ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

第14回・新丸八寄席~福井からのお客様

2012-11-28 23:52:11 | 笑福亭鶴二

新丸八寄席へ、今日は福井からのお客様をお誘いして、今里の居酒屋丸八へ。




詳細は、後日・・・・。

一、桂福丸・・・・・・・・・・・・・「金明竹」

ひと味違う、「金明竹」を聴かせてくれた福丸さん。

普通たて弁のところ、早口言葉を競うように早く言う方が多い中、
使いの方、最初は同業者と思うので、ちょっと早めに話すが、
丁稚さん、頼りなさ過ぎて理解していないようなので、
二回目の女将さんには、噛んで言うようにゆっくりと話すが、同じように解らぬ様子
三度目は、早く帰りたいのもあって苛立ちながら、ちょっと早めに・・・。

その微妙な、気持ちの焦りが各たて弁に現れていて、さすが京大、理論的ですな。

どっしりと、構えた「金明竹」、この噺の楽しみ方がまた一つ増えましたな。

お客様の、明城様のために、たて弁のセリフを・・・・・。

「わたい、松屋町の加賀屋佐吉方から参じましたんやが、先度、
仲買の弥一が取り次ぎました道具七品のうち、祐乗・光乗・宗乗、三作の三所物。
ならびに備前長船の則光。横谷宗、四分一こしらえ、小柄付きの脇差。
あら、柄前が鉄刀木(たがやさん)やとの仰せにございましたが、
埋もれ木やそぉにございまして木が違ぉておりますので、
この旨ちょっとお断りを申しあげます。ならびに、黄檗山金明竹、
寸胴切りの花活け。のんこの茶碗。古池や蛙飛び込む水の音、と申します
これは風羅坊芭蕉、正筆の掛け物でございまして。
沢庵禅師の一行物には隠元・木庵・即非、張り交ぜの小屏風。
こら、うちの旦那の檀那寺が兵庫にございましてな、
この兵庫の坊主のえらい好みまする屏風じゃによって、
表具へやって兵庫の坊主の屏風にいたしました。と、
かよぉお伝えを願いたいんで。」

それに、しても、これをペラペラとよう言いまんな。
丁稚やないけど、もういっぺん言うてぇと、思わず言いたくなる「金明竹」でおます。



ニ、桂壱之輔・・・・・・・・・・・「野晒し」

弾ける楽しさの「野晒し」。

全編、能天気で唄う、「骨ぅ~にぃ、サイサイ・・・スチャラカチャン」の音曲で、
いつも気持ちよくなれるのに、弾けない、弾けない。

壱之輔さんの、シャイの部分が見え隠れして、ちょっと乗りきれてない様子。
「スチャラカチャン、スチャラカチャン」と、壱之輔さんが気持ちよく唄っている
「野晒し」、もう一度聞いてみたいですな・・・・・。


三、笑福亭銀瓶・・・・・・・・・「宿題」

銀瓶さんの「宿題」、おもしろい。

三枝さんの作だが、今や多くの方が演られる「宿題」だが、
銀瓶さんのは、一味も二味も違う。

おやっさんの、問題への怒りぐあいが凄い・・・。

問題が解らないので誤魔化そうとしているのではなく、
聞いた瞬間、単純に問題の出題に怒り狂っている、
普通では困ったお父さんですが、こんなキャラクター好きですな。

さすが、繁昌亭大賞、受賞者の銀瓶さん、武生の奥さんの一言。
「銀瓶さん、華があるわ」の高座でおましたわ・・・。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「尻餅」

これまた、鶴二さんの世界。

おやっさんの、賃つき屋との一人二役をしながら楽しんでいる様子が、
また、それを演りながら愉しんでいる鶴二さんを観ていて、
こちらまで、しら蒸すの湯気と共に温かくなってくる。

