ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

おやじがき~内澤旬子

2013-05-30 23:33:13 | 本の少し
おやじがき 絶滅危惧種中年男性図鑑 (講談社文庫)
クリエーター情報なし
講談社

☆☆☆

前回の妹尾河童さんの本とまるっきり同タイプの本。

妹尾河童さんのスケッチブックでは、こまごまとしたみやげもんなんかが題材でしたが、
この本では、中年の男、すなわち「おやじ」が題材でおます・・・。

表紙には、サブタイトル扱いで、「中年男性図鑑」「絶滅危惧種」・・・・・・・・・・。
思い当たる処も多々あり。

前に読んだ、なかむらみるさんの「おじさん図鑑」には
かわいいおじさんがたくさん登場するのですが、

今回の内澤旬子さん「おやじがき」・・・
耳毛上等、脂即是腹、臭気充満、靴底発酵、放屁爆裂、・・・とちょっと悪意に満ちている。

そういえば“おじさん”ではなく“おやじ”
この違いが滲みでてますな・・・。



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河童のスケッチブック~妹尾河童

2013-05-28 21:41:31 | 本の少し
河童のスケッチブック (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆☆☆

おもしろい。
常々気にはなっていた、妹尾河童さんの本。

精密な絵と、精密な文章。
それでいてかたぐるしくない、取り上げている題材のユニークさ。

妹尾河童さんが集めた世界の御土産なんぞは、この頃ではじゃまもん扱い。
私にとっては、一歩間違えると、がらくたと紙一重のものばかりか。

そんな、著者のユニークなる珍品のオンパレード。

でも、一番のユニークさは、変形サイズであった単行本をこの文庫本に置きかえる時、
本を横にして縦に開くスタイルの本。

初めてみる、本は横にして、ページは上下にめくる。
立っている電車の中では、慣れぬせいか結構疲れるが。

おもしろくて、一気に読めたが、絵についている字が小さくてゴシック体。
普段見なれていない活字は、違和感ありますな・・・・。

本好きの皆さん、文庫本で通常とは違うつくり本、ご存知でしたらお教えください・・・。


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浅草演芸ホール・夜席

2013-05-25 07:59:33 | 江戸落語

夕方の浅草演芸ホール


凄い、喬太郎さんの落語。

狂気が入り混じった、デフォルメの世界。

一、三遊亭金時・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」

終わりかけに入ったが、ほぼ満席。
大きな荷物もあったので、端の席を探すが、なかなか見つからず。

その焦りの中で聞こえてきた、「町内の若い衆」。
そんなこんなで、金時さん、印象が薄くてごめんなさい。


二、川柳川柳・・・・・・・・・・・・・・・・「軍歌&ジャズ」


初めての川柳さんとの出会い。これを「ガーコン」と呼ぶのか・・・。

次におんなじ様な、歌謡ものまねが出るのでどうしようかといいながら、
戦前の童謡から戦中の軍歌、そして戦後のジャズへの歌謡史、
秀逸は立ってのトランペット、ドラム、ベースの口演奏、

見なければならないと思っていたものについに出会えた・・・・・。
教科書の作品に博物館でついに出会えた、そんな気持ちでおました。


三、丸山おさむ・・・・・・・・・・・・・・「ものまね」

林家正楽さんの代演。

陽水、千春、神田川の誰・・・ああ、こうせつ。
でてくる人は、古い、懐かしさはあるが似ているのか似ていないのか。

そういえば、小さい時みた、
子供ながらに似ているような似ていないような気がした
桜井長一郎さんを思いだしましたな。


四、三遊亭丈二・・・・・・・・・・・・・・「うだうだ」

丈二さん、白鳥さんの代演。

「出演者事故の為の代演は、ご了承下さい」とパンフレットありますが、
この場合の事故とは、怪我をしたとか病気をしたとかではなく、
心配なされずに、単にここよりも稼ぎの良い仕事が入っただけのこと・・・。

