ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

鶴二さんネタおろし「紙屑屋」~須磨寺落語会

2008-09-28 07:58:32 | 梅団治・須磨寺落語会
本日も、鶴二さんネタおろし第二弾。
「天下一浮かれの屑より」・・「紙くず屋」
唄も踊りも入る、ハメモノたっぷりのネタ。
ネタおろしと聞くが、昨日の出来上がりからすれば、
今日も、期待に応えてくれそう・・・。

今から、須磨に向かって、嫁さんとレッツラゴー。

ヌヌ、250名の大入満員。
料金が今回より、300円アップの1,500円。
料金アップも何のその。充実の落語会。
みんな、よう知ってますな。


一、笑福亭たま・・・・・・・・・・・「看板のピン」

いつものショート、落語。
「銃撃戦」、「清涼飲料水」、「バチカン」など、
私は、「血をサラサラにする、清涼飲料水」が好き。

噺は、バクチのチョボイチの説明から「看板の一」ヘ。

バクチ打ちのおっさん、強烈なる個性で演出。

「すると、「2から6」まで出たら、俺のもんやな。」
「でも、中が「1」やったらおまえ等のもんや」と・・・。

でも、中が、「1」やったらを言うてしまうと、
「1」が出た時の、以外性、オチの衝撃が薄れる。
如何なものか。

嫁さんは、ファンですが・・・・・。


二、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・「切符」


新作と言えども、各地で演じられてる十八番。
ようやく、須磨寺落語会、初登場。

土台は、住吉駕籠での、酔っ払いの絡みの部分からのパクリ。
しかし、圧巻は、駅員が、駅名を尋ねられ、
新大阪から東京まで、全ての駅を諳んじる・・・素晴らしい。
50過ぎてからの、暗記力。・・・プロですな。

でも、凄いのは、左、前の男性、ポケット時刻表を持って確認。
梅團冶フアンは必携帯か。多少まちごても、よろしいやん。
と思う私ですが。ひょっとすると、落語ファンではなく、
鉄道マニアか。・・・・幅広い客層。

昨日の珍念さんではないが、覚えるという作業。
落語の基本中の基本ですな。


三、林家染二・・・・・・・・・・・・・「地獄八景亡者戯」

凄い、豪華な顔ぶれ。上寿司のような豪華なネタ。

トリの鶴二さん意識してか、
第二回繁昌亭受賞者の意地か、なかなかの熱演。

染二風の地獄八景。淡々とすすむ。
冥土筋から、各演芸小屋の辺りも、もっともっと
笑いを期待してしまう。

閻魔大王の顔、似おうてましたで

独演会以外で、この様な大ネタが聴けるとは。
須磨寺落語会、充実ですな。


四、笑福亭恭瓶・・・・・・・・・・・「宮戸川」

江戸落語のネタであろう、お花ちゃんと半七の恋物語。
しかし、演目の「宮戸川」はどこからと帰って調べると、
前半は「お花半七」、後半の部分で「宮戸川」が出てくるが。

恭瓶さん、江戸落語のような、上方落語のような、
人情噺のような、芝居噺のような、
笑いの少ないような、名人芸のような・・・・・

まぁ、通常の上方落語とは、一味も、二味も、違う落語でした。


五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・「紙屑屋」

三味線・・・・花登益子


良かったですな。
これほど、落語を聴いて、いや観て、感動したのは初めて。

華麗に舞台で舞う、鶴二さんを観て、
胸に熱いものが・・・・。なんだ、この感情は・・・。

芸に対する、真摯な姿勢がヒシヒシと伝わる。
今日が、ネタおろしとは、思えぬ完成度。・・凄い。
いかに稽古を重ねてこられたことか。

この「紙屑屋」を演じる為にダイエットをされたとか。
細身になって、身も軽く、華麗にそして、若々しい。

大本番の独演会に向かって、
体調だけは、留意して頂きたいですな。

それと、花登益子さんの、「吉兆廻し」の唄、「娘道成寺」のまり唄など
ええお声で、良かったですな。

これほど、三味線方の御声を聴けるネタ、他には無いのではないか。

鶴二さんの応援、頼みまっせ。


次回は、2009年1月18日(日)と、
来年のこと言うと鬼が笑うと言いますが、
早くも、来年の笑いのスケジュールが入ってきましたでぇ。



第122回・須磨寺落語会
2008年9月28日(日)午後2:00~
須磨寺青葉殿にて

一、笑福亭たま・・・・・・・・・・・「看板のピン」
二、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・「切符」
三、林家染二・・・・・・・・・・・・・「地獄八景亡者戯」
中入
四、笑福亭恭瓶・・・・・・・・・・・「宮戸川」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・「紙屑屋」

三味線・・・・花登益子
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鶴二さん「禁酒関所」ネタおろし~地盤珍華の会

2008-09-27 23:08:22 | 笑福亭鶴二
今日は、東京の兄貴が大阪へ来たので、
鶴二さんが出る、地盤珍華の落語会。
誘って、一緒に、高津の富亭ヘ。

鶴二さん、今回「禁酒関所」がネタおろしと、
プロのネタおろしとは、どんな仕上り具合なのか、
興味深々でしたが。


最初に、珍念さんと、文華さんが登場。
まず、巨人阪神戦、天王山にお越しいただき有難う御座います。
エライ日に会があたったと心配していましたが、
40名もの、大入りです。
文華さんは阪神。珍念さんは巨人。そして三幸さんも巨人。
愛媛出身で、TVは巨人戦しか写らなかった。

