ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

という、はなし~吉田篤弘

2017-03-31 04:04:04 | 本の少し
という、はなし (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房

☆☆☆☆

あの「クラフト・エヴィング商會」の作者、吉田篤弘さんの本。

間に挿絵が挟まれ、それをフジモトマサルさんが・・・。

筑摩書房のPR誌「ちくま」の表紙に、二年間にわたって、「読書の情景」を
テーマに、連載されたものですが、

あとがきのあとがきで、明らかにされたのは、まずフジモトさんが先に書き、
あとから吉田さんが文をつける、挿絵ならぬ「挿文」の形を・・・・とっていたこと。

そして、この本の題になっている、「という、はなし」は、
吉田さんのお父さんの口ぐせだったとか。
若いころ「落語家になりたかった」という方だったので、
酒がはいって興が乗ると、自らの体験やどこからか仕入れきた面白おかしい
話を、漸う瑫々と話し、最後にオチがつき、笑いをとられたそうです。

まさに、この本もそんな「という、はなし」でおまして、

“ゆったり”“のんびり”“まったり”“きがねなく”
“誰にも邪魔されない”“にんまり”“ぼんやり”
“ひっそり”“こっそり”・・・って、これって、読書の愉しみでは。

ああ、このまえ素敵な額を買ったので、そこへ入れるのに、
フジモトマサルさんの絵、ポストカードで欲しくなりましたな。


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猿会でござる・其の四~鶴二、紫、治門、呂好

2017-03-30 22:19:17 | 笑福亭鶴二

一、桂治門・・・・・・・・・・・・・「煮売り屋」

はっきりとした口調で、笑いどころの少ない噺ながら
ぐいぐいと力づくで押し込んでいく治門さん。

どこか、気が抜けるところがあれば、客としても楽なんですが・・・・
ヤンキースの田中投手はストレート主体から
ツーシームを覚えてから、投球術に幅が出来たとか・・・・。

落語にとっての、ツーシームにあたるのは何なんでしょう・・・。


二、笑福亭呂好・・・・・・・・・「八五郎坊主」

良かったですな、呂好さんの「八五郎坊主」。

手紙の糊替わりに、ごはんつぶを取って来いといわれて
御ひつのご飯をつまみぐいするところ、
仕草だけで大いに愉しませてもらいましたで。

オチは、聴きなれた枝雀さんのとは、違っていましたな。

どんな噺も、聴かせることのできる、呂好さん。
次の、この猿会でござる・では、稽古屋とか。
楽しみでおます。

三、露の紫・・・・・・・・・・・・・「眼鏡屋盗人」

出てくるなり、血液型の性格判断、相性判断。
ちなみに、紫さんは、Å型で、AB型とB型とは相性がとても良いと・・・。
師匠の都さんは、何型か、興味ありますな・・・。

師匠の都さんからのネタなら、大師匠の五郎兵衛からの直系の「眼鏡屋盗人」。

紫さん、どんどん、都さんに似てきますな。
特に、投げやりな台詞のとき、そっくりといつも思います。

高座では、女性を感じさせない、紫さんの落語、好きでおます。

次回、この会では「遊山船」とか、楽しみですな。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「佐々木裁き」

エレベーターでB1へ降りていくと、目の前に鶴二さんの背中が
声を掛けようと思っていると、ぶつくさと喋っているようで、
ネタをくっている様子・・・ご挨拶も遠慮して会場へ。

さて、ネタくりをする噺とは・・・期待していると、
「大阪は奉行所が、東と西、江戸は、北と南」、ああ「佐々木裁き」や。

四郎吉のなんと、知恵はまわるが、こましゃくれているわけではなく
純粋でかわいいこと。

鶴二さんの噺にでてくる子供、「馬の田楽」「佐々木裁き」、どれも好きですな。
あの大人顔負けがでてくる「真田小僧」「初天神」「桃太郎」、
丁稚が主人公の「平林」「月並丁稚」聴きなれた噺ばかりだが、
鶴二さんにかかれば、更に爆笑ネタに。


