ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

間違ったっていいじゃない~フジコ・フェミング、魂のピアニスト

2009-01-31 17:18:21 | 本の少し
フジコ・ヘミング、魂のピアニスト
~フジコ・ヘミング著~
新潮文庫・476円
☆☆☆


「間違ったっていいじゃない。機械じゃないんだから。」

「ひとつの物差しでしか音楽を計れない。
こころで音楽を聴くことのできる人が少ないのだ。」

「確かにピアニストの場合は、出す音がすべてかもしれない。
ポンと、音を出すだけで、ふだんの自分が、人間性が、全部出る。
出す音が、自分の内面を雄弁に語る。」

「だから、それはとてもこわいことだ。」と
芸術家の悩み、舞台への恐怖が随処に語られる。

落語家さんも同じ、話す機会が増えれば増えるほど、悩みも増える。

「私のピアノには、魂があるといわれた。
その言葉に、とっても感激している。
これまで何度かつらい経験をしてきたけれど、
それでも何とかピアノを続けることができたのは、
こうしてわたしの音楽に共感してくれる人がいたからだ」、と。
仲間や聴衆のあたたかい声援に感謝し。

「こんなことを自分からいったりするのは恥ずかしいのですが
わたしはいつも自分の才能を信じていました」と。
芸術家としての、過剰とも思える自信をも漲らせる。

芸を極める人の孤独感が心の叫びとして伝わります。
ピアノ曲を聴きながらの読書、お勧めします。

真ん中にある、30ページもの、絵日記はとってもかわいいです。
私はこれを見て買ったのですが・・・・・・。



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携帯からの投稿にトライ。

2009-01-29 10:19:00 | 落語
今桑名、近鉄特急の中から、投稿です。これが、うまくいけば、ごまめが、こまめになるのに!

コメント (1)
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鶴二ファン・大集合~メルシー寄席

2009-01-24 07:44:56 | 笑福亭鶴二
・・・・・・・・・・・・・・・・・メルシーの高座・立派な屏風・・・・・・・・・・・・・・・


南海粉浜のメルシーヘ、鶴二ファンが大集合。
私の知っている方だけでも、十名は参加予定。

本日のネタは何か。季節柄の「不動坊」か
子供が出て来る「佐々木裁き」か「馬の田楽」などが聴きたいが。
さて、何でおますやろ・

早く着くと顔見知りの、I氏とT氏のお二人が既におられて、
予約していたチケットを事務所ヘ取りにいくと、
今年、「鶴二」さんが本厄で、(1968年生まれ)、先着30名とか
ご本人からの厄除けのお饅頭も一緒にもらう。


一、桂二乗・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」

京都の二条の四畳半に住んでる、二乗です、
顔と名前をセットで覚えて帰ってくださいと、
得意のキャッチフレーズで登場。

話しっぷりもしっかりしていて、60人の会場に
更に、よくとおる声で、笑いも大きく響く。

通常、秋葉さんのお札を、二乗さんは愛宕さんのお札で話す。
ご利益は一緒だと思うが、聴きなれて無い私は違和感がある。

主に、京都で活躍されている米二さんのお弟子さん
愛宕さんは地元ネタに変更か、細かい事いうたら何ですか
池田のおっさとこんは遠いですな。

サゲも「あぁ、心配しなはんな。この穴ヘも愛宕さんのお札
貼っときなはれ」と、「魔除け、火除け(屁よけ)になる」は無し。

でも、最近聴いたのは、吉弥、春團冶、紅雀、そして二乗さんと
笑福亭以外ばかり、牛ほめというと仁鶴師匠というイメージがある私
笑福亭のこってりの黒牛をみてみたいですな。


二、笑福亭瓶生・・・・・・・・・・・・・・・「いらち俥」

そのまま読むと、瓶生(ビンナマ)でビールみたいですが
実際はヘイキと。一門の秘密、ヘイキ。

鶴瓶さんの一門のお弟子さん、瓶を「ビン」と読むのか
「ヘイ」と読むのか、結構なれるまで苦労しますが、
顔と一緒に覚えるのが、一番ですな。

私の厄は、既に終ったが、厄の小ネタを二つほどご披露と。
自転車のサドルと、風呂のお湯抜き、
厄というより、チョットした事、困った事ですな。

噺は、「いらち俥」、最初の俥屋のおっさんの病弱の頼り無さは
もっとほしい気がしたが、次に出てくる俥屋は元気いっぱい。

高座の上で、飛跳ねる、飛跳ねる。
後ろの屏風が、倒れてこないか心配ですと言いながら
実際10センチほど足が浮いての大熱演。
写真にもありますが、ほんと、ガタガタと屏風揺れていましたで。

北へ行ってと、箕面に着いた時は、瓶生さんも息切れ状態。
まあ、体力勝負のネタですな。

師匠の鶴瓶さんがよくおっしゃる最初にコンクールに出たネタ
「いらちの愛宕詣り」を一門で聴かして欲しいですな。

最近聴く機会の多い鶴瓶一門。全員、人柄の良さが感じられる。

2月19日(木)(ワッハ上方)で、瓶生、達瓶、純瓶さんによる
三兄弟!・落語ネタおろし合戦!・壮舌な競演!と謳う
「落語・したて噺の会」第一戦目がスタート。
一門全員制覇の為に、是非行かなければ。

でも難関は、瓶二さんと、笑瓶さんか
落語をやるとなると鶴瓶師匠なみにチケット入手は困難に。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・「高津の富」

内弟子時代を過した、思い出の粉浜。

初舞台は、この近くの老人ホーム、すぐ上の兄弟子が
「時うどん」とか「道具屋」を既にやるので・・、
重ならないように選んだのが、たしか「平林」か。(私も老人ボケか)
「定吉」、「・・・・・・・・・・」と一言で頭が真っ白に。
そでから、伯枝兄さんに、「最初からやれ」と苦い思いでの地です。

