でも、「井戸の茶椀」や「木津の勘助」の娘さんと言い落語にでてくる娘さんは、みな良い子でおますな。
それを掘り下げると、「わたし」とはなにか「かれら」とはなにかいう基本が揺るいできます。「わたし」の人格や価値観が絶対的なものではなく、「わたし」と「かれら」との境界も輪郭もあいまいにみえてきます。各、国や地域の「伝統」は長い年月を経たものではなく、ごく最近になって成立したり、ときに捏造されたものだと。立場、立場で歴史は違う、これって「わたし」と「かれら」の関係を知れば当たり前のこと。
はなしはそれてしまいましたが、どうすれば「わたし」や「わたしたち」がともによりよく生きることができるのか。生き方には二通りがあると、「直線の生き方」と「曲線の生き方」があるのに、いつの間にか直線的に歩むのが正解として歩んできたようですが、いま一度、二つの歩み方があることを自覚するべきだし、それが「よりよく生きる」ことへのヒントがあるように思える。
「わたし」も大切「あなた」も大切、こんなことを教えてくれた、「人類学」でおました
短歌を始めたとき、最初に教えられたのはまず小説の出だしを書きなさい、それを焦点を絞りながら31字にと、そうなんですまず沸き立つ思いを物語に。それが抜けてるから、この頃歌自体にわくわく感が抜けてしまっていると、自分でも感じます。
それと、並んで撮られているいろいろな写真。一枚の写真ながら、前後の物語が沸き立ってくる。いま、動画クリエーターの講座を受講し始めているが、まさにこれ、何を伝えたいのか。自分の感動、思いをまず見つめることからすべてが始まる。
短歌にも動画にも今の私のバイブルになる、タイムリーな出会いを感じる一冊でおます。
その②・ほんまに小さなイラスト。絵はモノクロでとても小さい。会社員時代にいつでも手で隠せるようなサイズで落書きしていたら、それが定着。でも、そのコンテと言うべき下書きは、アイデアが詰まりながらも苦しみの跡が・・・。
ヨシタケシンスケさんのしくみとか、一日とか、このさい聞いてみようと100の質問。そしてヨシタケシンスケさんの本棚、どれもこれも、じっくりと見居てしまう・・・。
しばらくは、ヨシタケシンスケさんの本、続きそうです。
東日本大震災での原発事故でも、東京五輪での強行でも、コロナ禍でも、次々変革の機会、考える機会を与えられているのに、いっこうに変わらぬ日本。
すべては、「持てる者と持たざる者」との対立。コロナのしても正規雇用と非正規雇用の格差、教育や介護現場での人手不足など普段は、隠されている根源的なテーマが緊急事態によって露わになっているのです。
日本のような「弱い国家」「弱い社会」で危機的状況に立ち向かうことができるのか・・・政治に信頼がないだけに、不安が募りますな。
日本語の教師をしている著者が、日頃外国の生徒たちとの間で交わされる、日本語の難しさ、あいまいで「させていただく」は丁寧か、馬鹿丁寧か、「先生」の読み方は本当は「センセイ」「センセ―」どちら。
また、カタカナ語でも時代によって表記が違いますようで、日本語に移入されたのが早い外来語は「チ」が多く、歴史が浅い外来語ほど「ティ」で書かれるのが多いようです。
「まもなく、3番線に、〇〇行きの*電車が、まいります。」
コンテをネットの画像を貼り付けてつくるなんぞは論外で、すでにあるものでビジュアルをつくるなんぞは安易すぎて、うすっぺらいものになる。必ず個性を信じて、オリジナリティのものを目指さなければ、と。
メニューでも、箸一本にしても、凛と背筋伸ばした姿を切り取ってあげること。百聞は一見に如かずで、写真は雄弁ですな。
私にとっては、良い参考書、手に入れましたで・・・。
情報統制、今の日本のマスコミをみているとなぜか一辺倒。特定の思想、世論、意識、行動へ誘導する意図を持った情報に偏っているのではないか・・常に考える、自ら考える、ことの大切さをあらためて知る。
仲蔵の奥さんよろしいな、旦那を励まし、旦那を遠回しに諭す。男ってやはり認めて貰いたいという動物、それが得られないときは失意のどん底、一番近くにいる師匠であり、一番のファンである、そういう意味で良い女房でおますな。
仲蔵が芸を磨き、役の工夫をして「五段目」の斧定九郎の役作りをするところ、踊りの素養のある鶴二さん、きれいな立ち姿、かっこいいですな。「百年目」「らくだ」に続いて聞きたい大ネタまた一つ「中村仲蔵」できましたな
本日の秀逸。もう何度も聴かせてもろうている春若さんの「京の茶漬」、一番前の近い席で見ただけに大阪の客人の顔の表情、心の動きが細かに伝わってくる。あまり台詞のない奥さんの表情まで伝わってくる。
続けてもう一度「京の茶漬」であっても聞きたくなるのは、春若さんの落語完成度の高い証ですな。
③、笑福亭伯枝、「ざこ八」・(11.14)~笑福亭伯枝独演会
ここのところだけで、鶴さん、お糸さん、小父さん、すべての人の心情が明かされる。
④、桂春蝶、「やかん」・(8.8)~笑福亭鶴二独演会
⑤、桂梅團治、「井戸の茶碗」・(12.11)~大阪城歳末特大寄席
⑥、笑福亭仁智、「ハード・ラック」・(12.11)~大阪城歳末特大寄席
