ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

かたすみさがし~田中ましろ

2018-03-29 05:05:05 | 本の少し
かたすみさがし (新鋭短歌シリーズ8)
クリエーター情報なし
書肆侃侃房

☆☆☆

いいな、才能のある人って、いいな。

何気なく詠われているのに、何か、違う。 いいな。

そんな、歌が、ならぶ、田中ましろ、さんの、歌集です。


気になった歌を・・・・

山あいの町に異物としてふたり歩めば蝉の罵声を浴びる

待ち人は来ましたかって街じゅうの人に問いたい初春の駅

ちぎったらもう戻らないエイヒレを分け合うことも答のひとつ

かつおぶし揺れるリビング 隙のないあなたと冷奴をくずしあう

ポケットに入れた切符は折れ曲がり使えなくなる一歩手前へ

夜に散る桜 誰にも見られずに生きてくほうが難しかった

ストライク投げても受け止めないくせにミットかまえて「恋」なんて言う

いちばんの自分の敵は自分だしあなたは敵というか、 素敵だ

明るめの曲を選んで歩く道 はじめから間違っていた道

嘘ばかりだった口から (つかれたよ) こぼれて落ちたものをあつめる

病室でお帰りと言う 帰るべき場所ではないと知りつつも言う

たくさんの嘘をあなたについたけど大丈夫って嘘は初めて

生きるとは何を残すかではないと父は言う 何も残さないと言う

遠かったでしょう答のない問いをふたりの真ん中あたりに置いて

自由すぎる呼吸ふたつは夕間暮れふたりの距離を測れずにいる

大阪はとてもきれいな夕陽ってメールしかけてやめる指先

コーヒーに溶けるミルクを眺めつつ思いだせない記念日ひとつ

 3階の窓から空に向け飛ばす輪ゴム 神さま僕はここだよ







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大人の流儀・4「許す力」~伊集院静

2018-03-27 05:05:05 | 本の少し
許す力 大人の流儀4
クリエーター情報なし
講談社

☆☆☆

大人の流儀、大人には大人のやり方、生き方がある。

そういう意味では、気ままに生きている伊集院さんの生き方は羨ましい。

贔屓にしている談志さんは、
「落語家、この仕事、最後は辛抱や努力じゃねぇんだ。才能なんですよ」と言い、
沢山落語を聴き、落語家さんを見ていると、最後の四コーナー周ってからの差は、
まさに才能という言葉が相応しいですな。

ときには、伊集院さん
「“アラフォー”“KY”ってほとんど“死語”ですから」という娘さんに、
「“死語”? そんな言葉を若い娘が使うものじゃない。人には使っていい
言葉と悪い言葉がある。辞書に載っていても生きている限りは使ってはいけない
言葉はたくさんある。それを知ることも言葉を勉強することだ」、そうでおますな。


車窓を開ければ風も入って来る。
風は季節、時間の流れも教えてくれるし、五感を鍛える。


仕事にとって一番大切な情熱、誇り、個性がパソコンの中に隠れて入るはずがない。


酒場の酒は飲めばそれでいいように思われようが、これがなかなか難しい。
お父さんが「酒は嫌いではない」という伊集院さんに、
「そうか、なら言っておく。酔うな。黙って飲め」
「酔いたい時は、一人で飲め」・・・・・名言ですな。

男の生き方を、かっこよく・・・・の、指南書でおます。




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僕と妻の1778話~眉村卓

2018-03-22 03:04:05 | 本の少し
僕と妻の1778話 (集英社文庫)
クリエーター情報なし
集英社

☆☆☆

奥さんが、悪性腫瘍の為余命一年と告げられ、著者の眉村さんは、
傍にいながら、余計な心配もかけたくないと、毎日原稿用紙三枚以上を書く。
エッセイではなく、お話でないと駄目。
そして、毎日妻が読んで微笑んでくれるような内容。

1997年7月16日からはじまり、1778話書き続けられました。

五年間奥さんは頑張られたのですが、この1778日は、
ご夫婦にとっては、愛の交換日記の様なもので、ハナシの中身以上に
お互いを思いかばう気持ちが伝わってくる。

いつか、伴侶を看取る時がくるのですが、
果たして私がその立場になったら何ができるのか
考えさせられる本でおます。
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浅草演芸ホール(2018,03,21)夜席