お客さんが、五名、その内、オカンとおばさんの身内が二名。
場違いの大きな花束も舞台で貰いまして、ええ思いでですな。

呼び込みもしてですが、今日は大入満員でありがとうございますと。

内弟子時代は、この商店街にお伴でお買物に来て
肉とか焼豚なんぞをアーチャン(おかみさん)が買われるので
今日は、私達にもと期待すると、それは飼っている、犬と猫用。
お犬様状態でしたな。と。
すぐ上の、鶴笑さんと共に、泊まりの晩、つまみぐいしたりとか
エピソードはいっぱい。、

内弟子時代、修業時代を懐かしながら
松鶴師匠との日々を懐古されてました。

噺は、笑福亭のお家芸、師匠十八番の「高津の富」、
この地でトリでと、鶴二さん、思いいれたっぷりの選択か。

主人公のおやっさんの話しぶりが、六代目とダブる。よろしいな
話しながら、鶴二さんもその響きにご自分も懐かしんでいる様子。

一番が「子の1365」番、二番が「辰の857」番、
三番が「寅の963」と、三番がいつもの聴きなれた番号とは違う。、

まあ、読み間違うと、この話し全てが台無し。
読上げるとこ、結構噺家さん、気い使うてたりして。

いつもながら、二番を当てるというおっさんの妄想シーン
おもいろいですな。

今年は、鶴二さん、本厄とのこと。
「高津の富」を筆頭に、次々笑福亭一門のオハコを
今年も舞台に掛けて頂いて、自ら「厄除け」してくださいな。

厄をもって帰るという、お饅頭、なかなか美味しかったでっせ。
まずは、今年一年、健康でのご活躍、期待。期待、ですな。

会の雰囲気も良いので、是非今後も鶴二さんの出番、ありますように
メルシーさん、小つる師匠、お願いしまっせ。


メルシー寄席
2008年1月24日(土)午後2;00開演
メルシーこはま・2階ホール

一、桂二乗・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」
二、笑福亭瓶生・・・・・・・・・・・・・・・「いらち俥」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・「高津の富」


09-08-32
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落語検定か~上方落語かるた

2009-01-21 23:07:08 | 落語
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上方落語かるた・・・・・・・・・・・・・・・・・


米朝さんのよもやま噺で紹介していた時、
「いててや、いててや、いてる、いてる」・・・
「皿屋敷」と思いきや、なんと「ふたなり」

これはいかんと、去年から購入しようと思いながら
紀伊国屋にも、ジュンク堂にも売ってなく、
ようやく、繁昌亭で購入。

私が解らなかったのを少しご披露します。

①・「わ」・・「わたいも欲と二人連れや」
②・「れ」・・「レンゲ振り回して、なにしてんねん」
③・「よ」・・「夜とともに意見せなならん」
④・「す」・・「酢でもコンニャクでもいかん」
⑤・「を」・・「をれの口をば、ひじめるな」
答は最後に、

聞いた事はあるが、なかなかスーと出て来るものでは無い。
「あ」・・「あとのけんかを先にしとかんといかん」は
「仔猫」とあるが、「口入屋」にもありそう。

かるた取りは、来年の正月までお預けで
絵札が、中西らつこさんの絵でとってもかわいいので、
額に入れて、飾っておこうと思っています。

⑥・「ま」・・「まあ、それまではごきげんさん」

3千円はちょっと値が張りますが、装丁の仕上がりも良く
落語ファンは楽しめまっせ。

①崇徳院・②三枚起請・③親子酒・④佐々木裁き・⑤高津の富
⑥子ほめ」・・・・・・なかなか・・・苛立ちますやろ。


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第483回・田辺寄席~順序が最後になった

2009-01-19 23:05:27 | 田辺寄席
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・田辺寄席の舞台・・・・・・・・・・・・・・・・・

実は、土曜日の昼席にも参加。順序がマチマチですが
まあ、通し券が当ったので、夜席を先にご報告。


開口〇番・・・・・・・「ひ」・・・・・「膝隠し、見台」


特に、小拍子と扇子でリズムをとる
上方落語には必須の膝隠しと見台。

上方は、動きが大きく派手に動いて笑いを取りにいく為
着物の裾が乱れて、それを見せぬ為の膝隠し。

見台は、元々タネ本を置いて見ていた時の名残とか。

一見、同じ高さに見えるが、実は見台の方が微妙に高い。
舞台が高く、客席から下から見上げる時、水平に見えるように、
それと、代書のように、筆先と手元がはっきり見える為と。


一、笑福亭智之介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「三人旅」

今年最初の田辺寄席のトップは智之介さん。
レッドカーペットで、マジック落語の時うどんを見たが。

今日は、東の旅の「三人旅」、伊勢の手前か、過ぎてからかは
定かでは無い。

いつもの、喜六、清八と三人目はなんと源兵衛はん。
名前からすると、年配のしっかり者のイメージだが。

馬屋との駆け引きで進むが、山場少なく、笑いも少なく
なかなか手ごわい噺だが。

でも、昨年一時体調崩していた、智之介さん、
今年は健康で良い年に。


二、笑福亭喬楽・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「天災」

紅羅坊名丸(べにらぼうなまる)の心学者が語る、
「お分かりかな」・・・「分からんじゃろーなぁ」のフレーズが
妙に頭に、残る。

天と喧嘩ができなければ、「諦める」。
すなわち、「天の災い」、「天災」、と心学の心をとく。

喬楽さん、最初に、女房、母親にボーンと手を掛け、
鼻血ドバーという、ヤンチャぶりがおとなしく。

「いてまう」、「けつかる」、「何ぬかしてけつかる」という
荒くれ、無茶苦茶ぶりが少なく・・・、非常に上品でおます。
育ちの良さが災いか・・・・。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「立ち切れ線香」