「軽い噺でも思ってたんですが、こうして前のモタレ役の南天さんが敢えて軽い噺でつないでくれたので、きっちとした噺しますわ」と、お茶屋のはなしを始めるので、「茶屋迎い」かと思いきや「子ども、定、定吉」、ええ、「たちきり」や、文珍さんの「立ち切れ線香」が聞けるとは、笑いは少ないが船場の若旦那と芸妓小糸との悲恋物語、しんみりと聞かせてもらいました。
終わったら、隣のお嬢さんが涙ぐんでるのを見てこちらまでグッときましたな、コロナ禍で人との関りが避けられていますが、やはり心の襞にしみいる落語の世界ってよろしおますな。
⑧、笑福亭松枝、「軒付け」・(2.16)~泉州上方噺の会
⑨、桂南天、「時うどん」・(2.16)~動楽亭・昼席
⑩、柳家喬太郎、「小言幸兵衛」・(7.23)~柳家喬太郎独演会
借家を借りに来た仕立て屋に息子がいると聞いてからの心中騒ぎ。こんな無茶ぶりの狂気さは喬太郎さんの十八番。仕立て屋さん、この大家さんなら、まあこの借家借りれなかって良かったんでは・・・・。
「代書」・・十八番の、「ポーンです」。寒い冬でも、汗がでてくる大熱演。
これも志らくさんの十八番。恒例の師走にかけられる「芝浜」。これは東西の方で聴いていますが、やはり最初に聴いて泣かされた柳家さん喬さんのが忘れられませんな、その後の二度目の時にも泣かされました。
私にとっては「芝浜」は、泣くために聴く噺で、その涙の量が良し悪しの基準になってます。
まあ、歳をとると、解かっていながら涙もろくなってますな
⑬、桂南光、「鴻池の犬」・(9.23)~上方落語競演会
⑭、笑福亭松喬、「尻餅」・(12.2)~大阪城歳末特大寄席
師走にピッタリの噺をじっくりと。
⑮、桂文鹿、「おみくじ制作所」・(12.11)~大阪落語祭・お楽しみ落語会岸和田
良かったですな、楽しい、たのしい一席、名作「おみくじ製作所」がようやく聞けました。おみくじ製作所にかかってくる電話の先の神社の名前が、米紫神社に、菊丸寺院、かい枝神宮、春蝶宮、三若寺院、福矢寺に吉弥大社などすべて同期の噺家さんが勢揃い、三金さんがないのがやはりさみしいですが。
これから初詣での季節、各神社では書き入れ時、この落語に近いおみくじや絵馬の発注、利は元にありでいろんなものの仕入れ、飾りつけの準備など、始まってるんでしょうな。
⑯、桂小春団治、「職業病」・(12.11)~大阪城歳末特大寄席
小春団治さんの十八番の創作落語。私にとって「職業病」とはなんなんでしょうな。気になりますな。
⑰、桂文三、「四人癖」・(6.27)~ラクゴリラ・25周年記念会
「四人癖」最高。落語の楽しさ全開ですな。変な蘊蓄ではなく、バカバカしくても、楽しい、そんな落語の原点みせてくれる文三さんの高座でおました。
呂好さんの、穏やかでしっとりとした噺よろしおますで、こんな良い落語どんどん聴かせてほしいもんでおます。
⑳、笑福亭生寿、「近日息子」・(6.27)~ラクゴリラ・25周年記念会
その後続くのは若手中堅で、華紋「打飼盗人」(8.28)、ひろば「真田小僧」(12.11)、まん我「風邪うどん」(12.11)、鉄瓶「火焔太鼓」(9.11)、智丸「天狗刺し」(10.24)さん。その後も若手が続きます、入門10年前後の方の活躍は目覚ましくてうれしいですな。
来年は、落語ではなく文楽で幕開けの予定です。
一年間お世話になりました、
・岸和田市浪切ホール
・心斎橋角座
良かったですな、まずは内容的に八割忘れていることと、その時気になった箇所と今回の箇所が多少違っていること。それは仕事の面から見ているのと、日々の生活から見ているのとの違いか・・・昔の本も良いもんでおます。
丁度、今年は在宅ワークとかがきっかけに、働き方改革で会社の職場からほりだされてしまうと、どうしたら良いのか。会社へ行っているだけで「働いてる」と安心していた者にとって、働くとは何。一人ひとりの働き方や生き方も見直しが迫られています。
パブアニューギニアの「貝殻の貨幣」であったり、ブッシュマンの「ジェンダーバランス」とか、ダサネッチの「胃が違う」という感覚、世界中で暮らすモンたちの「トランスボーダーの生き方」とか、今の私たちとはまるっきり違う価値観で暮らしている。「何のために働くの?」、「食べるため」「楽しいから」「やりたいから」、でも「何のために」とかなくても良いような。
そこに、いま私たちの「働く」ということへの新しいヒントがあるような気がします。
野菜をストックし、保存食を作り、食に関して保存しているが、それだけではなく、幸せ、おもいやり、そして自分流のこだわり、それらを大切に保存する生活。
「人生はまだまだ美しくなると」楽しく自分を信じて、これからも日々の生活を大切に暮らしたいもんです。
わたしも就職するときに大企業ではなく、それなりに自分思いがが発揮でき「真ん中の歯車となれるところ」を選んで45年勤めてまいりましたが、早くから人とのコミュニケーション、それも年代を越えた、周りのすべての人と共に生きることを教えられるとは、真の教育、教育のあり方、しいては、どう生きるかを考えさせてくれる暮らしぶりでおました。
なんとも、ブエノスアイレスのアルゼンチンの異国の熱気と混沌とした街中の適当さ、気が張ることもない居心地の良さ、その状況が沢山の山口昌弘さんの風景写真と原マスミさんの挿画によって大人の絵本に・・・。
