ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

第三回・ザビエル寄席~三喬・喬若・師弟会

2008-11-30 08:38:17 | 笑福亭松喬一門
・・・・・・・・・・・・・・・・・堺刃物伝統産業会館・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


浜寺公園から宿院で降りて、堺在住の友達のお勧めで、
ちく満(ちくま)で昼食。元禄8年(1684)創業の老舗。
湯通しせいろの蕎麦と辛目の熱いつゆと生卵。
蕎麦とは言えど、フニャフニャでふやけた細うどんみたい。

私には、青菜の山葵か、七度狐のべちょたれ雑炊状態。
300年前の蕎麦とは如何なるものかと、ご興味ある方。
ご賞味あれ。一斤、800円・一斤半、900円のせいろ蕎麦のみ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

肝心のザビエル落語会は、今回で3回目、140人の満員御礼、
10日前に売切れと、喬若さんと三喬師匠の人気か。

一、笑福亭喬若・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」

新婚半年の話と、この前TVのコマーシャルの録画の話。
三喬師匠が繁昌亭の昼席出番で、未だ来られて無いので
長めのマクラを・・・。喬介さんを騙し続けた話はGOO。

そして、牛ほめに、冬という言葉は一切出てこないが、
なぜか冬と思うのは、猪買いで池田イコール冬と
インプットされているのか。

アホが、うら覚えで、普請を誉めに。
でも、後ろのおばはんや無いけれど、ようおぼえたはると。
喬若さん、一生懸命の熱演。・・よろしおましたで。
若さがあって、テンポがある。
仁鶴師匠のオハコ仁追いつけ追い越せ、喬若さんでした。


二、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「狸賽」

愛嬌たっぷりの喬介さん、まるで言葉じりも小狸か。
噛みながらも、愛らしく、可愛いくうつる。
ファンタジーな世界。喬介さんのキャラクターか。
小狸までがかわいく。・・・・・・・・幼児絵本の世界。

当たり目を、「6」、「3」、「2」、ときて次に子がはっている目に「5」が
入っている、・・・・天神さん出番はいつかと思いきや。
当たり目が「1」で、ケツの穴で、見事「1」を出す。

仲間がいかさましてんのと違うか、におうぜと。
サイコロをとって調べると「、くさー。」
「何やこれ」、「すまん、さっきのピンの時、オナラしよってん」と
新バージョンのサゲ。やはり小学生対象はこの方が解り易いか。
それとも、演者の喬介さんが解り易いのか。

いずれにしても、年季明け、のびのび舞台の、喬介さんでした。


三、笑福亭喬若・・・・・・・・・・・・「船弁慶」

夏の噺と、ことわりをいれて、はじまる。
まあ、この様なオオネタ、かけれるのも、自分の会の良さ。

花登益子さんの三味線と相まって、船での遊びもにぎやかに。
一番の、雷のお松さんの登場のシーンはそれなりによかったが、
欲を言えば、けたたましさが薄く、上品か。

でも、十年ちょっとで、この芸、末恐ろしさを感じる、
喬若さんの熱演、本日の秀逸、秀逸、の一席でおました。


四、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・「転宅」

嫁さん、中入りの時、「今日は何を演らはんのと。」
「まあ、「転宅」か、「へっつい盗っ人」なんかやったらええのに」、
「特に、「転宅」やったら、最高やで・。」と自分の期待も込めて答える。

最初は、喬若のご贔屓への、感謝の挨拶。
刃物会館の大きな看板の包丁。
そして、得意のてかけ、めかけの話。よしよし・・・これはと・・。
どろぼう登場で、「転宅」ヘ・・・・。

すきま風のオスギとの、結婚の約束までのくだりと、
翌朝の、ドンデン返しのの展開。
この主人公の、気持、表情、心情の変化ぶりが上手い。

どろぼうと脅し、兄さん理想の人と言われその気になり、
ちょっと亭主面までし、持ち金まで粋がって預けてしまう。

でも、男て、大なり小なりこんなとこ在りますな。
ああ、情けない。・・・・・・
くれぐれも、表のごみばこから様子を窺うことのない様に。
鼻の下には、要注意ですな。

でも、女のしたたかさと、男の間抜けさが、絡みあった
三喬さんの「転宅」・・・・真近で見せて頂き、
おもしろさ、楽しさで、落語堪能でござります。


第三回・ザビエル寄席
2008年11月30日(日)午後3:00開演
堺刃物伝統産業会館・2F

一、笑福亭喬若・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」
二、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「狸賽」
三、笑福亭喬若・・・・・・・・・・・・「船弁慶」
中入り
四、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・「転宅」

08-71


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三喬・喬若・師弟会~ザビエル寄席

2008-11-29 22:49:04 | 笑福亭松喬一門
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ザビエル寄席・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