番頭が、若旦那に説教して、蔵住いと百日、蔵に入れてしまう。
もし、五十日あたりで、手紙が若旦那に渡っていたら、
抜け出す算段、丁稚への裏工作、ドタバタ劇になっていたかも。

すると、手に渡らずしての、小糸との悲哀物語もできなかった。
この「立ち切れ線香」は、番頭のお家思い一心の堅物の産物か。

でも、女将が小糸の思いを切実に語るシーンは、いつもしんみりと。
今日の三味線は、吉川久子さんか、若々しい声でよろしおましたな。

淡々とすすむ、文太師匠の「立ち切れ」でしたで。


四、笑福亭岐代松・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「初天神」

中堅どころの岐代松さん、期待の、笑福亭の「初天神」。

久し振りのネタなのか、のっけから噛み噛みでスタート。
焦れば焦るほど、かみかみ。しまいに呂律まで・・・。
何か、どこか血管が切れたかと思うぐらい、こちらが心配に。

寅公も親が心配、いつもより、おとなし目。
まあ、聴く方も、演じる方も、健康が一番だすな。


五、笑福亭小つる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「正月丁稚」

最初に、丁稚定吉が、井戸へ清水を汲みに行く。
米平さんと同じ運び。
小つるさん、正統派、じっくりと聴かす。

定吉が、縁起の悪い言葉を並べまくるのを、
親旦那が、「鶴亀、鶴亀」と、清め祓う。

正月風景が薄れる、今日この頃、
落語の世界と言えども正月気分を満喫。

もう一度、良き日本の正月の復活の為には、
元日は、全てのお店をお休みにして、
国民全員で新年を祝うべきですな。

買う方もお正月なら、売る方もお正月。

江戸時代は、現代のように高度成長はしなくても、
文化、特に民の心は、今以上に豊かだったようで。
これからは、「新江戸時代」の復活ですな。

心の復活には、なんと言っても、「落語」は一番ですな。



第483回・田辺寄席
2009年1月17日(土)午後1:40開演
大阪市立阿倍野青年センター

開口〇番・・・・・・・「ひ」・・・・・「膝隠し、見台」

一、笑福亭智之介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「三人旅」
二、笑福亭喬楽・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「天災」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「立ち切れ線香」
仲入り
四、笑福亭岐代松・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「初天神」
五、笑福亭小つる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「正月丁稚」

09-05-29
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一人芝居~笑福亭鶴瓶落語会

2009-01-18 23:20:47 | 落語
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・笑福亭鶴瓶落語会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鶴瓶フアンのO津さんとⅠさんと一緒に西宮北口ヘ。
なんと800名も入るの中ホールだが、落語には大大ホール。


開演の前に、開演にあたっての諸注意が、
生の鶴瓶さんの声で流れてきた。

「場内での、飲食、喫煙、・・喫煙する人おるんかいな。」
「携帯、ポケベル、・・きょうびポケベルはないやろ」
「切った気になった人もおるから、もういちど見てや」と

通常、係りの人がアナウンスする原稿を読みながら突っ込む。
期待に胸膨らませてるお客様には、ピッタリのメッセージ。

鶴瓶さんの、サービス精神に脱帽。

幕が開くと、まず、普段着姿で鶴瓶さんが舞台ヘ
ピンマイクがつけて無いので、マイクを渡される。

年末の30日、紅白のリハーサル中のSMAPの中居から電話。
「鶴瓶さん、今何してるの」・「空けてたけど、紅白振られたから・家や」

31日の6時、紅白始る寸前に、また中居から「何してんの」
9時のニュースの合間にも、「何してますの」・・「紅白見てんのや」
ほんま、・・・けったいな、やつでっせ。

今度の映画、吉永小百合さんと競演して、話をすると
124本も主演して、映画に出ておられるのに、
「私、まだまだですと、今だ、自信が無い」と・・謙虚。

今年の、私のテーマも、謙虚さをもって、初心に戻ると言う事で、
前半が、「長屋の傘」、仲入り後、「らくだ」を・・
昨年各地で、らくだツアーしたけれど
こちらでは、させて頂いて無いので、
締めとして、本日ご披露させて頂きます。・・・・一斉に大拍手。