生存競争・漁夫之利・我田引水・弱肉強食・画龍点晴・自由自在・一方通行・以心伝心・適材適所・一目瞭然・輪廻転生・公私混同・先憂後楽・責任転嫁・起承転結・栄枯盛衰・無理心中・馬耳東風・愚問愚答・悪事千里・孤立無援・支離滅裂・男女平等・烏合之衆・賛否両論・魑魅魍魎・天地無用・連鎖反応・自問自答・過大評価・四苦八苦・花鳥風月・家庭円満・前代未聞・一期一会
「ごまめの問題」・・・次の人物にふさわしい四字熟語を上から五つ選べ。
・菅義偉・・・( )( )( )( )( )
・森喜朗・・・( )( )( )( )( )
四字熟語って、格式ばって偉そうに使うとなかなか効果的です、そういう意味で政治家さんにはぴったりでおますな。
木下龍也さん、岡野大嗣さん、柳本々々、九螺ささらさんがおられてその中でも気にいったのを抜き出しておきます。
「本」・「喜びと怒りと悲しみと楽しみ」太ももに挟んだ広辞苑
木下龍也さん
岡野大嗣さん
「酒」・すきなひとのすきなひとのはなしをきいている そのすきなひとにもすきなひとがいる
九螺ささらさん
ウチヤマユウキさんの
「自由」・ごはん派とパン派の最終決戦にうどん参戦 カレー観戦
「自由」・生きていく理由はいくつおつけしますか?産まれた意味はあたためますか?
“すっぴん”生活って、自然で素敵です。
10.文豪春秋~いしいひさいち・(4.16)
よろしいな、こんな息抜き、漫画の醍醐味。登場人物が野球選手を彷彿させる名前と顔のキャラ、それだけでもたのしくなる。主人公の作家広岡達三、推理作家の田淵コースケ、川上哲学先生、藤田元先生、鶴岡先生、西本先生、金田先生、長嶋茂吉先生、森祗明先生、関根潤三郎先生、あと、江本、青田、豊田、牧野、秋山、王、吉田、など往年の野球の名選手が登場、懐かしさと濃いキャラでニヤリ。抱腹絶倒の四コマ漫画。還暦過ぎた方必読でおます
インスタの本紹介であちらこちらで見受けますが、単なるタレント本ではなくひとりの女性の生きる覚悟みたいなものがひしひしと伝わってきます。
是非本屋であとがきとでもいうべき、最後の章「逃避行、そして半世紀」を立ち読みしてください・・・必ずレジへ持っていきたくなるでしょう。
日ごろ馴染みのある百種類の食べもの、飲み物を取り上げいるが、単に食べ物の紹介だけではなく、その食材が出てくる文学作品の紹介、それ以上に興味が湧いたのはそれらの食べものの食文化史の紹介である。明治5年(1872)に政府は千二百年間の肉食の禁をとき、天皇が肉食をする。肉食は日本人の体位を向上させる富国強兵策だったと。今、ステーキや焼き肉とか当たり前に食べてますが、まだ食べ始めて150年しか経ってないんですよ。
表現の手段に絵があるだけで、ことばの楽しさは、、井上ひさしさんや落語にまで通じるもの、私にとっては大好きな大人の絵本作家のお一人でおます
14.新しい分かり方~佐藤雅彦・(5.2)
NHKのアナウンサーが天気予報のコーナー言ってはいけない言葉を例に挙げていってましたが、「明日はいい天気になります」とはNG。「一般的には晴れはいい天気かもしれませんが、雨を望んでいる、農業をやっている方たちには、一概に、晴れはいい天気とは言えないんです」と、すべてに裏と表、逆の方向からの視点が必要ということです。そういう新しい分かり方をみせてくれる一冊でおます。
全編、自分の好きなことしようじゃないかの精神が満ち溢れている。
出会ったある画家は沢山ある自分のコレクションを前にして「ものが増えるのはよくないという意見もあるけれど、生きているうちは好きなものに囲まれて生活する方がいい」と。あの梅原猛さんは、「自分がしている仕事だの研究だのは、他人のためではなく、自分がしたいからしているだけ。すべて自分の満足、自分の欲求、自分の納得のためでしかない。自分にできることなんて、たかが知れているのだ。だからこそ、自分のために生きればいいのだ。」と、
・自分を知るには映画や本や音楽は自分で自分を知る鏡としては最高の素材になります。(本はほんと、たちどまって考えるきっかけと時をくれます)
「人々が社会生活を維持するうえで、必要不可欠な仕事に従事する人」と。そういわれると改めてアパレルに従事した自分の仕事、社会における必要性、重要性、など改めて考えさせられますな。・・もちろん裸で暮らすわけではないですし、終始単なる衣料ではなくファッションを提案してきたのですが、そこには着る喜び、着れば身も心も晴れやかになって元気になると、優先順位ではどこにくるかわかりませんが携わってきました。まあそんな、ゆとりの感じる世の中に早くなって欲しいですな)
まあ、いろんな意味で「たちどまって考える」、そんな本でおます。
別に高級レストランでの話ではなく、日頃誰もが口にしている食べ物ばかり、でも日に三度は食事をとらなければならないだけにおろそかではなく、大事に食と向き合っている。
もう、冷やし中華食べましたか。
このように、季節感のある言葉、大切にしたいですね。
「平家物語」では死、「能、狂言」では幽霊、「説教節」の涙、「義経千本桜」の死と、すべてのことが死をもってにつながる当時の人の死生感がうかがえる。
