ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

第281回・NHK上方落語の会

2008-10-29 23:12:13 | 落語
NHK上方落語の会

ついに、上方落語の会当りました。
それも大好きな鶴二さん出演の会に当りました。
「日本の話芸」放送予定なのでなかなかのメンバー。
当日、熱の入った、各自の十八番、楽しみですな。


第281回・NHK上方落語の会
2008年11月7日(金)6:30開演
NHK大阪ホール

一、笑福亭喬若・・・・・・・・・・・・「へっつい盗人」
二、桂楽珍・・・・・・・・・・・・・・・・「こんにゃく問答」
三、桂雀松・・・・・・・・・・・・・・・・「餅つき」
中入り
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「稽古屋」
五、桂文珍・・・・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」
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昨日に続き今日も・鶴二さん・・・第7回なにわ幸亭

2008-10-26 20:59:17 | 笑福亭鶴二
今日も鶴二さん目当てに、大正へ。

小雨降る中、探し求めて彷徨うと、雨に濡れた
紙製の立看板が路上に。
こじんまりした、倉庫の2階に上がると文喬さん、自ら受付業務。
会場は、7分の入りで、熱気ある会場。

最初に、文喬さん出て来られ、今日は18名に衣笠のお菓子。

3名の方に、色紙を用意しています。ほぼ40名の御客さまですので
半分の方に当る。まあ当るも良し。当らぬも良し。


一、林家竹丸・・・・・・・・・・・「平の陰」

元NHKの記者らしいが、神戸大学出身、昨日の染左さんの
阪大と言い、高学暦ですな。

噺は、文盲、無筆という言葉があった時代のおうわさで。
別名は、手紙の無筆。

あてずっぽで読むと言うより、書いてありそうなことを
聞き出して、述べる。

竹丸さん、安心して聞けるが、男の人が多くて笑いは少なし、
客席、笑いに関しては、文盲か。


二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「延陽伯」

マクラで、得意の幼稚園ヘ行った時のはなし。
「桃太郎のイモ版」での話。
「イモがドンブリコ、ドンブリコ」・・
「おっちゃん、桃やで」、の大合唱。
「オナラがプー」「芝刈らんと、くさかった」での
オナラで異常反応、収めるのに四苦八苦。

質問コーナーでは、ある程度、予測して準備して行ったのですが、
「幼稚園の時は、なに組でした。」・・・そんなの忘れてますわ。
「いつもこんなことしてるんですか。」・・・してないだけに悔しい。
「給料はいくらですか。」・・・・・・適当に答えると。
「生活できるんですか。」・・・・・・落語家にはつらい質問が・・・。

噺は「延陽伯」・・・噺ぶりが、筆頭兄弟子の仁鶴さんの口調にダブル。
若さある鶴二さん、思わぬところで、笑福亭のにおいが出てくる。

チンチロリンのガサガサの処で、多少噛むが
大好きな鶴二さんだけに、いっこうに気になりまへん。

風呂屋に行くところと、翌朝の「あーら我が君」、からの部分が、
割愛されてましたが、私が最初に落語に出会った時の仁鶴さんの
ネタだけに、仁鶴師匠の口ぶりが、思い出され、懐かしいかったです。

鶴二さんで、引続き「金の大黒」、「牛ほめ」、「阿弥陀池」、「花色木綿」
「崇徳院」、「みかん屋」、の笑福亭らしい噺と、鶴二さんに相応しい
と思える、「天神山」、「親子茶屋」、「猫の忠信」、「愛宕山」など
じっくりと時間をかけて、長期計画で聴いてみたいですな。

11月には、独演会、日頃の精進ぶり大いに期待してまっせ。


三、桂枝女太・・・・・・・・・・・「船弁慶」

事前には、「はてなの茶碗」と書いてあったが、
「おやっさん、ボチボチいくわ」では、無く。
「おおいてるか」・・・「おまつさんは」で船弁慶か。

後々、考えると、せっかく三味線の・・・・さんが来ておられるのに
話ばかりで、活躍の場が無し、急遽変更か。

船に乗ってからは、賑やかなこと、それこそ上方落語の真髄を
大いに発揮。枝女太さん、文枝師匠一門だけあって、
きっちりと、話をすすめる。

欲を言えば、雷のお松さん、帰って来るなりの立て弁。
あの食っちゃ寝、食っちゃ寝の繰り返し、
もっと、雷ぶりが、あっても良さそう。

まあ、文太兄さんの上品さ、継いでますな。
出会うのが難しい小軽、小枝、こけ枝、さん。
文喬さん、是非、このなにわ幸亭にゲストで呼んでくださいな。


四、桂文喬・・・・・・・・・・・・・「高津の富」

出て来て、この会、男性がおおく女性が少なく為、笑いが少なくて困る
次回からは、是非女性を連れて来るようにと、言われても。
今日は、一人だし。・・・・・・・・・・・・・・・・・肩身が狭い。
嫁さんは、それなりの条件が揃わないとご一緒は難しい。
その条件とは・・・・・それは内緒ですが。

噺は、「高津の富」、田舎での暮らしぶりを大いにホラを吹くシーン
屋敷の豪邸ぶりなど(枝雀さんがオマケか)、多少割愛はあったが、
たっぷりと、時間をかけて、演じられた。

血液型がÅ型で高座のシワが気になると、手のヒラで
伸ばしておられたが、落語自体にもヘンな型苦しさがあるのは何か。
教師タイプで、旨いラーメン屋だが、食べかた一つにも
客に注文、もっと自由にたべさせていな。と・・・思う店があるように。