2018-03-21 10:42:58 | 江戸落語

浅草演芸ホール

2018年秋冬物展示会、東京へ出張中、本日祝日の為お客様少なく、
終了後、会社の落語好きとタクシーをとばして浅草へ。


一、蝶花楼馬楽・・・・・・・「強情灸」

私より年上の70才の真打、馬楽さんがこの位置で、「強情灸」を。
ベテランさんが、若手に混ざっての早い出番での高座
東京の寄席のよろしいとこでおますな。


二、柳家小菊・・・・・・・・・「粋曲」

小菊姉さんの小粋な高座。
蛙ゲロゲロ、蛇がニョロニョロ、かたつむりでしたか・・・定番でスタート。
都々逸、さのさ、など盛りだくさんに・・・・。

でも、お綺麗ですが、年齢不詳でおます。

三、柳家喬之助・・・・・・・・「締め込み(盗人の仲裁)」

上方では、「盗人の仲裁」、江戸では「締め込み」。

なぜ締め込み。調べると、酒を酌み交わして盗人が寝こんでしまったので、
「物騒だから、戸締りをしろよ」「あら泥棒は内にいるよ」
「外にまわって、表から心張棒をかえ。泥棒をなかに締め込んどけ」

最後まで聴いたことがないので、お題の「締め込み」は解らず。

「替り目」「首提灯」みたいなもんですな。


四、入船亭扇辰・・・・・・・「雪とん」

これは、お題、解らず。・・・・どなたか、教えてくださいな。

落語仲間の井上さんが調べて、教えてくださいました・・・ありがとうございます。

春分の日なのに東京雪が降りまして、そこで「雪とん」とのこと。


船宿に居候している若旦那が町内の ● ● 小町に惚れ、
そこのお女中にお金を渡して、夜夜這いができるように手配を。

さて、当日裏戸から入る手だてが、若旦那の前に通りすがりの者が
間違って、手引きされなかへ・・・・・・・。

オチからいうと、「山車」「祭男」・・・・・ああ、想像つきませんな。



五、林家二楽・・・・・・・・・「紙切り」

紙きりといえば、よく出会うのは正楽さん。
二楽さんは、初めて、お二人とも師匠は先代の正楽さん。

まずは小手調べで、桃太郎。


「欲しい方は、どうぞ」で、頂いた桃太郎、作品B面、俗にいう抜き殻?

あと、リクエストで、「ウルトラマンと喬太郎さん」、「パンダ」、あと「勧進帳」でしたか。

ちょっとシュールで、味のある二楽さん、癖になる高座でおます。


六、三遊亭圓丈・・・・・・・「リクエスト」

圓丈さん、御年、73歳、凄いですね。

最後にでてくる、喬太郎さんが創作落語するきっかけになったのが、
圓丈さん、の落語を聞いてらしいです。

最初は、声も出ず聞き取り難くかったですが、ネタに入ると絶好調。

横に、20の小ネタが書いてある本が置いてあり、
お客様から、番号でリクエストを・・・・すると、そのページをめくって
小噺を、・・・例えば「強そうな相撲取りの名前は」
「土石龍(流)、火山龍(流)」