三幸さんは、三枝師匠の12番目の弟子。
3×4=12で縁起が良いと思っていたが、
すぐ上に、二人辞めた先輩がいましたと。

その後、ゲストの鶴二さん、兄さんと呼ばれているが、
珍念さんは同じ昭和61年入門。
文華さんは二年下の、ほぼ同期。

血液型は、鶴二さん、文華さん、共に、AB型。
そして福笑師匠もと、結構変な人が多い。
「天才と・・・・・・は、紙一重」と言うが、さてお二人は。

今日は、三人ともネタおろし。
是非、暖かい目でご声援を。


一、桂三幸・・・・・・・・・・・・「四人ぐせ」

愛媛大学の落研で、既にTVの番組にも出ており、
ある人の紹介で、三枝師匠に出合う。
大阪の楽屋を尋ねると、「食べられへんけど来るか」と
思わず、「はい」と言ってしまって入門。
大学院には、4番目で入れたのに、落語家には12番目として。

しぐさ噺の割には、しぐさのパワーがもう一つ。
各しぐさが、癖で自然と出なければならないのが、
考えながらの動きに見える。

先週の都んぼさんの、目の擦りが絶品だったので、
比較してしまうが、でも今後も古典への挑戦期待しまっせ。


二、桂文華・・・・・・・・・・・・「へっつい幽霊」

おもろいすな。
ネタおろし、手探りしながら、噺を進めるが、
ツボはおさえて、笑いは充分。

まずは、へっついを引き取らしに、夜分道具屋を、
ドンドンと表の戸を叩いて入るシーン。

「取って、取って」の連呼。

「へっつい担いでふらつく、作ぼんの醜態」

「熊はんの酒の勢いに戸惑う幽霊の表情」

幽霊出る際、三幸さんに頼んだ鳴物合わず、やり直し。
文華さんのネタおろしと言うより、
下座の三幸さんの練習か

サゲは、幽霊が丁で勝ち、
熊「賽は一つは、1,3、5.もう一つは、2、4、6、しか出ない」
熊「丁が出るはずが無い、何か細工したやろ」
幽霊「はぁ、ちょっと」
熊「何で、そんなことしたんや」
幽霊「へい、つい」
と、文華バージョンのサゲ。

本来は、幽霊が負けて「もういっぺんやりたい」と言う。
熊「おまえに金が無いのが解っていてでけへんな」
幽霊「それやったら、心配いりまへん。」
「私も幽霊、決して、足は出しません」

負ける方も違うし、サラリとしたサゲで。
元々、このはなしは山場が豊富だけに、
サゲは、後付けのようなもの。文華バージョン・・。
優劣つけ難いほどの、スッキリ感、よろいいな。


三、桂珍念・・・・・・・・・・・・「金明竹」

珍念さん、ひどい・・・・。
ネタおろしではなく、ネタ稽古状態。

最後の客、用件を立て弁の連続のところ。
二度繰り返して、女将さんが旦那にトンチンカンに伝える。
二つ目の稽古ネタとして、喋りの達者ぶり披露する箇所。
この噺の見せ場でおます。

そこで、この立て弁で、珍念さん、ツマル、ツマル
最初に、珍念さん、詰まった時、客席から、台詞の助け舟。
(あのお客さん、すごい、台詞、完璧。)しかしながら、珍念さん、
四分三は、床に置いた、ネタ帳を見ながらの、情けない状態。

ああ、こんなネタおろし、二度と付合いたく無いでっせ。
「金返せ状態」・・・地盤沈華に改名か。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・「禁酒関所」

ネタおろし、朝も演じて来たので、正式には二回目。
でも、安定度、抜群。で、お口直し。

お役人が、酔っていく様は、最高。
酒は、笑福亭のオハコ。
鶴二さんにとって、この「禁酒関所」が登竜門か。

只、三人の使い者の差が、左程無いのが気になったが。
最初の水カステーラ、次の油、そして最後の小便を運ぶ者
年令と、生意気加減が演じられたら、最高。

でも、さすがプロ。
ネタおろしと言えども、この完成度。

「鶴二さんは、職人(プロ)、ええ仕事してまっせ」


地盤珍華の会
2008年9月27日(土)PM6:30~
高津の富亭

一、桂三幸・・・・・・・・・・・・「四人ぐせ」
二、桂文華・・・・・・・・・・・・「へっつい幽霊」
三、桂珍念・・・・・・・・・・・・「金明竹」
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・「禁酒関所」
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初めての「無学」~帝塚山DEらくごパラダイス

2008-09-23 21:29:57 | 落語
今日、初めて、鶴瓶さんの本拠地、「無学」ヘ行ってきました。

三国ヶ丘と天下茶屋で乗り換えて、南海「粉浜」ヘ。
駅で、M子さんに会ったので、道案内をしてもらいましたが、
近い、近い。・・・松枝さんのため息坂でのイメージとはずいぶん違う
下町というより、やはり帝塚山という住宅街の一角。

入ると、順々に前から、坐っていき、最終70名の大入満員。
一番前で、こない近くで落語を聴くのは、初体験。
まぁ、目線が上を通過するので、良かったですが。
(たまに、目線が合うと、気恥ずかしく思うのは私だけか)


一、笑福亭銀瓶・・・・・・・「ちはやふる」

声が良い。少し高めのトーンで、「えぇー」という響きに、
昔の春蝶さんのはなしぶりに重なる。

マクラは、銀瓶さんの家で、DS頭の体操、漢字検定があり、
このまえやると、「しゃべる」というのが出てきて書けず、
それを見ていた息子さんが、
「しゃべる仕事していて、解らんの、アカンのとちがう」
「やると、漢字は別や」と言うたが、
「これ、マクラのネタに使えるで」と息子に言われたと
ええセンスしてますな。(ちなみに漢字では「喋る」です。)