もっと、大らかに、自由に落語を聴けたらなとチョット
感じ入りました・・・・今日この頃でおました。



第7回・なにわ幸亭
2008年10月26日(日)午後3:00開演
洋電社

一、林家竹丸・・・・・・・・・・・「平の陰」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「延陽伯」
三、桂枝女太・・・・・・・・・・・「船弁慶」
四、桂文喬・・・・・・・・・・・・・「高津の富」

08-59
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鶴二さん準備万端~林家亭・染左開発計画

2008-10-25 06:46:49 | 笑福亭鶴二
今日は、仕事を終えて林家亭へ駆けつける予定。
染左さん、三席、まるで独演会ですな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

一、桂そうば・・・・・・・・・・「手水廻し」

日曜日の田辺寄席に続いてのそうばさん。
演目も同じ、「手水廻し」。

九州出身で、大阪へ出て来て一番びっくりしたのは言葉。
目にできるモノモライを、めばちこ(めばちんこ)。
鳥肌のことを、さぶイボ。なんともストレートな表現。

言葉の違いから、「手水を使う、手水を廻す」と。手水廻しヘ。
九州なまりは、田舎の旦那と板場の喜助には、ピッタリ。

大阪の旅籠のおなごしが、訛るのは、やはり違和感がある。
女中の台詞だけでも、猛特訓して、なにわ人にして欲しい。

広島で食べる、大阪風お好み焼、食べれたもんやおまへんで。
人そのものを表現する芸だけに、言葉は大事ですな。

二、林家染左・・・・・・・・・・「狸賽」

染左さん、熱烈なる阪神ファンらしく、野球も今年は終って良かったと。
今日も勝進んでいたら、落語どころではないと心配してたのですが、
本日は集中して行えます。

まあ、人は好きなものは様々ですが、酒とタバコは止めれても
なかなか止めれないのが、ギャンブル、博打ですな。

小狸が出て来て、「狸賽」ヘ。
染左さん、上品、博打打ちの、血走った感がない。、
博打で稼ぐ、きわどさが無い。
もっと儲けた時の、喜び、嬉しさがあるはずなのに。

おもちゃの人生ゲームをしている、良家のおぼちゃま見えた
染左さんの「狸賽」でした。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・「禁酒関所」

いつも、マクラの薄い、鶴二さん。
松鶴師匠の思いでばなしを。
活舌が悪さ、入れ歯、いらち、の三要素で、
いつも言葉にならず、指を指された方の物を、山勘でとると
いつも失敗。アホンダラ、ボケ、カス、エライ弟子もってしもた
情けない・・・・・・ヤメ、去ねと罵られる。

酒は、落語家にはつきものですが・・・・。「禁酒関所」ヘ。

前回と比べて、定吉を初め、関所ヘ三人が三様で、バージョンアップ。
一番の違いは、関所のお役人の酔いっぷりがこれまた、アップ。

二日の独演会を控えて、まずは準備万端ですな。


四、林家染左・・・・・・・・・・「七度狐」

入門して、2~3年の入りたても時に教えてもろた噺。
なかなか演じる機会がなく、久しぶりに演じさせて貰います。

喜六、清八の東の旅。
見台を叩きながらの稽古。
声を大きく、そして喋りと叩きを交互にやり、
リズムを修得する。

三味線は、早川久子さん。
鳴物が入っての、七度狐は、奥行きとワイド感が出て、
がスクリーンが、47インチ以上の立体感がありました。

ここでも、爆笑編にならないのは、
喜六がかしこ過ぎるのか、大阪大学が邪魔になってますなぁ。


五、林家染左・・・・・・・・・・「壷算」

もっともっちゃりと、仁鶴師匠のこってり感が欲しい。

染左さん、どの噺も、上手だし、スキは無い。
しかし、人間の喜怒哀楽の振幅が少ない分
笑いも、上品のような気がする。

えぐい演者も、きらいな割りには
あっさりめの演者も,物足りない。
わがままで、贅沢ですな。

「狸賽」の狸・「七度狐」の狐・「壺算」の人間。
今日の三席。・・・・・・騙し、騙され、つなぎですな。
まあ、落語に出て来るのは、皆かわいいですが。

演目を見ながら、土、日に合えば、また参加したいですな。



林家亭~染左開発計画
2008年10月25日(土)午後6:30開演
ワッハ上方・7Fレッスンルーム

一、桂そうば・・・・・・・・・・「手水廻し」
二、林家染左・・・・・・・・・・「狸賽」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・「禁酒関所」
四、林家染左・・・・・・・・・・「七度狐」
中入り
五、林家染左・・・・・・・・・・「壷算」


08-58
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初めての学光さんに多くを語らず・・・・・・・・~オーク寄席

2008-10-22 22:45:55 | 落語
第168回目のオーク寄席に初参加。


一、桂福丸・・・・・・・・・・「月並丁稚」

福丸さん、出てくるなり、「待ってました」の掛け声。
好青年に見えるが、30才。弟子入りして2年目。
東京の落語家と見間違うほど、凛としている。
(書きながら、だったら上方の落語家は、どないやねん)

客席から、一言一言にいちいち反応、リアクションの声があり、
やり難そう。それにもめげず。ひたすら話続ける。

話ぶりも、師匠の福団冶さんより、春團冶師匠のにおい。
「ええ、かげんにせい、アホ」とか
「ほんまどんならん、ガキ」とののしっても、
いやみに、聞こえない。

同じ京大出でも、たまさんとは、全く違うタイプ。
自由な個性派を産みだすのは、やはり京大ですな。

秀才肌だけに、こん後の2、3年の成長は、
凄まじいものがありそう。

成長ぐあいが見たさに、機会あれば、優先的に見たいですな。


二、笑福亭学光・・・・・・「モンスター・ペアレンツ」

京大、法学部出身と。出てきて、福丸さんの紹介。
何で落語家になったん。とさっき楽屋で聞いてた。
落語上手やし。真面目やし。
まあ、自分も頑張らんとあかんと思いましたと。