うまいこと、してますな、
年をいくとなかなか思い出せない、口に出ない言葉ってあるんですが、
そういいう事が無いように、あんちょこ持参で高座へ。

名古屋人の合理性、でてますな。


七、林家たけ平・・・・・・・「小噺」

本日、新顔では、一番気に入りましたな。

こぶ平さん、今の正蔵さんに弟子入り。
大師匠の、三平さんのように、小噺を連発して笑いを・・・。
今風の、あるあるネタで、おもしろい。

東京弁の、つれづればなし、聴き慣れた大阪弁の泥臭さがなく、
結構、かっこよく聴ける・・・・また、出会いたい、たけ平さんの高座でおました。


八、鈴々舎鈴之助・・・・・「紙入れ」

「紙入れ」、何か普段聴いているのから比べると、あっさり目。

おどおどする主人公、間男されて気づかない亭主、
二人の男を手玉に取るおかみさん・・・・・。

いずれにしても、女は、一枚も二枚も、上手ですな。


九、ダーク広和・・・・・・・「マジック」

太めのロープ、一本での高座。

見易く、単純、それでいて、不思議。

奇術、手品、単純であればあるほど、よろしいな。


十、柳家さん喬・・・・・・・「真田小僧」

今日の主任、喬太郎さんのお師匠さん、さん喬さん。

よろしいな、「真田小僧」。

今、東京の大真打で、一番聴きたい噺家さん。

よろしいな“柳家さん喬”さん。


十一、橘家文蔵・・・・・・・「時そば」

見たことがあるけど、名前が・・・と思っていると、文左衛門。
最近師匠の文蔵、襲名したんだ・・・・。

好いですね、真打が演じる「時そば」。
一文少なく払って帰る客、それを見ていた者が、
おかしいなと、数え直して気づくまでひっぱること・・・延々と。

こんな、ちょいとした遊び、楽しいですな。

喬太郎さん、金時さん、白鳥さん、萬窓さん、平治さん、
この年代の噺家さん、丁度油ののりきった、
噺家でいう旬でございますね。


十二、三増紋之助・・・・・「曲独楽」

曲独楽、うまくいくと、したり顔が可愛い、紋之助さん。

プロフィールみると、なんと御年55歳。
若く見えるって、芸人さんにとってはどうなんでしょうか。

普段、上方でも見る機会の多い、「曲独楽」、新しいネタ欲しいですな。


十三、柳家喬太郎・・・・・「ハンバーグのできるまで」1

今日、お目当ての、喬太郎さん。

会社の者に、絶対面白いから誘ったものの、私は喬太郎さんの古典よりも創作が好き。

その中でも「ハンバーグ・・・・」が一番なんですが、でも他の新作、
「諜報員メアリー」とか「ハワイの雪」、「純情日記横浜篇」、など聴いてみたいのですが、
演ってくれたのはお気に入りの「ハンバーグのできるまで」。

連れも、大感激、落語感が変わったと、嬉しい悲鳴。

笑いというのは、人によって結構ツボが違うので、
落語でもお奨めは気を使うのですが・・・。

でも、マクラは、平昌オリンピックにちなんで、北朝鮮の三代目を。
良いね、いいね、好いね。

東京の方っていいな、喬太郎さんが、日頃から寄席で聴けるなんて
羨ましい限りですな。


浅草演芸ホール・夜席
2018年3月21日(水)
浅草演芸ホール

一、蝶花楼馬楽・・・・・・・「強情灸」
二、柳家小菊・・・・・・・・・「粋曲」
三、柳家喬之助・・・・・・・・「締め込み(盗人の仲裁)」
四、入船亭扇辰・・・・・・・「雪とん」
五、林家二楽・・・・・・・・・「紙切り」
六、三遊亭圓丈・・・・・・・「リクエスト」
七、林家たけ平・・・・・・・「小噺」
八、鈴々舎鈴之助・・・・・「紙入れ」
九、ダーク広和・・・・・・・「マジック」
十、柳家さん喬・・・・・・・「真田小僧」
十一、橘家文蔵・・・・・・・「時そば」
十二、三増紋之助・・・・・「曲独楽」
十三、柳家喬太郎・・・・・「ハンバーグのできるまで」
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ひきだしにテラリウム~久井諒子

2018-03-20 05:05:05 | 本の少し
ひきだしにテラリウム
クリエーター情報なし
イースト・プレス

☆☆☆

あの「借り家」短歌会の会場が、まちライブラリーで、
そこのコンセプトが・・・「本」を通して「人」と出会う、なので

短歌会の冒頭では、毎回自己紹介と最近読んだ本の中で気になる本を紹介。

そこで、紹介されたのがこの本「ひきだしにテラリウム」。
漫画本ですが、あまり落語が舞台の漫画以外は読まないので、
面白そうなので読んでみようと・・・・・。

結論からいうと、解りませんな、理解できませんな、でおます。

それと、漫画って本屋では中身が見れないようにラッピンングされていて、
内容確認できないのは、リスク高いですな。

これが、おもしろいとは、感性の違い、世代の違い、と、
ちょい、ショックでおました。

でも、表紙と装丁は、おしゃれっぽくて、かっこいいです。



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寝る前に読む 一句、二句 ~夏井いつき×ローゼン千津

2018-03-15 05:05:05 | 本の少し
寝る前に読む 一句、二句。 - クスリと笑える、17音の物語 -
クリエーター情報なし
ワニブックス

☆☆☆☆

おもしろい本。

あのテレビの「プレバト」で俳句の毒舌、一刀両断に切り捨てる姿が好評の
夏井いつきさんと、妹でもあり同じく俳人のローゼン千津さんが俳句をあげながら、
作品について述べるだけではなく、色んな日常についても語り合ってみようと。