あの浄瑠璃を聴いて涙がにじんでくるのは、どこか私たちのこころの奥と共鳴してるんでしょうか。涙ぐむのも決して恥ずかしいことではないとこれからは居直って堂々と聴けます、コロナも落ち着いて早く文楽劇場へ行きたいもんですな。
おとなが見ても、楽しく、ほんわかとさせてくれる本。
「正しい買物のしかた」は、そのまま70歳前の老人にあてはまりそうだし、「正しい犬のかい方」「正しい猫のかい方」は自分の都合でペット化してはならないと、「正しいテレビの見方」は人間らしく見る方も対応、対応に値しない番組はすぐ消すこと。「正しい本の読み方」では、①よくわからない本をずっと読んではいけません。本はがばって読むものではありません。②おもしろくない本をずっと読んでいてはいけません。本は無理して読むものではありません。③無理して、がんばって読んだほうがいい本は一生のうちに150冊ぐらいしかありません。・・えぇ、150冊もあるんですか・・辛いですな。あと「正しいだまし方、だまされ方」とか、「正しいしかられ方」とか、幾つ何十になっても役立ちそうなことが書かれています。
よく見ると【ただしい くらしかた どくほん】と、これは【絵本】ではなく【読本】、かみしめて読んでください。
2020年・ごまめの落語・・・BEST15
今年は、ガンの手術ありぃの仕事人生にピリオドもうって、大阪へ出ることも少なくなり、近くの落語会、「和泉ワンコイン寄席」や「泉州上方噺の会」、「せんしゅう亭」などを中心に足を運んで楽しませてもらいました。
落語会は24回、89の演目の中から、今年はBEST30ではなく、BEST15でおます。
例年のごとく、一人の噺家さん、ベスト、一演目にしております。
①、笑福亭鶴二、「らくだ」・・・(7.11)~鶴二独演会 in Nara
1時間10分の「らくだ」のフルバージョン。 よろしおましたなぁ。 酒が入って紙屑屋と熊五郎の立場が入れ替わるのだが、最後には紙屑屋が葬ってやろうと、一緒になって棺を担ぐ。 その心情の変化、「葬礼や、葬礼や、らくだの葬礼や」・・・・は、泣き笑いのもの悲しさですなぁ。
②、笑福亭松枝、「船弁慶」・(8.22)~第三回・泉州上方噺の会
音曲の「我が恋」、「八島」、「竜田川」、なんぞが入って、川遊びの風景がいかにも夏らしいお噺。 でも、川にはまったお松さん、とっさに平知盛の亡霊の真似ができるなんて、うるさいだけではなく、教養ありまんな階
③、桂かい枝、「豊竹屋」・(11.22)~せんしゅう亭(桂かい枝の会)
マクラで歌舞伎と浄瑠璃とかの芸事のハナシ。「七段目」、季節柄の「かけ取り」かなと思いきや「軒づけ」いや「豊竹屋」。かい枝さんの十八番、中にアンコも入れながらのたのしい、愉しい一席でおました。
④、笑福亭伯枝、「らくだ」・(9.19)~第187回・和泉ワンコイン寄席
独演会までのネタおろしのためのお稽古の「らくだ」。火屋場までは行かず途中まで、それでも50分の長講。紙屑屋と熊五郎の立場が入れ替わる、紙屑屋の態度、言葉、仕草、すべてがぞんざいになっていく。色んな要素が入っている大ネタですな。
⑤、桂春若「三十石」・(8.8)~新生第十回・名人は誰だ
文枝師匠からの「三十石」。櫓の漕ぎ方で文枝さんと談志さんの違いを、春若さんは丁度お二人の間で演出・・・こんなところに、春若さんのこだわりが・・・。 途中の舟歌は鶴二さん、結構な声でおましたな。
⑥、桂梅團治・「八五郎坊主」・(8.8)~新生第十回・名人は誰だ
楽しい、愉しい、梅團治さんの「八五郎坊主」、これは松枝さんから・・・。あの手紙を閉じるためのごはんを食べるとこと、味のある住職さん、好きですな。
⑦、笑福亭遊喬・「鬼の面」・(10.11)~鶴二、遊喬・和み会
よろしいな、遊喬さんの「鬼の面」。田舎娘の素朴さ、娘の父親と母親、お店の旦那と御寮さん、最初にでてくる骨董屋の親父、すべての登場人物が心あたたかく、噺自体がほっこりやさしくさせてくれる、遊喬さんにぴったり。
⑧、桂福楽・「富久」・(1.18)~第865回・田辺寄席
お目当て通りの熱の入った福楽さんの「富久」。最後のオチは「夢だった」で終わるのではないかとドキドキ。あの「ねずみ穴」、「宮戸川」とどこか勘違いして覚えているようで、「一千両当たった」のハッピイエンドでよろしおましたで・・・。
⑨、桂雀太・「代書」・(8.30)~せんしゅう亭(話芸の三きょうだい)
この日のお目当ての雀太さん。だらだらと長めのマクラを振りながら夫婦が出てくるので「天災」か「遊山船」・・・でもネタを決めかねているようで、最後は文盲で、やはり「代書」で決まりですな。おもしろい・・でもこれで三回連続。早く、違う十八番に巡り会いたいですな・・・ポーンです。
⑩、笑福亭呂好・「まめだ」・(1.5)~らくごなう
「近日息子」ではじまり、「もう半分」、「猫の災難」、「長短」、「井戸の茶碗」、「帚屋娘」そしてこの「まめだ」、呂好さんらしい、独自の味でてきましたな。
⑪、桂阿か枝・「四人ぐせ」・(8.8)~新生第十回・名人は誰だ
もちろん師匠文枝さんにつけていただいたネタ。阿か枝さん、声がまるっきり文枝さん瓜二つ。面と向かっのお稽古、師匠はどんな思いでされていたんでしょうか。