噺は、竜田川が相撲取りをやめて、故郷ヘ帰る・・・
すぐさま、モンゴルヘと・・随所に独自の演出が入る。

話術があるので、噺のおもしろさが、ストレートに伝わる、
でも、銀瓶味は何なのか、あと数席聴かなければ・・・と。


二、桂都んぼ・・・・・・・・・「崇徳院」

都んぼさん、パワー全開。
この噺は、ざこば師匠につけてもらったとか。

街中を、探す時、「グルグルグルグル、グルグルグルグル・・・・・」と
繰り返すのは、枝雀師匠みたい。

サゲも、「二人めでたく夫婦になるというお馴染みの
おめでたいお話で」と終わるのは、如何なものか。

「割れても、末に買わんとぞ、思う」という立派なサゲがあるだけに
理解出来るサゲであれば、原型品で残して欲しいですな。

でも、朝、車の中で聴いた、延陽伯・・解りにくいですな。
「飯を食うことが、恐惶謹言か・・飲んだら酔ってくだんの如し」
これは、何のこと、誰か教えてくださいな。


三、銀瓶・都んぼ・・・・・・「対談」

中入りも、ぎゅうぎゅう詰めで、外へも出れず・・・。

二人の対談。ゲストの都んぼさんへ、銀瓶さんの質問。
あの「崇徳院」は誰に、ざこば師匠にと、実は銀瓶さんも
ざこば師匠に、随所に一緒のところがあり・・・・やはり。

まずは、なぜ、落語家に成ろうと思ったのか。
「最初は、映画監督に成ろうと、京都の松竹撮影所でシナリオの
勉強をしていて、その知識を広げようと自ら、落語や芝居を
見ているうちに、脚本家の才能が無いと悟り、
京都の落語会で知った、都丸師匠の下へ。」

多くのの落語家さんがおる中でなぜ、都丸師匠を。

「実は、母子家庭で育ったので、お父さんへの憧れがあったので、
自分の描く、父親像に都丸師匠がピッタリ重なった。」
ほお、師匠は父親同然というが、まさにそのとおりですな。」

「実は、私が入る前に、一人弟子が居たらしいですが、
誰なのか、それは、秘密・・・。」

今や、筆頭弟子は、都んぼさんですが、どんな師弟関係だったのか

「通いで、毎日朝8時半に行くのですが、近くの公園で時間調整をし
8時半ピッタリに、ぴぽーん。」
「一ヶ月ほど経つと、師匠から、オモロナイ。
こない、きっちっとできるなら、公務員になれと。
何を期待されてるのか、根が真面目なのでパニックになりました」

「でも、弟弟子のさん都は、三日目で遅刻。」
「掃除も、何事もキッチリ出来ず、おかみさんに、一言「あんた、病気」と」

まあ、都んぼさんも、銀瓶さんも、優等生の弟子ですな。


四、桂都んぼ・・・・・・・・・「四人ぐせ」

仕草の大きい、都んぼさんに、ピッタリの噺。
都んぼさんらしいのを、饅頭怖い風に順に並べると、
一番が、やっぱり目をこする様、二番が手を打つ男
三番目が、鼻の下をこする、四番目が袖を揃える。

目をこする様、あれだけやると、目が傷つくと心配するぐらいの
勢いで、一番ですな。

でも、癖を出すと、10,000円は高過ぎまっせ。
仲間うちの賭けからすると、相場は3,000円ぐらい。

三人やって、9,000円の儲けでは切りが悪いのか。

やはり、ここにも、値上げの波が押し寄せていますなぁ。


五、笑福亭銀瓶・・・・・・・「立ち切れ線香」

おおネタ、じっくり45分。

若旦那が、親戚の席ヘ乗込んでの、啖呵。

それを諌める、番頭の迫力、重み。

蔵から出てからの、若旦那と番頭のお互いへの気遣い。

そして、女将の若旦那ヘのわだかまりと氷解。

どこをとっても、上手ですな。

事情が解り、小糸も許してくれての三味線の音。、
和女姉さんの地唄の「雪」・・・・二階からの音が
まるで、天国から聞こえるようで・・噺にピッタリ。

若旦那が、年相応に見える、銀瓶さんのやる、
「立ち切れ線香」・・・・良かったでっせ。


帝塚山 DE らくごパラダイス vol.16
銀瓶・都んぼ、二人会
2008年9月23日(火)午後2:00開演
無学

一、笑福亭銀瓶・・・・・・・「ちはやふる」
二、桂都んぼ・・・・・・・・・「崇徳院」
仲入り
三、銀瓶・都んぼ・・・・・・「対談」
四、桂都んぼ・・・・・・・・・「四人ぐせ」
五、笑福亭銀瓶・・・・・・・「立ち切れ線香」
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釣りもしまっせ~バス釣り

2008-09-21 15:12:18 | 釣り
2008年9月7日(日)
50cmのビックサイズ。


前回の釣りの写真を、私のパソコンに送ってもらったので
ご披露します。(残念ながら今日はボウズですが。)

前日、都んぼさんの「阿弥陀池」を聴いて、
翌日、誰が池、「都んぼが池。(蜻蛉池)」と、
しゃれと勢いで釣れたのですが・・・・。

味をしめて、奈良のN地さんと一緒に
今朝、出掛けたのですが、減水して、水は濁り・・・シブイ・シブ・。
今日は、写真を撮るため、我がカメラ、携帯を持参したのに、
なんと私はおけら、ぼうずでおました。
ちなみに、N地さんは、3匹・(まぁ小さいですが・・・)・・チクショウ。

十時半には、家に帰宅し、たこ焼で一杯、。
環境は、日々変化するのが、世の常ですな。

落語の合間に、バス釣り・・今後も・釣って報告できればと思っております。
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471回・田辺寄席~小米朝としては最後か

2008-09-20 02:05:54 | 田辺寄席
今日は昼席、田辺寄席ヘ。
小米朝さんして、最後の田辺寄席の出番。
期待の大入満員
開口〇番、文太師匠が出られたあとも、
パイプ椅子の追加追加で200席寂。