姉妹であるがゆえに、遠慮もなくお互いを理解した上でのツッコミ具合はおもしろい。
例えば、二人の人生観が理解し易いようにと、
冒頭に「夏井家の家系図」まで掲載しているし、
二人の会話にでてくるお身内も誰のことか、一目で理解できる・・・
合理的だし、会話も何の飾りもなく、お気軽にお家で喋っている雰囲気。

各項目のさりげなく上に書いてあるタイトルを読むと、

俳句的観察は、愛です
「さばさばと死ぬ」という事
死ぬまでにやりたい「棺桶リスト」
〇〇のために酔うは、お酒に失礼
諭し、諭される人生
親との付きあい方、姉妹の役割
女の良い「老い方」とは
我が「運命」をカビさせないために
自分の「名前」を自ら考える
ライバルの話
「風呂敷ノような人」になりたい
何に驚き、何に驚かないか
なにかに癒しを求める事

タイトル見ているだけで、そそられるでしょ。

是非、お買いになってお傍に置いておきたい本でおます。
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大阪を古地図で歩く

2018-03-13 01:02:03 | 本の少し
大阪を古地図で歩く本: 古代難波から戦国大坂、維新大阪まで“歴史の謎解き”めぐり (KAWADE夢文庫)
クリエーター情報なし
河出書房新社

☆☆☆☆

この本も「大阪ほんま本大賞」で知った本。

大阪を古地図で歩く、大阪の梅田っこならほぼ知っていることばかり、
と思いきや、知らないことがちらほら・・・・。

①、大阪市の市章になっているのは、“澪標”。
中之島で遊んでいたら夕方鳴るのがみおつくしの鐘。
“澪標”とは、大坂の浅瀬の港に打たれた杭のこと、ここまでは知っているのだが、

入港の航路を示すもの、「水脈(みお)」すなわち、「水緒つ串」の意味。
あの市章の三角の下の三本の足みたいなのは、串とは、知らなかったですな。


②、大阪市の西区の川口は、その昔外国人居留地だったと、そして宗教や教育の
活動家が集まり、交易の町から宗教、教育の町へと変貌・・・聞いたことがありますな。

そして、桃山学院やプール学院、大阪親愛女学院、平安女学院、大阪女学院、
がすべて、この川口を発祥の地としていると・・・知らなかったですな。


③、百貨店の大丸さんは、元々呉服の松屋さん、
では、なぜ〇に大の字の大丸になったのか・・・

創始者の彦右衛門さん、大という字は一と人を合わせたもので、
丸は宇宙、天下を表わす、すなわち「天下第一の商人になる」という思いを込めたと。

単に大に丸、と思っていましたな・・・・。

④、今も使われている太閤下水・・・秀吉時代天正11年(1583年)に
大阪城築城と並行して、下水道が完備された。

元々は素掘りだったが、江戸時代後期には石組溝が築造され、
更に明治時代中期には、総延長350㎞のうち120㎞は暗渠となり、
凄いのは、20㎞は現在でも使われていると・・・・・、凄い。

⑤、江戸時代「天下の台所」ととよばれて大坂では全国からの年貢米が集められ
売買される米相場の中心地に堂島がなっていた。

その当時、米の現物ではなく、米と引き換えることのできる、米切手、
いまでいう手形を売買していたと・・・。

アメリカのシカゴに先物市場が開設される100年以上前の出来事。
凄い日本、凄い大阪、凄い堂島、でおますな。

こんな、ちょいとした大阪にまつわるこぼれハナシが沢山載ってまっせ。

大阪に興味ある方、覗いてみてくださいな、でおます。



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第15回・道頓堀・はり重寄席

2018-03-11 22:20:03 | 笑福亭鶴二

道頓堀・はり重寄席


道頓堀、御堂筋の名店“お肉のはり重”