自分でおもしろおかしく前説しての20分でおます。


一、柳家三三・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「不孝者」

三三さん、高座に上がる姿が美しい。
雲の上を歩いているように、フワフワと小粋。
上方で、高座までの出にに、気をつかっている噺家は・いないな。

噺は上方でいう、「茶屋迎い」。・・・・なぜかイナセ。
女の色気、旦那の気性、二人の息遣いまで
二階の一番奥の私の席まで、充分に伝わってくる。

なぜか、ちくしょう、34才、恐るべし、逸材。

小さん冶師匠のまな弟子、実力のほどは聞いていたが、
感心も得心もいたしやした。

繁昌亭での、至近距離で、二、三席、聴いてみたい。
吉弥、三三の会、なかなか取れませんが、次回頑張ってみよう。


二、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・・・・・・・・・「長屋の傘」

すぐ上の、小学生の兄弟子、おもちゃさんの事。

小つる、松橋、鶴瓶さんの下宿に、おやっさん、松鶴師匠が
乗りこんで来て、傘の先で突きまくる。

次の日、誰かの粗相に怒っておられると、三人で謝りに行く。
出てくるは、出てくるは、いたずらの数々。
ほぼ、鶴瓶さんのしわざですが。

サゲは、九官鳥が、小つるの声で、「兄さんもう覚えましたか」
何を覚えたかは、・・・ひ・み・つ。


三、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・・・・・・・・・「らくだ」

仲入り後、客席が真っ暗。
幕が開くと、暗い葬式の斎場のような照明。
生成りの着物を着て、鶴瓶さん登場。

「らくだ、らくだ」と第一声から噺へと。

それからの50分、長かった。
落語は、よくひとり芝居とか言うが、
それを超えた、一人芝居。・・・落語では無くなった。

話はおもしろいが、落語からは、飛び出した状態。
考えるに、鶴瓶さんだからできた、舞台。

他の者、誰が演じても、非難の対象になる。

噺は「らくだ」が生き返るというか、死んでいないというか
らくだの、粗忽長屋版。

一度、オチがあって、大拍手をもらって、
そののち、再度、「らくだ」が、橋のたもとで気がついてついて
話が再び始まる。・・・そして我が家へ戻る。
クラッシックのカーテンコールかと、思ってしまった。

ひねり過ぎ、こねくり廻し過ぎて、

酒を呑んで、「紙屑屋」と「熊」の立場が入れ替るという
単純な図式が薄れてしまって、テーマがぼける。

テーマ、主題はひとつ、それがあっての変奏曲。
テーマが増えれば増えるほど、インパクとが薄れる。

芸術ホールの荘厳さに、
なぜか、ベートーベンのシンフォニーが浮かぶ。

「落語会」ではなく、「独演会」と呼ぶに相応しい。
もっと、私落語の時ように、自然体で落語をされたら良いのにと。

終演後、外に出ると、霧のような冬の冷たい雨が降っていました。



笑福亭鶴瓶落語会
2009年1月18日(日)午後1:00 開演
兵庫県立芸術文化センター・中ホール

一、柳家三三・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「不孝者」
二、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・・・・・・・・・「長屋の傘」
仲入り
三、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・・・・・・・・・「らくだ」


09-07-24
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第484回・田辺寄席~春から縁起が良いわい

2009-01-17 23:09:00 | 田辺寄席
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・夜の田辺寄席の提灯・・・・・・・・・・・・・・・・

睦月の夜席、ぜんざいがあっても寒いのか100名の入り。

新春の大抽選で私に、「半年間のフリーパス券」が当りました。
「これは春から縁起が良いぞ」

通常月なら、3席の通し券が4名、ペア券が3名であるが
今回は、3ヶ月通し券が2名、半年通し券が2名、一年間が1名
その他食事券とか田辺大根をかたどった和菓子など総数20名に当る
5人に一人の確立と言えど、・当たった、それも半年券とは大当たり。
「良い、お年玉をいただきました。」・・・ありがとさん・・です・


開口〇番・・・・・・・「ふ」・・・・・「ふら」

「ふら」、あの人はふらがあるとか。言うが、
なかなか表現するのが難しい。
「とぼけている様な」、「自然な面白みで」・・・
ふらのある芸人はある時、バケル場合がある。

逆にへんに受けている芸人に晩年面白みが無くなる事がある。

例えば、六代目は
海外ヘ行った時、「日本ヘ電話しても、コレステロールやったら
大丈夫や、料金、向こうもちやから」
「食べ合せ悪い、体がエネルギー体質やで」
「元気出さんとアカン、オロナイン℃、買うて来い」

あの文枝師匠でも、
早くから、車に携帯付けたけど誰からも掛かってこない。
「皆に、電話番号、知らせましたか。」、、、「えぇー」
弟子の三枝さんから携帯に電話あった時、
「よう、ここに居るのが解ったな」

「呆け」と「ふら」は紙一重か・


一、桂福丸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」

30才と言えども、入門2年目。
しっかりとした口調、特に小狸の言葉がかわいらしい。

ただし、最初に賽に化けた時、一の裏が六と目が揃っているのを
言ってしまうと、あとの五の目が解らぬと言うのが不自然。

新しいネタの登場の度に期待できる好青年である。


二、桂七福・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「粗忽長屋」

七福さん、初めての出合い。日頃、徳島を中心に活躍と。

大きなからだからかもしだすユーモア感が噺の内容とマッチ。
この噺、矛盾だらけのストーリーの中で、
死んでいる主人公を、その気にさせるのは、凄い。

また、終演後のお見送りも、日頃御自分で主催された落語会での
お客様への、感謝、出合いを大切にする姿勢がいっぱい。

なかなか、大阪の落語会には出られるのは少なそうだが、
新しい噺家さんとの出逢いが次々出来るのは
田辺寄席の一番の良さですな。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「蛸芝居」

これまた、上方らしい芝居噺。
花登益子さんの地唄、よろしいな。

文太さんの、蛸の顔。噺で聴かせるのに、顔で魅せるとは。

こんな、芝居好きのお家もありか、
我家は、この頃、嫁さんが感化され、
落語好きのお家になりつつありますが・・・・・。


四、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「善哉公社」


おもしろい噺家さん。
私生活を表に、さらけ出してのマクラ。
10分間の間に、一蝶さんの噺家生活、家庭での立場
奥さんと、娘さんとの関係も、全てがおぼろげに見えてくる。

途中でお役所のアンケートが入り
①、奥さんを愛していますか・・・YES
②、浮気した事がありますか・・・・YES・・NO
③、家庭で話し合いをもちましたか・・・・など
自由気侭に話を進められ、肩がこらずで、楽しい。
本人は案外、真剣だったりして。