円丈さんの弟子で、真打になって今の“丈二”ですが、
そのまえは、“小田原丈”凄い芸名ですな。
小田原から仕事がきて、どちらの出身ですかと聞かれて、
川崎と答えるのが辛かったと・・・・。

落語を期待していた私ですが、こんな舞台も寄席の良さですな・・・。


五、古今亭志ん輔・・・・・・・・・・・・「強情灸」

じっくりと、強情灸を・・・もぐさに火をつけて悶えだすと、
顔が真っ赤に、息を呑んで前の女性が凄いと・・・。

ようやく、江戸の寄席にきた気分、さすがの一席でおます。


六、昭和のいる・こいる・・・・・・・「漫才」

のいる・こいるさんの舞台。

今日は、エンジンのかかり具合が悪いいのか
いつものトップに入るのかと思うとまたセカンド辺りにシフトダウン。

どちらかというと、ツッコミの方の歯切れの悪さが、一因か。
まあ、こんな不調な舞台に出会えるのも、寄席の良さでおます。


七、三遊亭歌之介・・・・・・・・・・・・「龍馬伝」

二度目の“龍馬伝”、何度聴いてもおもしろおます。

鹿児島のおばあさんや長嶋監督、原真樹さんに呂選手。
得意の笑いのオンパレード・・・・。

何度聞いてもおもしろい、“龍馬伝”、は歌之介の古典だ。


八、柳家喬之助・・・・・・・・・・・・・・「堀之内」

大阪でいう、“いらちの愛宕詣り”。

はじける感じが少なく、喜六というより与太郎。
せっかちではなく、ゆったりと抜けている。

東京の味なのか、それとも師匠のさん喬さんの影響なのか。
語り草になっているオートバイも登場する、
鶴瓶さんの、“いらちの愛宕詣り”聞いてみたいもんだ。


九、ダーク広和・・・・・・・・・・・・・・「マジック」

金刺繍の豪華な袴姿で登場。

江戸古来の手品を披露と、手作りの箱と紅白の紐二本の芸。

簡素でシンプル、ゆえにしかけが無いように・・・・・
技術だけでの芸と人柄も含めての素朴な高座に好印象でおました。


十、三遊亭歌司・・・・・・・・・・・・・・「うだうだ」

妹弟子の歌る多さんの代演。

師匠は歌奴(今の円歌)。歌奴に弟子入りする前に憧れていたのは、三平師匠。
三平師匠のエピソードを語る、憧れてただけあって、ものまね調でそっくり。

でも、顔を見ているとどこか師匠の円歌さんの雰囲気がちらり。
お二人のええとこどりしている様な歌司さん、古典はどんな味なのか興味ありますな。


十一、三遊亭小団治・・・・・・・・・・「大安売り」

はたまた、小燕枝さんの代演。

落語が聴きたいと思っていると、お相撲さんで「勝ったり負けたり」
後ろの出番ながらでも、こんな軽い噺を・・・・・
でも三日目辺りまでは笑いも少なかったが中盤からは笑いが増幅・・・
真打級が語る「大安売り」おもしろおましたで・・・。


十二、のだゆき・・・・・・・・・・・・・・「音楽パフォーーマンス」

心の中では大声で「待ってました」の、のだゆきさんの登場。
前回の出会いでノックアウトされた芸人さん。

大好き、喋りといい、音楽性の高さといい、今一番のお奨めの“いろもん”さん。

名ビラを指さしながら、「決して、柏のバス行き先案内ではありません」ではじまり。
ピアニカで、救急車からコンビニの出入り音まで、そして頭で鍵盤を押し、
最後にはあごで弾く。痛そう、うまい、もうやめて・・・。