叩く音は、餅の音、女房の尻を叩く音、いずれにしても幸せの音。

今年も、あとひと月、師走になりましたな・・・・。




第14回・新丸八寄席
2012年11月28日(水)午後6:30開演
今里・丸八


一、桂福丸・・・・・・・・・・・・・「金明竹」
ニ、桂壱之輔・・・・・・・・・・・「野晒し」
三、笑福亭銀瓶・・・・・・・・・「宿題」
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「尻餅」




福井県武生市から、お泊りでこの丸八寄席に来られた、明城御夫妻。
打ち上げまで参加して頂き、ご満足されたんでしょうか。


鶴二さんの高校の先生、御一行さんに壱之輔さんと福丸さん。


皆さんにこやかな、ご贔屓の方々。

12-43-206




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次元上昇日記~辛酸なめ子

2012-11-27 06:07:20 | 本の少し
次元上昇日記 (幻冬舎文庫)
クリエーター情報なし
幻冬舎


初めての出会い、辛酸なめ子さん、不思議なお方。

スピリチュアルって霊能者のこと、セミナーとか霊が湧いて来そうな処へ足を運び、
霊感というか妄想がはじまる、どんなところでも自分以外の存在に語りかける
これすなわち、執筆者の性(さが)、職業病なのか・・・・。

辛酸さんには、「ヌルラン」という名のイルカのスピリットがついていると・・・。
色はベージュで、シリウスの近くのイルカの星に住んでいて、体は男ですが、
心は女の子、ゲイ(オネエ)のイルカだとか・・・。そう思うと、服を選ぶとき、
「こっちの色がいいよ」と、ななめ後ろから言われているような・・・

ああ、楽しいような
でも、嫁さんが言おうものなら、ちょっとまてよですが・・・
心の中で感じるままに生きるのは良しとして、口に出して言った時点で、
普通なら変人扱いですな。

善行というマイレージを貯めるこそが、個人の次元上昇を達成する方法だと、
これなんぞ、禅の修行と似たり、柔軟心「変幻自在な心を得る」、自分を自由に解き放ち、
自我を捨てて、自然に生きる。それができない、日常との差異の中での出来事を、日記で綴る。

一番、自分の感性あって気に入ったのが、

2011年9月10日の日記・・善行が空回り

ハンバーガーショップで、隣の席の女性がジャケットを落としたので、手で指して
「落ちましたよ!」と教えたら、その手が自分のコップに当たってアイスティーが全部
こぼれてしまいました。ちょっとした善行が惨事を招いた結果に・・・・・・・・・。結局また
新しいアイスティーを出してくれた店員さんが一番に善意あふれていました。



この様な日記は少なく、スピリチュアルな記事がほとんど・・・
でも、本屋で最初に開けて見たのが、このページ・・・唯一興味あるページを開けるなんて
この2011年9月10日の日記が、この本との唯一の赤い糸、
買いなさいよ、読んでくださいと呼んだのか・・・不思議さを感じる本でおます


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一之輔、高座に粗忽の釘を打つ

2012-11-24 05:36:47 | 本の少し
一之輔、高座に粗忽の釘を打つ (落語ファン倶楽部新書5)
クリエーター情報なし
白夜書房

☆☆

今年の春、真打昇進した、春風亭一之輔さんが、
真打披露興行の大初日から大千穐楽までを詳細に書きつづる。

その、五十日間での師匠一朝との、師弟愛には羨ましく思える。
三月の下席から鈴本で真打披露興行が始まって、十一の新宿、まで毎日ネタを変えたと、
凄いのは、師匠一朝も連日演目を変えて、「師弟で、五十日間、ネタを変えるんじゃないか」と
贔屓筋で噂が・・・・。一之輔は、十二日目には降りたが、師匠は、その気になっていたとか。

結局、全五十一公演で、二十四演目を、そのネタを一つ一つを丁寧に紹介。
教わった人の紹介から、その噺のキモ、自分の演出の方法、噺にどう対して生かしているのか、
クスグリも、突然アドリブで出来たりしてそれが凄い、
まさに役になりきった時に生まれるもんなんですな。