開口〇番・・・・「そ」・・「粗忽」

「粗忽」あわてもの。大阪弁では「おっちょこちょい」か。
江戸落語の「粗忽の釘」が上方の「宿替え」
「粗忽の使者」が「月並丁稚」そして「粗忽長屋」

やはり、粗忽は、落語の題材にはなり易い。


一、桂さん都・・・・・・・・・・「宿屋町」

マクラで、繁昌亭ができて良いのは、楽屋が一つで
他の一門、特に大師匠とご一緒でき、色々なお話が聴けること。

この前も、春團冶師匠と二人きりになり、何を話してよいやら。
「噺家になって、大事なことはと」、教えていただく。
「人の噺、落語を聴くことだが、上手い人だけでなく、全ての人を聴く、」
「マズイ人のも聴いて、そこで、一つ良いところを見つけ出す。」
「それが、自分の芸の向上につながる。」と・・・・。

ええはなしでっしゃろ。何が言いたいかと言えば、
今日の私の噺も良いところ探して聴いてください・・と」

演目は、東の旅。大津の宿の「宿屋町」。
さん都さん。ハキハキしていて喋りも達者。
米朝一門は、曾孫弟子まで立派。
キッチリ演じ、テンポ良く進む。

他のネタも聴いてみたくなる噺家がまた一人増えた。


二、桂文太・・・・・・・・・・・・「婢違い」

めずらしい噺。嫁さんが入れ違い新婚初夜もあり、
文太師匠、小学生も数人いて、やりにくそう。

子供が居なければ、もう少し色っぽくなったのか、
それとも、・・ある程度、原型なのか・・・・。

どちらにしても、落語ブーム、客層も年代も
広がってますな。


三、桂小米朝・・・・・・・・・・「はてなの茶碗」

もうすぐ、米團冶を襲名します、小米朝でございます。
師匠の米朝は、文團冶襲名の噺もあったようですが継がず、
私も、づっと小米朝で、30年。ざこば兄さんの推しもあって・今回。
先代の小米朝は、今の月亭可朝で、まあ可朝に成らなくて一安心で。

演目は、「はてなの茶碗」、米團冶襲名前で熱演。

しかし、細かくて申し訳ないが、言葉の、現代っぽい言い回しで、
なんとはなしに、落語の世界が薄まってしまう。・・・残念。

油屋が、茶店のおやじが「願うて出る」を「言うて出る」と、
これでは、油屋と同じで、商売している茶店と言えども
オヤジの重みがない。

京都の音羽の茶屋の主人、そして茶金さん、
全て育ちが違うように、言葉使いも違う、
その言葉の、大雑把さが、勿体ない。

風呂敷の説明も「更紗もこれくらいになりますと・・」と
キチンとしないと、風呂敷だけでは、唐草模様の安物に見える

解り易く演出するのと、雑に演じるのとは違うと、
疑問で見てしまった、「はてなの茶碗」でした。


四、月亭八天・・・・・・・・・・「足上がり」

活躍のうわさが聞こえていた、八天さんとの初出会い。

良いですな。この芝居噺をキッチリ演じて、
芝居の中身で、客席を惹きつける。

新作も、手がけているらしいが、この古典の出来、一流品。

40回目を迎える、十三寄席。
過去39回の、計78の演目を見て、幅の広さ。

その中でも、聴いていない噺・(新作除く)
「いもりの黒焼き」、「茶屋迎い」ガある。

これを機会に、十三へも進出しなければ、
その時は、喜八洲の酒饅頭か、みたらし、おみやげですな。


五、旭堂南鱗・・・・・・・・・・「善悪二筋道」

道に迷い、悪人の亭主から逃れ、鉄砲で撃たれる・・。
江戸落語の「鰍沢」とダブル。

終盤、兄貴と解り、松竹新喜劇したて。
そして、最後は夫婦になっての、ハピイエンド。

どこへいくのか解らぬ筋立てに、
何が「善」、何が「悪」なのか、後から考えなければ、・・。

南鱗先生。(くしゃみ講釈で講談師は、師匠ではなく先生と)
今度は、ナンバ戦記とか多少筋が解る話を聞いてみたいですな。

さん都、八天さんと、脇が締まった、良い落語会でした。



第471回・田辺寄席
2008年9月20日(土)午後1:30~
大阪市立阿倍野青年センター

一、桂さん都・・・・・・・・・・「宿屋町」
二、桂文太・・・・・・・・・・・・「婢違い」
三、桂小米朝・・・・・・・・・・「はてなの茶碗」
四、月亭八天・・・・・・・・・・「足上がり」
五、旭堂南鱗・・・・・・・・・・「善悪二筋道」
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仁智師匠の智之介さん応援~常盤寄席

2008-09-19 11:00:51 | 落語
智之介・ひろば・染太・三周年記念扇子


満員の50名。智之介復活祭で大入。
若い女性客、多し。若手の会からか・・・さほどイケメン揃いではないが。


一、桂ひろば・・・・・・・・・・「みかん屋」

台風の中、巨人阪神戦天王山の中、
ようこそのお運び厚く御礼申し上げます。

先日、6日間、こごろう兄さんと、北海道ヘツーリングに行きました。
ブログにこごろう兄さんが、こけて、バイクに傷がついたと書けば、
こごろう兄さんの携帯に心配の連絡・・大反響。
からだはなんとも無いのに、多少擦り傷ぐらいつけんと
大阪ヘ帰られへんと、ヘンな、気遣い。

また、北海道に、地震があると、大阪からすぐさま
私の携帯に、佐ん吉、吉弥さん、そして吉の丞から
「大丈夫ですか」と電話。・・・・・吉朝一門は律儀。
我が、ざこば一門は冷たいなぁ・・・。

そして、ひとつもかかって来ないこごろう兄さんにチョット優越感。

噺は「みかん屋」・・頼りない男が教えられたとおりに
みかんを売り歩くが、人の良い長屋の連中に助けられる。

最初一円で買うたモノ、何ぼ可哀相というても
二円五十銭で買うたるとは・・・昔は良かったですな。
今や、せちがない世の中、商いでも相手を助けるという
余裕は無くなりましたなぁ。