ぜんざい公社、民営主流の現在は、設定が逆か。
でも、何度聴いても、お役所仕事には腹が立ちますが、
でも、この頃の役所結構、気ィ使てまっせ。

民営役場とか、逆バージョンが新しい笑いが出来そう。

故春蝶師匠は、私の好きな噺家さんの一人。
派手では無いが、いつのまにか、そのパステル色の世界に
ここち良く、浸れる。

芸人と呼べる、一蝶さん。
春菜さんの春蝶襲名をきっかけに、一門の飛躍期待してまっせ

二代目春蝶十七回忌追善落語会がありますが、
気になる落語会になってきましたな。


五、露の都・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「堪忍袋」

最初の15分は得意の都ばなし。

ダイエットのはなし。
だんなのはなし。
子供のはなし。
忘れっぽくなったはなし。

まるっきり、等身大で、大阪のおばちゃん、そのまま。
まるで、きみまろの女性版。

終演後でも、年配の女性のファンの方の多いこと。
ああ、ソウだ、そう言う事も多々ある、
井戸端会議の延長、共感の噺家。

聞くたびごとに、洗練され、更にエスカレート、
そして熟成・・・おもしろい。

堪忍袋も、夫婦の台詞、言葉が、自然さがいっぱい。
ほんとに、揉めてる夫婦喧嘩はこんなものか、

まあ口喧嘩しているうちは、仲が良い証拠ですが、
ほんとの喧嘩は、口も利いてくれませんが。

このあと、M宅の昭和吉兆で新年会・・鴨鍋美味しかったですな。


第484回・田辺寄席
2009年1月17日(土)午後6:10開演
大阪市立阿倍野青年センター

開口〇番・・・・・・・「ふ」・・・・・「ふら」
一、桂福丸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」
二、桂七福・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「粗忽長屋」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「蛸芝居」
仲入り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ぜんざい」
四、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「善哉公社」
五、露の都・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「堪忍袋」

09-06-21
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個性の競演~第三回めざせ四天王の会

2009-01-14 06:00:30 | 笑福亭鶴二
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・めざせ・四天王・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

待ちに待ちたる、めざせ四天王の会、奈良のN氏と。

前回の去年の6月には,私が体調を崩し
検査入院で急遽行けなくなった落語会。
・・今回は、10キロのダイエットに成功し、すこぶる快調。

各一門、めざせ四天王と十八番に挑戦、楽しみですな。


一、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・・「みかん屋」

主人公は頼りないではなく、今で言うフリターぽい。

おやっさんが「解っているのか」という問いに、「ウイ」との返事。
二回目にみかんを売りに出る時、「ちゃんと教えたれよ」と
福矢さんの、多少投げやりな、やんちゃぶりが、はまる。

ざこばさんと言い、福矢さんと言い、
「みかん屋」という噺、多少斜交いに構えた、勢いが必要か。

「みかん屋」、福矢さんのオハコと呼べる結構な出来でっせ。


二、桂米平・・・・・・・・・・・・・・・・「正月丁稚」

今日、無くなった正月風景が目の前に。

黒豆、ごまめ、カズノコ、海老、そして祝い箸までの
いわれを事細かに、教えてくれる。

米平さん、大きな体に似わわず、かわいい定吉に、
キヤッチフレーズのドラえもんがダブル。

定吉が、ゲンの悪い事を言う度に、
旦さんが「鶴亀、鶴亀」と、口直し。

新春よりの、めでたいな、「正月丁稚」でおました。


三、桂枝光・・・・・・・・・・・・・・・・「骨つり」

野ざらしと同じと常々思っていたが、まるっきり違う噺と
今日の、枝光さんの「骨つり」を聴いて判明。

釣りが好きでない、太鼓もちの繁八が、釣ったがい骨。
回向をすると、夜に美女が「天神山」と同じ、戸の隙間から。

となりの男が、うらやましさに、次に行けば、
石川五右衛門のどくろ。

野ざらしの滑稽噺と思いきや、枝光さん40分の大熱演。
今だ、こつぶちゃんぽい、高音が響き渡る。

私は「チャラカチャ、チャラカチャ」と竿を持って骨を釣りに行く
肩の凝らない「野ざらし」の方が、性にあってますが。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「三十石夢の通い路」

お待ちかね、鶴二さんの登場。
昨年のダイエットのままか、顔がすっきりとしている。

お女中を膝に乗せて、八軒家まで帰り、
「相乗り、ほろ掛け、オケレッツのパ」と妄想に入るところ、
嫌味も無く、男のあほさかげんに大いに笑える。

船頭言葉の荒々しさに物足りなさがあるが、
船頭唄は、気持良く。「ヤレサ・・ヨーイ・ヨーイ」と
船旅の情緒たっぷりの、夢の通い路でおました。


五、桂梅団冶・・・・・・・・・・・・・・「一人酒盛」

入門したてのころ、何で笑福亭にとよくいわれましたが、
まあ、私がみても、見てくれも、ダミ声も、
春團冶よりは、松鶴一門がピッタリ。

今日は、笑福亭が十八番の、お酒のお噺を。

一杯飲もうと、友だちを誘いながら、
あれこれ、燗をつけ、杯に注げ、ぬかづけを出せ、絞って刻め、
と次々に用事を言いつけるが、結局一滴も呑ませず

友人は、気が弱いのでは無く、案外しっかり者、
いつか飲めというてもらえると期待していたが・・・・。
最後の啖呵は、迫力がある。

梅團冶さん、酔いっぷり、豹変ぶりは、なかなかのもの。
普段から、酔っているようで、しっかりしていての
周りの人の観察力が役にたっているか。

首提灯に住吉駕籠など、酒飲シリーズ、続けて聴いてみたい。

この、めざせ四天王の会、各自それなりのネタを持込み、
しっかりと、それなりの完成度でご披露。

今日の打ち上げで、次回の出番と演目が決めるとか。
どんな順に、誰がどんなネタに挑戦するのか、
それだけでも、ワクワクする、注目の充実度の高い会ですな。




第三回・めざせ!四天王の会~十八番に挑戦
2009年1月14日(水)午後6:30開演
天満天神繁昌亭

一、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・・「みかん屋」
二、桂米平・・・・・・・・・・・・・・・・「正月丁稚」
三、桂枝光・・・・・・・・・・・・・・・・「骨つり」
中入り
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「三十石夢の通い路」
五、桂梅団冶・・・・・・・・・・・・・・「一人酒盛」