読んでいても秀逸なクスグリが満載、でも一切入れずに教えられたままの噺も。

古典でありながら、演出とスポットあて方でどのように噺が変わるのか、
聴きなれた噺でも興味津々、嵌ると病みつきになる噺家さんですな・・・。



たくさんの祝福の言葉

「この人は大丈夫だと思います。これから、地に足をつけてやっていくと思いますが、ダメでも私は責任はとりません」。

「一之輔は機を見るに敏という、良いもの、新しいものを取り込んで、古いものも大事にする」。

「私が披露の後、橘家圓蔵師匠に来て頂いて、満員の客席を見て、“ちょっと売れて、これぐらいの客を集めるのはちょっとやれば誰にでもできるんだよ。これを三十年続けてみな、できねいぞ、できるか”って言われた、私はその言葉を一之輔さんに贈りたいと思います」。

小三治師匠に、さん喬師匠、小朝師匠、さて誰がどの言葉・・・。

いずれにしても、時代を代表する江戸の期待の噺家さん登場でおますな・・・。



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ふたかみ寄席・第10回記念スペシャル

2012-11-18 23:26:42 | 落語

師匠の登場で、400席が満員御礼



今日は、三国ヶ丘で待ち合わせて車で、鉄瓶さんの会、ふたかみ寄席へ。
ふたかみとは、見えている二上山のこと、奈良の山間での落語会ですな。



香芝市ふたかみ文化センター・市民ホール

10回目の記念公演で、ゲストは師匠の鶴瓶さん。
弟の犬が泣かせると、噂の「鴻池の犬」が聴きたいもんですな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



一、笑福亭生寿・・・・・・・・・「手水廻し」

お国訛りのマクラ。
和歌山の「ある、居る」、諫早の「ある、ない」、信州の「手打ち、半殺し、皆殺し」
そして、新版の大阪の「ちゃう、ちゃう」、中国での落語会も入れながら、
マクラは、明るく、笑いもたっぷり・・・・。

しかし、ネタの「手水廻し」に入ると、本格派、正統派過ぎるのか、
ベテランの師匠連がされたような、変な落ちつきと、地味さがでてきて、
客席の緊張とともに、笑いがどんどん少なくなっていく。

長頭を廻すところや、たっぷりの手水の水を飲むところなんぞ、
結構この噺のキモで、大げさな動きで笑いをとる、
「しぐさ噺」と思っているのですが・・・・・・。

若いのに、成熟しすぎた生寿さんの「手水廻し」でおましたで・・・。


二、笑福亭鉄瓶・・・・・・・・・「時うどん」

地元、奈良の出身の、鉄瓶さんの会。
いつもは、小ホールでの開催だが、今回10回記念で、師匠鶴瓶さんの登場、
大ホール、約400名が満席・・・・
子供連れ、若い女性の方も多く、いつもの高年齢の落語会とは違う空気。

鉄瓶さん、客席からちゃちゃを入れるおっさんをあしらいながら、自らのペースへ。

顎が外れた事件をマクラに、前は(確か3年前)、外れて開かなかったのだが、
今回は外れて、閉まらない・・・・掛かった手元が震える、84才の医者が絶妙。
日常の出来事を、笑いに昇華させる上手さは、やはり師匠譲りですな。

噺は「時うどん」。
これも、客席を見ての、選択か。
うどんを食べる仕草も、ひっぱりな―、もいたって正統派で、
ど―んと構えた、こんな、腰のある「時うどん」好きですな。