⑫、露の紫・「金明竹」・(1.5)~らくごなう
都師匠の味、うまく奪っていますな。上手さだけではなく、師匠がちょいと見せるチャーミングさを習得。一席の中でも、笑いの踊り場をつくりながら、段々に頂点を目指す。大いに楽しませてくれる紫さん、ますます楽しみですな。
⑬、桂治門・「犬の目」・(1.5)~らくごなう
治門さんいたってオーソドックスに語られるが、それがやんわりと味となってでてくる。ぼちぼち笑いが少ないがじっくり聞かす噺聴かせて欲しいですな。
⑭、笑福亭松五・「胴切り」・(11.28)~
松五さん、ええ味出てますな。派手さはないが本格的なお出汁の味がしみ出しています。飄々とした雰囲気が松五さんの芸風に思えてきましたな。
⑮、桂雀五郎・「肝つぶし」・(1.28)~船場で落語・雀五郎と呂好
いたって嫌味な噺。後味の悪い、妹を殺そうとする噺。妹よりも友人をとる・・・・こんな友、居りませんな。こんな噺、雀五郎さんのニンに合っていますな(これ、褒め言葉です)
一年間、おつきあいいただき、ありがとうございました。
来春は、1月8日の繁昌亭の「ハルカスメンバー集結・落語会」が初笑いの予定でおます。
2020年・ごまめの本の少し・BEST10
今年は年間205冊の本を読了。5月末で仕事を完全にやめて隠居生活に。本代もバカにならないので、図書館を大いに利用、105冊もの本図書館で借りました。
toibooksさんに通うようになって本の拡がりができて、そこで今年新たに知った作家さんは、星野道夫さん、益田ミリさん、ヨシタケシンスケさん、北大路公子さん、原田マハさん、いしいしんじさん、山崎ナオコーラさん、フジモトマサルさん、若松英輔さん、片桐はいりさん、それ以外にも多くの方の本を読みました。また、図書館の利用が増えた分、買うのがもったいない漫画、絵本とか今迄とは違う分野にも広がりました。
今年は、あまりにも多いので、BEST30ではなく敢えてBEST10に絞らせてもらい増した。
①、「金曜日の川柳」・樋口由紀子編・(2020.12.17)
川柳おもしろいです。落語のオチのようであり、はたまた哲学的です。短歌と違って17文字、少ない分、尻切れとんぼみたいで、皆まで語らず、さらに深く考えさせる部分があり、哲学的に・・・・・・。
②、「旅する木」・星野道夫・(2020.09.05)
良い本に出会いました。写真家なんですが、この本では一枚の写真も見ないですが、彼の見たアラスカの光景が目の前に浮かび、厳しくて、そして恩恵に満ちた自然とそこで暮らす人々の暮しぶり。 人にとって幸せとは何・・・・・。自分にとって満ち足りた時間とは・・・・。
こうあるべき、こうすべきと、幸福感を教示するものではなく、漢方薬のごとく、じわりじわりと身にしみてくる本でおます。
③、「MARBLE RAMBLE」・長崎訓子・(2020.02.09)
漫画と一言で片づけられない本。言葉、台詞、は少ないのだが、中身が濃くて、読むのに時間がかかる。絵が原作が・・・。いづれにして良い音楽を聴き、珈琲でも飲みながら、ゆっくり読み返したい本でおます。
④、「旅する力」・沢木耕太郎・(2020.07.17)
私が本好きになった、一番影響を受けた本といえば沢木耕太郎さんの「深夜特急」。そのガイドブックのような本。なぜ「深夜特急」が生まれたのか、その「一世一代の旅」といわれる本の中にしみ込んでいる調味料を解き明かす。
旅で大事なのは「行く」の過程で、何を「感じ」られたか、そこにある「風」と「水」と「光」を、そして「人々」をどう感受できるか、と・・・・・。
⑤、「きみの隣で」・益田ミリ・(2020.10.05)
今年一番読んだのが、益田ミリさんの漫画。その中でも一番のおすすめの本を一冊選ぶとすれば難しいですが、敢えてこの本でおます。森という背景といい、家族や周りの人といい、ほっこりとあたたかくなる。焦ることなく、周りと比べることもなく、マイペースながら、すべてのものに優しくなる。
「生きがいは、ひとりひとり自分の中にしかないんだ」と・・・・・。
⑥、「デリカシー体操」・ヨシタケシンスケ・(2020.10.21)
ヨシタケさんの本。挿絵ばかりでの出会いなのでご本人さんのが見たくて図書館で借りる。ヨシタケさんの辞書ともいえるバイブル本。一つ一つに物語がある、1700個ものスケッチ集、素敵です。
⑦、「花森安治の青春」・馬場マコト・(2020.06.14)
物質的な豊かさよりも、精神的な豊かさを尊び、「きちんと暮らす」。単に毎日を「過ごす」のではなく、きちんと「暮らす」。コロナ禍で人々の生活。価値観が変わろうとしています。花森安治さんの思いもこんなところにあったんでは・・・・・・・・。
⑧、「セーターになりたかった毛糸玉」・津田直美・(2020.12.06)
絵本に出会ってよかったと思える一冊。こども心に戻って、わくわく、どきどき、がっかり、うれしい、かなしい、・・・・。
「夢はかなう」「波乱万丈」「ものは大切に」・・・なんども、読み返したくなる絵本です。
⑨、「恋する日本語」・小山薫堂・(2020.04.28)