御堂筋側の“カレーショップはり重”は贔屓店のひとつですが、
残念ながら、こちらのグリルの方は一度も食べたことがございません。


提灯まで用意されており、今回で15回目、常設小屋の匂いが・・・。

一、桂三語・・・・・・・・「狸賽」

三語さん、前回に続いての「狸賽」、得意ネタなのか。

小狸の表情はかわいいし、噺はわかり易く、楽しい出来上がり。

でも、何かインパクトに欠けるのは何故。

博打場の情景が浮かばないのは何故。

周りの登場人物が浮かばないのは何故。

「ターちゃん」の連呼が有った様な無かった様な。
とにかく、薄味でおましたな。

二、笑福亭鶴二・・・・「青い目をした会長さん」

「ハンカチ」、「作文」、に続いての、鶴二さんの創作落語シリーズの一つ。

あのスタバの注文、いつも長ったらしくて、ヒヤヒヤしますな。
サイズだけでも、ショート、トール、グランデ、ベンディ、
ほんま、何のこっちゃ、ですな。

「トールサイズのキャラメルフラペチーノで、チョコレートチップ追加の
ホイップとソース多めでお願いします」

ああ、ソイミルク(豆乳)への変更もあるんですな。

大阪ではアイスコーヒーは、「冷珈(レイコ)」、の一言でこと済んだんですが。

スタバのごとく、スターバックスさん、何でも縮める
大阪版のメニュー表作って欲しいでんな。

三、桂よね吉・・・・・・「蛸芝居」

大熱演、よっかたですな、よね吉さんの「蛸芝居」。

でも、通常のマクラで、掛け声になり、歌舞伎役者は屋号で呼ばれる。
噺家は住んでる処で、「黒門町」「柏木」などがありますが、
私の師匠吉朝はあきませんな「尼崎」とよね吉さんが言うなり、
客席の前列から、すかさずご婦人の「失礼な」の一声。

「尼崎センタープール前」と補足されてましたが、
思わずの展開によね吉さんもオロオロ。

どんな時でもご自分中心、やはりご婦人は強いですな。

噺は「蛸芝居」。さすが師匠の十八番。
吉朝一門の十八番として、脈々と受け継がれていますな。

四、笑福亭鶴二・・・・・「御神酒徳利」

良い雰囲気の座敷なんですが、外は東南アジアからの旅行者で賑わう道頓堀、
それにも増して、街宣車がわめきたてて、御堂筋を流している。
窓は締めてはいるんですが、大きな声で飛びこんでくる。

そこは、ベテラン、笑いでこなしながらも、やり難そう。

ほんま、道頓堀は繁華街、そのど真ん中での落語会でおます。

でも、そろばん弾くだけで、拍手くるのはよろしいな。

サゲは「今度は、先生が失せモノになりました」と、
噺をつけて頂いた文珍さんの形。

こんな噺にも、たっぷり鶴二さんの上手さひかりますな・・・・。



2018年3月11日(日)午後1:00開演
第15回・道頓堀・はり重寄席
道頓堀はり重3階大広間


一、桂三語・・・・・・・・「狸賽」
二、笑福亭鶴二・・・・「青い目をした会長さん」
二、桂よね吉・・・・・・「蛸芝居」
仲入り
三、笑福亭鶴二・・・・・「御神酒徳利」
三味線・・・・はやしや薫子



終演後の抽選会とご挨拶。


お楽しみの、はり重さんのお弁当、美味しおます。

次回の、第16回 道頓堀はり重寄席、は
5月27日(日)12:00開演
笑福亭仁智さん、新内枝幸太夫さん、笑福亭大智さんのご出演。
楽しみですな。





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祝・10周年「ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ」

2018-03-10 21:23:24 | 年間BEST・・・・

祝・10周年「ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ」

ちょうど、この「ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ」がスタートしたのが、
2008年3月13日、丸10年でございます。

(少し早めですが、13日は平日で出張ですので、10日にてフライングでおます)

長く、ご贔屓にして頂き、厚く御礼申し上げます

よく長く続いたものだと、自分自身でも、感謝感激あめあられでございます。




最初は、実はこの前に「ごまめ~の~いちょかみ」というのが半年ほど前に
スタートしていたのですが、作業中にトラブルで動かすことができなくなり、
仕方なしに始めたのがこの、「ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ」でございます。