ひろばさんの噺。・・・いつも、しっかり・・・優等生タイプ。
アホがあと一枚、拡がると、最高でおまん。


二、笑福亭仁智・・・・・・・・「ヘイ・タクシー」


智之介さんの復活祭。仁智師匠の応援、飛び入り参加。

まずは、小型飛行機による但馬空港への旅のはなし。

乗り物から、大阪駅で待っている「タクシー」の話ヘ。
「六人乗込んで、無料バスがあると、止めるおばはん」
「四条河原町東入る解りますか、・・・・・・・・
阪急で行くのと、JRで行くのと、どっちが便利ですか」

流すと、
「要領の良い、小学生に騙され」
「お願い4000円で行ってと頼まれ、
着くと、10000円札を出す客」
「酔っ払いで、駄洒落を連発する客」

仁智さん演じるタクシーの運ちゃん。
今日は、ついてないと言いながらの、苦笑いが、かわいい。

次から次へと、パワフルで楽しい客が登場。
お題は「ヘイ・タクシー」か。

仁智さんの、新作古典の名作の数々、
「ハードラック」「源太と兄貴」「スタディ・ベースボール」
聴いて見たいと思っていれば、なんと10月26日
笑いのタニマチで、なんと一挙、4編の一人舞台。
でも、予定が入っている・・・・調整しよう・・できるかな。


三、林家染太・・・・・・・・・・「軽業」

元気はつらつの「とったら、もぎとり」の軽業。

白い孔雀は無し、その替り、へびのおんながアリ。

相撲では、見たり、とったりで、
見たり、吸うたりで、大麻のおすもうさん。

全編、元気良く気持ち好い。
只、力を抜いて、軽ーく、軽ーく。
「軽業」の「軽業」、ノンビリ感が欲しい。
私は、先代の文我さんの「軽業」が好き。


四、笑福亭智之介・・・・・・「死神」

あまりの大入りに、
「今日は、仁智師匠が出られるのを御存知だったのですか」
との、問いに、すかさず「智之介目当てや」の声
「嬉しいやら、プレッシャーに感じますな」と。

病欠で、2回、常盤寄席お休みでした。
病院にも入院してまして、健康の有難み、つくづく感じます。

今日は、病みあがりにぴったりの「死神」を・・・。
健康過ぎて、逆に、死神の不気味さ無く。
「死」への怖さもいまひとつ。

点滴を打ちすぎた、「死神」か。
でも、何の病気とは、なかなか聞きにくいものですな。
でも、健康が一番。
元気、元気、の若さで今後とも、頑張ってください。

最後に扇子に三人揃ってのサイン、頂戴しました。






第40回・常盤寄席
2008年9月19日(金)午後7:00~
常盤漢方薬局ビル5F

一、桂ひろば・・・・・・・・・・「みかん屋」
二、笑福亭仁智・・・・・・・・「ヘイ・タクシー」
三、林家染太・・・・・・・・・・「軽業」
四、笑福亭智之介・・・・・・「死神」
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楽しかった住吉踊り~繁昌亭二周年興行

2008-09-17 01:13:59 | 天満天神繁昌亭
繁昌亭前で、鏡割の準備をする、面々。


楽しかった、繁昌亭二周年記念興行、続編、いや本編。
今週も、忙しくて、遅く成りました。
火曜日からの、週始まりで、この一週間、すぐですな。


一、林家染左・・・・・・・「兵庫船」

二つ目(上方には無いが、12年目だとこの位置か)の染左さんが、
演じる、前座噺。・・・清潔感があってよろしいな。

喜六の程好いアホさ加減に、笑いがおきる。
ほのぼのとした、噺、安心して聴けますな。

開口一番に、染左さんが坐り「兵庫船」をする。
特別興行ならではの、取り組み。

大師匠がやられる「東の旅」など聴いてみたくなりましたなぁ。


二、笑福亭生喬・・・・・「犬の目」

風格さえ、出てきた、生喬さん。

医者のマクラを二つ。
一つ目は、家族全員の尿検査。
二つ目は、患者の三つの約束ごと。
特に、二つ目は最高。受けたとき生喬さん右手でガッツポーズ。
おもしろいので、生での出逢いをお楽しみに、
ここでのご披露は遠慮しときます。

噺は、「犬の目」。
目抜き通りとか、たこ焼のかえしとかの、クスグリ一切いれずとも、
笑福亭らしい、どっしりとした運びで、オモシロイ。

得意の、芝居噺とか、力の入った噺で、なくても、
一味違った、生喬さんでした。


三、笑福亭鶴二・・・・・「竹の水仙」

あらまぁ、生喬さんがかけそうな。
いつもの鶴二さんとは違う、「竹の水仙」

笑いの少ない噺だけに、ファンにとっては、
ヘンな、緊張感が増す。

ただし、噺は、水仙のごとく、さわやかで、
本日のトリの、林家一門のような、一席でした。


四、林家笑丸・・・・・・・「ほうじの茶」(ウクレレ落語・紙切り)

ウクレレと、風呂敷包みをもって、登場。

ウクレレでの「若い噺家のバラード」と思いきや、
「だったら、ダンサン、何でも思いの人が登場する・・・
魔法のアラジンのような設定で、ほうじ茶を炒る。

すると、ここで、「ウクレレ落語家」の登場。
そして、続いて、「紙きりの落語家」が出て来て、
後ろ向きで、ウサギを切り抜き、拍手喝采。
そうか、ウサギは林家一門の紋。
切り慣れているとは言え、お見事。