初めて携帯から、入稿します。便利な世の中ですな!
三喬・喬若・親子会・・・堺の妙国寺前の刃物会館で、
嫁さんと、チンチン電車に乗って、明日は堺散策を・・・。

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飲んで帰って即「寝床」~鶴二さんの「寝床」・中津寄席

2008-11-28 11:45:04 | 笑福亭鶴二
・・・・・・・・・・・・・中津寄席の壁面・出演者の写真と色紙・・・・・・・・・・

今日は、鶴二さんの「寝床」、目当てに、中津寄席に、
梅田から迷いながら、提灯を見つけて、中津商店街の会場に。

入る際、お夜食として、おにぎりとゆで卵を頂く。
中入りに頂戴したが、空いているお腹には
少量だが、これがまた美味い。・・・会の味ですなぁ。

今年の2月からスタートして、今月で10回目、
来月は師走で遠慮したので、今年最後の中津寄席。

左壁面に、今までの出演者の写真と色紙がきれいにディスプレイ。
写真は、どれも演者の熱演ぶりが伺える、良い写真が並ぶ。


一、笑福亭瓶吾・・・・・・・・・・・・・・・・「粗忽長屋」

出て来るなり、娘さんの話、色々ありましたが、
学園祭でビデオをとりに行って、大失敗の巻。
家族の話の瓶吾さん、お父さんでもあり、
人柄そのものが出て、微笑ましい。
でも今年45才とは・・・・なんにびっくり。

噺は、これまた世にも不思議なおはなし。

友人の思い込みもありーの、本人の頼り無さも加わり、
自分の行き倒れの死体を、本人が引き取りに。

この噺、その時その時に、お客も一緒に納得されなければ・・・。
身体浮遊のごとく、難しい噺ですな。

瓶吾さん、頑張って更に磨きをかけた、
「粗忽長屋」また聴かしてください。


二、ナオユキ・・・・・・・・・・・・・・・・・・「スタンダップ」

まか、不思議な、芸人さん。・・・ナオユキさん。
出てくるなり、ボソボソと喋り出す。
聞く耳を立てるとは、この様なことかと。

内容は、世の中を斜交いに、そして客観的に。
でも愛情たっぷりな目で、厳しくみる。
視点が斬新で、おもしろい。

でも、内容がきついだけに、あのつぶやき的トーンで
中和される。大きな声で叫ぶと、右翼の凱旋車に。

話はおもしろくそれでいて、モラル、常識が根底にある。
オブラートに包んだ「毒舌」。・・・癖になりまっせ。

12月12日、本町のJAZZ、BARに出演。
覗いて見たくなる禁断の芸ですな。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・「寝床」

もう少し、親旦那の喜怒哀楽が激しく欲しかったかなぁ。
でも、長屋連中の日頃の仲の良さがでて、嫌と言いながら
それなりに、楽しんでいる様子。

食べるだけ、食べて、鼻ちょうちんで気持良く寝る提灯屋。
死ぬの殺されるの大騒ぎの割には気楽なもの。

今までの、枝雀師匠の「寝床」、南光さんの「素人浄瑠璃」が
聴きなれているだけに、鶴二さんの今日の「寝床」。
どこまでが、本筋で、どこまでが鶴二さんのアレンジか解りませぬ。

でも、鶴二さん、いつもながらの、すっきりとしたまとまり感は、
よろしおましたで。


帰り道でのI氏との 、うだうだばなしは、おもしろおました。


淀川左岸・中津寄席・兆候の会
2008年11月28日(金)午後7:00~
中津商店街・フリーマン

一、笑福亭瓶吾・・・・・・・・・・・・・・・・「粗忽長屋」
二、ナオユキ・・・・・・・・・・・・・・・・・・「スタンダップ」
中入り
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・「寝床」

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買っちゃいました~上方演芸大全

2008-11-27 01:18:39 | 本の少し
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上方演芸大全・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

上方演芸大全
大阪府立上方演芸資料館(ワッハ上方)編
創元社・・・2800円
☆☆



今日(2008年11月)、昼食後ふらりと寄った、紀伊国屋書店で発見。
高いので、買うか買おまいか、悩みましたが、
今日買わなくても、いつか買ってしまいそうなので
思いきって購入。
まあ、これからのブログの参考資料ができましたわ。

落語だけではなく、漫才、喜劇、浪曲、講談、作家、裏方まで
上方演芸の集大成。
ワッハ上方存続の為にも、創元社さん、
橋本知事には、贈呈しなくては。

第二章・落語の目次だけ、書いときます。

上方落語とは・・・定義と領域
上方落語の歴史・・・繁昌亭から遡る逆通史
コラム・落語における東西交流の歴史と今
上方ばなし・・・テーマ別解説
コラム・動物や幽霊の噺
上方落語の舞台めぐり・・・地誌的解説
上方落語の演出方法
寄席囃子で使われる楽器・・三味線および鳴物
寄席囃子を支えてきた人々
落語用語事典
落語家列伝
上方落語系図
上方落語家の席亭・家号
上方落語家の定紋
新作落語の潮流
繁昌亭から展望する上方落語の未来
コラム・私を導いてくれた落語たち

