りや活劇の仕草で感心さされる噺なのに、
なぜ、小枝さんが選んだのか、なぜこの噺なのか、・・・・・・。

尻すぼみにて終了・・・・・終わってみれば、最初の一之輔さんが全て
後の方をたきつける、実力のあり過ぎる前座さんも、考えもんですな。

外に、出るとまだまだ暑い神戸の街、
坂道をハーバーランドへ向かって歩き出しました。



東西吟選落語会~七夕寄席~
2013年7月日(日)午後1時開演
神戸文化ホール・中ホール


一、春風亭一之輔・・・・・・・・・・・・・「初天神」
二、柳家喬太郎・・・・・・・・・・・・・・・「幇間腹」
三、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・「鷺とり」
四、柳亭市馬・・・・・・・・・・・・・・・・・「笠碁」
仲入り
五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「さくらんぼ」
六、桂小枝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「小倉船」



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浅草演芸ホール・夜席

2013-05-25 07:59:33 | 江戸落語

夕方の浅草演芸ホール


凄い、喬太郎さんの落語。

狂気が入り混じった、デフォルメの世界。

一、三遊亭金時・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」

終わりかけに入ったが、ほぼ満席。
大きな荷物もあったので、端の席を探すが、なかなか見つからず。

その焦りの中で聞こえてきた、「町内の若い衆」。
そんなこんなで、金時さん、印象が薄くてごめんなさい。


二、川柳川柳・・・・・・・・・・・・・・・・「軍歌&ジャズ」


初めての川柳さんとの出会い。これを「ガーコン」と呼ぶのか・・・。

次におんなじ様な、歌謡ものまねが出るのでどうしようかといいながら、
戦前の童謡から戦中の軍歌、そして戦後のジャズへの歌謡史、
秀逸は立ってのトランペット、ドラム、ベースの口演奏、

見なければならないと思っていたものについに出会えた・・・・・。
教科書の作品に博物館でついに出会えた、そんな気持ちでおました。


三、丸山おさむ・・・・・・・・・・・・・・「ものまね」

林家正楽さんの代演。

陽水、千春、神田川の誰・・・ああ、こうせつ。
でてくる人は、古い、懐かしさはあるが似ているのか似ていないのか。

そういえば、小さい時みた、
子供ながらに似ているような似ていないような気がした
桜井長一郎さんを思いだしましたな。


四、三遊亭丈二・・・・・・・・・・・・・・「うだうだ」

丈二さん、白鳥さんの代演。

「出演者事故の為の代演は、ご了承下さい」とパンフレットありますが、
この場合の事故とは、怪我をしたとか病気をしたとかではなく、
心配なされずに、単にここよりも稼ぎの良い仕事が入っただけのこと・・・。

円丈さんの弟子で、真打になって今の“丈二”ですが、
そのまえは、“小田原丈”凄い芸名ですな。
小田原から仕事がきて、どちらの出身ですかと聞かれて、
川崎と答えるのが辛かったと・・・・。

