ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

東京下町探索~上野・谷中

2011-09-25 01:01:10 | 街で
昨日は、甥っこの結婚式・・・。
一日、東京下町探索で動き廻る。

午前中は、兄貴達と五人の御一行さんで上野恩賜公園へ、



国立西洋美術館,無料観覧日でラッキー。(毎月第2・4土曜日及び文化の日)

松方コレクションを中心に、マネ・モネ・ルノワールなど、著名な画家の作品を見たくて
まずは、国立西洋美術館へ。


外には、ロダンの彫刻が並ぶ・・・。


旧岩崎邸庭園


明治29年に建てられた、三菱財閥三代目当主、岩崎久弥の邸宅。
設計は、イギリスの建築家、ジョサイア・コンドルによる、シックさと豪華さの融合。
裏には、和館もあり、巧みにバランスよく創られている。


裏の庭園から・・・。



鰻をごちそうになった後兄貴達と別れて、嫁さんと上野鈴本演芸場へ。
遅れて入ったが、街探索もしたいので、トリのはん冶さんは残念して早めに出る。
(詳細は・・別途報告)


谷中きんざ・・・京成で日暮里まで出て、急いで目指すとようやく庶民の商店街が現れる・・。



途中で買った「街並はがき」・・・このはがきが、切り込みに添って折ると、


立体的に、なんとお店が起きあがります。
山岡進さんの作で、これは、本屋と、民家・・・他に駄菓子屋、居酒屋、写真館に駅舎まで、
多くの種類があり、街並みができあがります。
観光庁主催の「魅力ある日本のおみやげコンテスト2011」グランプリ受賞。



ギャラリー猫町・・・・ここへ、辿り着くのはたいへん、でもたのしいものがいっぱい。




額に入れようと買った、有田ひろみさん作のCatArtてぬぐい「猫くらし」
サンプルで残してあった最後の一枚をわけて頂いた・・ありがとうございます。


かわいい・かわいい・ポチ袋



疲れはてて帰阪・・・やはり家が一番ですな。









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上野鈴本演芸場~9月下席

2011-09-24 00:21:40 | 江戸落語

上野鈴本演芸場


三三さん目当てなのに、代演、残念。

そして、1Fのエレベーターの前で待っていると、菊之丞さんが急いででていく、
ああ、終わってしまったのか、Wで残念・・・。
気をとりなおして4Fへ、ここはトイレ。そして、3Fのホールへ入ると、
のいる、こいるさんの漫才の最中。席は、ほぼ満席の9割りの入り、二人並んでの席は少ない
終わったので、前へ行って探すと、前から5列目あたりの中央へ、やっと落ちつく。

一、橘屋文左衛門・・・・・・・・・・・・「道灌」

出てくると、あちこちでプログラムを見直す音が・・・・文左衛門さん
苦々しく「私も悪気があってでてきた訳ではないので、もう、見ない・・」と、
代演というのは、どちらにとっても、辛いもんですな。

噺は「道灌」、前座噺を真打が、でも、落ち着いてどんよりしている。上手いのか、
おじんくさいのか解らない、これが、江戸落語なのか、関西人にはなぜか馴染めない、一席。

二、柳家権太楼・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」

あとから思いだすと、今でも権太楼さんの愉しい表情の顔が浮かぶ。
やはり、印象に残るという点では、当日のピカ一。

でも、上方では、春雨さんあたりでしか聴くことのない、「町内の若い衆」。
時そばとか、野ざらしとか、比較できる普段、上方でも聴いてる噺を、
権太楼さんで聴きたかったですな。

三、林家正楽・・・・・・・・・・・・・・・・「紙切り」

を正楽さん、挨拶がわりに、まずは「紙切り」で相合い傘を・・。
あとは、客席からのリクエストで、マジシャン、運動会、ハロウウィン、
最後は、どじょうで+(野田総理)を、すべて、プロジェクターで後ろへ映しだす。

リクエストされた方は、切り抜いたものを、お土産に頂く・・・いいな。
これからは、正楽さんの出番には、前に座って、遠慮しないでリクエストしなければ。


四、隅田川馬石・・・・・・・・・・・・・・「四段目」

上方でいう、「蔵丁稚」だが、・・・隅田川という初めての、亭号。
馬石さん、若手で勢いがあって上手いが、なぜか、馴染めない。
江戸の丁稚との出逢いが初めてからか、・・・丁稚さん、何か、可愛さがなくて、
生意気な口調に違和感を感じる、・・・やはり、廓噺か、人情噺、あえて上方にない噺の方がストレートに聴けて良いのか。
何が聴きたいのか、聴けば聴くほどに、揺れ動く、ごまめ、でございます。



