ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

鯛安吉日・桂鯛蔵落語会・動物園前〜2023.11.29

2023-11-29 21:21:21 | 動楽亭

鯛安吉日・桂鯛蔵落語会〜2023.11.29

今日は初めて鯛蔵さんの落語会へ。どんな落語が聴けるのか楽しみでおます。

良かったですな。重ための噺が三席聴けたのは幸せ。そういえば、「打飼盗人」が6回も「崇徳院」が16回目だが、笑福亭好きの私にとって案外出会いの少ない噺。そして、冬に怪談噺、文鹿さんの「主悦殺し」が聴けたのはラッキー、いつか出会いたいと思っていただけに、この年末に聴けるとは・・・。

他の一門さんの会にも、進んで足を運んで落語のリフレシュせんとあきまへんな。

一、桂弥壱・・・「狸の賽」

私も噺す「狸賽」だけに、興味深く聞かせてもらいました。私は最初に聴いた可朝さんのが頭に残っているだけに、あっさりと上品に北の割烹の味わいにとまどいながらも、さすが米朝一門と楽しませてもらいましたで・・・。

ニ、桂鯛蔵・・・「打飼盗人」

ご縁があって知り合った、鯛蔵さん。メインの会にお伺いしようと、この「鯛安吉日」なんと45回目の開催、じっくりと育ててこられた会なんですね。

まあ、盗みに入った盗人から質屋から道具や着物の金、米代までせびり取る。これだけの話術があるなら、他のどんな仕事でもできそうにおもいますが・・。主人公の部屋が案外こぎれいに見えるのは、やはり鯛蔵さんの上品さですか。

三、桂文鹿・・・「主悦殺し~真景累ヶ淵」

本日の秀逸。冬に怪談噺とは。文鹿さんの古典、癖がありながら骨太で好きでおます。失礼ながら厳つい文鹿さんに怪談噺はぴったりと合っているようで、是非七話まである「真景累ヶ淵」、全編聞かせて欲しいです。でもこれって圓朝21歳の時の作って凄い、すごくませてましたな。

四、桂鯛蔵・・・「崇徳院」

ネタおろししたてで二回目とか。「崇徳院」さん。私の好きな噺のひとつ。仁鶴さん、枝雀さん、ざこばさんで馴れ親しんだ落語。今日の鯛蔵さんの「崇徳院」を聞いていても、枝雀さんとざこばさんがチラチラ見え隠れするのは私だけでしょうか。
私が中学生で初めて覚えた一首、「瀬を早み岩にせかるる滝川の・・・」これって今の私の短歌かじりにつながっているんでしょうか。
和歌がでてくる落語は「ちはやふる」「崇徳院」「鶴満寺」「鼓ヶ滝」あたりですか、どうしても和歌自体が噺になった「ちはやふる」か「鼓ヶ滝」、をやはり噺してみたいですな。


鯛安吉日・桂鯛蔵落語会
2023年11月29日(水)午後7時開演
動物園前・動楽亭

一、桂弥壱・・・「狸の賽」
ニ、桂鯛蔵・・・「打飼盗人」
三、桂文鹿・・・「主悦殺し~真景累ヶ淵」
中入り
四、桂鯛蔵・・・「崇徳院」





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ベストメンバー・米朝一門~動楽亭

2011-10-09 23:18:35 | 動楽亭
私が好きな噺家さんが勢揃い。
米朝一門では、ざこばさん、南光さんを除けば、あと千朝さんが入れば私の思うベストメンバー。
ましてや、こごろうさんがトリとなれば、動楽亭へ出かけなければ・・・。
前々日に



開場30分前で、既に20人のお客様。お誘いした、井上さんと興津さんは既に到着、階段上段に。


約90名の大入り・・・・枝雀一門 VS 吉朝一門・・・に人気。


横の襖を外して更に客席を拡げる。



一、桂吉の丞・・・・・・・・・・「強情灸」

出てくるなり、今日は吉朝一門対、枝雀一門落語会でして、実は席亭のざこば師匠が今日
サンケイ・ブリーゼで独演会でして、ざこば師匠、米朝事務所の常務だけに、米朝一門とスタッフの方は
すべてそちらの方へ、あとに残ったものがここへ。

