第35回・夕陽丘寄席
なんと、夕陽丘寄席、35回目、平成19年のイノシシ年にスタートして、
一回りしてイノシシ年を迎えるとは、継続は力なりでおますな。
夕陽丘寄席の幟
久しぶりなので、どこら辺りか不安げに歩いていて、
大通りからこれが見えるとほっとしますな。
文字通り、高座
背の高い遊喬さんは、頭がつかえそうでおます。
一、桂慶治朗・・・・・・・・「ぜんざい公社」
米団治さんのお弟子さん。しっかりと喋ってるんですが、次の台詞がでてくるまでの
微妙な間が・・・・。でも、演じる方が楽しめるようになったら、本物。
でも、最後の最後のオチで、かんだのは、もったいなかったですな。
二、桂福矢・・・・・・・・・・「大安売り」
噺が短めなのか、長め長めのマクラ。
出身の和歌山、箕島のことから、野球解説者の川籐、福本さんの奇天烈ぶり。
噺は、オーソドックスに「大安売り」を・・・・。
三、笑福亭鶴二・・・・・・「粗忽長屋」
難しい噺ですな。こちらの客まで、本人を連れて来るというのに、期待いっぱいにさせる。
熊五郎ののんびり感、あの「長短」の雰囲気があっても・・・。
決して、死んだということを単に気持ちが悪い、調子が悪い程度で本人が納得。
異次元の噺・・・・・。
今迄聴いて、納得したのは、志らくさんと喬太郎さん、いずれも狂気の噺家さんですよね。
四、笑福亭遊喬・・・・・・「除夜の雪」
この頃、初めて聴く落語にワクワク。
この「除夜の雪」も、実は本日初めて、どういう展開になるのかワクワク。
最初は、餅屋問答みたいなぐうたらな小僧のハナシと思いきや、怪談じみて
最後は、堪忍袋みたいな嫁舅の仲違い・・・・・。
最後は教訓めいて、連れあいはお似合いの家柄同士が良いようで・・・
不釣り合いは不幸の元・・・オチは「提灯に釣り鐘」、似ているようでまるきり違う、
「不釣り合いは不縁の元」というのが、今、皇室でも揉めてますな・・・・。
第35回・夕陽丘寄席
2019年2月20日(木)午後7時開演
夕陽丘・大江会館
一、桂慶治朗・・・・・・・・「ぜんざい公社」
二、桂福矢・・・・・・・・・・「大安売り」
三、笑福亭鶴二・・・・・・「粗忽長屋」
仲入り
四、笑福亭遊喬・・・・・・「除夜の雪」
夕陽丘寄席~10周年記念スペシャルin繁昌亭
今日は、夕陽丘寄席の10周年記念スペッシャルが繁昌亭で、
スペッシャルゲストに福矢さんのお師匠さん、福団治さんが・・・・・。
幕が開くと、三人揃ってのご挨拶。
夕陽丘寄席、10周年記念で繁昌亭で、最初の会はお客様が10にも満たず
余りにも少なく、第1回目とせず、ゼロ回として回数に数えなかった幻の
落語会からスタート。
なんとなく、気負わずダラダラとやってきたのが、長続きした理由かもと・・・。
三人三様の味のあるご三人。
まとまりのあるような無いような、適度な個性のバラツキが
会自体の味になってますな。
一、笑福亭呂好・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」
この頃よく聞く、ご自分の酒癖の悪さから、師匠の家で
お酒をよばれて、へべれけに酔ってしくじった、マクラからスタート。
噺は今や得意の「牛ほめ」、時間の関係で適度に抜きながらも、
きちっと、「天角地眼一黒鹿頭耳小歯違う」の牛ほめまで・・・。
安定感といい、伸縮自由といい、すべて良しの呂好さんの「牛ほめ」でおました。
二、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・・・「笠碁」
鶴志さんとの仲と云いますか、「ああ、御無体な」という関係を暴露。
でも、愛情に満ちた仲なんですな・・・・・・。
噺はその鶴志さんにつけてもらった「笠碁」。
幼なじみで碁敵仲間・・・今や二人ともご大家の旦那さんですが、
遊んでいる時は子供みたいな二人、好きなのに強情をはって喧嘩を。
でも、幾つ何歳になっても、遊び友達は大事にせんとあきまへんな。
今や、十八番と呼べる福矢さんの「笠碁」でおました。
三、桂福団治・・・・・・・・・・・・・・・「藪入り」
これも、十八番中の十八番「藪入り」(冬なら「蜆売り」なんでしょうが)。
ええ、噺ですな・・・親の子を思う気持ち、奉公に出て初めて帰って来る日。
父親と母親の、一言一言が身に染みる・・・年がいって初めてわかる
子を思う気持ち・・・・・。
風呂に亀吉が行っている内に、紙入れの大金を見つけてのくだりはなし。
途中で終わったのだが、この噺の、子を思う気持ちは充分に伝わりましたな。
名作中の名作、福団治さんの「藪入り」でおました。
四、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・「首提灯」