まあついてない。、最近の話。
一万円、無くしました。営業に出ると、
野外で、月夜のしたで演ったりと。

でも、昨晩は、ざこば師匠に、三浦屋でてっちりを
ご馳走になる。・・・・・ラッキー。

学校の落語、視聴者参加番組か、出席簿を読上げ、
客に返事させる。

漢字の読取りで、車へんに白黒で、パトカーとかで
敬老会か、ラジオの公開番組の延長の範囲。
「モンスター・ペアレンツ」の話だが、
新鮮味無く・・・・あれあれ、・・時間だけが過ぎる。

この会の、主任と聞いてますが・・・最初の
福丸さんに抜かれると言っていた学光さん。
客は、絶えず進化してまっせ。


三、旭堂南鱗・・・・・・・・「木村の堪忍袋」

いまどき、すぐキレル人が多い中で、
「堪忍袋」の尾を切らさない「度量の大きさの話」

南鱗さん、5人しかいない、上方講談家。
まあ、焦らず、落語ブームの次は浪曲か、講談。

チャンスくるまで、しばしお待ちを。


四、桂春若・・・・・・・・・・「鴻池の犬」

小話するが、前回と同じ3つ。
今日は、こじんまりとした会場のお客様。
笑が、いっぱい。でも、地震の話で今日で5回目と。
前回は、4回目と言っていたので、案外律儀に数えていたりして。

「ホットドック」、「可愛がったろうて、相撲部屋みたいなことするな」
「卯巻きで・・・吉兆」など、随処にくすぐりをいれる。

犬の表情・・・笑顔が素適。
笑いの原点は、やはり笑顔ですな。

笑顔は伝染するようで、笑顔の素適な芸人さんは、
やはり、こちらまで、笑顔になりますなぁ。

168回目のオーク寄席。
よう、続けて来られましたな。

来月は、学光さんは、お休みで。
恭介、笑丸、坊枝、南鱗さんの出演予定です。

本町から近いだけに、今後も参加させてもらいまっせ。


第168回オーク寄席
2008年10月22日(水)午後7:00~
弁天町市民学習センター

一、桂福丸・・・・・・・・・・「月並丁稚」
二、笑福亭学光・・・・・・「モンスター・ペアレンツ」
三、旭堂南鱗・・・・・・・・「木村の堪忍袋」
四、桂春若・・・・・・・・・・「鴻池の犬」

08-57
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第476回・田辺寄席・神無月昼席~釣りの仲間とみる、・雀々さんの、「夢八」

2008-10-19 08:59:02 | 田辺寄席
豪華メンバー、まん我、宗助、雀々、登場の田辺寄席。


雀々さん目当てか、200名の大入満員。

開口一番、「と」、ドガチャガ。

どがちゃが、どがちゃが。

「口入屋」で番頭が、新入りのおなごしさんに、
10円の返済に、50銭、30銭、20銭、10銭と、
そのあとは、筆の先で、ドガチャガ、ドガチャガと。

この重ね、言葉。上方では、鳴物の入りのきっかけに多く使う。

綿をちぎって投げるような雪が、チラァ・チラァ。
(池田の猪買い)
いつの間にか日が暮れた、暗い道を二人並んで、トボー、トボー。
(七度狐)
お菊の姿、そこえさして、ズウーツ、ズウーツ。
(皿屋敷)
擬音、重ねをきっかけに、鳴物をいれる。
まあ、最低限のルールは決めておかないと、
下座の鳴物担当は、困りますな。・・・・あれぇ、あれぇ。


一、桂そうば・・・・・・・・・・・「手水廻し」

九州なまりがありながら、きっちりと演じる。
旅館の主人と板場の喜助がもっと田舎の味が出れば。

長頭の回し方も、アクションオーバーにもならず。
まあ、前座の時間で、きっちりとまとめ、無駄もなく楽しめましたで。


二、桂まん我・・・・・・・・・・・「寄合酒」

良かったですな。
若さがあって、勢いがあって、長屋の連中の落着きのなさ。

笑福亭のもっちやり感のある「寄合酒」が、
桂の洗練され「寄合酒」に変身。

二番手に、このような実力派がくると、
会自体が、しまりますな。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・「孝行糖」

孝行息子が、お上からのご褒美にちなんで、飴を売る。

「孝行糖、テンスケテン、孝行糖の本来は、昔々その昔
二十四孝行の・・・・・・・が、親を長生きさせようとて、
こしらえはじめた孝行糖。たべてんか、美味しいで、
また売れた、嬉しいな、テン、テレツク、スッテンテン。」
の売り声が、楽しい。