五、柳家紫文・・・・・・・・・・・・・・・・「三味線漫談」

定番ネタで楽しめる。小粋で、解り易く、他愛のない笑い。会場全体で、よく笑う。
よく見ていると、前の方は、団体さん(全員、これからの日程表をお持ち)
この雰囲気、昔の角座だ。
舞台を見ながら、お弁当を食べ、お茶を飲み、お菓子を食べる。
上方の落語会では、今やできないことばかり・・・・
前のおばさんの私語と、お菓子を出し入れするガサゴソの音が気になる、
やはり東京の小屋では、神経質なって落語聴いてはいけないんですな。


六、柳家喜多八・・・・・・・・・・・・・・「いかけや~うなぎや」

喜多八さん、客席へ顔を向けながら、高座へゆっくりとでてくる。
「東京の落語家さん、みんな、エラそうにして、出てくんねんな・・・。」と、嫁さんの一言。
マクラは、虚弱体質ではじまり、昔は、鼻水を垂らしている子ばかりでと・・
「いかけや」へ、そして「うなぎや」へと、なかなか上方では聴けない展開。

でも、春團治師匠の「ぼく、ビョウキ・・」がないと、やはり淋しい。


七、橘家圓太郎・・・・・・・・・・・・・・「浮世床」

字の読めないやつが、覚えはじめで四苦八苦して講談本を読む。
姉川の合戦・・・苛めではなく、他愛もなくその場を楽しんでいる床屋の寄合場所の
雰囲気が愉しい・・・・・・・このあと、谷中へ行き、大阪に帰らなければならないので、
トリのはん治さんを観ずに、鈴本をあとにする・・・少し、心残り。


上野鈴本演芸場~9月下席
2011年9月24日(土)昼席
上野鈴本演芸場

一、橘屋文左衛門・・・・・・・・・・・・「道灌」
二、柳家権太楼・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」
三、林家正楽・・・・・・・・・・・・・・・・「紙切り」
四、隅田川馬石・・・・・・・・・・・・・・「四段目」
お仲入り
五、柳家紫文・・・・・・・・・・・・・・・・「三味線漫談」
六、柳家喜多八・・・・・・・・・・・・・・「いかけや~うなぎや」
七、橘家圓太郎・・・・・・・・・・・・・・「浮世床」

本来、12:30~16:30まで4時間の14名の出番だが、
途中から入り、トリのはん冶さんを観ずに出る。


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おしまいの噺 ~ 美濃部美津子

2011-09-21 00:58:02 | 本の少し
おしまいの噺
クリエーター情報なし
アスペクト

☆☆

貧乏にも、打ち勝つ、大正生まれの女性。でも、父はあの、志ん生。
底抜けの貧乏も、並外れているが、それでも、母親と二人の弟(馬生と志ん朝)
そして、妹との六人家族で、戦争を挟んで慎ましやかに生きる。

尊敬に当たるのは、志ん生の妻であり、作者美津子さんの母,りんさん、。
内職しては、着物を売り、亭主は呑んだくれだが、噺だけは上手。
落語家というだけで、稼ぎは少なく、すぐにでも逃げだしたくなるのに
子供四人を育てあげる。いや、亭主までも面倒をみる。

二つのコロッケを四人でわけるなんぞ、今の子供らには解らない「一杯のかけそば」状態。
でも、そんな志ん生も、賞を頂いた時には、高座に「替り目」をかけて
女房への感謝の念をあらわしたと。

姉の美津子さんも、志ん生襲名について、馬生の立場も思い、志ん朝の立場でも思いながら
最後には、名前なんてどうでもいいと、もっと長く高座に上がり続ければそれで良かった、と。

芸人は死んじゃうと芸ごと持ってかれちゃうんですよ。それが悔しくて、悲しくてしょうがない。
年を取れば取るほど味が深まる芸、落語。名人になるには、まず長生きすることが必要ですな。


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第3回・たった一人の小さな梅満会~若旦那

2011-09-18 23:41:32 | 落語

落語日記さんと一緒に、たった一人の小さな梅満会


椅子席も加えての、50人、限定でもあり、ゆとりもある満席。

一、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・「親子茶屋」

今日は、若旦那シリーズと、本来ネタがつくと、この様な企画はしないもんなんですが。
まあ、若旦那というと、趣味に凝り固まるか、気病で悩むという、二パターンでよう似ています。
趣味では・・「親子茶屋」、「七段目」、「宗論」。気病では・・「崇徳院」、「千両みかん」、「宇治の柴舟」

この「親子茶屋」、師匠に最後につけて頂いた「噺」。お願いにあがったら、「ほんまに、やるのかぁ」
似合わないと思われていたのか・・・、師匠の噺の中で、いまだ教えて貰っていないのは「高尾」だけ、
ただし、高尾の幽霊を私がしても、ほんま「あらぁ、ふしぎやなぁ」で、遠慮していますと。