私は、九年目ですが、本日は一番下で、太鼓はたたくは、お茶は湧かす、朝一番、表の幟まで揚げまして。
今、ほっとしてます、まずは噺の方は手短に・・・と。

噺は「強情灸」、声も大きく、メリハリもあり、顔に似あった、ごんたくれ感もあり好演。
でも、灸を辛抱して、顔が赤くなっていく方もあるぐらいなので、もう少し、灸をすえて
悶えるところ、長く演じてもらいたかったですな・・・。

でも、ますます腰が座って貫禄がついてきた、吉の丞さんでおました。


二、桂吉坊・・・・・・・・・・・・「千早ふる」

座布団までの、ほん短い距離ながら吉坊さん、いつもの天を見上げてのヘラヘラ顔で登場。
(今、上方で高座上がりでは、一番特徴ある姿では・・・私は大好きでおます。)

「今のが、吉朝一門の7番目の弟子で、私が5番目ですが、唯一ざこば一門に腕力で勝てそうな奴で、
一門でもひと味違うようで、上の四人の兄弟子達も、たまに敬語を使ってるようで」・・と。

世の中には、知ったかぶりする方も多いようで・・・・「千早ふる」へ。
町内の物知りも、口からでまかせで和歌の意味を答えるが、あまり困ったようでもなく、
やはり、吉坊さん、上品で、品があって、スッキリしている。

この頃、「とは」で意味で、ウルトラマンがでてくる、鶴志さんなんぞが演じる「千早ふる」の爆笑編を
聴きなれているだけに・・・こんな賢そうな者だったら、業平の句ぐらい知っていそうで、・・・・・・
豚まんが食べたいのに、小包龍が出てきたような、下衆な私には上品過ぎた「千早ふる」でおました。


三、桂雀松・・・・・・・・・・・・「太鼓腹」

最近のお姉系芸人の話題から・・・何の繫がりもなく「太鼓腹」へ。
これまた、米朝風の「太鼓腹」で、上品。
最初の「猫さん、ごきげんさん」の一言も、先代小染さんのべんちゃらには、及ばないような。
太鼓持ちも、もみ手でヨイショする風でもなく、お金に汚い太鼓持ちなのに、リッチに見えてしまう。
雀松さんの、いたって常識的な上品さが、損をしている様な・・・「太鼓腹」でおますな。


四、桂紅雀・・・・・・・・・・・・「くしゃみ講釈」

いきなり「すると、なにかい、あの化物屋敷が・・・・・・」、師匠の枝雀さん独特の入り方。
長い噺で、マクラなしでとの配慮みたいだが、こういう入り方、結構好きでおます。

紅雀さん、熱演・・・。特に、講釈の段はきっちりと語ってくれるのが、嬉しい。
コウモリみたいに壁にへばりついた手が、おもやんに触れて、ポーッツとなったり、
「オケラ、毛虫・・・、・・・、・・・・・・、ぶんぶの背中は、ピッカ、ピッカ」の唄のあと、
「おまえ、ようそんな唄、覚えてるな」
「それ覚えれるんなら、何で、八百屋で、胡椒の粉、二銭ガンが覚えられへんのや」との、ツッコミ、など。

随所に、紅雀さんの、明るさ、たのしさが散りばめられた、「くしゃみ講釈」でおました。


五、桂雀三郎・・・・・・・・・・「くやみ」

本日の、秀逸。
「落語家」というのは、何をいうても、何処でいうても、許される人種ですが・・・。
東京の噺家さんの葬儀で、焼き場でお寺さんが読経、鐘を「チーン」と鳴らすと、
「電子レンジの、チーンみたいですな。」・思わず「うまいね」と誉められたと。
東京の歌之助さんの落語に、お父さんの葬儀(焼き場)で、「お父様、火加減はいかがですか。」
というのも、ありましたが、まあ、普通では言ってはいけない言葉、場所というのがあるのですが・・・。