09-04-16
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雀々さん・たっぷり二席~河内寄席

2009-01-11 22:50:27 | 落語
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ラブリーホール・・・・・・・・・・・・・・・・・

雀々さん目当てに、初めて河内寄席に、I氏と。
私は、岸和田から170号線を経て、裏街道で河内長野ヘ。

すずめ家ちゅん助さん、すずめさんの落語もいかに。

会場は、250人も入るぐらいの、落語としては大箱。
一時間前から、並ぶ盛況ぶり、雀々さん人気か。

一、すずめ家すずめ・・・・・・・・・・・・・・・・「寿限無」

素人がやる、落語と、興味深く聴いたが、安心して聴ける。
すずめさん55才ぐらいか、年季が入っており、
プロの前座さんより、数段、落語の世界に入っていける。

「寿限無、寿限無、五劫のすりきれ、海砂利水魚の水行末・・・
・・・・・・・ポンポコピーのポンポポコナーの長久命の長助」と、
名前は聞いて、そして「声に出して読みたい日本語」で知っていたが
噺として聴くのは、初めて。
江戸落語の前座噺であり、こちらで聴けるとは。


二、すずめ家ちゅん助・・・・・・・・・・・・・・「ふぐ鍋」

枝雀師匠のお弟子さんであったとか
素人というのか、半プロというのか。個人営業のプロというのか。
実力派、じっくりと語り、噺のおもしろみが伝わってくる。

時間の関係か、食べるシーンが、もっと長く、
そして、今晩は鍋にしようと思うぐらいの食べっぷりが
欲しかったが、さすが、会の主宰者であり、
116回も続けられた、実力の一席でした。

誰か、ちゅん助さんのプロフィール、お教えくださいな。


三、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「不動坊」

50分、冬のネタなのに、汗だくの大熱演。

最初のところで、利吉さん、いつも仕事に精を出して
真面目やなと、コツコツためて、近所の人に融通しているとかと
いう部分が抜けて、あとの三人との違いがでず
部屋も綺麗に整理しておきや・・延陽伯のやもめとごっちゃに映る。

風呂屋にいてからは、雀々ワールド全開。
屋根に上がって、太鼓をくくる、ユウレン火んであんころ、
聴きなれた噺ながら、新たな笑いが生まれる。

秀逸は、軽田道斎の腰に巻いた紐がくいこんで、
イタイイタイの連呼。
そして頭を下げ、腰を浮かしてのしぐさ初めての演出。
リアル感があり、雀々さんらしい動きで、ビジュアルに笑いを誘う
CDでしか知らないが、枝雀師匠の不動坊にもあったのか。

サゲは、
○「あんたも先生と言われるお方、浮ついてどうしますんや」
●「さっきまで、宙に浮いておりました。」

「不動坊」雀々さんで、もう一度聴きたくなる噺ができましたなぁ。


四、桂紅雀・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」

仲入りがあったと言えど、大爆笑の興奮冷めやらずのあとの出番。

小噺でウォーミングアップにと・・・
「地獄で鬼が。・・」、、、「あのよ・・」と。

続いてのマクラは、前回、国勢調査があった時の話
まずは、性別、年令・・・仕事の欄で、指定の二週間で
何日働いたか、その時は一日しかなく、
次いで延べ何時間働いたか、
今日と同じ正味15分なので、書こうとすると、
備考の欄に、30未満は切り捨てと・・・ああ・・。

家の普請の誉め言葉を仕込、牛の天角地眼一黒・・・の
牛の仕込は無く、池田のおっさんとこへ行く。

噺っぷりは、東京の噺家さんみたいで、端正でいて上手い。

本来は、牛の尻にも秋葉さんのお札貼ると良いと勧め、
「穴が隠れて屁の用心になる」がオチだが、

○「ようそれだけの文句、頭にいれてきたな。」
●「いや、腹にいれてきましたんや」と

懐の書置きを見ながらをふまえての新サゲ。
コンパクトに、15分にきっちりまとめ、よろしおました。

でも演目としては、「牛誉め」の部分が無く、「家誉め」か。


五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「上燗屋」

枝雀師匠の呉春での、喉で味あう呑み方「鶴の呑み方」を
ご披露・・・。

噺は、酒呑みが、出てくるおなじみの「上燗屋」。

屋台に坐った時に、前の席から、ツルル、ツルルと携帯音。
しばし中断。・・・・鳴るのを待って、・・・上燗屋に、
「わし一人やと思てるのに、他に誰か居てるののか」と、
客席に気遣いしながら、再スタート。


噺の方は、笑福亭の「これは、なにぃ」とは大いに違う。
「冗談やがな、上燗屋、真面目やな」と、酔いっぷりも控え目。

しかし、お金を崩しに行く道具屋で、
「みなまで言うな、川という字に寝る夫婦」。

続いて・・・・「・吟じます。」
「鞭声粛々、夜河を渡る~。」と詩を吟じ。
「あると、思います」と、天津木村のギャグを挟む。

ここまできたら、最後まで演って、「首提灯」かと思いきや、

前のおばはんが、またまた携帯を鳴らし、なんと35分で三回。
雀々さん、嫌気がさしたのか、

「上燗屋、さっきは貸すの貸さんのと・・
いっぺん叩き切ったろか・・・と」
「わあ、わあ、いうております、上燗屋でございます」と終った。

せっかくの、落語会、ちゅん助さんはプロはだしなのに、
客も、最低のマナーをもった観客のプロにならんと、
すべてが台無し、勿体無いですな。

でも、車で、30分、またまた行動範囲が拡がり、
気になる落語会が、ひとつ増えましたなぁ。



第116回・河内寄席・桂雀々噺を聴く会
2009年1月11日(日)午後2:00開演
河内長野市立文化会館ラブリーホール

一、すずめ家すずめ・・・・・・・・・・・・・・・・「寿限無」
二、すずめ家ちゅん助・・・・・・・・・・・・・・「ふぐ鍋」
三、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「不動坊」
仲入り
四、桂紅雀・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」
五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「上燗屋」