猿会でござる・其の四~鶴二、紫、治門、呂好
2017年3月30日(木)午後7:00開演
本町

一、桂治門・・・・・・・・・・・・・「煮売り屋」
二、笑福亭呂好・・・・・・・・・「八五郎坊主」
仲入り
三、露の紫・・・・・・・・・・・・・「眼鏡屋盗人」
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「佐々木裁き」



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家康、江戸を建てる~門井慶喜

2017-03-28 05:05:05 | 本の少し
家康、江戸を建てる
クリエーター情報なし
祥伝社

☆☆☆

このまえの「咲くやこのはな賞」を授賞式され、授賞式に出ておられた
門井慶喜さんの本、早速、読みました。

家康が江戸に城を構えたのは、秀吉にとって替って天下を治めてからではなく、
秀吉が存命中から、駿河、遠江、三河、甲斐、信濃の所領を取り上げられ、
替りに頂いたのが、北条家の旧領、相模、武蔵、上野、下野、下総、安房、常陸、の
関東八カ国。

その荒れた土地を、巨大なる都市にインフラ整備にて変貌させる家康。

①まずは、金貨を鋳造、全国に通用する貨幣をつくりあげる。

②利根川の流を変えるという、治水工事。

③泥質地だった江戸の地に、良質の地下水、飲み水を供給する。

④不落の城を築く。

新しい地に、新しいがこそ、零からの発想で築いた江戸の町。

まさに、題のごとく「家康、江戸を建てる」の物語でおます。


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「角座月夜はなしの会~大爆笑!ラジ関寄席」

2017-03-27 22:18:53 | ラジ関寄席


一、桂小梅・・・・・・・・・・「鉄道勇助」

今回から、開演時間が30分早くなって、6時30分開演。
仕事を終えて駆けつけたが、既に小梅さんの落語始まっていて、
1階の幕の外で終わるまで待機、聞こえてくる小梅さんの声と笑い声。

声が凍る、ああ、「鉄砲勇助」と思っていると、所々聞こえてくるのは
ちょいと違うか、下関に門司、計った(博多)ように、と、これが「鉄道勇助」か。

聞こえてきたのは、時間的にも、集中的にも、十分の一程度、
改めて、梅團治親子の「鉄道勇助」、
どこかでじっくり聞かなければでおます。

二。笑福亭松五・・・・・・「田楽喰い」

若年寄の、松五さんの落語。

一緒に行った連れはお気に召さぬようだが、
私は、何ともこの昔風の語りが、案外癖になり、気になる存在。

でも、東京での小屋で、真打がでてきて、前座ネタを、
客席の反応お構いなしに、淡々とマイペースで語って・・・・
澄ました顔で、降りていく、松五さん、いつもそんな風に見えるんですが・・・・。