全部で、535ページの読み応えのある量ですが、
興味ある笑いの資料がいっぱい。
しばらくは、寝る前の読書が楽しみですが、
それにしても、凄い厚さ。・・・腕が疲れそうですな。


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音楽祭で浪曲~菊地まどか

2008-11-25 07:27:33 | 浪曲・講談・漫才
・・・・・・・・・・・西岡優子・・菊地まどか・・虹友美・・・・・・・・・・・・・


雨しぐれの、中之島、中央公会堂で、M田夫妻と待ち合わせ。
会場250名の大入満員。浪曲の演台の後ろに、ピアノ。
何が始るのか、ワクワク感でいっぱい。


一、浪曲「赤垣源蔵」

まどかさん、虹友美さんの三味線を携えて、着物姿で登場。

噺は、赤穂浪士、赤垣源蔵が兄へお別れの挨拶ヘ行き
会えずに帰る。
それだけの筋立てなのに、兄弟のお互いの想いが、
随所に見え隠れして、三味線と相まって、目頭が熱くなる。
夫婦愛、親子愛、そして昔は兄弟愛もあったのですな。

まどかさんの浪曲・・大正ロマンのホールに響きわたる。
声量たっぷりだけに、マイクなしの、肉声で聴きたいものだ。
本物、実力派には加工は不要、自然が一番でっせ。

二、嫁ぐ日・・・・・overture

西岡優子さんの、ソロピアノ。
まどかさんのふし回しを譜面にとって、アレンジ。
ジャズ的要素も入って、楽しい曲に。
ラウンジ、サロン風で、ご本人も楽しそうに。

三、嫁ぐ日・・・・・宮本麗子、作

まどかさん、再び登場・・・なんとドレス姿・・・かわいい・
花嫁さんのお色直しみたい・・・・まさに、「嫁ぐ日」。

「嫁ぐ日」のピアノ、三味線、まどかさんのコラボバージョン。
歌の部分は、歌謡浪曲のようであり、
ピアノと三味線のデュオのようであり、
もりだくさんで、それでいて上手くまとめられている。

新しい試みだが、まどかさんの浪曲と虹さんの三味線で
涙腺が緩くなってきた時、ピアノが入ると涙が止まる。

音程、音階だけでは無く、
日本人の心を揺さぶる響き、音色、とかがあるのか。
では、西洋人が涙する楽器、音色は何があるのか。
まあ、泣きたい私には、従来の浪曲スタイルがベストですが。

でも、外国ヘ行くほど、日本が好きになる人がいる様に、
まどかさんの芸への飛躍の為に、色々な試み、大いに結構。
チャレンジしなければ、何も解らない、何も答えがでない。
今日も十分堪能、大いに楽しませてもらいましたで。

まどかちゃん、浪曲に新風を、ますます進化する
まさに21世紀の浪曲ですな。




雨しぐれの、淀屋橋、M田夫妻とお茶をして帰路に。



菊地まどか・浪曲リサイタル
2008年11月24日(月)12:00開演
大阪市中央公会堂・中ホール

一、浪曲「赤垣源蔵」
二、嫁ぐ日・・・・・overture
三、嫁ぐ日・・・・・宮本麗子、作
、、、、、、、、、、、洋琴三弦浪曲・・・・ピアノコラボレーション

浪曲・・・・・菊地まどか
ピアノ・・・・西岡優子
三味線・・・虹友美
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朝の爽やかなデュオ~中之島音楽祭

2008-11-24 17:16:43 | 音楽
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央公会堂の中ホール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

朝からのピアノ・デュオ・相愛高校音楽科での師弟関係。
特に、須鑓幹子さん初々しくて、かわいい美人さん。
素適なドレスで、両人登場。

最初の一音から、心地よい響き。
素適な室内に、爽やかなる、フランスのエスプリが流れる。
シャブリエ、プーランクと、室内の装飾のような
良き時代の文化の香りがする。

レコードとかCDとかが無い時代、音楽に接するのは
上流家庭でのピアノ演奏がおも。なんて・・・リッチなひと時か。

ブラームス、リストと、ピアノフォルテを四手で奏でて
ホールの音響効果と反響して、大音量で鳴り響く。

でも、本日の曲目の中で、一番のお気に入りは、
平吉穀州さん作曲の「カーニバルがやってきた」の中の
「いたずら仔猫が二匹もいたのさ」。である。

朝の響きの中で、かわいくて、チャーミングな素適な曲。
かわいい音が遊び回り、サロンならではのバックミージック。
下の食堂で、モーニングをしながら、聴きたくなる気軽さ。