次回は、11回目、小ホールに戻りますが、
さて今日のお客様、是非多くの方が足を運んで頂けますように・・。


三、桂阿か枝・・・・・・・・・・・「延陽伯」

鉄瓶さんにバトンタッチするまで、このふたかみ寄席を守ってこられた阿か枝さん。

客席が鶴瓶さん目当てで初めて落語に接する方も多いと、言葉のおもしろさの「延陽伯」へ。

阿か枝さん、女房の喋りが独特。
ゆっくりと、言葉が丁寧を超えて、お公家さんではさもありなんと思えるぐらいデフォルメ。

でも、女房がくるまで、やもめが風呂に行ったり、カンテキに火を熾しながら
あれやこれやと妄想するところ、演って欲しかったですな・・・あそこ大好き。

それにしても、ひょっとしたらお公家さんの出ではないかと思えるぐらい、
阿か枝さんの落語、上品でおましたな・・・。



四、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・「ALWAYS・お母ちゃんの笑顔」

お目当ての、鶴瓶さん登場。・・・・・今日の出囃子は「どんと節」・・・。
結構鶴瓶さん「新ラッパ」以外にも、「猩々くずし」や色んな出囃子使われてますな。

タレント鶴瓶さんしか知られない思われるお客さまに、
今年になって、127席、落語演っているんですよ・・・それとレギュラー週8本。
そして、「家族に乾杯」で、旅先にも・・・今朝も博多から帰ってきたところ。

その「家族に乾杯」でのハナシ、「大宰府」「羽咋」「東北」など、行った先での
ハプニング続きの楽しい人との出会いを紹介。

その、ハナシの最中に、一番前の抱っこされた子供が「ブー」と大きな音でオナラを。
鶴瓶さん「、今オナラやね・・・、幾つ・・一歳半・・・愚図っても私は良いから聴いとき・・・」と、
鶴瓶さん見たさに幼子を連れて来た、若いお母さんにも優しく、語る。

また、この出来事、絶対次のところで喋らはるんと思いながら・・・・
ほんま、人好きで、人を楽しませる・・・そんな、オーラが人と笑いを寄せるんですな。

噺は「ALWAYS、お母ちゃんの笑顔」
前回聴いたのとは違って、クリスマスツリーの件が最後に・・・。
年末、12月を意識した、新バージョンか・・・。
ほんと、自由自在(懐かしいこんな参考書ありましたな)に、
いろいろと変化、進化させてるんですな。

時計を見ていると、マクラ 25分。・・・落語、20分。
でも、45分が短く感じる、楽しい、楽しい、鶴瓶さんの高座でおましたで・・・。


ふたかみ寄席・第10回記念スペシャル
2012年11月18日(日)午後2:00開演
香芝市ふたかみ文化センター・市民ホール

一、笑福亭生寿・・・・・・・・・「手水廻し」
二、笑福亭鉄瓶・・・・・・・・・「時うどん」
三、桂阿か枝・・・・・・・・・・・「延陽伯」
仲入り
四、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・「オールウェイズ・お母ちゃんの笑顔」


12-42-202


楽しい愉しい打上げの面々(その1)。


楽しい愉しい打上げの面々(その2)。


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橋本治と内田樹

2012-11-17 17:15:36 | 本の少し
橋本治と内田樹 (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房



今や売れっ子の内田樹さんが橋本治さんと対談。

内田樹さんは、年は三つほどしか変わらないのに、橋本治さんを先輩として、
それも、終始憧れにも似た尊敬の念でされる。
その言葉の端々に、対談を通して同じ時間が過ごせるという喜びに満ちている。

お二人の対談、含蓄に満ちているいると言えばそうも聞こえるが、
同じ仕組の人が寄って語る話は、何とも不思議な展開をする。
二対一、私自身は、仲間はずれにならぬよう、ついていくのが精一杯。

例えば・・・・

橋本・養老孟司先生の「頭がいいっていうんじゃなくて、頭が丈夫っていうんだ」という言葉を受けて、

内田・橋本さんの「私の身体は頭がいい」もいいですが「頭が丈夫」もいいですね。

橋本・俺あんまり脳で考えてないような気がするんですよ。・・・・・・・
・・・・全身ゾウリムシみたいで、体全部で考えらえれた方が楽だなぁ、と。

内田・頭で考えると頭にだけ負荷が集中していやじゃないですか。
それよりは、体全部で分担しようと。頭が疲れてきたら手で考えるとか、
手が疲れてきたら腰で考えるとか。