自己主張、マイペース、お構いなし、そして頑固さ・・・
ああ、これが、松五さんの芸風なんですかな。


三、笑福亭鶴二・・・・・・「替り目」

よろしいな、鶴二さんの「替り目」。

余裕を持って、客の反応を見ながら、自由自在に噺を操る。
でも、手を抜いているわけではなく、一つ一つ、着実にこなしていく。

上手さと真面目さに、余裕が生まれて、円熟味に。
それが、お客様にも伝わって、肩が懲りずに、自然な笑いに。

今年の、鶴二さんは、ひと味もふた味も違いまっせ。


四、笑福亭恭瓶・・・・・・「天災」

勢いの悪さが必要な噺。
自分勝手で、やんちゃ、柄が悪くて、周りからは疎がられているのに、
気がつかずに、自分自身はよいことしているようで・・・実は。

この噺の主人公、噺もそうだが、いつも「強情」と重なってくる。

でも、こんな噺、私自身の偏見かも知れませんが、
恭瓶さんから、一番遠い噺のように聞こえるのですが・・・・。


五、桂春之輔・・・・・・・・「死ぬなら今」

師匠の春團治、松鶴、とかとの内弟子時代の想い出をマクラでたっぷり。

噺は、得意の「死ぬなら今」。

独特の春之輔さんの世界。

来春、四代目春團治襲名が決まった春之輔さん、
「襲名するなら、今」でおますな。

「角座月夜はなしの会~大爆笑!ラジ関寄席」
2017年3月27日(月)午後6:30開演
DAIHATSU MOVE 道頓堀角座

一、桂小梅・・・・・・・・・・「鉄道勇助」
二、笑福亭松五・・・・・・「田楽喰い」
三、笑福亭鶴二・・・・・・「替り目」
仲入り
四、笑福亭恭瓶・・・・・・「天災」
五、桂春之輔・・・・・・・・「死ぬなら今」


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生きるコント~大宮エリー

2017-03-25 21:01:41 | 本の少し
生きるコント (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆☆

展示会に来られたお客様のお嬢様との商談後の雑談で、
お互い本が好きで、その中でもエッセイが、そして穂村弘さんが好きと、
好きな作家さんが一緒なんて、ほん身近に感じられ、嬉しくなってしまいます。

「だったら、是非読んで欲しいのが」と、お勧めが、“大宮エリー”さん。

テレビ、映画、と多岐に渡って活躍の映画監督・作家・演出家。CMプランナー。
何でもできる才女でありながら、どこか抜けていてドジで笑える。

その、ドジの色々を語ったのがこのエッセイ。

まるで、落語のマクラ、のよう。

一見、恥ずかしい話だが、恥ずかしいという本質はエリーさんにはなし。
本人曰く「だってウケるの知ってるから。自慢。面白いというのが、
関西人である私の唯一のアイデンティティなんですよ」と。

こんなことあったんやで・・・・・・、
そのおばさんなんと云うたと思う・・・・。
ほんまやで・・・・、嘘ちがうで・・・・・、知らんけど・・・・。

まさに全編、大阪人のノリでおます。

「生きるヒント」ではなく、「生きるコント」、洒落てますな。


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考えるマナー~中央公論新社編

2017-03-21 05:05:05 | 本の少し
考えるマナー (中公文庫)
クリエーター情報なし
中央公論新社

☆☆☆

世の中には、マナーがある。

大人として、マナー違反は恥ずかしいし、
と言って自分の思いがマナーどおりという保証もない。

悩ましい、マナー・・・ついて12名の著者がマナーについて考える。

まずはマナーとして、12名の方紹介致します。

穂村弘、劇団ひとり、佐藤優、津村記久子、
鷲田清一、井上荒野、町田康、三浦しおん
平松洋子、楊逸、高橋秀美、赤瀬川原平。

マナーとして、誰が好きだとかは言いませんが。
本を読んだことがある方が、4名。

マナーとして、題目だけをちょっと紹介しますと、
下戸のマナー、酔っ払いのマナー、五本指ソックスのマナー、
悪口のマナー、日記のマナー、年齢のマナー、夫婦喧嘩のマナー、
名前のマナー、沈黙のマナー、物忘れのマナー、アホのマナー、
オヤジギャグのマナー、立ち読みのマナー、相席のマナー、
大皿のマナー、お辞儀のマナー、降りますのマナー、
散歩のマナー、昼寝のマナー、国旗のマナー、裏切のマナー、
見ぬふりのマナー、とっさの一言のマナー、・・・・・