「親子茶屋」は、やはり梅團治さん風にして、骨太。
ただ鳴物無しでの「狐釣り」は、やはりさみしいもんですな。

二、対談、

鉄ちゃんの梅團治さん、ならではのゲスト。
元梅小路機関区の機関士の中上氏が制服を着て登場。

D51とか、℃57とか専門用語が飛び交う。
煙一つにしても、上手下手があるとか、全員が鉄ちゃんファンではないので、
質問も、答えも、噛み砕いて紹介してくれる、梅團治さんですが、嬉しそうな顔。

まさに、趣味にはしった、若旦那でおますな・・・。


三、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・「宗論」

落語では、政治と宗教を題材にするのは、タブーとされてます。
この「宗論」まさに、宗教にまつわる話ですが、まあそんなに目くじら立てずに聴いてくださいと。
しかし、文三さん、稽古をつけてくれと通い出して、
あるとき、「この噺、聞いて途中で帰った客、おんで」というと、
次からパタリと来なくなったらしいとか・・・。

キリスト教を信じる若旦那の台詞、口調が、なぜか梅團治さんにしっとりこなくて、
これがまたおもしろい。・・・・・・お仏壇は落語の世界では、それなりにでてきますが、
キリスト教ともなると、片棒ぐらいですか・・まあ、無宗教論者が多い日本では、おますが。、


四、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・「宇治の柴舟」

出だしは、まるっきり、「崇徳院」さん。
その当時、療養先というと、須磨の別荘か宇治でしたんか。
まあ、大阪からほど良い距離だったんでしょうな。

まあ、すべてが夢やったんというどんでん返しは如何とは思いますが、
サゲは綺麗に、「旦さん、さすがに宇治は茶どころでんなぁ。柱が立ちました」

この「宇治の柴舟」・・・聴いたのは先代の春蝶さんと、梅團治さんだけ、上方で他に誰がされるのか。
舟の中での恋の告白は、もっと色っぽいもんなんか、もやもやとする噺でおますな。


第3回・たった一人の小さな梅満会~若旦那
2011年9月18日(日)午後2:00開演
徳徳亭

一、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・「親子茶屋」
二、対談
三、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・「宗論」
仲入り
四、桂梅團治・・・・・・・・・・・・・「宇治の柴舟」

11-29-139



落語日記さんと帰りに寄った、法善寺横町。


法善寺横町の東側入口には、三代目春団治の書が・・・。


法善寺横町の西側入口には、藤山直美の書が・・・。


横町にある、西田当百の川柳「上燗屋ヘイヘイヘイとさからわず」の碑。


正弁丹吾亭前の織田作之助の「行き暮れてここが思案の善哉かな」の碑。





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噺家生活25周年公演~笑福亭鶴二独演会

2011-09-17 23:07:00 | 笑福亭鶴二

本日、噺家生活25周年公演~笑福亭鶴二独演会。
「らくだ」で、六代目松鶴の末弟子鶴二さん、笑福亭の底力を披露。


国立文楽劇場での噺家生活25周年公演~笑福亭鶴二独演会


楽屋口に掛かっているご、贔屓一同さんからの「のれん」


大きな753名の会場が、満席。・・・・・それも前売開始、即完売。

一、笑福亭鉄瓶・・・・・・・・・・・・・「阿弥陀池」

「吉三節分」のお囃子で登場。
マクラはいつもの、ネット検索で鉄瓶を行う時は、必ず笑福亭とつけてくださいと、
さもなければ、私の代りに、「南部鉄瓶」ばかりが次々出てきますから・・・と。

そして「阿弥陀池」へ、あとで、聞いたら、大きな会場で圧倒され、緊張したとか・・・客席から観る限り
堂々の高座。途中から客席の大きな笑いの塊に、自分自身のアドレナリンがでてきたようで
西宮の鯛、パオ―の象あたりから、ゆったりと気持ちよく落語を・・・
大舞台を、大いに愉しんでいるように、大会場の空気を和ませる・明るく勢いのある
鉄瓶さんの「阿弥陀池」でおました。


二、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・「こうもり」

二世落語家のプレッシャーについて、特に米団治さんとの会話はおもしろい。
そして、「さくら」の替え歌は秀逸。

噺は、「鶴の恩返し」ではなく「こうもりの恩返し」
助けられた、こうもりが「あおい」という娘になって居酒屋で働く、看板娘になって恩返し。
サゲは、「雨降って、血かたまる」。
「恋くらげ」に続く、ファンタジー噺で、春蝶さん独特の、気だるい世界にひき込む。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「稽古屋」


http://pub.ne.jp/masutake/より転載(詳しくはこちらへ)