橋本・「南蛮源氏物語」のときって、万年筆が考えて書いている。
ええ、万年筆が・・・湧出るように自然と書けるといういうことですな。

ハナシは続き、村上春樹は「僕と読者と、もう一人いる」と「それは、うなぎ」
「うなぎさん、これこれこうなっているんだけど、どうしたらいい?」と訊くと、
こうしろああしろ、いいとかだめとか言うんだとか・・・。

作家というのは、思考回路が常に、第三者的に物事考えるようになっているんですな。

解説にかえては、女義太夫三味線の鶴澤寛也さんが・・・・・
二人とも、女義太夫に強く関心を持たれ、純粋に音楽として「道行」が面白いと、
そんな視点の違いに、鶴澤さんもびっくり・・・。

仮名手本忠臣蔵八段目には「道行旅路の嫁入」で、でてくるらしい。
浄瑠璃、おもしろいと思いはじめた私・・・・なぜか、身近に感じたお二人でおましたで・・。



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菜根譚~今も昔も大切な言葉

2012-11-15 05:23:37 | 本の少し
みんなのたあ坊の菜根譚―今も昔も大切な100のことば
クリエーター情報なし
サンリオ


中国の古典の「菜根譚」を辻信太郎のかわいい「たあ坊」の漫画と共に紹介。
儒教、道教、仏教の教えと、その上にたって処世の道、
人としていかに生きるべきかを語っている。

100の言葉があるので、いつもなら気にいったものを紹介するのだが、
すべての言葉が素晴らしく、納得できるものばかりで、ひとつとして選ぶことができない。

ある言葉は、夫婦、家族のあり方を説き。
ある言葉は、仕事に通じる考え方を説き。
ある言葉は、自分自身と向きあう為の鏡となり。
ある言葉は、勇気と力を与えてくれ。
ある言葉は、苛立った心を鎮めてくれる。
ある言葉は、情愛の大切さを教え。
ある言葉は、思いやる優しさを諭し。
ある言葉は、あはは・・・笑う門には福来たると。

シールもあって、早速、実は手帳に二枚だけ張ってあります。
それは・・・それは・・・・内緒でおます。

最後のページのおまけのごとくついている、「青春」もよろしおます。

青春とは人生のある期間を指すのではなく、精神の在り方を指すものです。
優れた想造力、たくましい意志、燃えるような情熱、
臆病な弱い心を打ち破る勇気、困難に負けない冒険、
このような心の在り方を青春というのです。

人は信念を持つことによって若々しく、
疑惑を抱き続けると老いてしまう。
人は自信を持つことによって若々しく、
臆病に生きることによって老いてしまう。
希望を持っ限り若々しく、
落胆して生きることによって老いてしまう。

(一部省略)


BOOK OFFで、シールもちゃんと付いて105円で購入した本。
心の漢方薬としては、超お値打ちですおましたな。


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悪態採録控~川崎洋

2012-11-13 05:15:54 | 本の少し
悪態採録控 (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房


悪態ばかりが羅列してある本。

小説篇、江戸落語篇、上方落語篇、狂言篇に分かれている。

悪態と云われながら、そんなに悪口雑言に聞こえないのは、私が下品だから・・・。

でも、日頃久しんでいる上方落語篇を見ても、決して悪態ではなく、
作者が東京出身で、単に馴染みがないだけではと疑う。

「あほやな、ほんまあほやな」、は、大阪では愛情こもったツッコミで、
よく言われる大阪の「アホ」と、東京の「バカ」とは雲梯の差がある。


解説の小池昌代さんが言われている、方言による悪態はいい。
また、悪態をつくには技術がいる。洗練された悪態というのは、
成熟した言語文化の「華」だと思う。・・と、こちらの言葉の方がすんなり腹に入ってくる。