優しい気持ちで暮らしたい、人を好きになる。
そんなときに・・・・・ふわりと、漂うことば。
⑩、「天才の凡人のための短歌教室」・木下龍也・(2020.12.29)
今年一番薄れたのが短歌。会社を辞めて大阪に出ることも少なく、「暇活」や「借家・短歌会」にも足が遠のき、かろうじてNHK短歌の投稿のみで自然と短歌を詠むという行為から離れてしまった一年。
今年最後の本は、来年への誓いも兼ねて、短歌の、それも「天才による凡人のための短歌教室」を揚げます。
短歌のルールが沢山述べられていますが、もう一度原点に戻って一つ一つ実践してみようと・・・まずは歌人を二人インスツールせよと、わたしでいえば“佐藤真由美”さん、“千原こはぎ”さん、“西村曜”さんで三人ですが、皆さん女流でせつない恋心ですが好きですな。
まずは、作歌を日課にして、そして推敲しまくる。量と質の両面で攻める。31文字のリズムを身体にしみこませる・・・・。
来年のテーマ、決まりました・・・・・・「Renaissance Tanka」。
一年間、お付き合いいただき、ありがとうございました。
良かったですな、権太郎さんの「心眼」。
旦那の云われ、栴檀のくだりでキマリですな。
d大師匠、枝雀さんの作。「ねがったり、かなったり」
喬太郎さんの女将さん、色っぽい。いやらしい妖艶さ。
筋があって無いような噺。
良かったですな、九雀さんの「茶の湯」。古典を継承しながらモダンに味付け。
スマートに笑いのセンスを加えていく。
先代松喬さんのDNAが形違えど随所に伝わってくる芸。
呂好さんのニンにあっている。登場人物のキャラが活き活きと輝いている。
吉弥さんの権助さん、良かったですな。呑むところの仕草、
よろしいな。天王寺さんのガイドブックでおます。お彼岸の一席。
泥棒に出るまでのくだり、たっぷりと。
圓朝祭の開口一番を任されるぐらいの上手さ、充実の高座。
今年、話題の吉本興行所属の菊丸さん。この日も会社との面談があったそう。
華紋さんの十八番、上手いの一言。嫌味がなくさらりとしているが、
小泉吉宏さんの本。人の心のあり方。「ブ」と「タ」の間に何があるか。
ラジオの深夜番組「辺境ラジオを文字化したもの。
(2019.11.05)
才能、センス、輝いておられる素敵な方でした。
大好きな歌人。・・・・・・千原こはぎさんの最初の歌集。
読書感想、書評集ですが、凄いのは、本の粗筋を追いかけるのではなく、
あの小沢昭一さんが、落語家、講談師、浪曲師、漫才師、小屋の支配人と、
牧水の歌・・・好きです、好きです、ヨシコさん(三平風)。
あの短歌好きには堪らない“葉ね文庫”へ行って購入した本。
更に詳しく、ご覧になりたい方は、 blog.goo.ne.jp/momomeiai へ。
“ZINE”、“背表紙”、“古書組合未加入”、“古本の埃”、“ビニカバ”・・・
本好きの方には、たまらない本でございます。
今年数回、美術館へ。東京国立西洋美術館で買ったのがこの本。
2018年・ごまめの本の少し・BEST・1
「短歌カプセル」・東直子・佐藤弓生・千葉聡
今年のBEST・NO1も昨年に続いて、短歌の本。
初心者にとって、アンソロジーの多くの歌人が載っているのは、
辞書替りで重宝致します。
今年も、読書ログに嵌って119冊読破、そのうち積極的に読んだ短歌の本が48冊。
この、BEST30でも、13冊が短歌の本、ジャンルの偏りはお許しください。
では、BEST30の発表。
1、「短歌カプセル」・東直子・佐藤弓生・千葉聡(4・15)
短歌をかじり始めた私にとって辞書のような本。
これを見て、好みの歌、好みの作風、好みの歌人を知る。
2、「まろん?・大掴源氏物語」・小泉吉宏(4.3)
すごい、漫画なのに読み応えたっぷり、源氏物語の世界を知る。
3、「ウタノタネ」・天野慶(2.12)
「ケータイ短歌」歌人、天野慶さんによる短歌入門の本。
言葉にならない思いをミソヒトモジにこめて。
4、「杏のふむふむ」・杏(10・11)
良きエッセイの要、最後の二行が憎い。落語のオチのごとく、うまい。
5、「食卓一期一会」・長田弘(1・25)
今一番興味のあるのが「言葉」と「料理」詩人が語る料理本。「言葉」の豊かさに驚く。
6、「今日もごちそうさまでした」・角田光代(12・18)
私が愛する料理とエッセイのコラボ。この本で12点料理つくりました。
7、「絶滅危惧職、講談師を生きる」・神田松之丞(6・28)
今注目の松之丞さん、落語ブームの陰に甘んじている講談界の起死回生を図る。
8、「BOOK BAR・お好みの本、あります」・杏&大倉眞一郎(12・26)
ラジオ番組「BOOK BAR」1000冊の中から50冊が本に。書評ではなく、あくまで「本から始まる四方山話」
9、「哲学的落語論」・平岡正明(10・5)
枝雀さんを語るには必備の本。どうしても手元に置いときたくて買い求めました。
10、「おさがしの本は」・門井慶喜(2・1)
あまり小説は読まないのですが、おもしろい、ワクワクして、最後は主人公を応援してしまう。
11、「短歌のレシピ」・俵万智(7・31)
短歌を上手になるにはたくさん読んで、たくさん詠む。それしかないと万智さんは?