亡くなられた師匠松喬さんの想い出を・・・
これも師匠の十八番だった「首提灯」を。
「これは~、なに」の声が、懐かしい。
あと二割増しくどくすると、師匠にぴったり。
でも「住吉駕籠」「高津の富」「首提灯」と師匠の十八番、
一番忠実に継承しているのは、遊喬さんでおますな。
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「口入屋」
鶴二さんの十八番「三屋」と「稽古屋」「口入屋」「紙屑屋」と
勝手によんでるんですが。
どれを聴いても、よろしおますな・・・・。
この噺、番頭の「ドガチャガ、ドガチャガ」、あのおなごしの「立て弁」、
夜中の暗闇の中での大騒動・・・・どこをとっても、楽しさたっぷり。
ですが、やはり鶴二さんの「口入屋」が、一番でおますな。
夕陽丘寄席~10周年記念スペッシャルin繁昌亭
2017年8月20日(日)午後6:00開演
天満天神繁昌亭
一、笑福亭呂好・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」
二、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・・・「笠碁」
三、桂福団治・・・・・・・・・・・・・・・「藪入り」
仲入り
四、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・「首提灯」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「口入屋」
三味線・・・・・・入谷和女
次回の、31回夕陽丘寄席は、大江会館に戻って、
11月16日(木)午後7時開演でおます。
夕陽丘寄席
ほぼ満席、根強いファンができている落語会。
一、桂弥っこ・・・・・・・「いらち俥」
さすが、吉弥さんのお弟子さん。
喋りも、語りも、しっかり、と。
でも、外での商談が続いたのか、途中からウツラウツラ、
客引きが二人目に替って一周回って来るところまでは意識あり、
気が付くと、ここは何処、「箕面でおます」で、ええさすが韋駄天の車引
途中意識させないほど、早かったですな。
失礼しました、弥っこさん、次回はきっちり、聞かせてもらいます。
二、桂福矢・・・・・・・・・「二人癖」
福矢さんの登場。
淡々と進める、福矢さんの落語好きでおます。
お互いの「のめる」と「つまらん」の口癖を止めようと、云ったら罰金。
相手に言わそうと、走り回る。
なんとなく、福矢さんのニンに合っていそうな噺とみた。
ちなみに、東京でのお題は「のめる」、ですな。
三、笑福亭遊喬・・・・・「ちりとてちん」
これまた、遊喬さんの「ちりとてちん」、よろしいな。
オーバーアクションでもなく、それでいて、食べて堪える顔なんぞ最高。
一度、遊喬さんで軽いネタ
「つる」「時うどん」「道具屋」「子ほめ」「桃太郎」など、聞いてみたいですな。
さぞ、味があって、おもしろそう。
四、笑福亭鶴二・・・・・「包丁間男」
「包丁間男」、ネタおろしして間近らしいが、さすが完成度高し。
細かいところでは、どこまで酔ったら良いのか、
また、小唄を唄いながら口説くなんて凄い芸。
酔いっぷりも、小唄も、上手過ぎては頼りない弟分だけに、
ころかげんが難しそう・・・・・・。
難儀なネタ、ですな。
今年の独演会の演目の一つ、
更に磨きがかかって極上になるのはまちがいなし。
楽しみでおますな・・・・。
笑福亭鶴二・独演会
2017年11月5日(日)昼午後1時~、夜午後5時~の二回公演。
淀屋橋・朝日生命ホール
夕陽丘寄席
2017年6月15日(木)午後7時開演
大江会館
一、桂弥っこ・・・・・・・「いらち俥」
二、桂福矢・・・・・・・・・「二人癖」
三、笑福亭遊喬・・・・・「ちりとてちん」
仲入り
四、笑福亭鶴二・・・・・「包丁間男」
久しぶりの夕陽丘寄席
一、桂小留・・・・・・・・・・・「普請ほめ」
小留と書いて、チロルと読む。小枝さんのお弟子さん。
タレント志望で弟子入りか、でも落語はきっちりとしていておもしろい。
一番は、顔の表情の豊かさ、おもしろさ・・・・・特にあほ顔は明るくて最高。
噺は、牛は出てこず、池田のおっさんの家の「普請ほめ」どまり、でも良いな。
どんどん若手が笑いの少ない大ネタに挑戦しているが、
こんなやつ、おらんやろというぐらいのアホさ加減、
でも憎めなく、愛嬌のある登場人物を描くのがまずは落語の原点。
それでいうと、小留さん、明るいキャラで有望格でおますな。
二、笑福亭遊喬・・・・・・・「竹の水仙」
前回、天王寺まつりで久しぶりに遊喬さん、見せて頂いたんですが、
タダ券ばかりでは気が引けるので、時間を割いて、夕陽丘寄席へ。