18才までの青少年時代を過した、中之島公園。
変わらぬ風景に、懐かしさが、いっぱいでしたな。

朝の光のクラシック第一土曜日に開催されているようなので、
落語会の前に、できるだけさわやか、モーニングをしようと思うが
・・・・・・さて。

朝からの音楽会など、初めての経験。
清々しく、こころが、穏やかに、なりましたなぁ・・・・。


懐かしい、公会堂の食堂のオムライス。




中之島・国際音楽祭・2008

ピアノ連弾のたのしみ
2008年11月24日(月)午前10:00~
大阪市中央公会堂・中ホール

1、E、シャブリエ・・・・・・・フランス行進曲
2、F、プーランク・・・・・・・ソナタ
3、平吉穀州・・・・・・・・・・・・カーニバルがやってきた
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、いたずら仔猫が二匹もいたのさ
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、月明かりに踊っているのはだれ
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、カーニバルがやってきた
4、J、ブラームス・・・・・・・「ハンガリアン舞曲集」より
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、第3番・・ヘ長調
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、第5番・・嬰ヘ短調
5、F、リスト・・・・・・・・・・・メフイスト・ワルツ

・・・・・・・・・須鑓幹子・・・・今岡淑子・・・・・・・・・・
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中之島国際音楽祭・2008

2008-11-23 21:29:23 | 音楽
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央公会堂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


明日は、中ノ島国際音楽祭ヘ、菊地まどかさんの浪曲を。
パンプレットには、演目ではなく、曲目として、「赤垣源蔵」ほかと
音楽祭ともなれば、ちょっと普段とは違いますな。

三味線の虹友美さんだけではなく、ピアノの西岡優子さんも参加。
いかなる、コラボレーションに、いやはや興味津々でおますな。

朝の、ピアノデュオも覗いてみようと、
思いますが、休みの日に、早く家を出る事ができるか。
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小つる・岐代松さん~メルシー寄席

2008-11-22 12:18:44 | 落語
今日は、小つるさん、岐代松さん目当てにメルシー寄席へ。
初めての会、粉浜の駅、南へ三分とか、
直ぐに解るか、ちょっと不安ですな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

メルシーのショピングセンターの2Fのホール。
立派な舞台を組み、50程の椅子が並べてある。
お客さんは、近隣のおばさん中心。
終演後は、徒歩か自転車で、南海で帰ったのは私ぐらいか。


一、笑福亭鉄瓶・・・・・・・・・・・・「四人癖」

でも、一番太鼓、二番太鼓に続いて、鉄瓶さんの登場。
携帯電話の注意の際、フラシュで写真の取り捲り。
後で、聞くと主催者の方らしいが、次回からは無しと。

でも、ほんわかの中で、スタート。
電車の中での、「髪の毛を気にする若者」、「電動ハブラシを使う若者」
など、鉄瓶さん、日頃の生態を見るのは、上手、そして面白い。

無くて七癖で、「四人癖」ヘ。
前回の稲田寄席では、百人強で、会場も大きかったのか、
今日は、目をこする人も、鼻をこする人も、
会場に合わせて、少し動きが控えめに感じる。

でも、マクラでの、日常生活での、小さな出来事を
おもしろく感じる姿勢は、大切ですな。
何と無く、その目線、その感性に、若さを感じますな。
(なぜか、うらやましいですな。)


二、笑福亭岐代松・・・・・・・・・・「手水廻し」

初めての、出会い。
松鶴の下、内弟子時代、この粉浜で、奥さんのアーチャンと
一緒に買い物させていただきましたと。
懐かしい、庶民的な町、庶民的な会場、庶民的なお客様。

噺は、手水廻しでも、前半の長頭を廻すシーンはアッサリとし
後半の喜助どんが、金タライを全部、飲み乾して苦しむシーン
に趣きをおく、今までとまるっきり違う演出。

今や、前座がかけることの多いこの手水廻し、
じっくりと、田舎の旅籠の旦那に、年令の近い岐代松さんが
演じると、又趣きのある噺に変身。・・・良かったでっせ。

米朝師匠が演じられる、手水廻しはいかなるものなのか。
大師匠が、演じられる、「つる」とか聴いてみたくなりましたな。

いくつ何十になっても、過去のネタを演じる事が出来るのは
落語家さん、ネタは全て財産。
「株」は目減りしますけど、「ネタ」は目減りせんだけ、
噺家さんには、最高の投資ですな。


三、笑福亭小つる・・・・・・・・・・「へっつい盗人」

舞台ヘ上がるなり、メインのスポットが点いていないのに
気付き、係りの人が入れると、舞台が数段明るくなり、
さすが、トリ。・・やはり前座、モタレとは、差はつけてますなと。