サゲは「からだがイタイ」、「どこがイタイ」
「こことぉ、・・・こことぉ」と、もっちゃりした、サゲ・

文太さんも、ようここまで辛抱してお付き合い
ありがとうございましたと。

人があまりやらない噺。
やはり、やらないだけの理由はありますな。

文太さんのこの田辺寄席の良さは、
この様な、珍品、稀品が聴けることですな。


四、桂宗助・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」

芝居好きの丁稚が、お仕置きの為に三番蔵へ入れられる。
そのなかで、芝居の真似事。

その芝居の、本格的なこと。
「忠臣蔵の判官切腹の場」・・・宗助さんの上手さに。
歌舞伎を見た事のない私には、まるで歌舞伎座の中。

「ああ、お腹すいた。」
「旦さん、ご飯たべさしとくなはれぇ。」
「ごはんごはん、ごはーん」

と、その台詞で、ふと定吉のおる落語の世界ヘ戻る。
本格芝居と落語の落差が面白い。
落語と歌舞伎の世界との、ジェットコースター状態。

宗助さんの声、張りがあって
米朝さんの毅然とし、凛としているところが伝わる。

まあ、何を聴いても、納得の宗助さんどすな。


五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・「夢八」

出てくるなり、米團冶さんの襲名の話。
まさか、小米朝が、師匠の師匠の名跡を継ぐとは。
小米朝の次は、中(チュウ)米朝、大(オオ)米朝と、
もしくは、可朝と、思ってた。

私も、あるとき師匠の枝雀から名前を変えたらどうやと。
枝雀「下を替えるののは当たり前やから、上を変えたら」、
雀々「どんなんがよろしい」
枝雀「雀々はどうや。「雀々家雀々」」
枝雀「町で人が見たら、雀々や(家)、雀々。とフルネームで
、、、、呼んでくれるで」、けったいなこと考える師匠でした。

噺は「夢八」。
「夢見の八兵衛」と言われる男が、首吊りの死体の番をする。

見てはいけないというムシロの向こうの首吊り姿を見てから
握り飯を食いながら、割木を恐怖の中で叩き続ける様は絶品。

言葉の連射の雀々さんが、目と口を中心にからだ全身で表す。
汗だくだくのじゃくじゃくさん、熱演、好演。
新刊の「必死のパッチ」状態でした。

田辺寄席、価値ありの、充実の落語会。


第476回・田辺寄席、神無月、昼席
2008年10月19日(日)午後13:10~
阿倍野青少年センター

一、桂そうば・・・・・・・・・・・「手水廻し」
二、桂まん我・・・・・・・・・・・「寄合酒」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・「孝行糖」
中入り
四、桂宗助・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」
五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・「夢八」

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こわいもの見たさの・まめださん・福笑さん・・~島之内寄席・十月席・

2008-10-18 10:48:33 | 島之内寄席
今日は久しぶりに、島之内ヘ、
当日券なので、入れるのか、
朝、電話入れると、・・・「当日券もありますが」、と
頼りなく、かつあいそないご返事・・・・・。
なにか、お役所仕事の、においがしましたで。

前売りは、1時15分から発売買って並ぶと50番めぐらい
30分の開場には、約100人の列。
落語人気は、繁昌亭人気だけか。

開演時は約6分の180人。


一、桂まめだ・・・・・・・・・・・・「子ほめ」

大阪ミナミの都会に、まめだが出没と、
この機会を逃すと、文福一座を求めて、奈良の方まで
行かなくてはならないので、まめださん見たさにこの会ヘ。

怖いもの見たさで見ましたが・・・・・・なんと期待を超えた舞台。
おびえた表情。心の窓というマナコは、イキイキと怯え
宙を彷徨う。何とも言えぬ間。客も一緒に次の台詞を探す。

客席の、台詞、一つ一つに集中した、静けさ。
まるで、京都の山水庭園を見るごとく、無の世界。

私は、途中から目をとじて聞いていたが、
隣のご夫婦は、おもわず、こんなハラハラする高座初めてと。

次に出てきた生喬さんが、たぶん50年後もあの舞台でしゃろ。
楽しめましたか~と。
楽しめなかったですが、十分に堪能致しました。

味が不味いというより、味付け忘れた料理。
変な、後味は全く無く、なんとも言えぬさっぱり感。

金返せと思わないのは、まめださんの人柄か。
ほんと落語は、最後は演者、そのひとなりの芸ですな。

噺は「子ほめ」、ネタを忘れさせるぐらいの
まめだワールドに、たっぷり浸されましたな。


二、笑福亭生喬・・・・・・・・・・「竹の水仙」

マクラで、網走ヘ行った時のこと。
刑務所の隣接の記念館で見つけた土産物。
Tシャツが「脱獄囚」とあり、レジのおねえさんの胸には
「模範囚」と、買おうと思ったが、思いとどまった。

今日は、竹の水仙、左甚五郎の話。
この左には、出身が飛騨で、その飛騨がなまって左に。
酒のみで、左党で、左にと、
酒飲がなぜ、左党と・・・。これは大工からきていると、
良い大工は、左手にのみしか持たぬ為、
左は、のみだけ、から、呑みだけになったと・・。
諸説、色々ありますが。

噺は、竹の水仙、旅籠の女将さん、主人、武家の家来
それぞれが上手い。
でも、いつもの生喬さんからすると、あっさりめ。

この噺のスタンダードはいかなるものか。
竹の水仙、難しい噺ですな。


三、笑福亭伯枝・・・・・・・・・・「長短」

なかなかの、おもしろさ。
特にせっかちの男が、勢いある台詞と共に活き活き。
顔の表情もたっぷりに、東京の金馬師匠を彷彿。
(金馬師匠が長短を演じたかは、定かではないが)

怒り、怒鳴りの芸はピッタリか。
その様な噺は、他には何があるのか。


四、桂春若・・・・・・・・・・・・・・「鴻池の犬」

良かったですな、春團冶一門で一番、品がありました。

押すでも無く、引くでも無く。
そして、手を抜かず、きっちりと噺をすすめる。

鴻池さんの暮らしぶりが、クロを通して伝わってくる。

マクラを三つ披露。

地震の話。○「すごい、地震やったな」
△「周りの全てが、潰れてしまたな」
○「でも、あの古い時計台だけ、きちんと、残ってるで」
△「あぁ、あれ、昔から、一時間おくれてんねん」