悪態を並べるだけの著者に腹を立て、本を出す出版社に腹を立て、
内容を吟味せず思わず買ってしまった自分に腹を立てる。

あまり、くどいと、悪口、悪態になるので・・・・・・・これぐらいで。


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良かった初文楽~仮名手本忠臣蔵

2012-11-10 23:54:06 | 文楽・歌舞伎・能
通し狂言、仮名手本忠臣蔵・・・でも幕見席で七段目を。

良かったでっせ、感激の一言。

初文楽を体験する為に、国立文楽劇場へ

初めだし、料金も高いし、嫁さんも一緒なので途中で飽きらても困るので、
まずはお試しと幕見席をと、早めに文楽劇場のチケット売場へ、当初立見と思っていたら、
ちゃんとお席が、最後列2列の左右の端に各4席ずつ、計16席が用意されている。

座れるとなると、逆に、嫁さんのお眠りタイムの危険がいっぱいになりましたが・・・。

平成24年11月公演 ・幕見席のご案内

第一部 1030開演~16:00終演
Å幕・大序・二段目・三段目・・公演時間、2時間05分・・\1,500円
B幕・四段目・・・・・・・・・・・・・・・公演時間、1時間12分・・\1,000円
C幕・五段目・六段目・・・・・・・・公演時間、1時間43分・・\1,500円

第二部 16:30開演~21:00終演
D幕・七段目・・・・・・・・・・・・・・・公演時間、1時間25分・・\1,000円
E幕・八段目・・・・・・・・・・・・・・・公演時間、30分・・\ 500円
F幕・九段目・大詰・・・・・・・・・・公演時間、2時間05分・・\1,500円

凄いでしょう。通常[1等]5,800円・[2等]2,300円
幕見の料金はお値打ちなんですが、全部観るとこの時間の長さに驚き、
一部だけでも、5時間半、二部は4時間半、通しならなんと10時間。
どっぷり、忠臣蔵の世界に。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まずは、会場に入る前に1階の資料展示室へ。
ここでは、ボランティアの「文楽応援団」の方の説明をうける。

三味線の持たして貰って、太棹の重みと撥の大きさを実感。
下駄では、下に滑りが良いために片方の下駄に二つの草鞋がつけてある。
ここから「二足の草鞋を履く」という言葉が。


人形では、腕のところの棒を「差しがね」と、これも遠隔して動かすことの語源とか。

今日が初めて、「七段目」が見たくてというと、見所を優しく教えてくださいました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

では、お待ちかねの「七段目」へ。


【七段目】祇園一力茶屋の段
2012年11月10日(土)午後4:30~5:55
 国立文楽劇場


まずは、筋書はパンフレットから転載・・・

由良の助は夜毎遊興ふけっているという噂です。元塩屋の家老斧九太夫は師直方に
内通しており、由良の助の本心を探るため、祇園の一力茶屋に姿を現します。
丸太夫はいったん帰った振りをして、縁の下に潜みます。由良助が力弥の届けた
顔世からの密書を読んでいると、遊女となったおかるが二階から鏡に写して読み、
九太夫も縁の下で読みます。その気配に気づいた由良助は、おかるの身請けの話を
もちかけます。おかるの兄で足軽の寺岡平右衛門は、大事を知ったおかるを斬って
一味に加わろうとし、おかるも勘平の死を知り、死を望みます。様子を聞いた由良助は
平右衛門を一味に加え、おかるに裏切り者の九太夫を討たせてやるのでした。

中に入ると、鶴二さんの独演会があった会場だが、今回は左側の一番後ろ。
でも桟敷風で結構観やすい。右手の出語り床には太夫の席が四つ、三味線の席が一つ。

あとで知った事だが、普通の演目では太夫が、落語のようにすべての人を語り分けるのに、
この「七段目」だけは、各登場人物に合わせて、太夫も替る、立ったり座ったりその頻繁なる
入れ替えに、びっくり。そして、平右衛門は下手に一人座布団だけが置かれて語る。