これで、五分の一、ぐらいですが、控え目なのもマナー。

この本、おもしろいよと、いうのも、マナー。

判断するのはご自身、まずは本屋で手にとって二、三ページ、
ペラペラとお読みになるも良いのでは・・・これも、マナー。

ああ考えると、シンドクなってきますな・・・・マナー。


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旅だから出逢えた言葉~伊集院静

2017-03-16 06:05:04 | 本の少し
旅だから出逢えた言葉 (小学館文庫)
クリエーター情報なし
小学館

☆☆☆

良いな、伊集院さん、絵画を求めてと、ゴルフコースを求めて海外へ。
趣味が、仕事になってるなんて羨ましい。

「旅は私の日常となった。」・・・・・・なんて、お洒落な言葉。

旅先で出会った人の言葉、絵画や本を通して知りえた画家や作家の言葉。

など、気に留めた33の言葉について、述べられている。

一つだけ、手帳に写した言葉は、
「すぐに役に立つものは すぐに役に立たなくなる」・・・小泉信三

このことばも、そうなるのか・・・。

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バイオリニストは弾いていない~鶴我裕子

2017-03-14 06:06:06 | 本の少し
バイオリニストは弾いてない
クリエーター情報なし
河出書房新社


N響を定年退職されてから十年経った“鶴我裕子”さん。

「定年後は、もう自分を緊張から解放したい」と心に決めていたことを実践。

クラシックは、月一の新国オペラ。
歌舞伎も、ポピュラー歌手のコンサートへも。

週一は、プールへ、それも温泉に浸かってその後、歩くだけ。

そして、たまにクラブツーリズムの「おひとりさま」旅行へ。

間もなく、70才という“鶴我裕子”さんが、
気ままに、現役時代をふり返りながら、エッセイ。

「オーケストラの、あ、い、う、え、お、」では、
あいうえお順に、一言一言、それに因んだエッセイを。

「東台寮フォーエバ―」、と題して、東京芸大時代の寮生活の思い出もあり。

「わが心の伴侶」では、好きなレコード、CDを紹介。

盛り沢山に進んでいく・・・・・。

そして最後の章では、「おつるとN狂仲間の「お久しぶり」」と、
N響の第一バイオリン卒業生の“金田幸男”さんと、
N響第二バイオリン現役の“木全利行”さんとのトークも・・・あり。

全編に渡ってでてきた、指揮者、演奏家、
懐かしい名前ばかりですが、実際共演されてたとは、

スベトラーノフ、スヴェンセン、パールマン、藤川真弓、コンドラシン
ライトナー、サヴァリッシュ、グルベローヴァ、ルービンシュタイン、
オイストラフ、リヒテル、チェルカフスキー、ヤルヴィ、ヂュトワ、
マタチッチ、シュタイン、パッパーノ、プロムシュテット、