刑務所への慰問のはなしでスタート。
昔は、奉行所のあった本町の町中に、罪人も居りましたが、
町中ではイカンと、堺ヘ、移動。
噺は、「へっつい盗人」
最初の引越しの祝いものを何にするかのところ、
捕まったら、おやっさんとこへ行くというところ、
じっくり、たっぷり、時間をかけてのはなしに、
良き時代の風景が、浮かんでくる。

仮囲いを取る際の、三輪車のラッパは無かったが、
最後に、酔っ払いが出て来て、二人の揉め事を聞いて、
「もっと、やりなはれ」と、
「何で、止めてくれまへんねん」と言う清八に
「盗んだのが、へっついだけに、炊けつけましたんや。」と、
初めての、サゲで。

笑福亭にも、体つきからから、スマートな噺家も。
小つるさんの、スマートさと良き人柄が伝わる高座でした。

そして、三味線のお師匠さん(勝正子さんと思うが)、も
太鼓も入っての、鳴物本格派。

ネタの幅も拡がって、これからの会も期待、期待。

南地区での落語会、これからも繁昌しますよう、
続けて通いたいと思う落語会ですなぁ。



第二回・メルシー寄席
2008年11月22日(土)午後7:00開演
粉浜・メルシー2F・ホール

一、笑福亭鉄瓶・・・・・・・・・・・・「四人癖」
二、笑福亭岐代松・・・・・・・・・・「手水廻し」
三、笑福亭小つる・・・・・・・・・・「へっつい盗人」
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アットホームな暖かさ~夕陽丘寄席

2008-11-20 01:25:18 | 夕陽丘寄席
ひさびさの鶴二さん、目当てに、夕陽丘寄席に。
開演時間に間に合うか・・・・・。

まずは最初に、三人揃ってのご挨拶。
座布団が33枚しか無く、満員御礼。
今回三回目とウタッテいますが実は四回目。
幻の一回目があり、その時はなんとお客様は7名とか。
回を増す毎に、じっくりとお客様は増えている。

特に鶴二さんからは、
12月6日の稲田観音落語会(観音禅寺)
12月8日の新鋭上方落語会(シアタードラマシティ)
1月14日のめざせ四天王の会(天満天神繁昌亭)
のメイン落語会のご案内・・・。

遊喬さんからは、12月26日の銀瓶・由瓶さんの会にでますが、
チラシの日付が、20008年になってますが、
誰も生きられないと思いますので、取りあえず
2008年にしますと、誤植の訂正。


一、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「みかん屋」

福矢さんの、いつも楽しい、マクラ。
本日は、TVショピングでの、マーフイ岡田の紹介。
深夜、ピラーという皮むきと穴あきで素材がくっ付かない包丁の
販売が、おもしろい。七五調でそれでいて、ベタ。
「ごぼう」、「キャベツ」、「大根のつま」、「大根のかつらむき」
包丁では、「鯖」、「サンドイッチ」・・・聞いていると
関西へ来て、実演販売の際は、是非見てみたいと。
まるで、福矢さん、「マーフィ岡田」自身の販売実演みたい。

商売のセールストークのマクラをたっぷりしてから、
本題の「みかん屋」へ。

福矢さんの投げやり口調が、主人公に妙にはまる。

今月は、25日も仕事が入って大忙しで、まあ疲れますと、
でも、みかん屋のごとく、
「上をみんと、女房、子供が、養えません」で。
仕事充実。マクラ充実。高座充実。の福矢さんでした。


二、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・・「二人癖」

「つまらん」と、「一杯呑める」が口癖の二人が、
お互いの癖を金を賭けて、直そうと。

一見強面(こわおもて)の遊喬さん、
樽の漬物とか、詰め将棋を聞いた時の
主人公の笑顔の、チャーミングなこと。

どっしりとした芸風の中に、
ふっと、人の優しさ、暖かさがあらわれる。

気は優しくて力もち、金太郎さんみたいな、
人間味のある噺家、遊喬さん。

来月は、高津の富亭、質屋寄席と二日連続出会う予定。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・「不動坊」

先の「みかん屋」が「かぼちゃ屋」
「二人癖」が「のめる」、この「不動坊」が「不動坊火焔」と
江戸へいくと、多少いい方変わると。

今日は、本来違うネタでしたが、冬らしく寒くなりましたので、
鳴り物の太鼓は無いのですが、あえて「不動坊」をと。

途中、屋根に上がって、太鼓を打つ時に、
「ああ、破れてしもた」と、「仕方ないなあ、もうええわ」と、
太鼓の無いのを、逆にクスグリに、
筋が解っているお客さんだけに、おおいにうける。