で、「くやみ」へと、雀三郎さんの「くやみ」帳場の者は、最上屋のおなごしを、鰻で口説くは、

のろけを言う、又はんは更に、強烈。行水のタライの中に夫婦二人が入って、洗い合い。
背中だけではなく、前を合わせて抱きあって洗う「何か、当たるものがある・・・。」
「この頃、それも、当たらんようになってきた・・。」と、サンケイ・ブリーゼでは披露できない様なネタ。

この雀三郎さんの、ハチャメチャ感、一期一会のライブ感は最高でおますしたな。


六、桂こごろう・・・・・・・・「一文笛」

「ええ、旦さん・・もぉし、旦さん」と、マクラなしで即、噺へ。・・ああ「一文笛」や。
結論からいうと、今まで聴いたこごろうさんの噺の中で、一番遠い処のネタか。

この噺、上方では、数少ないしんみりさせる噺だけに、多少人情噺っぽく少しクサイぐらいが、
最後の「実は、わたい、ギッチョでんねん」のドンデン返しが活きる様に思えるんですが。

シャイなこごろうさんは、お涙頂戴は性に合わず、避けられたみたいですが、
この頃、噺の中で、お涙頂戴を期待してしまっている、私でございます。

サゲの、ほん手前で、グラグラと地震がきましたが、動揺もせず「実は、わたい、ギッチョでんねん」、
言いきって終わる。
さすが、こごろうさん・・・・・・絶妙のタイミングでおましたな。

秋日和の日曜日、大好きな噺家さん勢揃いで、楽しませてもらった、動楽亭でおました。


動楽亭・昼席
2011年10月9日(日)午後2:00開演
動楽亭

一、桂吉の丞・・・・・・・・・・「強情灸」
二、桂吉坊・・・・・・・・・・・・「千早ふる」
三、桂雀松・・・・・・・・・・・・「太鼓腹」
四、桂紅雀・・・・・・・・・・・・「くしゃみ講釈」
仲入り
五、桂雀三郎・・・・・・・・・・「くやみ」
六、桂こごろう・・・・・・・・「一文笛」


11-31-152




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こうしてみると個性派揃い~動楽亭・昼席

2011-06-08 01:38:21 | 動楽亭

久しぶりに動楽亭へ、

千朝さんの会もあったが、米朝一門の多彩な顔ぶれにひかれて、動楽亭へ。
一人で行くのはさみしいので、落語日記さんにお声掛けして、ご一緒に。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

久しぶりの動楽亭の舞台、いつのまにか提灯が無くなっている。


これが座り心地最高の、噂の座椅子。
結構足も伸ばせれる空間。


後ろから見ると、さながら、飛行機の座席のよう。
あまりの座り心地の良さに、すぐさま睡魔が襲ってくる。
寝てはいけない、寝さしてはならぬと、演者もお客さんも、真剣勝負ですな。

一、桂あおば・・・・・・・・・・・・・「桃太郎」

開演10分前に、修行の為の一席。
昔の親と、今の親とは違うと、でも声が通らない。
まずは、眠たそうにしている客を起こすぐらいの、声をださなければ。
ざこばの8番弟子とか、もう孫弟子ができているのに、今さらと思うが、
ざこば一門、皆年季明けで、身の周りの世話するものがいないのでの入門か。

二、桂優々・・・・・・・・・・・・・・・「運廻し」

師匠雀々さんの得意ネタ。
さすがに、あおばさんに比べると、声も大きく、張りもあり、安心の分、笑いがおきる。
顔の表情も豊かになり、たのしさが増していく。
トマトン、キュウリン、パセリン、セロリン、アスパラガスン、最高潮のあたりから笑いも大きくなる。
前回の出会いであった今年の1月パンジョ寄席から、はや5カ月、若い人の成長は早いですな。


三、桂ちょうば・・・・・・・・・・・「看板の一」

マクラは師匠ざこばのバクチ、バク才について。
動楽亭の後ろには、世界のカジノのチップが額に入れて飾ってあるし、
このまえ、友人の馬に、ちょうばさんの月収分、単勝1本買いで賭けると・・当てる。
配当金は、中穴で、凄いお金。馬券を買ったり、払い戻しへ行ったりしたのに、あれえ
こずかいは、一切無し・・・・・・。