最後に、先祖が出て、お叱り・・・・
ほうじ(法事)が足らんと。

限られた時間の中で、盛りだくさんの芸。
表看板が、赤色で書いてあったので、色物扱い。

でも、一芸に秀でている笑丸さん。
「・・・・・・・の、バラード」、頭に、こびりついてまっせ。


五、露の都・・・・・・・・・「初天神」

ダイエットのはなし。
言われてみると、スラット。遠くから見ると、美人に。

大阪のおばはんのはなしに、女性客大いに沸く。
今日は、しっかりした噺家さんばかりで
あえて、私が落語しなくても、・・・と言いながら、

「嬶ぁ、羽織だせ。」
「初天神」、これがまた、よろしい。
子供が、主役になっての進め方。

天神さんに出掛ける前、おとんがはばかりヘ行っている時に、
前に行った、お姉ちゃんところの話、・・・おもしろいですな。

どの様な処か、解っているような、解っていないような、
無邪気なのか、解っておかんをなぶっているのか
この、寅ちゃん。ええ、子供でっせ。

都さんの「初天神」・・秀逸でおます。


六、桂米左・・・・・・・・・「禁酒関所」

それこそ、笑福亭の十八番(オハコ)、「禁酒関所」
番所の役人に趣きをおいた、演出。

おしっこをいれた、湯のみを飲むシーンでも、
なぜか、米朝一門の上品さが・・・。

スカッとさわやか、米左さん。
普段の酒ぐせは、思いのほか、悪かったりして。


七、林家染丸・・・・・・・「稽古屋」

染二さん時代から、40年振りの、生での出会い。
よろしいな・・・。唄も踊りも、・・完璧。

キセルを持ち、息抜きしようと思いきや、
弟子のまずい立振る舞いに、思わずキセルの吸うのをやめて、
指導する・・・。
お師匠はんの、教えぶり、よろしおますなぁ。

染丸師匠の良いものを、伝授、伝えたいという思いが、
日頃の弟子への、指導ぶりをと、垣間見る。

まさに、お師匠さんが、染丸師匠の「稽古屋」でした。


八、住吉踊り

全員に、生寿、染吉さんも加わっての「住吉踊り」

生喬、染吉さんの「かっぽれ」
生喬さん、お上手。指先まで、決まる。

都、鶴二さんの「まぬけ?」
二人の掛合い、おもしろかったですな。
鶴二さん、本当は上手いのか、下手なのか、解りまへんな。

染雀さんの「後ろ面」
すごいですな。・・・からだの柔らかさも必要。
正面向いて、踊っているように、見えましたで。

染丸、笑丸さんの「立ち回り?」
染丸師匠は勿論、笑丸さんもなかなかのもの。
さぞ、お師匠さんは、厳しいのでっしゃろ。

全てが、芸事。・・・華やかでよろしいでっせ。
二周年記念興行に相応しい、「住吉踊り」
良い思い出に成りました。




繁昌亭二周年特別興行・朝席
2008年9月15日(月)午前11;00開演

一、林家染左・・・・・・・「兵庫船」
二、笑福亭生喬・・・・・「犬の目」
三、笑福亭鶴二・・・・・「竹の水仙」
四、林家笑丸・・・・・・・「ほうじの茶」(ウクレレ落語・紙切り)
五、露の都・・・・・・・・・「初天神」
仲入り
六、桂米左・・・・・・・・・「禁酒関所」
七、林家染丸・・・・・・・「稽古屋」
八、住吉踊り
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私にとっても二周年~繁昌亭二周年記念興行

2008-09-15 01:09:09 | 天満天神繁昌亭
朝席と昼席の間で、繁昌亭前で挨拶する鶴瓶(副会長)さん。



繁昌亭二周年特別興行・朝席に嫁さんと参加。

朝席終演後、上方落語協会からの挨拶に続き、鏡割もあり
二周年を心から祝うファンのいっぱいの
笑顔、笑顔で満ちていました。


詳細は後日。


繁昌亭二周年特別興行・朝席
2008年9月15日(月)午前11;00開演

一、林家染左・・・・・・・「兵庫船」
二、笑福亭生喬・・・・・「犬の目」
三、笑福亭鶴二・・・・・「竹の水仙」
四、林家笑丸・・・・・・・「ほうじの茶」(ウクレレ落語・紙切り)
五、露の都・・・・・・・・・「初天神」
仲入り
六、桂米左・・・・・・・・・「禁酒関所」
七、林家染丸・・・・・・・「稽古屋」
八、住吉踊り
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生喬さんネタおろしの会~生野弁天寄席

2008-09-14 22:19:33 | 笑福亭松喬一門
JRの寺田町駅に一時過ぎに着いたので、散歩がてら
商店街を西へ、西へ。尋ね尋ねて、半にようやく到着。
中に入ると、空きのあと座布団が五つ。60人ぐらいか。
そのあと、開演まで次々と来る人で
生寿さんが出て来て、膝送りで二列ほど作り、舞台も後ろヘ。
最後に、全員の靴が、会場の外へ。・・・・80人の大入満員。

一、笑福亭生喬・・・・・・・・・・「花の都」

今週、繁昌亭の昼席が出番で、
昼席は色んな人と会えて結構楽しいですと。

今回は、一門の「笑子」ちゃん。
鶴笑さんの弟子で、生喬さんと同じ40才。
興味があるので、聞いてみると。

シンガポールで師匠と出合い、そのままロンドンヘ。
そこで、外人と結婚し、子供も生まれる。
師匠が日本に帰ると、一緒に家族全員で日本。
そして、旦那が英国でも田舎育ちなので、現在兵庫の山奥ヘ。

その芸人になる前は、なんと神戸で婦人警官の姿で、
学校回って、腹話術で、交通安全の話を。
その時の先生が、川上のぼる。のぼる一門か。
警察官では無いが、国家公務員。
13名いたらしいが、神戸だけで、大阪、京都は無し。