長生きの話。
○「あの、おたくの先生、400才と聞いたんですが本当ですか」
弟子「私は、200才ですので、確かな事は、解りません」

妻「あなた、私、40才には見えないでしょう」
夫「ああ、昔は、見えたのに」

このはなしは、今日で四回目などと言いながらの
話ぶりがまた良い。反応見ながら、楽しみながらのご披露。

春團冶一門では、既に独自の世界の福團冶さん、
笑福亭味の骨太の梅團冶さん、新作のシュールな味の
小春團冶さん。・・・春若さん、初めて春團冶師匠のにおいがする。

上品さと、粋さ、そして人に対する優しさが噺の中に溢れる。

春若さん、これから、落語会探して、いきまっせ。


五、月亭八天・・・・・・・・・・・・「星野屋」

昔は、おめかけさん、おてかけさんと呼ばれる二号さんがいてた。
一升枡の四分一を「こなから」と言い。二合半のこと。
そこから、二号はんを、「こなから」と(実は聞き逃したので確かでは無いが)
しゃれてますな。

八天さん、何をやらしても、おもしろい、そつがない。
演目は「星野屋」、旦那とおめかけさんの噺。
男と女。女の方が、一枚うわて。そのまたうわてがおかん。
それを、八天さん、見事に演じる。

まあ、昔から女の幽霊は多くありますが、男の幽霊は少ない。
、男は、未練たらしいですが、本来幽霊にもなれない。
この、勝負、結局、誰が勝ったのか、裏切られた女の心を
知ったところで、なんか晴れぬ旦那の心、お察しいたします。

でも、八天さんの、十八番ネタは何なのか、全てが上手すぎて
ハマリの噺が浮かばない。・・・小言幸兵衛なんぞいかかなもんか。

これと言うのに出合うまで、まだまだ聴き続けまっせ・


六、笑福亭福笑・・・・・・・・・・「絶対絶命」

最初に、言葉について、
KY・・・空気が読めぬ人。
昔、頭がきれると言えば、聡明な人のこと。
今、頭がきれると言えば、キレタ態度のこと。

適当は、今アバウトの意に使っているが、
本来、適していて、妥当なことであり、
昔の試験問題には、次の( )に適当な言葉を選び入れよ。と

ほんま、言葉は進化しているのか、退化しているのか
まあ、変化しているのは、事実ですが。

話は、「絶体絶命」だが、よくミスプリントで「絶対絶命」と・・。
お腹の調子が悪くて、ウンチがしたくて悪戦苦闘する女性が、
トイレを探し回る話。

「ブリブリ、ピュー。ブチュバルブリグチュバリビリピープー」
と何とも、言えぬ擬音、濁音、汚音、匂音、臭音、卑音、猥音。
の音パレード。・・・・すざましいでっせ。

トイレがなくて、苦しむ様、誰もが経験したこのとある情景。
あまりの苦しみの表情に、なぜか笑いがでてしまう。

解ってはいながら、はまっていけない、
禁断の福笑ワールドを、ついに覗いてしまいました。

まめださんに始まり、福笑師匠で終った、
怖い物見たさに、たっぷり応えた、
あぁ、独自の世界でした。



島之内寄席・十月
2008年10月18日(土)午後2:00~
ワッハ上方5F・ワッハホール

一、桂まめだ・・・・・・・・・・・・「子ほめ」
二、笑福亭生喬・・・・・・・・・・「竹の水仙」
三、笑福亭伯枝・・・・・・・・・・「長短」
四、桂春若・・・・・・・・・・・・・・「鴻池の犬」
中入り
五、月亭八天・・・・・・・・・・・・「星野屋」
六、笑福亭福笑・・・・・・・・・・「絶対絶命」
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SPAで落語・勿体ない~リバティ落語会

2008-10-12 08:29:38 | 落語
今日は、近くである、温泉に入っての落語会ヘ。
心身とも、リフレッシュできればと。
演者は、八天さんと、ほかは誰なのか。

落語の報告か、温泉の報告か、何れになるのか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

15分前に入ると、私をいれて3名のお客さん。
席は40席準備しているのに、落語には興味無しか。

昨日のパンジョ寄席とメンバーもさほど差はないが、
実力より、マスコミへの露出度か。
つく枝さん、襲名を控えた注目の噺家さんなのに残念。

最終会場の半分、20名でスタート。
隣の部屋では、80人ぐらいが寝転んでTVを見ておられるのに
生、本物の芸に、触れる良い機会なのに、あぁ、勿体ない。


一、林家卵三郎・・・・・・・・・・・「阿弥陀池」

前歴は、元獣医です。北海道の酪農学園大学に7年通ってましたと。

4月に見た時より、頭は短く刈っており、
呂竹さんか、市楼さんっぽい
でも、、年より、若く見えまっせ。

噺は、「阿弥陀池」、普通会場の奥の隅を見て
上下を分けるみたいだが、前列の私の方を見て
話されるので、こちらが緊張、お客さんが少ないので
笑わないと失礼と思いながら、笑うところを
探して聞くのは、つらい。

動きも大きく、主人公のイチビリぶりがもっとあれば
自然と笑えたのにと、笑える言い訳探してしまいましたで。

この様な、落語にあまり興味の無い方を笑わすのは
本当の実力が試されますな。


二、桂つく枝・・・・・・・・・・・・・「動物園」

落語は各師匠に弟子入りして落語家に成るのですが。
先程の卯三郎さんは染丸師匠。
あとの、八天さんは八方師匠。
私は、文枝、小文枝の20人の弟子の18番目。
三枝、きん枝、文珍、文太・・・・・・・・・・・阿か枝まで
さらっと並べる。