大きく「鶴二」と染抜いた、ご贔屓さんから贈呈の座布団に替えての登場。

まずは、25周年の落語会をこの様な大きな会場でできましたこと心から感謝致しますと、ご挨拶。

チケットも発売するなり、即完売。すると鶴瓶さんから電話「完売したらしいなぁ」、「何でか、解るか」
「何で、でっしゃろ」と答える鶴二さんに、何も言わずに電話をきる鶴瓶さん。
昨日は、昨日で、「会場費何ぼや、何人入るんや」と皮算用する鶴瓶さんに・・・
「娘が高校受験、息子が大学受験で、お金掛りますねん」と答える鶴二さんに、
「すると、息子と、娘は、俺が養うてるみたいやなぁ」と、一見嫌味に聴こえる話をさらりと、
実は、今日の鶴瓶さん、ノーギャラとか、・・・・ほんと心底、弟弟子の鶴二さんがかわいいみたいですな。

噺は「稽古屋」・・最初は、多少の硬さは感じられたが、喜六が稽古屋に着いてからは、本領発揮。
お師匠はんの仕草といい、喜撰の歌、踊りの指南と音曲噺の品の良さを満喫させる。

そして、終わったあとに、高座を下りず、かっぽれの踊りを披露。
三味線といい、踊りといい、古き良き時代の噺家さんと、そして芸事の好きな鶴二さん。
ようやく、等身大の年になられて、円熟味がましている、なんといっても、芸歴25年でおますな。


四、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・・・・・「癇癪(かんしゃく)」

鶴二も、自分も、笑福亭は、いかに「捨て育ち」かと。
師匠の松鶴には、お互い一切稽古はつけてもらえず、師匠が亡くなってから、
数年経って、春團治師匠に稽古をと、お願いにあがると、
「あぁ、君には稽古をつけたらあかんと、六代目から云われてるんで、あかんわ」と、
未だに、つけて貰えない・・・。

おやっさんの「いらち」の部分を紹介し、落語「癇癪(松鶴バージョン)」へ。
私落語「長屋の傘」に続く、六代目シリーズ。

○オロナインをオロナミン、○アレルギー体質をエネルギー体質、○ガードレールをガードル
日常茶飯事におこる、言い間違いを師匠だけに正す事もできず、ひたすら従うだけの日々。
いらちで、周りの者に当り散らす師匠。・・でも、奥さんのあーちゃんに助けられ過ごす弟子生活。

鶴二さんの25周年に相応しい鶴瓶さんの、笑福亭松鶴物語の「癇癪」でおました。


五、対談「鶴瓶が鶴二を叱る」

幕が開くと、床几に腰かけた、鶴瓶さんと鶴二さん。
お客様、失礼と連れだって、立って中央に進む鶴瓶さん。
ちょっとした、お客さん目線、気づかいが凄い。

ハナシは、やはり師匠松鶴さんのこと。
鶴瓶さんが、コンクールに放り込まれたり、鶴二さんも、一切稽古をつけてもらってないのに、
突然、粉浜の初高座を決めて出ろと、「何も、稽古つけてもらってません」という鶴二さんに、
「なに、なんぞ、できるやろ」、「今から、なんぞ、覚えろ」・・そして、協会へ行くと事務員さんが
「子供やから、平林」がええやろと、テープを貸してくれる、それも、春團治師匠の平林を。
前日になって、「何すんねん、「平林」。」「誰のや」「三代目、春団治師匠の」。、「何分あんねん」「12分です」、
・・「ああ、ええやろ」と、それだけで・ほったらかし・・(実は、あーちゃんが、こそっと見に来てくれたらしく、それを聞いた師匠は顔を見るなり「あぁ、あがったらしいなぁ」の一言)

鶴瓶さんは、有名な、ABCの新人コンクールでのはなしを披露。

無茶なところへ、放り込んで経験さす、度胸をつけさす。
何遍の稽古よりも、お客さんを前にしての高座の方がどれだけ、効果があるか。
荒いけど「我が子を、千尋の谷へ落とす、虎」の育て方ですな。

師匠が亡くなられたからも、自ら新たな目標をかかげて挑戦するなんぞ、
鶴瓶さんはもとより、鶴二さんも、大いに師匠のDNA、意思を継いでますな。

対談のコーナーが終わって、横幕が引かれようとしたのを止め、鶴二が着替える間、話をと。
東北の被災地へ行った時、明るい被災者の方々のはなしを・・・ほんま、・・・・・。

おとんぼの鶴二さんの晴れ舞台が嬉しくて、鶴二さんのお客さんに愉しんでいただきたいと
サービスいっぱいの、鶴瓶さんの気遣い。
直弟子が嫉妬するぐらい、鶴瓶さんに、可愛がられている鶴二さんでおますな。