今回、出囃子、ダウンロードで流そうとされたらしいが、
上手くいかず、ご本人の時は、誰も操作できず・・・無音、出囃子鳴らず。
まあ、こんなアットホームさが、地域寄席の良さですな。
噺は「竹の水仙」、しっとり感は遊喬さんにピッタリ。
この様な講釈ネタ、よろしいな。
是非、遊喬さんの「井戸の茶碗」聴いてみたいもんですな。
三、笑福亭鶴二・・・・・・・「夕涼み台」
「饅頭こわい」の怖いものを尋ねおうて、おやっさんが若かりし頃の
怖い話を怪談風に語るくだりを抜きだしたもの。
若い連中が、表の床几に腰かけて喋ってる様子で、
敢て「夕涼み台」という題で・・・・。
あの狐に騙されるくだりや、本題の饅頭こわいで、
買うてきた饅頭を食べる仕草とかのフルバージョン、聴きたいもんですな。
四、桂福矢・・・・・・・・・・・「崇徳院」
どこか、淡麗の味がする福矢さんの「崇徳院」さん。
どのシーンも、目に浮かぶ時のインパクトが薄い様な・・・・。
仁鶴さんを筆頭に色んな方の濃縮味で慣れ親しんだ「崇徳院」さんだけに、
薄味に戸惑いを感じてしまいましたな・・・・残念。
第25回・夕陽丘寄席
2015年10月22日(木)午後7:00開演
大江会館
一、桂小留・・・・・・・・・・・「普請ほめ」
二、笑福亭遊喬・・・・・・・「竹の水仙」
仲入り
三、笑福亭鶴二・・・・・・・「夕涼み台」
四、桂福矢・・・・・・・・・・・「崇徳院」王の
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夕陽丘寄席の幟
なぜか、イタリア色の高座
一、林家染八・・・・・・・・・・・・・「時うどん」
年季明けしたばかりの、染八さん。
師匠の小染さんに似ていると思っていたら、あとで聞いたら実子とか。
でも、上方でも実の子が落語家さんというのも増えましたな・・・
米団治、のんき、春蝶、市楼、八光、ききょう、福若、小梅、染八,さんの9人さんですか。
噺は「時うどん」、もっちり感は師匠ゆずり。
でも、仕事帰りの落語会での「時うどん」は、見ているうちにいつもおなかが鳴るのだが、
今回は一切そういうこともなく・・・・・食べる仕草も、もう一つか。
「時うどん」の出来の加減んをおなかが鳴るかどうかで決めるわたしめでございました。
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・「井戸の茶碗」
今年の独演会にかけられる新ネタ。
ほんと、善人ばかりがでてくる噺。
正直者の紙屑屋の清兵衛さん。裏長屋に住む気骨のある浪人の千代田朴斎、
蔵屋敷詰めの若き武士高木作左衛門、掃き溜めに鶴と心も綺麗な千代田朴斎の娘さん。
どなたもこなたも、義を重んじ、目先の金には惑わされないお方ばかり。
俗人の私には、到底できないことばかり・・・・・・。
気持ちの良い噺を、こってりではなく、あっさり味に料理。
鶴二さん、新たなジャンル、人情噺の一歩手前、心地よいネタが、一つ増えましたで・・。
三、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・「二人癖」
遊喬さんの「看板の一」「犬の目」と並んで軽い噺の中でもこの「二人癖」、大好き。
仲の良い友達関係がほのぼの伝わってくる。
賭けている千円の金を取りたいというのもあるが、
それ以上に、友に、してやったりと認めさせたいという・・・気持ち。
こんな、騙し騙され、冗談の言える友は欲しいですな。
四、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・「猿後家」
良かったですな、福矢さんの「猿後家」。
あとで、労多くして案外笑いの少なくて、演じる方が少ない噺とか。
いや、みえみえの太兵衛のべんちゃらと、それを喜ぶお家はん。
二人の掛けあいは、笑いたっぷりで最高でおます・・・・。
こんな、良いネタが聴けるのも、夕陽丘、地域寄席の良さでおますな。
次回は、10月頃の開催予定とか、是非夕陽丘に足をお運びを・・・・。
第21回・夕陽丘寄席
2014年6月19日(木)午後7:00開演
大江会館
一、林家染八・・・・・・・・・・・・・「時うどん」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・「井戸の茶碗」
三、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・「二人癖」
四、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・「猿後家」
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