最初が、イレギュラーの舞台とは、良いのか悪いのか、
でも、舞台はおかるの部屋の2階と九太夫が潜む床下との三層、そして左右からの掛けあい。
まさに、ビジュアル的にも、音響的にも、華やかな舞台・・・
見ていても聴いていても楽しくておもしろい。

落語の「七段目」で、若旦那と定吉がこの段を選ぶのにも、納得。

由良助は豊竹咲太夫さん、どっしりとしたで重みのある声でありながら、
のらりくらりの遊び人の酔いっぷりは粋、「人参呑んで、首くくる様なもの」とか、
おかるが梯子を使って二階から降りてく時には、下から覗きこんで、Hな科白を吐く。

時間が経つごとに、一力の茶屋に馴染んで、自然と笑える自分に驚く。


間になぞかけを挟み込んで、「文楽の予算とかけて、寒い日の庭の手水鉢ととく」
「そのこころは」「どちらも、凍結は困ります」と、こんな、自由、遊びがあるんですな。

おかるや、平右衛門の退出に拍手がおこる、
あとで遣い手をみると、桐竹勘十郎さんや、吉田蓑助さん(名前だけはお聞きしているが)
初体験にはもったいないぐらい、さぞかし凄い豪華な舞台なんでしょうな。


○兄さん、やぁ、面目ないわいなぁ
●何の面目ないことがあろぉか。関東からの戻りがけ、母じゃ人にみな聞ぃた。
ご主のため夫のためよぉ売られた、でかしたでかした。でかしたわいのぉ~

○ほんなら兄さん、叱ってやないか?
●何の叱ってよいものか、兄は誉めておるのじゃ。

ここからは、落語でお馴染みの「七段目」。
しばらくして、ハタと気が付いたが、あれは歌舞伎、今日は浄瑠璃、ちょっと違いが・・。

でも、おかるが夫勘平の死を知って、自分の命を兄さんの仇討の為ならと自害すると云う
とこなんぞは、ぞくっと、そしてほろりとしますな。

大河ドラマが、一段だけですが、1000円で観れるなんて、嫁さんと共に、良かったの連発。
こんな楽しい芸能を観ないなんて、大阪人としてもったいないの一言でおます。

今回の通し狂言、今月25日まで、四段目の判官の切腹、五段目の山崎街道は聴きたいので、
次は、一部を通しで観たいもんですな。




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そんなもんありゃしまへんで~大阪弁の秘密

2012-11-08 05:53:08 | 本の少し
大阪弁の秘密 (集英社文庫)
わかぎ えふ
集英社

☆☆

大阪弁の秘密、そんなもんありゃしまへんで、と言いたいが、
わかぎゑふさんが、とらえる大阪弁のいろいろ、ほんま、たくさんありまんな。

ざっと、言葉だけ、列挙しますと、

【けど】、【お前】、【しゃあないやんけ】、【なぁ?】、【あほちゃう】、【ぶさいく】、
【あかんたれ】【とりあえず】、【オチないで】、【屁みたいな】、【なんでやねん】、
【ちゃっちゃとしーや】、【しゃーない】、【せぇだい】、【なんぼにしてくれる】、
【まいど】、【かんにん】、【鬼やこの人】、【キリ】、【あほ】、【あほちゃうか】、
【ワレ】、【ちゃう】、【こら】、【信じられへんわ】、【今日はこれくらいに】、
【たいがいにしいや】、【ボケ】、【なめてるやろう】、【へたれ】、【もう死ぬ】、
【うち】、【じぶん】、【わい。わたい】、【あて】、【ぼんち】、【まいど】、
【儲かりまっか】、【どないだ】、【なにしてんのぉ】、【どこ行ってたんや】、
【おおきに。はばかりさん】、【ほな】、【しょうもないこと】、【普通にええ子】、
【いちびる】、【放っておいても】、【けったい】、【ヘチャムクレ】、【やんちゃ】、
【ちょちょぎる】、【ちびる】、【こそばい】、【いちびり】、【チョッキシ】、【けぶたい】、
【ずっこい】、【へっこむ】、【せんど】、【ちょいちょい】、【イケイケ】、
【かまへん、かまへん】、【うだうだ】、【パッパラパー】、【おつい】、【やつし】、
【べかこ】、【てんご】、【こそばす】、【どがいしょなし】、【へっついさん】、
【べた】、【ぼちぼち】、【ぬくい】、【せわしない】、【なんやそれ】、
【ほっといて】、【あかん】、【それもええな】。