噺は「看板の一」博打打ちのおやっさんは、江戸帰りという設定で、大阪人の使う江戸言葉が
何か、たどたどしく、味になる。・・・師匠に似ずの、あっさり、すっきり味に好感。


四、桂よね吉・・・・・・・・・・・・・「稽古屋」

みるたびごとに、太り気味の、よね吉さん。
落語家として、他の芸事も身につけなければと、長唄、踊りなど通うが、
一般の人と違って、教え方も厳しく、長続きしない。

噺は「稽古屋」、稽古屋のお師匠さんの色っぽさ、軽さ、小粋さがなく、
日頃の師匠連への恨みがあるのか、ひつこく、こってり味で重たい。

「恋は指南の他でおます」と、ショートバージョンのサゲまでもいかず、途中で終わる。
・・・・・・・・・・・・・・・・残念。


五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・「夢八」

でてくるなり、マクラ無しで、即「夢八」へ。たまにはこんな雀々さんも素敵。

汗ダクダクの熱演、「着物、洗濯せんといかんけど、これほど熱入れてやるほどの、
ギャラ、今日は貰うてないんですよ」と。

でもいつも通りに、主人公の夢八は、恐怖の中で床を叩く、御握りをほうばる
人間究極になれば、普段では想像できない様な行動にはしるんでしょうな。

仲入り

六、桂雀松・・・・・・・・・・・・・・・「磐若寺の陰謀」


小佐田定雄さんの作。
落ちぶれた寺の住職が寺が参詣客でに賑わうように興業師に相談。
裏のボウフラ池から龍がでると噂を流すと、実際に龍が立ち昇る。
天狗が登場し、阿弥陀さんがかっぽれを踊ると、住職が言えばすべて現実に。
言葉の言い違いで、興行師が消えてしまい。「私一人になったら、なんにもできへん
丘に上がった河童といっしょや。」というと、頭に皿が・・・・サゲ。

三つの願いが叶うと言われ無駄に使ったり、鼻が伸びたりこれはピノキオか
よくイソップ童話かなんかにありそうなハナシ。

新作でありながら、連れの落語日記さんによると、前にも聴いたことがあるそうで、
何度もかけられているネタらしい。(ちなみに、7月23日の繁昌亭で雀松さんで公演予定)
雀松さんならではの、運びで、楽しめる噺でっせ。


七、桂宗助・・・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」

よく通る声、宗助さんの声が、大音量で響きわたる。

四段目の芝居の上手さは、ピカ一だが、逆に落語の枠を超えてしまったようで
「旦さん」・・・定吉の現実の声にも落語の世界に、戻りきれず、なぜか笑えない。
感心過ぎて、何か落語としての居心地の悪ささえ感じてしまう。
落語の中の芝居、劇中劇、・・・完成度が高すぎても、落語としての笑いは半減するようで、
難しおますな。

何か、宗助さんの濃い、こってり味に、少し飲み水が欲しくなった「蔵丁稚」でおました。

でも、端正な米朝一門の中でも、これだけの多種多様の色んな味があるんですな。
再認識した動楽亭・昼席でおました



動楽亭・昼席
2011年6月4日(土)午後2:00開演

一、桂あおば・・・・・・・・・・・・・「桃太郎」
二、桂優々・・・・・・・・・・・・・・・「運廻し」
三、桂ちょうば・・・・・・・・・・・「看板の一」
四、桂よね吉・・・・・・・・・・・・・「稽古屋」
五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・「夢八」
仲入り
六、桂雀松・・・・・・・・・・・・・・・「磐若寺の陰謀」
七、桂宗助・・・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」