リコーダーを二本取りだしての、同時演奏。
そのまえに、何を演奏しようかと悩んでいるのだゆきさん、
可愛くて色っぽい。

基礎に裏付けされた芸は、すべてに余裕があって自然な笑いを生みますな。

大阪ではナオユキさん、東京ではのだゆきさん、一にも二にもお薦めでおます。


十三、林家正雀・・・・・・・・・・・・・・「豊竹屋」

えぇ、私が入ってから五人目の代演。(元々の方は扇遊さん)
東京の寄席ってこんなに頻繁に入れ替わるの・・・当日替らないと確約できるのは主任だけか。

実云うと、大阪で聴く「豊竹屋」の方が、浄瑠璃に馴染んでいるせいか、
こんな人もほんそばに居そうで、しっとりとくる。

でも、小団治さんに、正雀さん、江戸の古典が聴けて大満足。
トリノ喬太郎さんを聴いた後には、更に際立ちましたな。


十四、鏡味仙三郎社中・・・・・・・・「太神楽曲芸」

鏡味仙三郎、仙志郎親子の太神楽曲芸。
仙志郎さんの三段乗せ(こんな表現でわかるのか)から、
最後はだるま落しのごとく中抜き。(こんな表現でわかるのか)
お父さん、いや師匠に替って土瓶廻しを(こんな表現でわかるのか)
一番最後は、ジャグリン(合っているのか)で天笠を投げあう。

こんな表現でほんまわかるのか・・太神楽曲芸てなもの、百聞は一見の芸でおますな。


十五、柳家喬太郎・・・・・・・・・・・・「ハンバーグのできるまで」

凄い、最高におもしろい。

登場人物がデフォルメされているが、そのキャラの設定がユニークで
全員活き活きしていて個性的。

その全員で織りなす、一大喜劇。

離婚してやもめでパソコンおたくの主人公、
商店街で買い物するが、肉屋ではあいびきのひき肉300g、
八百屋では玉ねぎ、ブロッコリと大嫌いのにんじんを、
スーパーに寄ってデミグラスソースなどの食材を買う。

普段マルシンかイシイのハンバーグしか食べた事のないのに、
冥途の土産に手作りハンバーグを作ろうと自殺するに違いない・・・と
商店街の人が心配して家を覗きにくる。

そこには別れた女房がきてハンバーグを作ろうと、、、
久しぶりの出会いに感激、よりをもどそうという主人公に
元女房は、結婚するの・・・・・・実は他の人と。、

肉屋では、合挽きのことを肉屋の符牒で“デイト”というとか、
八百屋では、包装紙はどれにします、種類は“朝日”“産経”“読売”
など、随所におもしろギャグが満載・・・・凄い。

まるで、吉本新喜劇を一人で演じているような、充実感たっぷりの一席。

早いうちに、喬太郎さんの他の創作落語も是非聴いてみたいもんですな。

持ち時間は短いけれど、ひとつの一大絵巻のごとく、
大満足の浅草での落語会でおました。


五月下席
2013年5月25日(土)
浅草演芸ホール

一、三遊亭金時・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」
二、川柳川柳・・・・・・・・・・・・・・・・「軍歌&ジャズ」
三、丸山おさむ・・・・・・・・・・・・・・「ものまね」
四、三遊亭丈二・・・・・・・・・・・・・・「うだうだ」
五、古今亭志ん輔・・・・・・・・・・・・「強情灸」
六、昭和のいる・こいる・・・・・・・「漫才」
七、三遊亭歌之介・・・・・・・・・・・・「龍馬伝」
仲入り
八、柳家喬之助・・・・・・・・・・・・・・「堀之内」
九、ダーク広和・・・・・・・・・・・・・・「マジック」
十、三遊亭歌司・・・・・・・・・・・・・・「うだうだ」
十一、三遊亭小団治・・・・・・・・・・「大安売り」
十二、のだゆき・・・・・・・・・・・・・・「音楽パフォーーマンス」
十三、林家正雀・・・・・・・・・・・・・・「豊竹屋」
十四、鏡味仙三郎社中・・・・・・・・「曲芸」
十五、柳家喬太郎・・・・・・・・・・・・「ハンバーグのできるまで」