活用例といいますと・・・

【どないだ、ならべたけど、ほんま、ようけありまんな】
【しゃあないやんか】【とりあえず、わかぎはんが集めはったんやから】

【そやけどどれもこれも、大阪弁って、ひらがなばっかりで屁みたいやな】
【あほちゃう】【大阪のもんやったら、うだうだいわんとほっときーな】

【そやけど、落語聴いてたら、せんどでてくる言葉ばっかりやで、】
【今でも使うてると、ええおっさん扱いされて、正直へこむんとちゃう】

【なんやそれ、そんなこと気にしてんの、信じられへんわ、自分、結構へたれやな】
【しょうもないこと気にせんと】【さっさと寝たらどないや】
【たいがいにしーや、せわしないな、そやけど気にしてもうて・・・おおきにはばかりさん】

【なにいうてんねん、いきがるのもたいがいにしいや】
【ほな、今日はこれくらいにしといて寝まひょか】

【なんやそれ、てんごばっかり言うてると思うたらえらい素直で、普通にええ子やな】
【そんなん言われたら、あかん、おしりこそばいがな】




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わかったと思うな~中部銀次郎・ラストメッセージ

2012-11-06 05:39:28 | 本の少し
わかったと思うな: 中部銀次郎ラストメッセージ (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房

☆☆

珍しく、ゴルフの本。

実は、この秋、20年ぶりにゴルフを復活。
この前の土曜日に、デビューしなければで、それも名門川奈GC。


その前に、回った福島県のボナリ高原GCの再デビュ―戦では、63、60の散々たる結果。
多少、ゴルフを始めたことを後悔しつつ、往きの新大阪で買った一冊がこの本。

中部さんが終始言っていることを要約すると、
「ゴルファ―の多くは技術に頼りすぎる。技術さえ身につければナイスショットが打てるし
スコアも縮まるものだと思ってますね。しかし、。そうでないことを知って貰いたかった。
ナイスショットは心が平静なときに出る。何のこだわりもない。不安や欲や虚栄の一切ない、
心が無の状態。そのときこそナイスショットが出る。それも自分でビックリするような
いいショットが打てるということを知ってもらいたかった。」・・・と。

1ヤードでも前へという気持ちを抑え、その情況でのベストショットを打つ、
欲張らずに、ミスショットの出ない範囲でのクラブ選択なり攻略ルートを考える。
一見、消極的にみえるが、一度試してみる価値はあると・・・・。

富士コースは、崖はある、グリーンは小さく砲台、フェアウェイとグリーン周りの
いたるところにある、アリソンバンカーの各ホールに対し・・・・・この本の教えを実践。

途中から、ティショットも5アイアンで・・・なんと慎重・・・。
結果、OUT・55、IN49のスコア。

結構満足、何がといえば、名門川奈の各ホールに対して、
今の自分にできる精一杯のゴルフができたことですかな・・・。

よく、ゴルフはメンタルなスポーツと言いますが、まさに心の持ちよう、
自分との戦いというか、いかに自分の心を平常心に保てるかということですな。

読めば、確実にスコア縮むこと間違いなし。

わかったと思うな中部銀次郎・ラストメッセージでおました。

おまけ


ホテルのベランダからの川奈の朝日


名物の海べりのNO15のロングホール


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