オケマン、からみた、ウラ話、満載の本でおます。


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第11回・わもん寄席

2017-03-12 21:50:44 | 笑福亭鶴二

第11回・わもん寄席


このあと、膝送りをして高座の目の前までお客様が・・・。


ぎっしりのお客様、最高の入りとか。



打上げの皆さん。


さん生さんの還暦祝いと、鶴二さんの誕生祝い(3月30日)で・・・・。


お祝いのケーキ。


帽子が良くお似合いのさん生さん。


大阪でしか食べれないと、さん生さんのお好きな紅ショウがの天ぷら。
特別メニューで作って頂きました・・・・。



一、桂治門・・・・「運廻し」

出てくるなり、高座のすぐ前にお客様、ビックリ。
頭を下げれば、お客様に当たる、そんな距離。

今日の出番はと、最後にゲストに、鶴瓶師匠が・・・。どっと沸く歓声、
知らずに来られたお客様にとっては、ほんとサプライズ。

噺は、「運廻し」、味噌がついて縁起が悪いので、運廻しに代えようと
ゲン担ぎで、ウンのつく言葉で、田楽の取りあいを。

「新幹線、全線、安全点検、苦心惨憺全然できず、頻繁に電線寸断感電死」
17本、如何ですか・・・・・・。


二、笑福亭鶴二・・「宿替え」

今、治門さんに稽古をつけているらしい「宿替え」。
いつ聴いても鶴二さんの「宿替え」、ご陽気で、よろしいな。

鶴二さんのは、荷物をまとめるところではなく、
引っ越しした新居で、煙草をゆったり吸っているところから始まる。

でも、そそっかしいのは同じ、ぶつくさ言うなと言いながら壁に八寸の釘を・・・。
ご近所へいった先で、嫁さんとの馴れ初めを・・・・。

まあ、この男、すぐに長屋の人気者になるのは、間違いなしですな。

三、柳家さん生・・「亀田鵬斎」

本日の秀逸。

講談ネタの様な噺。
おでんやさんの平次さん、孫を助けたお礼に、屋台の障子に書を書いてもらう
「おでん、燗酒・・平治」と揮毫し、落款を入れる、すると高値で売れる。

また、書きなおして頂くと、更に高値で・・・・。

強情なおでん屋と鵬斎、その強情さが心地よい。

聞けば、さん生さんが20年前に創った噺とか。
粋さも、時代背景もしっかりしてて、第一洒落ている、よく出来てますな・・・。

最後のオチも決まりで、是非もう一度聞いてみたい噺ですな。


四、笑福亭鶴瓶・・「妾馬」

“めかうま”、またの名を「八五郎出世」。
実際聴いたのは、先程の、さん生さんで。

テレビで観たので覚えているのは、志の輔さんの。

鶴瓶さんは、まだネタおろししたばかりで、所々言い間違いもあるが、
噺のおもしろさは、十分伝わってくる。

最後の、殿様へのお願いのシーンは、ほろり・・・。
あの、科白を言いたいが為の噺か。

でも、忙しい中にも、次々にネタおろし、鶴瓶さん、凄い。


第11回・わもん寄席
2017年3月12日(日)午後5:00開演
若江岩田・和門なかむら

一、桂治門・・・・「運廻し」
二、笑福亭鶴二・・「宿替え」
三、柳家さん生・・「亀田鵬斎」
四、笑福亭鶴瓶・・「妾馬」
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僕らの落語~噺家×噺家・対談集

2017-03-09 05:06:07 | 本の少し
僕らの落語: 本音を語る! 噺家×噺家の対談集 (淡交新書)
クリエーター情報なし
淡交社

☆☆☆

現役の落語家さん同士が対談、進行役は広瀬和生さん。

まずは、

桂米團治 × 柳家花緑

五代目柳家小さんを祖父にもつ花緑さん、三代目桂米朝を父にもつ米團治さん。

どちらも、人間国宝で身内であり、師匠として教えを乞う。

歌舞伎や能の世界と違って、伝統芸能で唯一、世襲じゃない落語。
それ故に、中途半端にそこに生まれたという者にとっては、非常に悩む。

大阪でも、親子というのは、
(米朝)・米團治、(枝雀)・りょうば、(春蝶)・春蝶、梅團治・小梅、
文福・鹿えもん、小染・染八、松之助・のんき、(染語楼)・市楼
八方・八光、福団治・福若、(五郎兵衛)・ききょう・・・あたりが浮かびますが、

師匠でもあり、父親でもあり、それを超えるとなれば・・・・一苦労。
周りの目も、期待もありすぎて重荷に、そして周り回って、
今、弟子を育てる難しさに、遭遇。

でも、花緑さんの話を聞いていると、頭でっかち、もう少し裸でぶつかっても、
間違っていようと、理不尽であろうと、師匠のいうことが全てなんだから、
・・・・カッコつけられると、弟子たちも大変なのでは・・・・。


春風亭一之輔 × 桃月庵白酒

東京の若手、売れっ子の二人。

どちらも、聞いたことがあるが、斬新。

御両人とも、高座で客席を見ながら、「客の期待」と「自分の理想」を
考えながら、ネタを決めるのが、しこたま楽しいと・・・・。

一之輔さんは、50才までに200位の噺を覚えておいて、
50才あたりから、ちょっと絞にかけようと・・・。

一番乗っているときは、登場人物が勝手に喋っていると・・・・、
すると、ご本人、やっていてすごく楽しくなる。

お二人とも、トリで軽いネタでバラす、それでウケて幕が閉まる
って快感、憧れますと・・・。

伝統の中に現代を大胆に注入するお二人、落語好きには堪りませんな。


三遊亭兼好 × 春風亭百栄

お二人とも遅まきの入門、兼好さん28才、百栄さん32才。

「落語好き」と「落語家になる」のとは、決定的に違う。
落語家になっているのに、落語あんまり好きじゃない人もいるし、
落語をよく知らないで入門する人も・・・・・・。