客層を見て、選んだ演目は「動物園」
解り易く、子供もいたので、卯三郎さんと違って
笑いは増える。

園長さんの名は、長谷川さん。
文枝師匠の本名。

まふぁ、文三襲名後はかけないネタが聴けたと、
自己満足・・・・・。


三、月亭八天・・・・・・・・・・・・・「七度狐」

お家帰られたら、リバティで、八天に、会ってんと
お伝えくださいと。

この少ない、客の前で、手を抜くことなく古典を演じて
笑いをとる。・・・・実力・・・・そして・・・芸人魂がある。

「七度狐」、只いつもなら、山道に入るところ、
おさよ後家が、棺桶跳ね除けて出てくるところで
鳴物が入るのに・・・・勿体ない。

八天さん、声が良い。ハリがあって、それでいて重みもある。
無理に声を出さなくても、十分なる声量。
喜六、清八。が自然に見える。

芸暦をみると、22年のキャリア。
よく、3人とか5人とかの前で演じたことがあります。
とよく噺家さんは言いますが、、
落語ファンばかりで無く、そして少ないお客さんの前で
幾度となく、落語をしてきたことか・・。

私も、参加した落語会での、最少人数の記録。

八天、つく枝、卯三郎、上方落語の中堅どころの
充実した落語会。・・・・・勿体ないの一言。

でも、三人のプロ根性、しっかりみせてもらいましたでぇ・・・。



リバティ落語会
2008年10月12日(日)午後2:00~
スパリゾート・リバティ 3F

一、林家卵三郎・・・・・・・・・・・「阿弥陀池」
二、桂つく枝・・・・・・・・・・・・・「動物園」
三、月亭八天・・・・・・・・・・・・・「七度狐」
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雀々さんの「遺言」・~パンジョ寄席

2008-10-11 21:19:18 | パンジョ寄席
久し振りのパンジョ寄席。
嫁さんと泉北ヘ。
四時開演は、昼食後もゆっくりでき、休日には良い時間。
忙しい吉弥さん、さて芸は荒れているのか、熟しているのか。

一、桂佐ん吉・・・・・・・・・・「狸の賽」


佐ん吉さん、要らぬマクラ無しに、賭け事の話から本題ヘ。
出だしから、きもちよい。

大きな動きで、派手にする若手が多い中で
キッチリと話そうとする姿勢が清清しい。

トップとしての役割りを十分果たした高座でした。


二、桂吉弥・・・・・・・・・・・・「風邪うどん」

茨木市出身で、春高(春日丘)出身。

6丁目で山の上なので、よく色んな車が販売に。
そのなかで、「ママのクリーニング」が車から流すのが、
「・・・・早い。・・・・・安い。・・・・きれい。・・・・・・・・。・・・。」と、
コマーシャルソングを、フルコーラス、歌う。
歌い終ると、会場全員の拍手喝采。
初めて、聴いたのに、何か懐かしい、
昭和の古き良き時代を感じさせる。

商売の売り声から、金魚屋、氷屋の売り声。
そして、「うどんや・・・。そばゆ・ゆ」と。

足に湯をかけてと・・・「風邪うどん」ヘ。
「うどん」を食べるしぐさ、丁度一杯分きれいに食す。
食べるのは、上手い。思わず、帰りに蕎麦が食べたくなった。
(実際は、パンジョの4階の、がんこ寿司になりましたが)

ただ、「ちりとてちん」、「青菜」、「時うどん」、「ふぐ鍋」と
最近食べる噺が多すぎるのか、
貫禄以上に、首周り、腰周りの肉付きが豊か過ぎて、
チョット心配になりましたが・・・。

でも、芸は、立派に大きくなっていますな。



三、桂わかば・・・・・・・・・・「相棒」

マクラで、ざこばのダシ(弟子の言い間違い)が7名。
朝丸時代の弟子が、都丸、喜丸、出丸。
ざこばになってから、わかば、ひろば、そうば、ちょうば。
で、四番目。と、二年前に亡くなった兄弟子「喜丸」さんを
きちっと言うのはエライ。わかばの人柄がでている。

噺は「相棒」と言っても、刑事ものではなくて、親子
特に三人の息子に、親父が自分が死んだらどうするか、
息子たちに、考えを聞く。

三人は 、三者三様に、好き勝手に答える。が、
いやはや、大がかりな葬式。
でも、これ位の派手なこと、金持はしてもらわんと、
大阪の経済、上がりまへんな。

わかばさん、いつも以上にきっちりとした話しぶり。

演者のキャラクターを生かす「ざこば」師匠を目指すのか
落語自体を活かす「米朝」師匠を目指すのか。

どちらの道も、けわしくて、遠い、厳しいものですな。


四、桂雀々・・・・・・・・・・・・「遺言」

マクラは、襲名披露公演がスタートしている
米團冶(旧小米朝)さんの話。

見かけ以上に、ボンボンで、抜けている、おおらかで
失敗も多い・・・・。カッコ良さが、前面にでているが、
キャラ変えた方が楽なのにと・・・・・。

襲名の挨拶にお伺いした、春團冶師匠と文珍師匠宅で
起きたトラブル、失敗。

普段でも、コンタクトは二枚入れるは、
肌襦袢も二枚着て、汗だくになるは、
ムースと間違ごうて、シェイビングクリームを頭につけるは・・・。

まぁ・・続く・・・続く。・・・・・マクラはさて置き。


このパンジョ寄席の様に、演者が固定され、
(この会は雀々・吉弥さんが主任と理解しているが)、
この様に長く続いている会の良さは、演者が次々と、
目新しい演目を披露してくれることである。