「鉄砲勇助」、「池田の鹿買い」、「河豚鍋」
「二番煎じ」、「うどん屋」、「替わり目」など、
冬の噺の季節がきましたな。

でもこの夕陽丘寄席には、もう既に
アットホームな心地良い暖房が、入っていましたで。



第四回・夕陽丘寄席
2008年11月20日(木)午後7;00
クレオ大阪中央 3F和室


一、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「みかん屋」
二、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・・「二人癖」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・「不動坊」

08-67
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噺家の噺の組立、公開~柳家花緑

2008-11-17 07:07:45 | 本の少し
落語家はなぜ噺を忘れないのか
柳家花緑
角川SSC新書・800円
☆☆

145本の持ちネタの中でも、花緑さん
①いつでも高座にかけられるネタ・・24本
②二~五回さらえば高座にかけられるネタ・・72本
③高座にかけたことはあるが作り直す必要があるネタ・49本
に分類。それぞれの基準を、それなりに説明。

小さん師匠、小三冶師匠、志ん朝師匠、談志師匠の教えを披露。

小三冶師匠の「おまえはウケさせよう思って演ってるのか?
だったら別に落語で無くてもいいじゃねえか。聞いていても
まったく景色が見えてこねえ。」と

続いて、「もともと噺は面白く作られてるんだから、登場人物をちゃんと
演じてウケさせればいい。落語は本来そういうものなんじゃないのか」

そして、「笑わせようという気持をお客様に悟られてはいけない。」
まさに、私が噺家さんと、ニンが合う合わないの一番の点がこれ。

わざとらしさが、鼻につき、落語本来の良さが薄れてしまう噺家。
逆に、噺をきっちり伝えようとするだけで、ここち良くなる噺家。
私でも、上手い下手とは違うところでの、基準がある。

おもしろくて、笑いがいっぱいが落語だが、そのあとで
その登場人物のひととなりがほのかに残った時が最高ですな。

読みながら、今の自分の落語感を整理するには最適でっせ。

でも、五人のお弟子さんがいて、花緑師匠とはびっくり。

巻末・・・・・花緑版・「笠碁」・・・全文収録のおまけつき
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第479回・田辺寄席

2008-11-16 08:54:22 | 田辺寄席
第479回・田辺寄席

文太師匠の「三十石」、染雀さんの「紙屑屋」をお目当てに
いざ、西田辺ヘ。


開口一番・・・「ぬ」・・・鵼(ヌエ)・・桂文太

鵼とは架空の生物。
顔はサル、頭部はタヌキ、体はヘビ、足はトラと
怖い物の集合体。・・・人間は創造の中でも天使も考えれば
この様な恐ろしいモノも考えるのですな。
でも、象、キリン、カバ、オオアリクイなど、
小さい時から、動物園で見ているから怖くないだけで、
初めて見ると、それはそれは恐いでしょうな。
ウミガメの話、タロージローの話など、動物、生物のはなしへと。