12、「十八番の噺」(9・14)
本を探してもないとは、図書館で借りた本か。
落語家さんの十八番(オハコ)の噺とは、直接ご本人さんに聞いたはなし。企業秘密ご披露。
13、「ちるとしふと」・千原こはぎ(4・29)
娘が一人暮しを始めた日に「葉ね文庫」で。
二番目の歌が“背伸びしてすべての窓にカーテンを掛けて始まるひとりの春は”偶然。
14、「ラインマーカーズ」・穂村弘(4.24)
大好きな穂村弘さんの純然たる歌集。もったいなくてマーカーで入れることはできず付箋で。
15、「本は10冊同時に読め」・成毛眞(11・20)
嬉しくなりますな・・私が実践している同じ読書法。
16、「らくごころ」・撮影、橘蓮二(7・3)
落語を支える裏方さんに焦点をあてた本。橘さんの落語愛、満載。
17、「考える短歌」・俵万智(5・29)
短歌上達の秘訣は優れた先人の作品に触れること。自作を徹底的に推敲吟味すること。
18、「なぜ柳家さん喬さんは柳家喬太郎さんの師匠なのか」・(10・24)
なぜ芸風の違うお二人が師弟なのか。芸へ真摯に向かう姿は同じ。
19、「寝る前に読む 一句 二句」・夏井いつき×ローゼン千津(3・15)
あのTV「プレバト」で毒舌の夏井さんが、一刀両断に切り捨てる。
20、「うた合わせ」・北村薫(10・16)
現代短歌50組100首を“うた合わせ”で言葉の糸を解きほぐす。
21、「赤川次郎の文楽入門」・赤川次郎(8・23)
文楽の素晴らしさ、楽しさを、素人目線で丁寧に説明。
22、「短歌と俳句の五十番勝負」・穂村弘×堀本裕樹(7・20)
一つのお題にそれぞれ短歌と俳句で新作で対決。私はやはり短歌の方が好きですな。
23、「財務3表一体理解法」・國貞克則(4・19)
仕事での本。PL、BS、CS、個々が一体してつながる、三表一体理解。
24、「本所おけら長屋・三」・畠山健二(2・22)
落語に行けない時は、このシリーズ読めば笑いと人情が味わえる。
25、「大阪を古地図で歩く本」・(3・13)
「大阪ほんま大賞」で知った本。ちょいと大阪にまつわるハナシが沢山載ってます。
26、「人間の器量」・福田和也(11・22)
善悪、良否の敷居を越える。その物差しとして器がある。
27、「おしゃれと無縁に生きる」・村上龍(5・1)
初めて読む村上龍さんの本。骨のある話っぷりでおもしろい。
28、「新しい猫背の星」・尼崎武(8・21)
沢山読んだ短歌集の中でも、波長の合った歌人・
29、「小沢昭一的新宿末廣亭十夜」・小沢昭一(7・28)
プログラムには「随談・小沢昭一」と、
出囃子はラジオ番組「小沢昭一的こころ」のテーマ曲を三味線で。
30、「ヒット・エンド・パレード」・谷じゃこ(11.17)
顔を合す機会が多い谷じゃこさんの歌集。 ユーモアたっぷり大阪の匂いがどんよりと漂う。
この年末年始の間に、積んである中からできるかぎりの本を読まなければおます。
溜まりに溜まって、机の天板が反り返ってきて大変。
一部床に、まさに積読状態に・・・・優に150冊は越えてしまいました、
正式に数えるのが恐おます。
大晦日には「ごまめの2018年BEST落語30」をブログ致します。
祝・10周年「ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ」
ちょうど、この「ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ」がスタートしたのが、
2008年3月13日、丸10年でございます。
(少し早めですが、13日は平日で出張ですので、10日にてフライングでおます)
長く、ご贔屓にして頂き、厚く御礼申し上げます。
よく長く続いたものだと、自分自身でも、感謝感激あめあられでございます。
最初は、実はこの前に「ごまめ~の~いちょかみ」というのが半年ほど前に
スタートしていたのですが、作業中にトラブルで動かすことができなくなり、
仕方なしに始めたのがこの、「ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ」でございます。
途中から、本の読書後の感想も書くようになり、本だけで797回、
落語の約倍の回数に・・・・。
バスフィッシングに凝った年も、神社仏閣周りをした時期も・・・
そして、この頃は、短歌にと、この10年趣味もあちらこちらへと変化がございますが、
やはり、根底に流れているのは、落語と読書・・・でおます。
3月10日現在の閲覧と訪問の方がなんと
閲覧 1,594,082 PV 訪問者 459,160 IP
継続は力なり。
ごまめ、は、ごまめ、が、大好き。
そこで、ごまめの歌を。