でも、御両人他での仕事の経験があるだけに、落語の修行は大変ではない、と。
やっぱり普通の仕事の方が大変ですと・・・・。

師匠の好楽さんに「この商売、五十になって食えなくなる商売だから」って
三十代、四十代あたりは、色んな仕事に呼ばれたりして食い繋ぎできるが、
五十になると前座で呼ぶわけにもいかず「急に仕事がなくなる、怖い商売だよ」と。

今の、上方落語でも、四十前までの落語家さん忙しくされていますが、
本当の勝負は、五十過ぎの仕事のあり方、そう考えると一にも二にも、
若いうちの、落語への思い入れと、ひたすら稽古ですな。


三遊亭粋歌 × 柳亭こみち

女流、いや、その言葉は嫌で、女性と改めてもらってますと・・・。

講談の世界では女性講談師の数が男性を上回って久しいが、
落語界では女性は、今なお小数派。

「落語は女性には向いていない」いないと決めつけるのはなく、
粋歌さんは、結局は「個人差」の問題で、不自然でない技量を
身につければ良いだけと・・・・。

この頃、上方でも女性落語家さんを違和感なく
落語そのものを聞いていることも多く、女性がウリではなく
個人そのものが、ウリになろうとしてますな。

落語家さん同士の本音が炸裂、落語の奥深さが垣間見られる。
そんな、芸談満載の本でおます。


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はじめての短歌~穂村弘

2017-03-07 06:05:04 | 本の少し
はじめての短歌 (河出文庫 ほ 6-3)
クリエーター情報なし
河出書房新社

☆☆☆☆

大好きな穂村弘さんの本。
それも、エッセイではなく、短歌の本で、

ある人の短歌をあげて、それを添削するのではなく、反対、
良い短歌を、一般ならこうする、普通ならこの様にと改悪例を示し、
発想のヒント、を教えてくれる。

一言でいうと、解り過ぎるな。説明しすぎるな。

ビジネス文ではないんだから、一瞬にして理解できるよりも、
じんわりと、心の奥に突き刺さる、その隙間、余地、余韻が
味わい深いものなんだと・・・。

大事なことをわざと書かない、書かない方が生々しい。
この変化球こそ、短歌の、真髄・・・・とか。

その他、沢山、いい短歌の正体、教えてくれますよ。


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ときどき起きてうたた寝し~阿川佐和子

2017-03-04 05:06:07 | 本の少し
ときどき起きてうたた寝し (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆☆

阿川さんの失敗談の山々。

人とのコミュニケーションをとるのに、
ご自分をさらけ出すというのがあります。

それも、失敗談となると、相手の気持ちは奥底ですが優越感で満たされ、
一挙にかわいいやつと、距離は縮まる。

これって。佐和子さんの思う壺。

そのツボに嵌っての快感のままに読み進む本でございます。

この本が、単行本で出てから、27年が・・・・・・。
最近の佐和子さんの本を読むと、そのテクニックには
更に磨きがかかっていますな・・・・。

若き日の、佐和子さんのエッセイでおます。

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本の時間を届けます~篠賀典子・芹澤健介・北條一浩

2017-03-02 04:06:08 | 本の少し
本の時間を届けます
クリエーター情報なし
洋泉社

☆☆☆☆

本が好き、何か本にかかわっていたい。

そんな10人の方のそれぞれの場所を紹介。

本屋であり、古書店、雑貨店、カフェ、併用、私設図書館。

羨ましい限りに自由に、本と向き合って暮らしていられる。

実は、主役はすべて女性、旦那さんを筆頭に家族の応援はあるんですが、
自由に思い優先で、ことを運んでおられる・・・・男は、収支や存続がすぐに
頭をよぎり、何かスッキリしない場合が多いのですが、

本を読む時間を大切に、それ以外でもそれぞれ大事にされるものがあり、
そして無理をしない、でも心のままに生きる暮らし方をしながら、
自然に仲間をよびよせる。

人より場所、コミュニケーションの真ん中に、たまたま、本がある
そんな生活・・素敵です。


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