途中から、本の読書後の感想も書くようになり、本だけで797回、
落語の約倍の回数に・・・・。

バスフィッシングに凝った年も、神社仏閣周りをした時期も・・・
そして、この頃は、短歌にと、この10年趣味もあちらこちらへと変化がございますが、
やはり、根底に流れているのは、落語と読書・・・でおます。


3月10日現在の閲覧と訪問の方がなんと

閲覧 1,594,082 PV 訪問者 459,160 IP

継続は力なり。


ごまめ、は、ごまめ、が、大好き。

そこで、ごまめの歌を。


    ごまめのうた

              島田陽子

  いつかて いっしょに あそびたい
  にいちゃんたちに ついてくねん
  さっさとしいや ほっとくで
  しかられたって へいきやねん
  ごまめで いれてくれるねん
    ごまめ ごまめ うれしいごまめ
    ちいさい子かて なかまやねん



  いつかて いっしょに あそびたい
  にいちゃんたちは おこらへん
  とっととしたかて おそいのン
  しゃあないいうて まってるねん
  ごまめやさかい かまへんねん
    ごまめ ごまめ うれしいごまめ
    ちいさい子かて なかまやねん




これからも、マイペースで続けてまいりたいと思いますので
末永く、ご贔屓のほどお願い申し上げます。

ごまめ





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勇者たちへの伝言~増山実

2018-03-09 05:05:05 | 本の少し
勇者たちへの伝言 いつの日か来た道 (ハルキ文庫)
クリエーター情報なし
角川春樹事務所

☆☆☆

大阪ほんま本大賞を知って、その受賞作から買った本(2016年受賞)。

この勇者とは、「阪急ブレーブス」のこと。
私も元々、野球は阪急ファン。初めて日本シリーズで勝った時の、
新聞のタイトルの「阪急先勝」「阪急連勝」「阪急王手」「阪急優勝」を切り抜き
大事にしていたのですが、今改めて探すと・・・どこに、ですが。

そのファンにとっては、丁度懐かしい昭和42年頃の話。

西宮北口、駅に球場、山田久志に山口高志、加藤秀司に福本豊、
長池に森本、大熊に阪本、矢野に石井晶、懐かしいラインナップですな。

物語は、父親との思い出が、いつしか父の過去の物語に、
在日朝鮮人とも絡みながら、すすんでいくのですが、

タイムスリップしたような展開に戸惑いながら、
私にとっては、その当時の風景が懐かしかったの一言。

大阪の、それも、還暦前後の方には懐かしい本でおます・・・・が。
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「暇活」短歌がつくれたら~(2018.03.08)

2018-03-08 22:22:22 | 短歌



「暇活」短歌がつくれたら~(2018.03.08)