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歌舞伎のぐるりノート~中野翠

2013-05-22 05:13:58 | 本の少し
歌舞伎のぐるりノート (ちくま新書)
クリエーター情報なし
筑摩書房

☆☆☆

歌舞伎のおもしろさを、素人目線で伝えてくれる。

いるけど、いない人と黒子の存在にいたく感心を示す。
黒子の存在こそ歌舞伎のらしいものはないと・・・。

成駒屋=六代目歌右衛門の所作や表情にグロテスクを感じると、
十七、八の小娘がいう様なことを平気で還暦過ぎの著者がいう。
この、玄人なのか素人なのか、解らぬ曖昧さが中野翠さんの魅力か。

名ゼリフに痺れてでは、
「せまじきものは宮仕え」「腹が減っては戦ができぬ」
「とんだところへ北村大膳」「お若えのお待ちなせえやし」
「待てとおとどめなされしは、拙者が事でござるかな」
「月も朧に白魚の・・・・」

落語の「稽古屋」にでてくる、
「世辞でまろめて浮気でこねて、小町桜の眺めに飽きぬ」これも「喜撰」の清元
歌舞伎の裾野は広いもんだと・・・。

そして、巻末には、1991年の勘三郎(当時勘九郎)さんとの対談も・・・、
勘三郎さん、当時いかに歌舞伎の裾を広げたく思っているか窺える。

全編に亘って、歌舞伎はこんなにおもしろいもんだと、外国人向のガイダンスみたいで、
単純かつ、意表のつく視点で歌舞伎のおもしろさを紹介してくれる。


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むさし日曜笑図鑑~かんべむさし

2013-05-20 05:06:07 | 本の少し
むさし日曜笑図鑑 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社



先週の仙台出張に持って出て、仙台着くまでに読んでしまった本。

実は、関空から飛び立って、仙台空港霧のため着陸できず、再び関空ヘ。
そのあと、新幹線を乗り継いで夕方仙台へ・・・・・・・・・。、

なかなか着かないイライラを鎮めてくれた、憎い笑いの図鑑。

発刊は昭和60年、33年前の本。
落語についても、たくさんでてくるが、その噺家さんのメンバーが・・。

最近若手の落語家賛とのおつきあいがうまれたと。
桂べかこ、吉朝、雀松、・・・南光さんではなくべかこさん、
そして今や立派に七人の弟子が育ったが、ご自分は亡くなられている吉朝さん。

そして別のところでは、雀松さんの結婚披露宴のはなしが・・・。
新婦の勤務先は高島屋宣伝部だとか、

ある得意先さんからの話で、
「元高島屋宣伝部にいた方が落語家さんの奥さんになったとか、確か松葉さんとか」
あちこち聞いてもらっていたが、松だけはあっているが、えらい間違いで。

そして今や、この本の著者、かんべむさしさんが
上方落語界にも多くの方を輩出している、桜塚高校落語研究会の創始者であり、
初代会長だったと書いておられる。

桂春之助、笑福亭仁勇、桂蝶六、桂又三郎、プロになった人は首尾一貫してますけど
といいながら、又三郎って誰。

桜家桃助、桜家岩石、満貫亭ちょん助、白面家溝六、
女性では桜家はあと、桜家びすこ、桜家あるふぁ、桜家あくび。

素人のままプロにならなかった方は、卒業してからは、どんな人生送っておられるのか
かんべさんでなくても、興味ありますな。


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昔の本を読むのも、上方落語だけではなく、
30年ほど前の大阪の町の事情がわかっておもしろおますで・・・・。
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日々が大切~大橋歩

2013-05-14 05:47:33 | 本の少し
日々が大切 (集英社文庫)
クリエーター情報なし
集英社


生活雑貨での、大橋歩さんのお気に入りが紹介。

大橋歩さん、イラストが可愛いので、お若い方かと思いきや、私より一回り上の方。

漆器の良さ、麦わら帽子の良さ、ポチ袋の楽しさなど、
どこか共通項が多いなと思っていたら、同世代。

一番うれしいのは、松浦弥太郎さんの古本屋「カウブックス」が載っていること。

中目黒にあって、お店は午後1時開店、スタッフは午前11時に入ってお掃除。
本棚の本は、全部棚から出して、棚を拭いて元に戻す。見た目に汚れてないところも
掃除する。居心地の良い雰囲気づくりは、その姿勢からはじまっていると。