一、林家染太・・・・・・・・・・「道具屋」

いつもの染太さんの勢いが無く。
主人公のアホさかげんが薄れて・・・なぜかどっぷり感無し。

客が帰ったあとの、隣の履物屋のオッサンのリアクションも
少なく、笑いからするともったいない。

いつも言っているが、この道具屋という噺、
爆笑編に仕上げるには、非情に難しいような。

大昔の仁鶴師匠、中昔の小三冶師匠のインパクト凄く、
笑いたっぷりの「道具屋」、誰が聴かしてくれるのか
楽しみですな。


二、林家竹丸・・・・・・・・・・「豊竹屋」

浄瑠璃好きの、豊竹屋節右衛門が主人公。
義太夫の声、迫力不足だが、スマート体型の竹丸、
精一杯の声量か。・・・・でも熱演。

林家の上品路線は、竹丸さんの性には合っている。
ただし、本来趣味が高じて、周りからすれば、異常な二人、
遠慮無く、ハチャメチャに、語って欲しかった。、



三、桂文太・・・・・・・・・・・・「三十石夢の通い路」

京都の観光めぐりをたっぷりしてから、伏見の寺田屋の浜へ

ただし、お女中との妄想の部分はあっさりと、
でも、舟をこぎはじめてからの、川の雰囲気は堪能できました。

さすが、文太師匠、三十石の大ネタも、コンパクトにまとめて。


四、林家染弥・・・・・・・・・・「癪の合薬」

めずらしい噺だが、染弥さんの実力発揮。
別名、「茶瓶ねぶり」、「やかんなめ」、「梅見の薬缶」と
やはり、江戸落語、仕込みか。

登場人物少なく、場面もあまり変わらず、そのなかでの
はなしの進行。でも武士の家来が、一言もセリフが無いのに
活き活きと登場してくる。

・・落語と言うのは不思議な話芸ですな。



五、林家染雀・・・・・・・・・・「紙くず屋」

林家の大先輩が、創られた「天下一浮かれの屑より」の噺。

毛氈ひいてある高台の舞台が小さいので、
踊りの動きも制約され勿体ない。

染雀さんの、女型の踊り、しぐさの色っぽっさ、絶品。
さすが、染丸師匠の直弟子・・・目のしぐさがそっくり。
裏面踊りも良いけれど、やはり正面、よろしいで。

このまえの鶴二さんは、謡で拍手。
今日の染雀さんは、踊りで拍手。

客は正直、演者の得意のものが、分かりまんねんな。

林家の、正統派、四名の芸、たっぷり見せて貰いましたで。


第479回・田辺寄席
2008年11月16日(日)午後1;00~
阿倍野青年センター

一、林家染太・・・・・・・・・・「道具屋」
二、林家竹丸・・・・・・・・・・「豊竹屋」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・「三十石夢の通い路」
中入り
四、林家染弥・・・・・・・・・・「癪の合薬」
五、林家染雀・・・・・・・・・・「紙くず屋」

08-65
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今日も近場に、ご近所さんと~和泉ワンコイン寄席

2008-11-15 08:25:01 | 和泉ワンコイン&笑福亭伯枝
今日は和泉中央での、和泉ワンコイン寄席ヘ。
ご近所のU野さんとご一緒に・・・・・参加。

家から10分・・・(浪切ホール、和泉南部リージョンセンター)と
今日の和泉シティセンターで、なんと三回連続、近場でっせ。
会がこれからも継続されますよう、優先的に応援しなければ。


一、笑福亭喬若・・・・・・・・・・・「手水廻し」

最初は二番目の予定だが、トップバッターで、高座ヘ。
落語の説明、扇子、手拭、見台、膝隠し・・そして小咄。
でもこの会、もう45回目でっせ。

「鳩が何かおとしたで。」、「隣に囲いができたで」
と進めながら、カムカム。今日の喬若さん、おかしい。

早く、本来のマクラヘと思っていると、
「長崎の諫早地区のご出身の方おられますか」
「ちりとてちん」と思いきや、長崎では「ある」事を、「ない」と
「鉄砲勇助」か・・・・。信州では、おはぎの事を・・半・・・。
しやべりがとまってしまった。・・・・いや、蕎麦の事を手打ちと・・・。

順序は間違い、生気なしのメロメロのこんな喬若さん・・初めて。
風邪でもひいているのか精彩無し。

地方へ行くと、土地それぞれに言葉が違って・・・「手水廻し」ヘと。
でも、長頭を廻すシーンでも、頭を廻すのもしんどそう。

今、左手を顎へ、右手をいっぱい伸ばして長頭を表す人が
多い中で、手の演出、一切無く。
慣れている私には、中頭にしか見えず、
期待している喬若さんだけに、不完全燃焼の一席でした。

まあ、体調悪い、こんな日もありますな。


二、笑福亭風喬・・・・・・・・・・・「堪忍袋」

喬若兄さんとは、同じ年の入門。
二人とも、今年結婚の新婚で、本当かどうか
朝七時に起きて、毎朝、朝ご飯と弁当作っています。
いたって、規則正しい生活送っています。

噺は、「堪忍袋」・・・夫婦のチョットした・・掛け違い。
「弁当」のおかずで揉める、お咲さんと、留さん。
でも、今の世の中、弁当作ってもらえるだけでも
ありがたいのに。

でも、このサゲ「くそババ、死ね」で死ぬと思いきや、
「元気になりよった」と・・・。

夫婦間も揉めますが、嫁と姑もなかなかのものですな。

でも、元気溌剌、声も大きく、骨太の笑福亭は、健在。
しっかり演じた風喬さん、出来は一番でおましたで。


三、笑福亭福輔・・・・・・・・・・・「酒の粕」

マクラで、酒の話をウダウダと。
六代目は案外、酒は嫌いかも。酒飲と世間から思われていたので
外では、それなりに飲んでいたが、家では普段一切飲まなかった。
その代わり、奥さんのあーちゃんが毎晩、ご晩酌を。

噺は「酒の粕」、笑福亭の酒の話の割には、もう少し
下戸の主人公が、酔ったさま、酔ったおもしろさが欲しい。

何か気の抜けた搾りカス「酒の粕」状態で、おましたで。

ああ、笑福亭は、もっと豪快に酔って欲しいですなぁ。

和泉ワンコイン寄席
2008年11月15日(土)午後3;00~
和泉シティプラザ 4階


一、笑福亭喬若・・・・・・・・・・・「手水廻し」
二、笑福亭風喬・・・・・・・・・・・「堪忍袋」
三、笑福亭福輔・・・・・・・・・・・「酒の粕」

08-64
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こんな山間まで落語が~第1回・やまあい寄席

2008-11-09 00:27:17 | 落語
和泉市南部リージョンセンター


昨日は、海よりに15分の岸和田浪き切ホールヘ
今日は、河内長野に向かって15分の170号線沿いの「道の駅」風
和泉市南部リージョンセンターで、第1回目のやまあい寄席。、
そして、出演は、大好きな、吉坊さんが、この片田舎に。
まあ、落語ブームは、浸透していってます。