帰りに寄った、天王寺のルシアス内の居酒屋「昼から飲める店」。
美味くて、安くて、気持ちが良くて、のんべえには最高のお店。


天井に張ってあった、川柳?。出どころはお客さんかはたまた、サラリーマン川柳なのか。


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米朝一門らしい~動楽亭昼席

2010-08-07 19:12:36 | 動楽亭


平日、良い落語会がたくさんあるのに、仕事に追われて行けず、
禁断症状が出そうなので、落語日記さんとご一緒に、動楽亭ヘ。



昼間、商店街を入った処にある、洋食の南自由軒。
いつか食べようと思っていたハイシライス、550円はお値打ち。
こんな洋食屋、ご近所に欲しいですな・・・。



席亭がざこばさんだけに、提灯はざこば一門。
塩鯛襲名で、皆の提灯も変るんでしょうな。


一、桂米市・・・・・・・・・・・・・・・・・「子ほめ」

声も大きく、かむ事も無く、はっきりした口調で進めるが、笑いは一切無し。
なぜ、笑えないのか、途中からそればかり考えていた。

笑おう、笑って応援しようと思っているのだが、笑うことができない。
私たちの笑う時間「間」を与えてくれないからか。
枝雀氏ではないが、緊張と緩和が笑いであれば、緊張の連続・・・・
ツッコミ的、笑いを誘う「間」が無いままに、15分が過ぎてしまった。

米市さんの、「子ほめ」は、どの部分から笑いが起きて、爆笑編になるのか
興味ありますな・・・。


二、桂佐ん吉・・・・・・・・・・・・・・・「時うどん」

さすが、9年のキャリア、出てくるなり、笑いに、客席もほっとした雰囲気。
野球の巨人のセンター松本のマクラで、きっちり笑いをとる。

これを見てると、マクラって、ウォーミングアップで大切ですな。
米市さんに戻りますが、マクラなしではいる前座って、すごい試練ですな。

噺は「時うどん」、それも、米朝一門のスタイル。
最初の男が払うところで、「8文、いま何どき・」、「9つ、10・11・12・・・」
あれ一文、三文と違うのと一瞬思うのは、二人でひやかすスタイルに
慣れているからか。・・・次の日はきっちり三文損してますが。

でも、良く考えると、最初の男、なぜ一文だけ、ごまかしたのか、
六つどきに、いま何どき、・・・9つ、・・・10、11・・・・16・・では
三文得するのにしないのは、あまりにもかけ離れて、無理か気が小さいか。

うどんを食べてるのを、ずっと見ている者がいてるというのも不自然で、
私は、「ひっぱりな」の二人で最初におとづれる方が、自然な展開で楽しめますが・。


三、桂紅雀・・・・・・・・・・・・・・・・・「向う付け」

男のアホさ加減がでている噺。
見ていてほのぼのする、しっかり者の嫁さんと、ちょっと抜けてる喜ぃさん。
「喜ぃさん」の底抜けの明るさが、紅雀さんと重なって、好演。


四、桂千朝・・・・・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」

千朝さんの、旦那、はまり役だが、丁稚の定吉は年季がいっている様で、
かわいさが薄い・・・贅沢ですが・・・。

この噺、演者が上手でないと、できない噺ですが、主役が丁稚の定吉だけに、
幼さも必要・・・難しい噺ですな。
いつも、吉坊さんの丁稚が、頭にあるだけに、辛いですが・・・。

口調がなぜか、松之助師匠っぽく、後で調べると間違いなく伝授とか。
骨太の「蔵丁稚」どんなんなんでしょうな・・・聴きたいですな。


五、桂米平・・・・・・・・・・・・・・・・・「商売根問い」

トリの盗り方で、雀から鶯といくので、「鷺とり」かと思いきや、
でも菜を売りにいくところは無しで、ガタロ(河童)とりに。

途中、南京豆の言葉が出てこず、こんな瓢箪型のあの・・と
ピーナツとでも言いそうだったので、ヒヤリンコ。

サゲは、「わたいが、あんじょう,ガタロにされてしまいましてん」と。


六、桂米二・・・・・・・・・・・・・・・・・「饅頭こわい」

マクラが、師匠米朝に、最初に怒られれたことは、内弟子で入ったとき
「食べるもんで嫌いなもの、食べられへんもん、あるか」と聞かれたので
蕎麦アレルギーなので、「蕎麦」と答えると、・・・「それは無い」と一喝。

米二さんの饅頭こわいは、好きなものの尋ねあいは無く、
替わりに嫌いなもの、怖いものが次から次へ登場。
蛇、ナメクジ、蛙、ゲジゲジ、ムカデ、でんでん虫に、蟻、
そして狐に騙され、馬の尻の穴を覗くハメになる男まで・・。
そして、こわいもの知らずのおっさんの、怪談噺で、前半はたっぷり。