09-03-16
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春團冶師匠とは大違い~師匠の前で祝いのし

2009-01-06 22:40:03 | 天満天神繁昌亭
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・夜の繁昌亭・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


知り合いのお誘いで、繁昌亭夜席へ。
春之輔さんが、春團冶師匠の前で、祝いのしを。


一、桂咲之輔・・・・・・・・・・・・・・・「東の旅~発端」

最初に、プログラムの訂正。
今年ようやく八年目を迎える二番弟子とありますが、
実は、二年目です。ネタ数も少なく、前座噺の「東の旅」を。

一生懸命の高座、後半は落着きも出てきて、内容が前に。
奈良見物の手前まで、たっぷり15分の東の発端を。

年末、ベテランの文太師匠の「軽業」を聴いたが、
本来の噺家になりたての、修行の為の発端、。
一言ひと言に、ドキドキして聴くこの感じ、よろしおますな。


二、桂壱之輔・・・・・・・・・・・・・・・「四人癖」

次は、13年目に入った、筆頭弟子の壱之輔さん。
「四人癖」、もっとしぐさがオーバーでも良いのに。

羽織の袖を引張るのが癖の人がいるのに、
なぜか、羽織りを脱いでしまう。

大師匠の春團冶師匠の羽織の脱ぐ時の粋さに憧れすぎてるのか
やはり、このネタ、羽織着ていた方が
ばたばたと大きく見えまっせ。

羽織りを脱ぐのが癖なら、壱之輔さんもいれて「五人癖」か。


三、桂梅団冶・・・・・・・・・・・・・・・「佐々木裁き」

江戸は、北町奉行と南町奉行。
大阪は、東町奉行と西町奉行。
西町奉行佐々木信濃ノ守が出てくるが、
実在の人物かどうかは、定かではなさそう。

最初に、テレビに出てくる大岡越前のようてはなく、
背が小さくて、ずんぐりとした体型というので、
梅団冶さんの佐々木ノ守、いたって違和感無し。

主人公は、松屋表町の桶屋の、高田屋綱五郎のせがれ四郎吉。
五郎の息子で、四郎か、落語とはようできてまんな。

梅団冶さんの演じる四郎吉、こましゃくれたというより、
頓知の利く、頭の良い子供である。・・・・・・しっかり者。
小学校高学年、13才と言えば中学生か。

梅団冶さんが時折みせる佐々木信濃ノ守、
困りはてた顔、感心した顔、納得した顔、周りを窺う顔
全てなかなか好人物。

四郎吉から信濃ノ守ヘ主役の座が移る。
最高の「佐々木裁き」の登場である。


四、桂春團冶・・・・・・・・・・・・・・・「代書」

四代目米團冶師匠の作、千朝さんで聴いた完全版にも感心したが
春團冶師匠の「代書」は別物である。

ウォークマンで、時折出張の帰り路、
新幹線の中で何度も聴いているが、それでいて楽しい。

無駄の無い、凛とした、高座姿。
台詞の一言一言が研ぎ澄まされ
完璧なものほど、美しい。

弟子への最高のお手本を披露する
春團冶の芸への真摯な姿・・・・・・感動ものですな。


五、桂三歩・・・・・・・・・・・・・・・・・「鯛」

マクラで、フジのめざましテレビ、「きょうのわんこ」で、
瀬戸内海の離れ小島で、三枝という名の犬がでていた。
そのわんこが、散歩が嫌いで、「三枝は、三歩が嫌い」と
TVから流れてきて、ドッキリ。

それをマクラで言おうとして、三枝師匠の出番の時、
「三歩は、三枝が嫌い」と言い間違うて、大失敗・・・とほほ。

噺は「鯛」。三枝師匠の創作。
一門以外で演じる方も多く、都丸師匠、りんりん亭りん吉まで
やる名作中の名作。

老鯛の銀次郎さん、もう少し、味があっても良いのに。
生簀の中に居過ぎて、旨みが薄れたか。


六、桂春之輔・・・・・・・・・・・・・・・「祝いのし」

本日のトリ、春之輔さんの登場。

中トリの、師匠春團冶さんの高座について、
何もあんなに一生懸命やらなくても良いのに・・・と。

いや、違いまっしゃろ。・・・弟子の会だけに、親として
子供よろしくと、精一杯、頭を下げておられるのに・・。
そして、胸にぶつかって来いと・・受けてたっておられるのに。

噺は、「祝いのし」

肝心の、喜いやんが、間違いながら喋るとこ、
本当に詰り、台詞がたどたどしい、
酒に酔っているような、呂律が回らないところもある。

自分の会であり、・・・師匠の前で「祝いのし」とは。
まあ、どういう意味の会なのか。
追いつくどころか、芸への姿勢の違いがまざまざと露見。
残念・・・・・春之輔さん。