一度だけ親父と競った芝の上いまごろ気づくあえて負けたと

息子との真剣勝負芝の上背を抜かれしと同じ嬉しさ

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砂の降る教室~石川美南

2018-03-06 03:04:05 | 本の少し
砂の降る教室―石川美南歌集
クリエーター情報なし
風媒社

☆☆☆

短歌とは不思議なものです。
その歌自体が主張するときと、歌集の中で連歌として味のでてくるものと、
この、石川美南さんの場合は、後者。

高校時代から始められ、大学時代に短歌会に入会されて活躍。

歌集には、一章と三章では比較的最近の歌を、第二章では古い歌をとありますが、
発刊が2003年(当時作者、23才)、若いですな。

その初々しさと、それを覆い隠す技法の堅実さには驚く。
今をときめく将棋界の藤井聡太五段みたい、基礎に立った若手、新人。

と良いながら、柔らか目が好きな私には、チョイ視点が違うのか。
選んだ歌も、少な目でおます。

六着のコートを連れてクリーニング店へ繰り出す 春となるべし

よく磨けばちょっと奇麗になるやうなならないやうな朝の洗顔

スプライトで冷やす首筋 好きな子はゐないゐないと言ひ張りながら

おまへんちの電話いつでもばあちゃんが出るな蛙の声みたいだな

グリーンピースの缶づめ好きで何が悪い 小石のやうな意地を張りをり

虫捕りの少年のごとき瞳して日々訪ね来る祖父の碁仲間

「二、三年寝てゐた方が良いでせう」春のゆるみゆく内科医の声

曇ったら違ふあそびをしませうよ しづしづと顔寄せてくる犬

教科書を売りて別れを告ぐるとき古書店店主しづかに笑ふ

傘のほねが広がるときのうつくしさ 詩の事ばかり話して帰る

 書棚より賢治の詩集抜き取れば古書店店主しづかに笑ふ





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定年ですよ・退職前に読んでおきたいマネー教本

2018-03-03 04:04:04 | 本の少し
定年ですよ 退職前に読んでおきたいマネー教本 (集英社文庫)
クリエーター情報なし
集英社

☆☆☆

この様な実用本的な本、苦手ですな。
ましてや、帯には「えっ、老後、3500万円あっても破産!?」と驚かされて、
タイトルは「定年ですよ」、年金、介護、相続、定年後のお金にまつわる悩みについて・・・。

「年金」ひとつとってみても、年になれば自動的に貰えるものではなく、
あくまで「請求」に基づいて、「請求」しなければ一銭たりとも手元に送られれてくることはない。

年金の金額ってしれたもの、それもどんどん支給年齢が繰り下げられていく、
まあ、健康も兼ねて、働けるうちは働いて小遣い稼ぎしなければでおます、が。

よく嫁さんがいう「宝くじ、当たらへんかな」、夢追いかけながら、
ゴールだけは、近づいてきてますな・・・・・。
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「借り家歌会」・・(2018.03.02)

2018-03-02 16:55:17 | 短歌

会場の「大阪府立大学 ⅠーSITE なんば」

いつきても、学生さんたちが本を広げてお勉強。
若い人達の勉強する姿を見る機会も少ないので、頼もしく思いますな。


「借り家歌会」・・(2018.03. 02)

今日初めての方がお一人、そのほかの方はお顔馴染みの方。
気心も分かってきたので、思ったこともストレートに言えるように・・・。

でも、皆さんなかなかの博識、わからない言葉も結構飛び交うのですが、
それも解らないと、60過ぎのおっさんが、素直にその場で聞ける、
この雰囲気よろしおますな。


例のごとく、最近読んだ本の感想を兼ねて、順に自己紹介。

そして、ご自分の短歌をトランプのごとく繰って上から順番に、
みんなで批評というより感想を・・・・・。
一回りしたら、好きな短歌をこれも、同じように。


ごまめ

不安げな一日は朝うらおもて勇気をこんがり焼き色つける

好きな歌

借りた傘返しに行くと雨が降るような感じで二年続いた

(佐藤真由美)
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フラジャイル~佐藤りえ歌集

2018-03-01 05:05:05 | 本の少し
フラジャイル―佐藤りえ歌集
クリエーター情報なし
風媒社

☆☆☆

本題の「フラジャイル」って何、松岡正剛が提唱されたキーワードで、
弱さゆえの強さ、外面的な弱さに隠された内面の充実というような意味とか。
あの大友浩さんがその著者の「花は志ん朝」(既読している本ですが)の中で、
古今亭志ん朝さんの特質をこのフラジャイルなる言葉を軸として論じていると、
(記憶にありませんな・・・・)

でも、歌集の題にもってこられるぐらいですから、
佐藤りえさんの一番のこだわりなんでしょうな。

でも、例のごとく、私のお気に入りは、
ひょっとすると意図するところとは外れているような・・・

そんなことは、気にしないで・・・・ご紹介を。

この夜がこの世の中にあることをわたしに知らせるケトルが鳴るよ

たべ終えたお皿持ち去られた後の泣きそうに広いテーブルを見て

こなごなになってしまったいいことも嫌な思いも綺麗な粒ね

一人でも生きられるけどトーストにおそろしいほど塗るマーガリン

たましいを半分ぐらい切り取ってきみにあげたい 果実のように

シロップはお使いですか? マドラーは? 口に運んでさしあげますか?

地下鉄の窓に貼り付くひとひらの桜のように春とはぐれたり

鍵盤に指をおろした瞬間に逢う音のような君に会いたい

ヘッドホン外した時の静寂にどこか似ている恋の終わりは

抱きしめることと束縛することの違いを百字以内で述べよ

あたためたミルクに入れる角砂糖恋よ楽しむためにだけにあれ

ぼくたちが歩くはやさで暮れる日よあんぱん3個買って帰ろう

 わたしより安い恋なら許さない 火曜は燃えないゴミの日だった

なんか、選んだのは、食べ物に関する歌が多いようですな・・・・・。



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