今回は、「遺言」、雀々さんのCD以外では、初めての出合い。

一方的に喋りまくる玉造のおばはん、お松
気が短くて、いらちでコワイ川口のおっさん、
気が長く、多少ボケてる住吉のおっさん、と
三者三様でおかしい。

このネタ「遺言」は、枝雀師匠もやられたのでしょうか。
どんな風だったのか、興味が沸きますな。

今回は、CDでは味あえない、面白さ満載。
動きが、あって、おもしろさ倍増。

最初に、伺う、大家さんちから、大ボケ。
吉松が吉坊と解るまでで、ひと笑い。
この導入は、本編の準備運動で、あとあと、生きている。

雀々さんの芸は、繰り返される台詞、リピートにある。
まさに、この噺、雀々の為のネタ。
でも、考えれば、落語と言うのは、基本は繰り返しの中での、
「緊張と緩和」が笑い生む、芸ですが。

雀々さんは、人物になりきっての芸だが、
変に芝居がかって無くて、落語の世界の中での成りきりよう。
デフォルメのおもしろさ。

枝雀師匠が生きておられて、親子会、二人会での
高座、さぞおもしろいでしょうな。

枝雀師匠の「遺言」はなんだったのか。
師匠を、常に想い出させる、雀々さんの充実の落語でした。

いつも、満員盛況ですが、チケット販売は、土曜か日曜に
して頂ければ、助かりますが。


パンジョ寄席
2008年10月11日(土)午後4:00開演
パンジョホール(泉北パンジョ5階)

一、桂佐ん吉・・・・・・・・・・「狸の賽」
二、桂吉弥・・・・・・・・・・・・「風邪うどん」
三、桂わかば・・・・・・・・・・「相棒」
四、桂雀々・・・・・・・・・・・・「遺言」

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クライマックス戦・隣徳池~バス釣り

2008-10-11 11:41:31 | 釣り
雨上がりの隣徳池


釣り仲間の三人が久しぶりに揃い勝負、勝負。
朝六時の集合時間には、土砂降り状態。
雨が苦手の私は、中止かと思いきや。
雨は上がるのでしばらく待とうと。

一時間後には、お日様も出てくるぐらいの天気。
しかし、結果はM田氏が4匹、N地氏が1匹、私は0匹。

意気込みの差が釣果に表れたか。

やはり、お天道様は、心の中まで、お見通しですな。


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世相が解る~男よりテレビ、女よりテレビ

2008-10-08 06:43:39 | 本の少し
男よりテレビ、女よりテレビ
小倉千加子
朝日新聞出版・1,600円
☆☆☆☆☆

先月読んだ中で、おもしろかったので、
遅ればせながら、御紹介を。

テレビを熟読すれば、日本社会がわかると。
大阪生まれの女性心理学者のエッセイ。

芸能界からの100の辛口のコメント。

例えば、「畏るべし、元女子アナの星、野際陽子」、では、

日曜日の「波乱万丈」(日本テレビ)は野際陽子の番組と言い切る。

作り笑顔で、速射砲のように喋り続けて、ゲストにヨイショする
女房役は、福留功男が引き受け、ナイーブな質問では間寛平がやり
野際陽子はいつになったら喋るのか。

野際陽子が喋らなくて、つまらなくしている時は、
本当にその日のゲストの生い立ちはつまらない。
視聴率ではなく、視聴質の女であると、決めつける。

「成功者、島田紳助の不安とプライドと良心」では

タレントとしての成功が、まぐれでは無いかと不安があり、
自分に能力がある事を証明する為に、サイドビジネスをして
そのゲームに勝つことを目指す。

不安を抱くと、人は自信が低くなり、逆にプライドが高くなる。

父親のギャラを聞いた、長女が言ったそうである。
「高っ! 返し」、娘は紳助の良心である。

この様な話が、あと98話続く。

芸能界は、各役者。各タレントが、ひとつの番組でも役割を果たしている。
私たちは、それを個人のキャラクターとして、漠然と観ているが、
本来、プロデューサー辺りが、大いに利用し、つくりあげているのか。

裏の裏、奥まで、深読みして観るテレビ。

私たち大衆は、テレビの向こうから、
世相として、逆に観られているのかも。

テレビ番組の質の低下は、私たちの質の低下の反映か。
この本には、100の問題提議があって、結構楽しめる。





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「ごまめ」・も・「いちょかみ」・も・ありまっせ・・~大阪呑気大事典

2008-10-05 12:25:05 | 本の少し
大阪呑気大事典
大阪オールスターズ、編著
宝島文庫・533円
☆☆☆☆

大阪の梅新で育った私には、懐かしい。
子供(じゃり)の時が、蘇える。
ひとつ、ひとつが実際使っていた言葉。

このブログの「ごまめ」、「いちょかみ」も、もちろんあり。

その他、気になる言葉を挙げると。

「いきり」、「いけず」、「うっとこ」、「ええで」、「おおきに」
「おかしん」、「おっちん」、「かいらし」、「かなん」、「かまへん」
「ぐいち」、「ごっつい」、「さいぜん」、「しんど」、「ずっこい」
「せんど」、「だんない」、「ちゅうき」、「てれこ」、「なんぼ」
「にくそい」、「べった」、「へてから」、「へんこ」、「ほかす」
「ほたえる」、「ぼんくら」、「まったり」、「まねしごんぼ」
「やんぺ」、「よせて」、「わたい」・・・・・・・。