次々興味が沸くので、何でも聞いてしまえと・・。

芸は、人形がトランクから、その人形がまた小さなトランクから
人形を取出し、笑子さん、中の人形、小の人形の三人での腹話術。
それなりに、おもしろいと・・・・。

今日の演目の「花の都」は、今やるのは私ぐらいで、
東京の小南師匠のテープをおこしてやってますと。
小佐田先生が枝雀師匠にリメイクされたよく似た噺はありますが。

期待して来られた方、何やこんな噺かとがっかりされぬよう・・。

能勢の妙見、大明神さんの話。
菩薩と言えば、優しい感じですが、実際お伺いして
ご本尊を見ると、如来ようにいかめしい姿と。
買って来た、お札をご披露。

話は、怠け者が100日願掛けをして金儲けを願うと
満願の日、夢うつつに。
扇げば、鼻が伸びる、大きな団扇と
扇げば、鼻が縮む、小さな団扇を授かる。
これを使って、鴻池の娘さんの鼻を伸ばして、
3000両せしめる。

お茶屋の散財の中で、バカにした芸子の鼻を伸ばす・・・
超長く、長く、伸ばして、・・・その先まで行く。
其処は、京都で。・・・これは、ほんとの「花の都」。


二、林家花丸・・・・・・・・・・・・「あくびの稽古」

あの可朝師匠は、実は林家の出。
先代の染丸師匠に破門になり、米朝師匠の元へ。
小米朝と名乗り、その後、月亭可朝ヘと。
今の、小米朝さんとは芸風はまるで違いますな。
でも、御年72才のバイタリティ、見習わんとあきまへんな。

花丸さんの、あくびの指南、よろしいな。
三味線・・・・・踊り・・・・・浄瑠璃・・・・柔道・・・。
あくびの指南を受ける前が、特におもしろい。

この様な話、やはりマイク無しの、
これ位の大きさの会場が一番ですな。


三、笑福亭たま・・・・・・・・・・「厩火事」

実は、今日は生喬兄さんの方から、
私と花丸さんの二人に声をかけ、二人ともOKと。
逆ダブルブッキングにと・・・・。

笑福亭一門の法事の話をします。
六代目の23回忌と、七代目の13回忌。
今回のお世話役が、我が師匠の福笑さん。

一門全員が集まるわりには、無事終わって、
「良かった。良かった。良い法事やった」と・・・。

それから、本当に出合った話。
二日前、吉野家で入って牛丼を食べていると、
向かいのカウンターの老夫婦が食べ終わって出る際
店員の「お会計は、ご一緒ですか」に、
女性がすかさず、「いや、別々です」と、
何じゃあれぇ。・・さびしいような。
それとも他人さんなのか。・・・・と。

年とってからの仲の良さは、ほんと微笑ましいのですが。

噺は夫婦の「厩火事」へと、
お咲さんが、「髪結いで」、兄貴分の家で遊んでいる
「男に惚れたこと」、「年上であること」の説明が一切無く、

年上女房のひけ目と心配さ
年下亭主のかわいさ、やんちゃぶりに
心の揺れ動くさまがなくて、
亭主が、「もろこしか」、「さる旦那」と悩む言葉も無く、
舞台が長屋ではなく、マンションのようで、
噺に全体に深みを欠く。

でも、お咲さんが倒れたまま、亭主を見る目は、色っぽい。
身体ではなく、もっと心の動きが欲しいですが、
たまさん、案外シャイで、なまなましい情愛は気恥ずかしいのか。


四、笑福亭生喬・・・・・・・・・・「初天神」

この会は、いつもネタおろしをさせてもらっています。
年4回なので、一年に4つの新しいネタを増やしています。

落語には、最初の部分で・・・あの噺と解る。

「こんにちは」・・
「ああ、おまえかいな。まあ、こっちヘ、あがりいな」
「みかん屋」、「道具屋」、「米揚げ笊」、「牛ほめ」
と段々、話が進むにつれて、話が絞れてくると。
「喜六清八と言う二人の旅人」・・・東の旅か、西の旅かと。

でも最初の一言で解るのも、
「植木屋はん・・」、「青菜ですな」

今から、話すのも即解るやつです。

「かか、羽織出せ」・・・・「初天神」だすな。
私にとって「初天神」のスタンダード(中心)は仁鶴さん。

子供が、飴をのどに落した後も、口に飴がある様なしゃべりが
続いたので、あれっと思ったぐらい・・。
特に、凧あげからは、生喬さん自身も楽しそう。

ご本人にとっては、不満足なところもあろうが、おもしろい。
それなりの経歴があれば、ネタおろしでも、
それなりの完成度で、演じきれるのと、改めてすごい。

これから、生喬さんの「初天神」。季節柄、聴く機会もありそうなので
進化の具合を聞くのもおもしろそう。

この弁天寄席。生喬さんのネタおろしが毎回一席。聴ける。
これまた、楽しみが増えましたなぁ。


第54回・生野弁天寄席・・成恩寺落語会
2008年9月14日(日)午後2:00開演
成恩寺

一、笑福亭生喬・・・・・・・・・・「花の都」
二、林家花丸・・・・・・・・・・・・「あくびの稽古」
仲入り
三、笑福亭たま・・・・・・・・・・「厩火事」
四、笑福亭生喬・・・・・・・・・・「初天神」
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明日はどちらに~生野弁天寄席

2008-09-13 19:22:07 | 落語
今日も、仁鶴一門会に仕事が片付けばと思っていましたが・・・。
一段落したら七時過ぎに・・・やはり休みの日でないと無理ですな。

明日は、鶴二さんが、上方亭ライブに福矢さんと一緒に二時半から。
そして、二時から、生野弁天寄席に、生喬さん、たまさん、花丸さんと。
たまさんの「厩火事」はおもしろそう。
生喬さんの「花の都」って、どんな噺・・・。

鶴二さん、演目解れば・・・・、悩むとこですが。
まあ、15日の繁昌亭二周年の朝席で会えるので、
まあ、明日は初めての、弁天さんへ行きましょうか。
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落語ファンの縁日~彦八まつり