表紙を開いたところにお値段が。もしもfreeと書いてあれば、ただ。
凄いですよね・・・・。こんな、古本屋があるなんて、是非お伺いしなければ。

でも、この年で勉強になったのは、スプーンとかフォーク、ナイフとかを
総称してカトラリーということ、使ってないし、知らなかった。

ほんと、案外壊れるものではないし、買い替える機会も少ないので、
我家では結婚祝いで頂いたのが、結構昔の名前ででています状態です。


33年間ずっとつかっているナイフ、フォークとスプーン。
これと同じのを新しく購入したいですけど・・・どなたか知りません。

ものを大切に使う、愛情をもって使う。
そんな、日々の暮らしぶりをちょっと見なおす本でおます。


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向田邦子の恋文~向田和子

2013-05-12 05:39:17 | 本の少し
向田邦子の恋文 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社

☆☆

向田邦子さんの恋人へ宛てた五通の手紙。

日常のことが、淡々と綴られているなかに、揺れ動く恋心が滲みでる。

相手は妻子ある男、脳卒中で倒れ足が不自由に・・・・。
そんな彼に、仕事に缶詰になったホテルから合間を縫って手紙を・・・。

世間からは、仕事からは遠のいている彼、仕事でも、経済的にも支える邦子。

尽くすことで、どこか満たされる邦子の思い。

洪水のごとくドラマとラジオの原稿が押し寄せる中で、
ご自分の生きがい、自分が尽くせる対象をずっと“秘め事”としてご自分の中へ。

全ては、ご自分の・・・で、決して自己本位の自分ではなく、自分さえよければ、
自分さえ我慢すれば・・・甘え、燃える女ではなく、強い、耐える女を演じる。

その、二人のやりとりの手紙は、まさに向田邦子のドラマそのもので、
言葉少なく、情念は濃い。

この時代に、携帯電話があり、二人がメールを交わしていたら、
どんな展開になっていたのか・・・・障害のある中での恋。

向田邦子の世界は、私生活の中でも一途に展開されていた。



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満員御礼・笑福亭鶴二の道頓堀落語会・vol 1

2013-05-11 23:00:51 | 笑福亭鶴二

今週の金曜日から始まる、鶴二の道頓堀落語会。

二カ月に一回、来年の三月までの6回は既に決定。

各師匠、各兄弟子に付けて頂いた演目を、原点に戻って高座に。

鶴二さんが育った道頓堀で原点回帰ともいえる落語会がZAZAにて・・・。



金曜の夜雨にもかかわらず、通路まで溢れた、満員御礼の客席。


一、笑福亭鶴二・・・・・・・「軽業」


Takeshi Masuda PhotoGraphy より許可を得て転載

今日の着物は、初高座で着たもの、
肥って横にとられて、丈がチンチクリン。

その初舞台の時の写真が、・・・・・これ・・・・若いですな。


このこじんまりとした空間が好きで、又道頓堀という大阪の笑いが栄えた処で
落語会をと思ってスタートしたとか・・・。

まずは、原点回帰と初心に戻って開口一番で、
なかなか普段演ることのない「東の旅から、発端、そして軽業」を・・・。

途中で火災警報機が鳴って中断するが、

清八が喜六に
「今、火災報知器が鳴ってたみたいやけど、何もなかったようやで」と、
鶴二さん、さすが動じることもなく、噺へ戻る。

でも、お客さんんも大人、慌てることもなく、落ち着いたもの。

この会が永く続いた時、語り草になる出来事ができましたな。



ニ、桂紋四郎・・・・・・・・「崇徳院」



あとで聞くと、阪大出身、それもインターン出とか。
「洒落で、親、泣いてますわ」でですが、本当に泣いておられるようで・・・。

まだ、入門して二年目だが、あの大ネタ「崇徳院」を、

師匠春蝶さんに教えて頂いたのをきっちり演ると30分かかるところを、
今日は20分にまとめてやるが、全編おもしろいネタだけに、
コンパクトにした分、小さな笑いのところも略してもったいない。