六、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「らくだ」


http://pub.ne.jp/masutake/より転載


25周年の日に合わせての「らくだ」なのか、あえて25年間置いてあったのか
どちらにしても、25年の集大成としての落語を披露。

7月に初めて、ネタおろしをしてから、何度となく高座に掛けながら練り上げてきた「らくだ」
この大舞台で、最高の出来に仕上げるとは、凄い、意志力。
紙屑屋が酔い初め、ヤタケタの熊に絡み初めてからは、最高調。
随所に、六代目を彷彿させ、笑福亭のお家芸、酒の噺が完璧に、鶴二さんのものに。

音曲噺から、酒の噺、滑稽噺と、器用にこなす鶴二さん。
これからの、噺家生活で、更にどの様な鶴二さんの色を加えてくれるのか、愉しみでおますな。
「真摯に芸に励む」一人の芸人さんの晴れの舞台に立ち会えて、
心から、感動、感銘の落語会でおましたな。


噺家生活25周年公演~笑福亭鶴二独演会
2011年9月17日(土)17:00開演
国立文楽劇場


一、笑福亭鉄瓶・・・・・・・・・・・・・「阿弥陀池」
二、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・「こうもり」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「稽古屋」
四、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・・・・・「癇癪(かんしゃく)」
中入り
五、対談「鶴瓶が鶴二を叱る」
六、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「らくだ」

三味線・・・林家和女、はやしや久子
鳴物・・・・・笑福亭呂竹、笑福亭松五、笑福亭生寿
お茶子・・・高嶋藍

11-28-136


新柄の、鶴二さんの手拭。


噺家生活25周年記念協賛への記念品の酒盃。



打上げの「鶏蔵」さん


ほっとした鶴二さん


三味線の林家和女さんと、はやしや久子さん


本日、トップバッターでクリーンヒットの鉄瓶さん


お手伝いの、呂竹さん、生寿さん、松五さん


ご贔屓の面々





一日が終わろうとしている、国立文楽劇場



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新宿末廣亭・九月上席・夜席

2011-09-11 23:54:41 | 江戸落語

新宿・末廣亭・・・・・都心のど真中なのに、昭和の匂いが。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

六時前に、飛び込むと、三分の入り。
両端の桟敷席も魅力だが、腰のことを思って椅子席へ。


一、桂歌春・・・・・・・・・・・・・・・「ウダウダ」

入ると丁度出てきたのが、歌春さん。昼席と入れ替っての代演とか。
客席はいつも通りの、3割の入り。ゆったり感もあり、客席は居心地良いが、
高座からは、笑いがもう少し・・・笑ってくださいよ。・・・協力してくださいよ。
洒落ではなく、・・・なぜか・・淋しさが漂う。笑わぬ客が悪いようなハナシをしておしまい。
あとで調べると、大ベテランさん。笑いたいのはこちらも同じでっせ・・・。

二、江戸家まねき猫・・・・・・・「物まね」

ぽんぽ娘さん風の顔立ち、体型。猫八さんの娘、子猫さんの妹。
秋にちなんだ、虫の声にはじまり、鹿、馬、と本格、正道の芸。

大阪人が末廣亭に期待するのは、このような粋な芸でおます。
急いで来た汗が、ようやく治まる。・・・・拍手。


三、桂南なん・・・・・・・・・・・・・「鰻屋(素人鰻)」。

また、客が少ないとか、笑いが少ないとか・・・・お噺は「鰻屋」
鰻の逃げる様をたっぷり仕草でやる訳でもなく、やはり江戸風
蒸してあるのか、上方ほど油っぽくなく、あっさりのさっぱり味のうなぎでおました。


四、三遊亭左遊・・・・・・・・・・・「金の大黒」

羽織あるか、家主さんが呼んだはるで、皆で挨拶にいかんと・・・「金の大黒」かと思っていると、
朝からの仕事の疲れがでてきたのか、不覚にもウトウトと。
大黒さんが、でてきたのか、でてこなかったのか・・・・知らぬままに終了・・・残念。


五、東 京丸・京平・・・・・・・・・「漫才」

味があるような、無いような・・・。
入ってきた客をイジリ。携帯がかかっかてきて退席する女性をイジル。
本筋の漫才のおもしろさが薄いだけ、その他の脱線は、
単に諦めてしまったように感じるのは、私だけか、
東京は、色物の出番が多いだけにその役目は重要ですな。

六、古今亭寿輔・・・・・・・・・・・「釣りの酒」

派手な衣装で登場。顔立ちは谷村シンジ。独特の雰囲気の語り。

噺は創作なのか、掛取りと同じように、人間好きなものには目がない。
「釣り好き」の人のところへ行き、煽てあげて、一杯の酒にあずかろうと、
釣りは一切知らないだけに、とんちんかんの答えの連発。・・楽しめる。