落語を期待していた私ですが、こんな舞台も寄席の良さですな・・・。


五、古今亭志ん輔・・・・・・・・・・・・「強情灸」

じっくりと、強情灸を・・・もぐさに火をつけて悶えだすと、
顔が真っ赤に、息を呑んで前の女性が凄いと・・・。

ようやく、江戸の寄席にきた気分、さすがの一席でおます。


六、昭和のいる・こいる・・・・・・・「漫才」

のいる・こいるさんの舞台。

今日は、エンジンのかかり具合が悪いいのか
いつものトップに入るのかと思うとまたセカンド辺りにシフトダウン。

どちらかというと、ツッコミの方の歯切れの悪さが、一因か。
まあ、こんな不調な舞台に出会えるのも、寄席の良さでおます。


七、三遊亭歌之介・・・・・・・・・・・・「龍馬伝」

二度目の“龍馬伝”、何度聴いてもおもしろおます。

鹿児島のおばあさんや長嶋監督、原真樹さんに呂選手。
得意の笑いのオンパレード・・・・。

何度聞いてもおもしろい、“龍馬伝”、は歌之介の古典だ。


八、柳家喬之助・・・・・・・・・・・・・・「堀之内」

大阪でいう、“いらちの愛宕詣り”。

はじける感じが少なく、喜六というより与太郎。
せっかちではなく、ゆったりと抜けている。

東京の味なのか、それとも師匠のさん喬さんの影響なのか。
語り草になっているオートバイも登場する、
鶴瓶さんの、“いらちの愛宕詣り”聞いてみたいもんだ。


九、ダーク広和・・・・・・・・・・・・・・「マジック」

金刺繍の豪華な袴姿で登場。

江戸古来の手品を披露と、手作りの箱と紅白の紐二本の芸。

簡素でシンプル、ゆえにしかけが無いように・・・・・
技術だけでの芸と人柄も含めての素朴な高座に好印象でおました。


十、三遊亭歌司・・・・・・・・・・・・・・「うだうだ」

妹弟子の歌る多さんの代演。

師匠は歌奴(今の円歌)。歌奴に弟子入りする前に憧れていたのは、三平師匠。
三平師匠のエピソードを語る、憧れてただけあって、ものまね調でそっくり。

でも、顔を見ているとどこか師匠の円歌さんの雰囲気がちらり。
お二人のええとこどりしている様な歌司さん、古典はどんな味なのか興味ありますな。


十一、三遊亭小団治・・・・・・・・・・「大安売り」

はたまた、小燕枝さんの代演。

落語が聴きたいと思っていると、お相撲さんで「勝ったり負けたり」
後ろの出番ながらでも、こんな軽い噺を・・・・・
でも三日目辺りまでは笑いも少なかったが中盤からは笑いが増幅・・・
真打級が語る「大安売り」おもしろおましたで・・・。


十二、のだゆき・・・・・・・・・・・・・・「音楽パフォーーマンス」

心の中では大声で「待ってました」の、のだゆきさんの登場。
前回の出会いでノックアウトされた芸人さん。

大好き、喋りといい、音楽性の高さといい、今一番のお奨めの“いろもん”さん。

名ビラを指さしながら、「決して、柏のバス行き先案内ではありません」ではじまり。
ピアニカで、救急車からコンビニの出入り音まで、そして頭で鍵盤を押し、
最後にはあごで弾く。痛そう、うまい、もうやめて・・・。

リコーダーを二本取りだしての、同時演奏。
そのまえに、何を演奏しようかと悩んでいるのだゆきさん、
可愛くて色っぽい。

基礎に裏付けされた芸は、すべてに余裕があって自然な笑いを生みますな。

大阪ではナオユキさん、東京ではのだゆきさん、一にも二にもお薦めでおます。


十三、林家正雀・・・・・・・・・・・・・・「豊竹屋」

えぇ、私が入ってから五人目の代演。(元々の方は扇遊さん)
東京の寄席ってこんなに頻繁に入れ替わるの・・・当日替らないと確約できるのは主任だけか。

実云うと、大阪で聴く「豊竹屋」の方が、浄瑠璃に馴染んでいるせいか、
こんな人もほんそばに居そうで、しっとりとくる。

でも、小団治さんに、正雀さん、江戸の古典が聴けて大満足。
トリノ喬太郎さんを聴いた後には、更に際立ちましたな。


十四、鏡味仙三郎社中・・・・・・・・「太神楽曲芸」

鏡味仙三郎、仙志郎親子の太神楽曲芸。
仙志郎さんの三段乗せ(こんな表現でわかるのか)から、
最後はだるま落しのごとく中抜き。(こんな表現でわかるのか)
お父さん、いや師匠に替って土瓶廻しを(こんな表現でわかるのか)
一番最後は、ジャグリン(合っているのか)で天笠を投げあう。

こんな表現でほんまわかるのか・・太神楽曲芸てなもの、百聞は一見の芸でおますな。


十五、柳家喬太郎・・・・・・・・・・・・「ハンバーグのできるまで」

凄い、最高におもしろい。

登場人物がデフォルメされているが、そのキャラの設定がユニークで
全員活き活きしていて個性的。

その全員で織りなす、一大喜劇。

離婚してやもめでパソコンおたくの主人公、
商店街で買い物するが、肉屋ではあいびきのひき肉300g、
八百屋では玉ねぎ、ブロッコリと大嫌いのにんじんを、
スーパーに寄ってデミグラスソースなどの食材を買う。

普段マルシンかイシイのハンバーグしか食べた事のないのに、
冥途の土産に手作りハンバーグを作ろうと自殺するに違いない・・・と
商店街の人が心配して家を覗きにくる。

そこには別れた女房がきてハンバーグを作ろうと、、、
久しぶりの出会いに感激、よりをもどそうという主人公に
元女房は、結婚するの・・・・・・実は他の人と。、

肉屋では、合挽きのことを肉屋の符牒で“デイト”というとか、
八百屋では、包装紙はどれにします、種類は“朝日”“産経”“読売”
など、随所におもしろギャグが満載・・・・凄い。