でも、二年目にしてこの大ネタができるなんて、感心しましたな。
前座ネタだけにこだわるのではない、師匠、春蝶さんの教え方に注目ですな。



三、ナオユキ・・・・・・・・・「スタンダップコメディ」



凄いの一言。

「Barのお客さん、ミージシャンのお客さん、落語のお客さん、それぞれ反応が違う。
その中でも落語のお客さんは、想像力に慣れておられるので、楽。
一度掴むと、ツボにはめ易い・・・。」と、打上げの際に、ポロリ・・・そうなんだ。

一年ぶりぐらいだが、75%は初めて聞くネタ。
あとで聞くと、20分の高座、でも30分以上あった様な高座。

充実の芸。

最悪は、長いな早く終わって。
でも最高は、この至福の時が終わらないでと願う。

そんな秀逸の、ナオユキさんの芸でおました・・・・。


おまけ、私の人生の中では、EXPO70での
ジョージ・セルの「英雄」の二楽章・・・・・聴いていて、
「終わるな、終わるな、終わってはダメ、このままいつまでも」と願った
数少ない至福の時でおました。



四、笑福亭呂好・・・・・・「近日息子」



この頃、三回続けての「近日息子」であるが、聴く度ごとにパワーアップ。

怒りのところでも、勢いもありながら、間合いもある・・・。

どんどん進化する、呂好さんの「近日息子」は注目の演目でおます。


五、笑福亭鶴二・・・・・・・「馬の田楽」



私が、鶴二さんに初めて出会って、トリコになった記念すべきネタ「馬の田楽」。

鶴二さんの子供、梅やらはんに、松ちゃん、寅んこはん、芳松っあん。
どの子も生意気ながら憎めない子供たちばかり。

馬方も本気で怒る訳でもなく、近所の子供が遊ぶのを周りの大人たちがみて、
諭しもしながら愉しんでいる。

そんな、鶴二はんの「馬の田楽」には、良き時代の大阪の姿が見れまっせ。

どでんに頭うつ、梅やらはん、馬方に自己紹介する、梅やらはん。
タイムトリップしたら是非会いたい、落語の世界の一人ですな。



ミニ、独演会ともいえる充実の笑福亭鶴二の道頓堀落語会・一回目、無事に終了。


笑福亭鶴二の道頓堀落語会・vol 1
2013年5月10日(金)午後7:00開演
道頓堀ZAZA・POKET`S(中座くいだおれビル地下1階)

一、笑福亭鶴二・・・・・・・「軽業」
ニ、桂紋四郎・・・・・・・・「崇徳院」
仲入り
三、ナオユキ・・・・・・・・・「スタンダップコメディ」
四、笑福亭呂好・・・・・・「近日息子」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・「馬の田楽」


三味線・・・・・はやしや薫子

恒例の打上げ、40名もの、こちらも満員御礼でおました・・・。













次回は、

笑福亭鶴二の道頓堀落語会・vol 2

平成25年7月5日(金)午後7時開演
笑福亭鶴二「船弁慶」「お楽しみ」
ゲスト:岸本栄一・かんのとしこ「ギターとアコーディオン演奏」
笑福亭呂好・ 桂紋四郎

道頓堀ZAZA・POKET`S(中座くいだおれビル地下1階)

2000円(当日2500円)

お問い合わせ:
06-6212-3005 道頓堀ZAZA
090-3263-0435 笑福亭鶴二関西私設応援団事務局

でおます。


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嘘みたいな本当の話~内田樹・高橋源一郎、選

2013-05-07 05:42:38 | 本の少し
嘘みたいな本当の話 みどり 日本版ナショナル・ストーリー・プロジェクト
クリエーター情報なし
イースト・プレス


あなたや、あなたの身近な方が体験した、「嘘みたいな本当の話」をWEBに投稿。
それを、内田樹氏と高橋源一郎氏の二人の選者が選んだ作品集。

単に「嘘みたい」というだけではなくて、テーマがある。

・犬と猫の話。・・・・・という単純なものから。

・戻ってくるはずがないのに、戻ってきたものの話

・空に浮かんでいたものの話

・そこから入ってくる?