あと、どんな創作落語があるのか、後を引く・・・一席でおました。

七、三笑亭夢太朗・・・・・・・・・「星野屋(五両残)し」

仲トリで登場、やっとマクラもそこそこに即、噺に「五両残し」いや東京でも「星野屋」か。
上方では、偽の心中の仕方を教えたりする、妾のお花の母親のしたたかさが目立つのだが、
夢太朗には、それほどでてこない。 まずは夢太朗さんの「星野屋」、じっくりの落語を堪能。

仲入り

八、瀧川鯉朝・・・・・・・・・・・・・「反対俥(いらち俥)」

代役の鯉朝さん。昨年の暮、大阪で聴き、今月の彦八まつりにも、江戸代表で参加。
お江戸の方で、顔を見て名前の解る数少ない人の中のおひとり。
瀧川一門のハナシから、前回に続いて同じの「反対俥」・・大阪では「いらち俥」。

座りながら、飛び跳ねて向きを変えるアクロバットまじきの「反対俥」
拍手喝采をおくりたくなる。やはり今回も、勢い余って・・・北朝鮮まで。

次回の出会いでは、是非違う噺を期待しまっせ。

九、松乃家扇鶴・・・・・・・・・・・「俗曲」

都々逸、粋でおますな・・・。ぽつり、ぽつりの言葉に、思わず聞き耳を立てる。
最後には、相撲横綱、歴代の69人の全ての名前を読み上げる。
凄い、芸人さんの暗記力はいかほどのものか。

私は、江戸のこんな芸、好きでおますな。

十、春風亭柳橋・・・・・・・・・・・「代脈」

どっしりとした、真打が演じる「代脈」。お菓子を食べるところもなく。
なぜか、今回演じられるすべての落語が、ダイジェスト版みたいで、筋立てだけで、何か物足らなさが漂う。
常設小屋での落語は、この様なものなのか。(繁昌亭ではマクラはもっと少なく、落語中心であるが)


十一、桂米助・・・・・・・・・・・・・「看板の一」


nプログラムを見ても、ピンとこなかったですが、でてきた顔を見てビックリ、あの隣の晩ごはんのヨネスケさん。
見なれた顔に、ほっとするが、噺は「看板の一」・・「勝負は壺の中」、「壺の中が勝負」など、上方とは違う言い回しに
ちょっとした、違和感を感じる。笑い満載で聴きなれた噺だけに、「あれぇー」「あれぇー」の連続で、またしても残念。


十二、北見マキ・・・・・・・・・・・「奇術」

マジック、北海マキさん、今は北見マキさん。
見なれた、奇術を次から次へと披露。古典的で、言葉は一言たりとも発しない。

でも、その高座中、舞台の袖から大きな笑い声が続く、楽屋が近いのは解ったが、あまりのも非常識。
あれれ・・・末廣亭に抱いていた神聖なる舞台が、崩れていく。

それにもめげず、淡々とすすめるマキさんに、プロを感じましたな。

十三、三遊亭遊雀・・・・・・・・・「井戸の茶碗」

最後に大トリの遊雀さんの登場に、掛け声がかかる。
この一席だけで、今日、末廣に来た価値ある一席「井戸の茶碗」
清貧の武士の粋と品格が滲み出ている。

遊雀さん、小遊三の弟子とか、滑稽な部分も随所に出て、噺と演者のバランスがよく。
まさに、トリ、主任の一席。こんな落語、大好き・・・この一席で、良い落語を聴いたという満足感でいっぱい。

こんな噺が、沢山聴けると期待しての、末廣亭でおましたが
じっくりたっぷりの落語への出会いは本日は少なくて、がっかり。

でも、次は休日の昼席なんぞにこちらもゆとりの中で、ゆっくり聴きたいもんですな。



新宿末廣亭・九月上席・夜席
2011年9月9日(金)
新宿末廣亭


一、桂歌春・・・・・・・・・・・・・・・「ウダウダ」
二、江戸家まねき猫・・・・・・・「物まね」
三、桂南なん・・・・・・・・・・・・・「鰻屋(素人鰻)」
四、三遊亭左遊・・・・・・・・・・・「金の大黒」
五、東 京丸・京平・・・・・・・・・「漫才」
六、古今亭寿輔・・・・・・・・・・・「釣りの酒」
七、三笑亭夢太朗・・・・・・・・・「星野屋(五両残)し」
仲入り
八、瀧川鯉朝・・・・・・・・・・・・・「反対俥(いらち俥)」
九、松乃家扇鶴・・・・・・・・・・・「俗曲」
十、春風亭柳橋・・・・・・・・・・・「代脈」
十一、桂米助・・・・・・・・・・・・・「看板の一」
十二、北見マキ・・・・・・・・・・・「奇術」
十三、三遊亭遊雀・・・・・・・・・「井戸の茶碗」