まるで、吉本新喜劇を一人で演じているような、充実感たっぷりの一席。

早いうちに、喬太郎さんの他の創作落語も是非聴いてみたいもんですな。

持ち時間は短いけれど、ひとつの一大絵巻のごとく、
大満足の浅草での落語会でおました。


五月下席
2013年5月25日(土)
浅草演芸ホール

一、三遊亭金時・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」
二、川柳川柳・・・・・・・・・・・・・・・・「軍歌&ジャズ」
三、丸山おさむ・・・・・・・・・・・・・・「ものまね」
四、三遊亭丈二・・・・・・・・・・・・・・「うだうだ」
五、古今亭志ん輔・・・・・・・・・・・・「強情灸」
六、昭和のいる・こいる・・・・・・・「漫才」
七、三遊亭歌之介・・・・・・・・・・・・「龍馬伝」
仲入り
八、柳家喬之助・・・・・・・・・・・・・・「堀之内」
九、ダーク広和・・・・・・・・・・・・・・「マジック」
十、三遊亭歌司・・・・・・・・・・・・・・「うだうだ」
十一、三遊亭小団治・・・・・・・・・・「大安売り」
十二、のだゆき・・・・・・・・・・・・・・「音楽パフォーーマンス」
十三、林家正雀・・・・・・・・・・・・・・「豊竹屋」
十四、鏡味仙三郎社中・・・・・・・・「曲芸」
十五、柳家喬太郎・・・・・・・・・・・・「ハンバーグのできるまで」




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さばの湯大学~立川談四楼

2013-03-25 23:27:02 | 江戸落語

こじんまりとした高座。

さばの湯大学で、福島へ。またまたまたまた立川談四楼さん、四回目の登場。
カレー屋さんの二階に、20人の落語通が集合、落語作家の小佐田さんのお顔も。


対談も打ち上げでの談四楼さんのお話し。
人柄と豊富な話題に、愉しいひとときを。

一、立川談四楼&東野ひろあき・・・・「対談」

席亭の東野さんと談四楼さんとの対談。

今回で四回目ですが、実は息子さんがプロボクサーで今関西で活躍、
昨日も住吉で試合があり、こうして翌日はここで独演会をのお決まりのパターン。

昨晩の試合は辛うじて小差での判定勝ち、今12勝6敗3引き分けだが、
関西へ移ってからは、8連勝中とか、遠慮がちに息子の話をする談四楼さん、
とっても嬉しそうで、親バカぶりがチラチラ・・・。

そして、豪華客船「飛鳥」のクルーズに乗ってのお仕事のハナシ。
この前は、オーストラリアまで行って乗船、そこから日本に向かっての帰り便で落語を・、
お客様は、ほとんど仕事を終え、人生をゆっくり愉しんでおられる方ばかりのご旅行。

船内は何でもあって、日本人はダンスや書道や色んなカルチャースクールに入って
ゆっくりする間も無いぐらい、一日中忙しく動き回っている。

ある方は、船がドックに入る以外はすべて乗船していて、ホテル替わりで年間契約とか
食事はついているし、部屋の掃除もOKだし、実際お住まいの処はないらしくて
談四楼さん曰く「日本一、リッチなホームレスだ」と、
三年以上乗られて、船だけに、既に千泊達成とか。

楽しい話題で、30分弱の対談終了。


二、立川談四楼・・・・・・・・・・・・・・・・・「巌流島」

船つながりではないが、船頭がでてきて「巌流島」へ。

今迄聴いたのは、諭すのは老侍であったが、
談四楼さんはキセルの雁首を落とした侍より更に若い侍。
果たしあいで決着をつけようとなり、思わぬ展開に顔面蒼白。

機転を利かすのは侍ではなく、船頭。

サゲは、飛びこんだ侍が、雁首を川底より持ち帰ってきて終わり。
このあたりのナンセンスさは、敢て落語的でおもしろい。

粋さのある「巌流島」でおましたで。


三、立川談四楼・・・・・・・・・・・・・・・・・「柳田格之進」

お馴染みの講談ネタ。

普通、娘は気が狂ったり、廃人のようになったり、
挙句のはて番頭と結婚までのハッピイエンドで終わる方もあるなか。

談四楼さんのは、娘を吉原に預けるとすぐに仕官の道がひらけ、娘が
お客の前にでることもなく戻って来たが、一歩でも廓に足を入れたことを恥じ、
水しか喉に通さず、痩せ衰えていく。

悲劇にもせず、と言ってハッピイエンドにもせず、
この中庸的扱いが、談四楼さんらしさか。

サゲも、碁盤を真っ二つ、散らばる碁石を見て「これで良いのだ」、
「ちゃんとこの様に白黒がついたではないか」、なまなましいのは苦手な談四楼さん。

さらりとした、大人味の「柳田格之進」でありました。

次の試合はいつと、スーパー・バンタム級、高田 小次郎選手の試合日程が気になる
談四楼さんの、さばのゆ独演会でおました。


さばの湯大学�・立川談四楼落語会
2013年3月25日(月)午後7時30分開演
福島、さばの湯

一、立川談四楼&東野ひろあき・・・・「対談」
二、立川談四楼・・・・・・・・・・・・・・・・・「巌流島」
三、立川談四楼・・・・・・・・・・・・・・・・・「柳田格之進」


13-13-57


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