2008-09-07 01:21:09 | 落語
彦八まつり

初めての参加。
岸和田の浪切落語、終ってから南海で難波ヘ。
生国魂神社に着いたのは、五時過ぎ。

楽しい縁日。
でも、店主は、皆、落語家。

まずは、鶴二さんの「万国島巡りインチャイナ」ヘ、
本格的中華料理で、ビールが美味い。

そして、文太師匠の「上燗屋」でビールと掴み取り。
大きな手で、そしてダイエットで少し痩せたので
手がスット抜け、手のヒラ一杯にゲット。

文太師匠には、色紙を書いてもらう。
「百里行人、九十里半」・・まだまだ修行・努力が必要と
文太師匠らしいですな。

嫁さんは、大好きな、たまさんにサインを貰ってお喜び。
「沈黙は金」・・噺家が・・・?。
まあ、高座以外では、いらんことはしゃべらんと言う事か。

でも、遅く行ったので、「生玉の富」も買えず、
奉納落語会も聴けず、次回は朝から参加するぞ。

落語会も周辺で、たくさん開催されたら楽しいのにと思いながら、
落語ファンの一人として、彦八さんの碑に手を合わせておきました。


第十八回・上方落語・彦八まつり

2008年9月6日(土)・7日(日)
生国魂神社
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各個性くっきり~浪切亭落語ワールド

2008-09-06 22:48:00 | 浪切亭・せんしゅう亭・落語
今日は、彦八まつりの日なのに、
なぜか岸和田の浪切亭落語のチケットが、手元に、二枚。
終ってから、生国魂さんへ、渋る嫁さん連れ出す予定ですが、
お天気が気になりますな。

平成6年入門の同期生の会。
常連の、吉弥さん、売れていそがしいのは分かりますが、
この様な会は、律儀仁参加してはしいですな。

まあ、14年目の若さと上手さがミックスした落語。
報告しまっせー。


一、桂さん吉・・・・・・・・・・・「手水廻し」

田舎の風景を丁寧に説明。
のんびりとした旅館の風情が見えてくる。

主人公の長い頭の人の模写が上手い。
目線からすると、顔だけで、1m50はありそう。
でも、違和感もなし、噺自体の楽しさを膨らます。

さん吉さん、一番のネタ。
良かったでっせ。

二、林家染弥・・・・・・・・・・・「道具屋」

難しいですな、この「道具屋」という噺。
なかなか、好演に会わず。

もっともっと、売り物のいやガラクタの説明とか、
時間に急かされない、のんびりとした空間が欲しい。

隣の下駄屋、そしてお客さんの出来が大切か。
周りの人の突っ込みで、主人公の道具屋が際立つ。
ドラマでも、脇役の渋い役者で、出来が違いますな。

なぜか、気の抜けた炭酸飲料のような「道具屋」でした。


三、桂都んぼ・・・・・・・・・・・「阿弥陀池」

都んぼカラー、一色。・・・よろしいな。
明るく、せわしく、そして、リズミカル。

「阿弥陀池」のはなし、どんどんすすむ。
お客さんも、一緒になって聴いているので、
最初の仕込みの「阿弥陀が行けと申しました。ようできた話やろ」
「落語ですかいな」で、客席から拍手。
次の「糠に首」でも拍手。この一体感・・よろしいな。

それだけ、お客さんも思わず騙されたと、感心しきり。

会場が、笑いと熱気でいっぱいになった
都んぼさんの「阿弥陀池」でした。

あまりの期待に、23日の帝塚山、銀瓶・都んぼに行こうと思います。

誰が行けと、「阿弥陀が池と」いや「都んぼが池」と・・・。、
実は日曜の朝、「蜻蛉池」の上の「臨徳池」でバス釣りヘ、
なんと50cmアップの釣果。・・・われながらやりまんな。


四、桂三金・・・・・・・・・・・・・「デブの肉に恋してる」

山野君シリーズ。デブの自分をネタに。
もてない奥野君が、社内一の美人さんにもてる。

この話、二回目あるが、感動、感激、薄し。
師匠の三枝さん作の「鯛」、「宿題」、「にぎやか寿司」など
何度聴いても、面白い。
ストーリー性と、濃縮度か。

でも、次から次へと、シリーズ、がんばってください。
太っている時が花、どんどん作らんと
ある日突然、医者からダイエット強制されて、
そのキャラ、使えんようなりまっせ。


五、桂文鹿・・・・・・・・・・・・・「宿屋仇」

黒の紋付姿で登場。
「宿屋仇」、お侍が出て来る噺。・・ニンでしたで。
文鹿さんの真面目な顔が、侍にピッタリ。
どっしりと構えたなかで、噺はすすむ。

町人の軽さと武士の重さが、好対照。
何が起きるのか、客もワクワク。

ドンチャン騒ぎ、相撲でどたばた、色事でわーわーと
何度も呼ばれて、二階へ上がってくる、伊八。

三回目、伊八を呼んだ際、
「また、夜前は泉州岸和田、岡部美濃守殿のご城下・・・」と、
聞きなれたので伊八に、言わせるのを
侍が言い、元に戻る。

しまったという、あせりが文鹿さんの顔に・・、勢いが落ちる。
もったいない・・・。

でも、トリとしての、大ネタをたっぷりと、堪能しましたで。
良かったでっせ。
今後も、「桜ノ宮」、「佐々木裁き」、「大名将棋」など
武士が出てくる噺を次々ものにして聴かして欲しいですな。





浪切亭落語ワールド・vol.12
2008年9月6日(土)14:00~

一、桂さん吉・・・・・・・・・・・「手水廻し」
二、林家染弥・・・・・・・・・・・「道具屋」
三、桂都んぼ・・・・・・・・・・・「阿弥陀池」
仲入り
四、桂三金・・・・・・・・・・・・・「デブの肉に恋してる」
五、桂文鹿・・・・・・・・・・・・・「宿屋仇」

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