11-27-131


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今年は一日・中味の濃い~彦八まつり

2011-09-04 02:28:22 | 落語

彦八まつり・・・
今年は、台風で4日(日)の一日の開催ですが、年に一度の上方落語のおまつり
雨が降ったり止んだりの中、熱心な落語ファンで賑わう・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


笑い相撲 いくたま場所・・・素人の部
周りを元気にする笑い方・・・・優勝は女性、それも独特の今風の笑いで。
司会は、実行委員長の梅團治さん、雨天で中止、決行の判断で気苦労の多い中、元気に務められる。


笑い相撲 いくたま場所・・・プロの部
三人一チームで、四チームで対抗、
優勝は、団姫、ぽんぽ娘のコスプレチーム、・・最優秀個人賞はぽんぽ娘さん。


住吉踊り、かっぽれ、など、流石皆さん、芸達者。


生玉の富くじの抽選会の司会は、鶴二さんと瓶太さん。

舞台では、二日分、だんじり囃子、落語家バンドにピン芸など
雨の中にかかわらず、次から次へとくり広げられる。




一、笑福亭飛梅・・・・・・・・・・・・・・「延陽伯」

でてくるなり、実は松鶴の直弟子ではなく、孫弟子ですが、間違っての舞台ですと。
噺は「延陽伯」・・・どっしりしていて、初舞台のまっしぐらの雰囲気があって好演。
飛梅さん、多少の緊張感のある舞台の方が、武骨でよろしおますな。


二、笑福亭岐代松・・・・・・・・・・・・「紙入れ」

番組では、鶴二さんの出番ですが、このあと下で、ピロポンズハイの出演があるので、出番入れ替わりました、と。
桂VS笑福亭、見台を使ったり、使わなかったり、一門のカラーは随分違います。

噺は、色恋噺の「紙入れ」、岐代松さん、R-15指定と言いながら、韓国ドラマのようで、濡れ場はあっさり目。
一門では一番、米朝一門に近い様な、さらりとした噺っぷりでおましたな。
(いつも、鶴志さん筆頭に濃い味ばかりなので、新鮮ですな)


三、桂米左・・・・・・・・・・・・・・・・・・「豊竹屋」

得意の「豊竹屋」、米左さん、大向こうからの、掛け声のサンプルで楽しませる。
大会場なので、マイクが仕掛けられているが、米左さん、目一杯の声量。
それでも、前のM子さん、朝からの疲れか、うつらうつら。
米左さん、更にボリュームアップするが、・・・・・リズムが良過ぎるのか、うつらうつら。
聴かせ上手、名人の域なのか、ほんま、名調子の米左さんの一席でおました。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「替り目」

稽古をつける米朝師匠と、一切稽古をつけない松鶴師匠。
入門したての頃、師匠の「あれっつ」、「あぁ」とか、言葉にならない奇声にも、察して即動かなければ・・。

笑福亭得意の、お酒の噺へと。
「替り目」、今年の独演会、目指して、目下「らくだ」の稽古中と聴くが、「らくだ」を手掛けてから、
酒のみの噺、酒のみの酔態は、最高。今回の「替り目」でも、余裕が感じられ、、単にグデングデンの酒飲みではなく、
酔っている自分を楽しんでいるような、心地良さがこちらまで、伝わってくる。
「らくだ」で、鶴二さん、酒の噺は(「猫の災難」、「替り目」)いまや完熟していますな。
来年あたりは「一人酒盛」などを、ものにして欲しいですな。


五、桂米二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」

最高に良かった米二さんの「牛ほめ」
前座さんがかけることの多い噺。大ベテランが演じるとこれほどまでオモシロイのか。
淡々としたなかに、田舎の大きな庄屋の家と空気が広がり、噺のもっている愉しさだけが、薄味ながら、美味として伝わる。
噺っぷりに、松之助師匠の語りがだぶってみえたのだが、単にベテランということで重なったのか・・・。

本日の、秀逸、米二さん、米二さん。

六、桂米平・・・・・・・・・・・・・・・・・・「犬の目」

掴みネタの「百獣の王」ではじまり、これも、前座ネタの「犬の目」を、米平さんが・・・。
筋が解っていても笑ってしまう。ここは笑うとこと、客席と一緒におさらいしている様な気持ち。
ベテラン運転手のタクシーに乗っているような、心地良さでほっこりでおます。


七、笑福亭鶴光・・・・・・・・・・・・・・「荒茶」(荒大名の茶の湯)、

豊臣の七人衆ノ福島正則、加藤清正、池田輝政、細川忠興、浅野幸長、加藤嘉明、黒田長政と、軍師本多正信。
秀吉の亡きあと、七人衆が茶会に呼ばれるが、茶の湯の作法が解からぬ武骨な者ばかり。そこで、多少知識のある本多氏を頼り、仕草を真似ることに。