逆に、みっつあんの饅頭の登場からは、あっさりめ。
ただし、掘り込まれた饅頭をムシャクシャ、食いだすとき、
「蕎麦饅頭、これだけは、ヤメとこ」と、最初のマクラに戻る。

前半だけでは、「涼み台」として、演じるときもあるらしいですが、
夏には、怪談噺も入った、饅頭こわいも、よろしおますな。


動楽亭昼席
2010年8月7日(土)午後2:00開演
動楽亭

一、桂米市・・・・・・・・・・・・・・・・・「子ほめ」
二、桂佐ん吉・・・・・・・・・・・・・・・「時うどん」
三、桂紅雀・・・・・・・・・・・・・・・・・「向う付け」
四、桂千朝・・・・・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」
仲入り
五、桂米平・・・・・・・・・・・・・・・・・「商売根問い」
六、桂米二・・・・・・・・・・・・・・・・・「饅頭こわい」




楽しい落語会のあと、あこがれの雀三郎さんの聖地、やぐらさんへ・・・。
これが、当初の目的という、噂もありますが・・・・・・。



雀さん主演の映画か・・・・・8月撮影開始・・12月上映予定・・・。


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初めての「動楽亭」~都丸一門会

2009-03-08 00:08:22 | 動楽亭
・・・・・・・・・・・・・・・・・・出来たての綺麗な「動楽亭」・・・・・・・・・・・・・

地下鉄動物園前、1号出口前と言うが、JRの新今宮から歩く。
初めてで、ウロウロするが、ノボリも出ていて、開場10分前に
着くと、既に30人程の列。
通り向こうの店で、一番安い290円のラーメンを食べる。

栄えある、第一回目の都丸一門会。
都丸師匠と三人の弟子。ゲストは、こごろうさん。

ほんとマンションの2階で、中は40畳程のフローリングの一室。
玄関に、消防署の許可書で、定員100名とあった。
本日は、90名の入りのゆとりのある満員。


一、桂とま都・・・・・・・・・・・・・・・・「米揚げ笊」

とま都くん、かわいい、でも話っぷりは都丸師匠と言うより、
兄弟子の都んぼさん仕込か。はっきりしていて、活舌も良く
さすが、米朝師匠のひ孫弟子。

話が、池田の猪買いとダブって十三の渡しヘ行ってしまうのでは
ないかと、心配してると、天満の源蔵町に着いて、ホットする。

「十兵衛さんとこはどこですか。」「手前だが」「拍子の悪い何軒手前」
そして、お留守ですかの台詞に、また猪買いがダブってまたまた心配。

兄弟子の、さん都兄さんに、負けぬよう頑張りますと、
挑戦状とも言える、意気込みを宣誓。

入門して間もないのに、すばらしい「米揚げ笊」でした。


二、桂さん都・・・・・・・・・・・・・・・・「強情灸」

出て来るなりすぐにボヤキ。
よい事は、すべてとま都で、悪い事はすべて私、さん都。

この都丸一門会のチラシも。一部手書きで書いてあるように。
都んぼ兄さんが俺がやるわと引き受けてくれて、1000枚作成。

出来上って、都丸師匠に私が届けると、
師匠、料金が書いてないのに気づかれて、

「木戸銭書いてないがな、何にも確認せんと持って来とんのか」
「おまえは、万事がこれや」と凄いお叱り。

何で、兄さんの失敗で、私が怒られんとアカンのか。
真ん中で、ほんま、損ですわ。

噺は、強情灸、江戸の噺家さんで聴く事はあるが、上方では初めて。
清やんが、最後にソフトクリームみたいな灸をすえるまでは
なかなか、おもしろい。

でも最後の、熱さに辛抱している様は見えるが
強がりで熱いという一言が言えない強情さが、物足りない。

内弟子時代の、辛抱の無さが、こんなところに現れているか。

まあ、会社でも、中間、間に挟まれるのは辛いですな。


三、桂こごろう・・・・・・・・・・・・・・「素人浄瑠璃」

今日の、都丸一門会のもうひちつもお目当て、こごろうさん。

さん都くん、よう遅刻してきて、師匠に「ほんとにすいません」と
言おうとして、「ほんません」と言い間違い。
まあ、何をやらしても、何回も失敗を繰り返す、
全く改善の余地が無いですな。よう怒られた弟子ですな。