ごまめのうた
島田陽子
いつかて いっしょに あそびたい
にいちゃんたちに ついてくねん
さっさとしいや ほっとくで
しかられたって へいきやねん
ごまめで いれてくれるねん
ごまめ ごまめ うれしいごまめ
ちいさい子かて なかまやねん
いつかて いっしょに あそびたい
にいちゃんたちは おこらへん
とっととしたかて おそいのン
しゃあないいうて まってるねん
ごまめやさかい かまへんねん
ごまめ ごまめ うれしいごまめ
ちいさい子かて なかまやねん
これからも、マイペースで続けてまいりたいと思いますので
末永く、ご贔屓のほどお願い申し上げます。
ごまめ
今年は、39公演、184席の落語を。
岡町南天の会はほぼ皆勤、ラジ関寄席もそこそこに、鶴二さんの独演会や
松喬さんの襲名披露、文楽もありいの、そこそこ聴けましたな・・・。
休みの日でもちょっとした時間で気軽に行ける来年は地元の落語会を中心に、
回数を増やしたいですな。
まずは、2017年・ごまめの落語・・BEST30でおます。
1、南天 「代書」(6・25)・大師匠の枝雀さんのタイプの「代書」愉しさ、はちきれんばかりの南天ワールドでおます。
2、鶴二 「包丁間男」(11・5)・独演会での一席。小唄を唄いながらちょっかいを・・・良ろしいな。
3、さん生「亀田鵬斎」(3・12)・強情なおでん屋と鵬斉、その強情さが気持ち良い。
4、松喬 「初天神」(10・8)・師匠に最初に自ら願ってつけて頂いたネタで。きついお叱りをうけた思い出のネタ。
5、かい枝 「子は鎹」(11・11)・親父の素朴さがでていて、お花さん、寅ちゃん、の三人三様のバランスが良い。
6、さん喬「抜け雀」(10・8)・江戸の粋さ、さん喬さんならではの上品な「抜け雀」。
7、福団治「藪入り」(8・20)・福団治さんの十八番中の十八番。子を思う気持ちどこの親も一緒ですな。
8、白酒 「犬の災難」(7・17)・白酒さん。江戸の上品さを保ちながらの酔いっぷり、粋。
9、生喬 「重ね扇」(6・17)・六代目松鶴がつくり三田純一が加筆。後世にこんな噺残しつづけて欲しいですな。
10、梅団治「佐々木裁き」(7・17)・梅団治さんの四郎吉子供の可愛さが残っていて好き。
11、菊丸 「幸助餅」(1・9)・菊丸さん惚れ直した一席。今年のトリも菊丸さんの「幸助餅」でおました。。
12、文之助「天神山」(4・5)・「恋しくばたずね来てみよ南なる天神山の森の中なり」春の心地ですな。。
13、小春団治 「猿後家」(11・23)・御寮さんの表情が最高小春団治さんの古典も素敵ですな。
14、春若 「一文笛」(6・4)・米朝さん直伝の「一文笛」私淑している談志さんのモノマネも入る。
15、塩鯛 「くしゃみ講釈」(1・15)・からくりは聞けるし、講談も聞けるし、貫禄の高座でおました。
16、鶴志 「長短」(10・21)・迫力まんてんの鶴志さんの「長短」、素の鶴志さんどちらのタイプ。
17、米二 「はてなの茶碗」(1・9)・端正、正調、落語の真髄、米朝落語の優等生、ここにあり。
18、花丸 「たいこ腹」(4・9)・安定感、たのしさといい、ちょいの粋さといい、よろしいな。
19、談慶 「井戸の茶碗」(7・23)・これこそ出てくる人は皆正直者ばかり、気持ちの良い噺。
20、生寿 「さんま芝居」(7・10)・良かったですな、ネタ選びといい、質感といい、よろしおますな。
21、吉坊 「鷺とり」(11・26)・吉坊見たさの落語会。「茶栗柿、麩」も聴きたかったですな。
22、文太 「愛宕山」(10・21)・師匠小文枝につけて貰った思い出の「愛宕山」。
23、遊喬 「上燗屋」(10・8)・「これぅ―は なに」のフレーズがこびりつく、先代松喬の十八番。
24、鶴瓶 「妾馬」(9・3)・酔っ払ってから鶴瓶ワールド全開。最後はしんみりと人情噺に。
25、佐ん吉「手水廻し」(2.27)・咲くやこの花賞受賞の会の一席。上手いなぁ。風格まででてきた。
26、喬介 「牛ほめ」(6・12)・完璧。「牛ほめ」楽しさでは喬介さん一番。今活き活き乗ってますな。
27、よね吉「宿替え」(10・24)・師匠吉朝の茶目っ気が乗り移った様な「宿替え」。
28、呂好 「へっつい盗人」(1・26)・喜六のアホさ加減が程よく、愉しくへっついさんを盗りに。
29、文珍 「猫の忠信」(9・18)・猫の忠信が芝居かかってますか・・・・・。
30、吉の丞 「時うどん」(10・24)・ヘンな小細工なしに、噺のおもしろさだけで、笑いの渦に。。
演者お一人様、感動の一演目とさせて頂いております。
一年間、ありがとうございました。
来年もよろしくでおます。
来年は、1月6日の文楽からはじまります。