講談噺のようであるが、鶴光さんらしく、小ギャグがあちこちで、楽しい。
「木津の勘助」といい、こういうジャンルの落語もあるのかと、再認識。
鶴光さん、落語の楽しさを拡げてくれてありがとうさんでおます。

落語まつりには、やはり落語と、愉しませてもらいました奉納落語でおました。


彦八まつり奉納落語会・・・・笑福亭直系×米朝直系
2011年9月4日(日)午後5:00開演
生國魂神社・参集殿

一、笑福亭飛梅・・・・・・・・・・・・・・「延陽伯」
二、笑福亭岐代松・・・・・・・・・・・・「紙入れ」
三、桂米左・・・・・・・・・・・・・・・・・・「豊竹屋」
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「替り目」
五、桂米二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」
仲入り
六、桂米平・・・・・・・・・・・・・・・・・・「犬の目」
七、笑福亭鶴光・・・・・・・・・・・・・・「荒茶」




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師匠は針 弟子は糸 ~ 古今亭志ん輔

2011-09-03 00:36:47 | 本の少し
師匠は針 弟子は糸
クリエーター情報なし
講談社

☆☆

「師匠は針、弟子は糸」
師匠の突進んでいったところは、弟子は有無を言わずついて行くだけということか。

前座名「朝助」、二つ目「朝太」、そして真打ちで襲名した「古今亭志ん輔」さんのエッセイ本。

大師匠の志ん生のこと、馬生のこと、そして師匠志ん朝のこと・が語られる。
でも、今ある自分は、師匠があってこそ・・「針と糸」。

例えば・・・バーのカウンターに座った二人、明治座の「文七元結」の舞台を話題に、
「懐から紙入れを出すでしょう。あん時、身体の外に出した方がようござんすよ」
「身体の外に」・・・のり平は水割りのグラスを自分と志ん朝の前に構え、
「シルエットとして見なさいね。私のシルエットの中にグラスは入っちゃったでしょ」
「テレビや映画ならグラスをアップで抜くとこなんでしょうが、舞台では、小道具を際立たせ
たい時には身体の外に出すんだな。・・こんなふうにさ」と実演するのり平さん。
そしてそれを聞くなり、すぐ稽古がしたくなりソワソワしだした志ん朝さんに
、「帰ってもいいよ。」・・のり平さん。
奥深い、志ん朝師匠とのり平さんの芸談。

志ん朝の志ん生襲名にまつわる噺も凄い・・・、
ある日志ん生師匠は馬生師匠を目の前に鎮痛な面持ちで「あの、あの」を繰り返す志ん生を
見かねて馬生師匠が「大丈夫だよ、志ん生は志ん朝に継がせるから」・・・あの静かな馬生師匠が
穀然としかも自分の親に、それも天下の志ん生を諭すように言った。
言われた志ん生は滂沱の涙を流しながら「すまねえな」を繰り返したと・・・惨い。
馬生さんのダメージは、思いは、いかほどだったのか、高座さながらの人間味が述べられている。

話は、ガラリと変わって、志ん輔さんのケータイ日記。
これが、単に、スケジュール替わりの日記であるが、
毎日、浅草や池袋、新宿の高座へと忙しく動き回り、その日のネタと、食事の様子が述べられている。
でも、凄いのは、その合間をぬってカラオケで行われる稽古・・・・
時間があれば稽古、調子が悪ければ稽古、まさにウォーミングアップ替わりに行われる。
この、裏で行われる、素振りの凄さに、どの世界でも真のプロの真摯さを感じる。

芸を究める、噺家の、日常が垣間見れますよ・・・・。


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初めての漫画紹介~孤独のグルメ

2011-09-01 00:14:21 | 本の少し
孤独のグルメ 【新装版】
クリエーター情報なし
扶桑社




初めての、漫画本、紹介・・・・「孤独のグルメ」。
息子が帰ってきて、置いてあったので、パラパラと見だす。
昼食を中心に、B級グルメの紹介本、でも新幹線の弁当とか、病院食とか。
単に料理紹介だけではなく、根底に流れる食べるという行為の、恥ずかしさとかが感じられる。

私も、小さい時は、偏食で人見知り、友達の家では、ごはんさえも喉をとおらなかった。

この前の日曜の昼も、阪堺電車に乗りかえる新今宮で、入ろうとした、呑み屋兼食べもの屋。
焼きそばが、小、中(玉二つ)410円、大(玉三つ)490円・・・店の中に6人ほどの客。
席もまばらに空いているが、・・・なぜか、ためらう・・・開けたドアを、そのまま閉める。

食べるという行為は、リラックスしてこそ美味しく感じるのであって、自分自身も
緊張しての食事は遠からず回避しているようだ。

そんな、食の美学を味わい尽くせ、と・・・・でも、最後は、病院食とは・・・憎いですな。


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