・思いがけないところでまた会いましたね。

・そのとき、「私はこの人と結婚する」と確信した。

・そのとき足の下にあったもの。

・それを忘れちゃ、おしまいでしょう。

など、31のテーマが現在募集中みたい・・・。




私も一度応募してみようと、そのときは「いちょかみのごまめ」のネームで・・。



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向田邦子の青春~向田和子

2013-05-05 21:20:15 | 本の少し
向田邦子の青春―写真とエッセイで綴る姉の素顔 (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆

写真とエッセイで綴る姉の素顔と題して、妹さんの向田和子さんが編集した本。

この数々の写真が向田邦子の生き様、瞳の向こうにある意思の強さを感じる。

どの写真もポートレートのごとくポーズをとっている、体、顔は必ず斜めか横で
たまに視線だけが、カメラを通してこちらを見ている。

姉はシャイな人だったと、
重大なことは、歩きながら言った。
自分のことはポツリ、ポツリと、ことが終わった後に話した。
そして、本当のこと、重大なことはサラリと言った・・・と。

写真を見ていても、シャイな部分と意志の強さの両面が感じとれる。

そして、20代は「クロちゃん」、と呼ばれたぐらい黒の服ばかりを着用し、
シンプルながらバランス良く、微妙なところが決まっていて、お洒落。

「映画ストーリ―」の秘書、編集者時代のショートの髪型は、私はとっても好き。

見ればみるほど向田邦子の魅力が溢れでてくる写真ばかりだが、
すべてにポーズが取られており、ほんとうの素顔の向田邦子はいかがだったのか
更に興味が深まる写真集でおますな・・・・。


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おみやげと鉄道~鈴木勇一郎

2013-05-01 04:41:03 | 本の少し
おみやげと鉄道 名物で語る日本近代史
クリエーター情報なし
講談社


生意気なようだが、なかなか着眼点がユニークでおもしろい本。

おみやげ、それもお菓子についてあれこれと語られる。

日本独特のおみやげ文化、おみやげの起源ついては、諸説あるようだが、
「宮笥(ミヤケ)」説、これは神社に参る時に持っていく「笥(ケ)」という器の意から転じた。

もうひとつは、「屯倉(ミヤケ)」大和朝廷直領におかれた稲米の倉が転じて・・・。
どちらにしても、神仏や貴人に対する「献上品」や「もてなし」の意味が濃い・

神仏に捧げられたものに対して、人は神酒などを授かる。神と人は神人供食、
つまり「直会(ナオライ)」、これって神社での落語会の打ち上げを常々こう呼んでいましたが、
もっと神聖なものだったんですな・・・。

そして、鉄道の発達と共に、色んな名物が誕生、これらは今もあるものばかり、
安倍川餅、山葵漬、柿羊羹、蕪の千枚漬、吉備団子、八つ橋、五色豆、鳩サブレー、
伊勢の赤福、ひよこ饅頭、そして鉄道弘済会の利権絡みの駅構内での独占販売など、
日持ちと販路、鉄道での広い範囲へ普及。

まさに、今の飛行機によってメジャーになった、「白い恋人」仙台の「萩の月」など、
脈々とその手法は続いているんですな。

また、全国菓子大博覧会が昭和十年の仙台から改称され現在でも続いているし、
今デパートで盛んな、北海道展などの物産展などは、多大の人を集め、
おべんとうだけではなく、お菓子、名産品の販売普及に貢献している。

そういえば、今では高速の「サービスエリア」、幹線道路の「道の駅」などで、
一地方の名産品が車社会の普及により広範囲の方に支持されていく・・・。

更に、ネット販売、今一地方の名物、名産品は、かつて旅という人の移動という形で
拡販したものが、居ながらにして注文できる世の中に・・・便利過ぎるぐらい便利。

だからこそ、わざわざ持って伺う「手みやげ」に価値を感じる今日この頃ですかな・・。

名物で語る日本近代史「おみやげと鉄道」の一席でおました。


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