師匠の前で祝いのし
2009年1月6日(火)午後6:30開演
天満天神繁昌亭

一、桂咲之輔・・・・・・・・・・・・・・・「東の旅~発端」
二、桂壱之輔・・・・・・・・・・・・・・・「四人癖」
三、桂梅団冶・・・・・・・・・・・・・・・「佐々木裁き」
四、桂春團冶・・・・・・・・・・・・・・・「代書屋」
仲入り
五、桂三歩・・・・・・・・・・・・・・・・・「鯛」
六、桂春之輔・・・・・・・・・・・・・・・「祝いのし」

09-02-11
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今年最初の落語会~一心寺新春落語会

2009-01-03 23:44:30 | 落語
・・・・・・・・・・・・・・・・一心寺シアター倶楽部・・・・・・・・・・・・・・・・・

今年最初の落語会。嫁さんと一緒に
一心寺へもお詣りするつもりですが、
落語のついででは、ご利益も期待薄か。



一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・・・・・・「煮売屋」

今年の開口一番は、呂竹さん。

近頃は、出家した橋本知事と呼ばれ、
女風呂の呂と竹輪の竹で「呂竹」と読みます。
またの名を、「出家した橋本知事」と呼ばれていますと。

今日は、正月の事初め、仕事初めなので、
師匠呂鶴に入門して初めて稽古をつけていただいた
東の旅から、「煮売屋」を。

いつもながらの、きっちりと演じる姿勢は好感であるが
笑いは少なめ。お客は、正月の特番のお笑い番組で飽食気味か。
笑いには、厳しい状態で、徐々に温まる15分。


二、桂阿か枝・・・・・・・・・・・・・・・・・「竹の水仙」

入門して、内弟子時代は普通3年ですが、
私は最後の弟子で、あとに入門が無かったので、ついに7年。

それも、稽古はして貰えず、もっぱら運転手。
「松屋町ヘ行ってくれ」、と言われても明石育ちで私が迷うと
「覚える気が無いからや、万事がそうや・・」とおこられる。
その文枝師匠の声、声色(コワイロ)がそっくり。

噺は「竹の水仙」、上品で、響きそのものが心地よい。

直接の稽古は少ないかも知れないが、文枝師匠そのものが、
日常生活から吸収、品もはんなりも継承されている。

早く、「天神山」とか、「稽古屋」とかの師匠のオハコの
大ネタを、阿か枝さんで今年は聴いてみたい。


三、桂小春団冶・・・・・・・・・・・・・・・「猿後家」

「おい、時候がええなぁ」
「そやなぁ、人がぎょうさん歩いてるな」と、天神山と思いきや
向こうへ行く女の人やがな、・・得意のパロディ版の新作かと
期待すると、「川上はんの後家さんで・・・・猿に似ていると・・」

ああ、これが「猿後家」かと・・・・。

小春團冶さんの語り口、これまた文枝師匠に重なる。
創作落語の小春團冶さんと思いきや、古典落語も良い。

はんなり感も、粋さもありーの、品もある。
いつもとは違う、芸の幅を魅せた35分熱演の一席でした。


四、桂米平・・・・・・・・・立体紙芝居「忠臣蔵」

今日は、落語では無く、立体紙芝居ですが、
落語家の余芸として、見てくださいと。
感動とかは、一切期待せず、珍しいものをみたと
今日はお帰りください。・・・謙虚。

ご自分で作ったという紙芝居、絵心もなかなかのもの。
絵のタッチ、アイデアも、大きな体に似あわず、かわいい。

昨年の干支にちなんで、忠(チュウ)臣蔵か。


五、桂春團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・「お玉牛」

野崎の出囃子にのって、春團冶師匠の登場。
すーとした立振舞い、かっこいい。

「ようこそのお運び、厚く御礼申し上げます。」
そして、即「お玉牛」ヘ。・・・今年の干支にちなんでか。

多少声が小さいが、十分の声量。
79才とは思えない、バリバリの現役。
それも、数十年前収録のCDと寸分の違いも無い。

精密機械のようだが、中身はしなやかさ、色気、品がある。
牛のシッポで、おでこを扇子で叩く。かっこいい。
羽織を脱ぐしぐさだけで、粋さが漂う。


昨夜、談志師匠の「居残り左平次」をみたが、
人間の業を表現したくて崩し、変化し続けるとか。

逆に、今日の春團冶師匠の方が、
何十年も一寸違わぬ形で演じるのは、進歩の表れ。

日々青春であるがゆえに、日々変化しているがゆえに、
永久不変であり、逆に、舞台が新鮮にうつる。

完璧なる、舞台、高座を目指す、そしてそれを維持するには、
体力、気力は、若い時とは随分違うはず、
それを一切、客には見せない・・・・・プロ。
今日は、芸人と言うより、プロを感じる。

伊達公子とか、イチローとかが思い浮かぶ、
芸人以上に、アスリートを感じさせて頂いた
春團冶師匠である。

いつまでもお元気で、オハコ十席、制覇するぞ。

元気、やる気、も、健康から。


上方落語一心寺亭
2009年1月3日(土)午後1:00開演
一心寺シアター倶楽部

一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・・・・・・「煮売屋」
二、桂阿か枝・・・・・・・・・・・・・・・・・「竹の水仙」
三、桂小春団冶・・・・・・・・・・・・・・・「猿後家」
仲入り
四、桂米平・・・・・・・・・立体紙芝居「忠臣蔵」
五、桂春團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・「お玉牛」


09-01-05
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あけましておめでとうございます。~2009年元旦

2009-01-01 01:01:01 | 落語
・・・・・・・・・・・・・・慎ましやかに祝っている我家の玄関・・・・・・・・・・・・・・


・・あけましておめでとうございます。・・


厳しい社会情勢の中、よく働き、よく遊べと
笑いを求めて、週末を中心に落語会に通い

今年もごまめながら、
いちょかみの感想を気ままに書かしていただきます。

落語会の事始め、聴き始めは、三日の一心寺の落語会でおます。
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