こごろうさん、誰の「寝床」、「素人浄瑠璃」より、おもしろい。
旦那が、機嫌を損ねたあと、長屋の連中が出直ししてきて
是非浄瑠璃をお語りをと、おべんちゃらと解っていながら、
まんざらでも無く、唸ろうという気になる。
その時の、嬉しそうな顔。

二度と語りませんと言ってしまった後悔と、
懇願されて、顔が立つなら、浄瑠璃語りたいという気持の
揺れ動きが、表情に上手く現れる。

うまさだけでは無く、ストレートに笑いになって現れる。
枝雀師匠と、南光師匠の、いいとこ取りの「素人浄瑠璃」。

どんな、上方定番ネタも、噺の柱は大切に残しながら
今、最高の噺に創りかえる、「リフォームの匠」である。

こごろうさん、最高の40分でした。


四、桂都んぼ・・・・・・・・・・・・・・・・「雨宿り」(くまざわあかね作)

続いて、さん都さんのの失敗話。
まあ、師匠にもよう怒られていましたが、内弟子時代
物凄く怒られていたのが、師匠の奥さんに。

掃除すると、元ある場所に、戻す事ができない。
醤油とソースぐらいならまだ良いが、
一番のトラブルが、風呂場のシャンプーとリンス。
何度も奥さんが被害に遭われて、「アンタええ加減にしぃ」
それでも出来ずで、最後には、「あんた、病気」の一言。

掃除する時、携帯で写真撮っときと言われた、その日に失敗。
「撮ったんかいな」と聞かれて、「はい、撮りました」
よく聞いてみると、掃除後に写真を撮っている。
何の為の、写真か・・・いやはや・・・
奥さんほんまに怒ってはったんやろな。お察しします。

「雨やどり」くまざわあかねさん作。
舞台は、江戸。
喜六、清八と物売り、そして侍の四人が寺の山で雨やどり。

噺は、喜六、清八の旅ネタのようであり、
武士の噺は「宿屋仇」のようでもある。

めったに、昔に時代設定した新作を聞く機会がないので
今回の、都んぼさんの頑張りを見ていて、
新作を聴かせるには、かなりの実力が必要とあい分り申した。


五、桂都丸・・・・・・・・・・・・・・・・・・「始末の極意」

都んぼさんの、内弟子時代の生真面目さをひとしきり。
三年間、一回の遅刻も無く、
それも9時56分か57分にきっちりに。
「そんなきっちりできるなら、噺家なんぞにならんと
役所勤めでも、したらどないや」と思いましたと。

2月22日に、ポリーフの手術をして、一週間一切喋る事禁止。
今はようやくで、リハリビ期間中。

いつもは、声を張上げるのが芸風ですが、今日はおとなしめに
まあ、そんな違った芸風の日も宜しいやろと。

噺は、「始末の極意」、先代の文我師匠で聴いた事のあるが、
セコイ話。・・・扇子、梅干、汁もの、最後は二銭で、お茶、お茶菓子
煙草、お茶漬け、最後に土産までもらう。

相手の気持のスキに入り込む
始末と言うより、詐欺の一歩手前ですな。

勉強会も兼ねて、実力派のゲストを招聘して頂き、
二回、三回と続きます様、弟子たちの協力も含めて
一門勢揃いに、これからが、楽しみですな



第一回・都丸一門会
2009年3月8日(日)開演2:00開演
動楽亭

一、桂とま都・・・・・・・・・・・・・・・・「米揚げ笊」
二、桂さん都・・・・・・・・・・・・・・・・「強情灸」
三、桂こごろう・・・・・・・・・・・・・・「素人浄瑠璃」
仲入り
四、桂都んぼ・・・・・・・・・・・・・・・・「雨宿り」(くまざわあかね作)
五、桂都丸・・・・・・・・・・・・・・・・・・「始末の極意」

09-18-76
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