ひらがな表記ばかり、選びましたが。
私のブログ、普段から漢字が少なく、かっこ悪いと思っていたが、
ひらがな表示が多いのは、大阪人の証しか。

嫁はんも、女房とも、妻とも書けず、
精一杯、かっこをつけて、嫁さん、どまり。

この本読んで、いかに浪花ことばが、身に染み付いているか
よう、わかりましたで。

大阪をより知りたい方、必読。
特に、大阪育ちの方・・懐かしさに、涙でまっせ。
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よってたかって古今亭志ん朝~志ん朝一門

2008-10-04 06:39:24 | 本の少し
よってたかって古今亭志ん朝
~志ん朝一門~
文春文庫・543円
☆☆☆

これからは、子供の時の読書感想文を思いだして、
おもしろかた書物を紹介致します。

志ん朝の素顔を弟子たちが語る。
落語から感じる師匠と、実際の師匠とは正反対。

私が、唯一何度もCDを繰り返し聴く江戸の噺家さん。
好きなのは「火事息子」、「厩火事」、「鰻の幇間」など。

「前座」・・・弟子たちは前座の間は満足に口をきいてもらえない。

まずは、「掃除、洗濯。炊事」・・・」お前は、噺家になるために入ったが
何でこんなことをしなくちゃいけないんだろうと思っているかも
しれないけれど、これも修行だよ。」よく見てるなと弟子のこと
その一言で、何もかもうれしくなる。

「名前」・・というものに対する、各噺家の思い入れがすごい。
だからこそ、師匠の名跡を誰が継ぐで、あれだけもめるのか。

「稽古」・・・案外大雑把に出来ない志ん朝さん、教えるのは面倒くさい。
弟子は、それでもつけて貰おうと、悪戦苦闘・・すざましい。

「志ん朝のこだわり」・・・・「真打」、「スジ」、「上方」
「芝居」、「着物、扇子、手ぬぐい」など、修行の厳しさが
ヒシヒシと伝わる。

私の、落語暦の空白時期が長かっただけに、
志ん朝師匠の生の落語を聴き逃したこと、
同じ時代に生きながら、不覚としか言いようがない。

この書、外からは解らぬ落語家の師匠と弟子の世界を
少しでも、垣間見ることができる。








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豪華な舞台。豪華な演者~第三回・大美落語会

2008-10-02 22:28:45 | 落語
さすが、旧鴻池邸、豪華な舞台。

250名。前売り完売の割には、あちらこちら空席で開演。
平日の6:30、勤め人には辛い。


一、桂二乗・・・・・・・・・・・「道具屋」

京都の二条で、四畳半の部屋に住んでいる、二乗ですと自己紹介。
京都で活躍の、米二さんの弟子。

しっかりした、はなしぶり、無理に笑いを取りにいくでもなく、
話自体を素直に聞かせてくれる、正攻法。

各所の、小笑いの箇所、これを中笑いにするか、
噺全般を、大笑いにするかは、なかなか腕がいりそう、
でも、道具屋という噺、難しいですな。


二、桂文昇・・・・・・・・・・・「餅屋問答」

岸和田出身。味のある噺家さん。
個性がある訳では無いが、終ってみると、味がある。

噺、全編で、ひとつの作品。

同門の文太師匠のような、フランス映画を見終ったような、
何かしら漂う、余韻がある。

癒しの、噺家、文昇さん。
文枝師匠のはんなり、「天神山」とか「高尾」など聴いてみたい。


三、笑福亭竹林・・・・・・・「井戸の茶碗」

勉強不足で、はずかしや。
「はてなの茶碗」の変形版程度で考えていたら、
江戸落語では、トリネタの重要演目。

二度目の、井戸の茶碗を渡すとき、
娘さんを差し出すのではないかと予感はあったが、
最後には、めでたくのハッピィエンド。

講談話のよう。「武士はくわねど、高楊枝。」
誇りをもっていましたな。

今の政治家、金と己のことばかり。
ここに登場する、浪人と侍のような
気概を持った人物はいないのか。

選挙は、まだでっか。我が選挙区からは、
相応しい人は出るのか・・・・。

上方では、めずらしい噺・・・良かったです。


四、菊地まどか・・・・・・・「嫁ぐ日」

久しぶりのまどかちゃん。
今日も、得意の、「嫁ぐ日で、稼ぐ日々なり まどかちゃん」

曲師の虹さん、今日はチョット、ロックぽかったけど、
前とは違うのか、私の思い過ごしか。

何度聞いても、ほろりとする、名作、自信作。

まどかちゃん。
今日は、前列で見たので、可愛いえくぼがよく見えましたで。


五、桂雀三郎・・・・・・・・・「三十石夢の通い路」

雀三郎さんの三十石も、何度聞いてもよろしいな。

前回は、大阪までのゆったりさを感じたが、
今日は、大爆笑編に変身。

お女中を、膝に乗せて、大阪まで帰り、
その後の、あれやこれやの心づもりのおもしろさ。

女性が多く、250名の笑いがユキダルマ式に増えていく、
この爆笑は、枝雀師匠の弟子であることの証か。

250名もの人を、笑いに巻きこめる、
トリの役割を果たした、雀三郎師匠でした。


第三回・大美落語会
2008年10月2日(木)午後6:30開演
大阪美術倶楽部・2階光悦の間

一、桂二乗・・・・・・・・・・・「道具屋」
二、桂文昇・・・・・・・・・・・「餅屋問答」
三、笑福亭竹林・・・・・・・「井戸の茶碗」
中入り
四、菊地まどか・・・・・・・「嫁ぐ日」
五、桂雀三郎・・・・・・・・・「三十石夢の通い路」
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