客席は、200人は入るホールに、ゆったり70席。
落語目当てと言いながら、本日生落語の初の方、8名ぐらい、
繁昌亭経験者、6名ぐらい。こうして落語本来の良さを知って頂く
地域寄席の役割りは大きいですな。ブームが去ったあとでも残るよう
お客様と一体になった盛り上げが必要ですな。


一、桂吉坊・・・・・・・・・・「つる」

出てくる前に、前のご夫婦、パンプレットを見て
知らん人ばっかりやなと。何を言うてんねん。
実力たっぷりの噺家さんやで。
ましてや、私は吉坊さん目当てに来ているのに。
聞いてびっくりしなはんなや・・・。

本舞台から出てきて降りて、又舞台前の高座に上がる
吉坊さんも初めての経験と。

マクラにたっぷり、20分。
落語について、懇切丁寧に説明。
まずは、なじんでもらおうという姿勢がありありと。

落語は、お客さまのイマジネーションが大切。
上方落語は野外で始まり、歩く人のあしどめからスタート
しかし、江戸落語は、室内のお座敷芸で始まったので、
贔屓スジが中心なので、あえて笑いをとる必要が無いと。
落語の生い立ち。
そして、小拍子、扇子、手拭、などの小道具と膝隠しなどの説明、
懇切丁寧で一回目の会開催に相応しい。

米朝師匠の話、小噺等を挟みながら、お客様の反応を探る。
そして始ったのが「つる」、基本中の基本。
笑いの基礎のエッセンスが詰った噺。
繰り返し、覚え間違い、言い間違いでほんのりの笑いで進む。

やり終った後、後ろの客が上手いなぁ。おもしろいなぁと。
そうでしゃろと、思わずこちらまでうれしくなる。


二、桂佐ん吉・・・・・・・・「手水廻し」

左ん吉さんの「手水廻し」。
田舎の旅館の前の風景描写が大好き。
なぜか左ん吉さんと共に、のどけさとほのぼのさが伝わる。

只、今日の、長頭さん、回すのが遠慮がちで
いつもより、頭が短く感じましたで。


三、桂吉坊・・・・・・・・・・「ふぐ鍋」

めっきり寒くなった日に、冬の噺「ふぐ鍋」
サゲは、おこもさんの
「ほたらわたいも安心してこれからゆっくり頂戴致しますと」
それを聞いていて、後ろの男の人の、解らんわという言葉に、
連れの女性の方、「食べてへんかったんや」と説明・・・。
ほのぼのとしたお客様でいっぱい。
やまあいの風が、ホールの中まで、微笑ましく
流れ込んできましたで。

次は、来年の1月。近いだけにまた足を延ばしたいと思います。

道の駅だけに、外にある、野菜と果物も新鮮で、楽しみでっせ。


第1回・やまあい寄席
2008年11月9日(日)午後2:00開演
和泉市南部リージョンセンター・他目的ホール

一、桂吉坊・・・・・・・・・・「つる」
二、桂佐ん吉・・・・・・・・「手水廻し」
三、桂吉坊・・・・・・・・・・「ふぐ鍋」

08-63
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岸和田に米團冶さん・五代目米團冶襲名披露

2008-11-08 10:51:19 | 浪切亭・せんしゅう亭・落語
五代目米團冶襲名披露公演


ついに来ました、襲名披露の日。
華やかな襲名、そして米朝師匠のよもやま噺。
花禄、南光、仁鶴、ざこばさんの豪華な客演も楽しみ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

入場に時間がかかり、なかなか席が埋まらないかと
心配していると、2時丁度に開演。

一、桂団朝・・・・・・・・・・「寄合酒」

まずは、団朝さん。少し、紅顔での登場。
本日、国宝の米朝が来ておりますが、移動も桐の箱にいれてと
大変です。今日も少し乾燥気味なので、今少し霧を吹いたとこですと。

そして、その息子である小米朝さんが、
この度、大師匠の五代目米團冶の名跡を襲名いたしますと。

噺は「寄合酒」。20年選手がやる前座はそれなりの値打ちがある。
勢いがあって、噺の中で、噺自体のおもしろさが溢れる。

都んぼさんまん我さんを初め、米朝一門の寄合酒は
吟醸酒の味がする。・鯛は、犬に喰われたが、やはりめでたいですな。


二、柳家花緑・・・・・・・・「初天神」

「かかあ、羽織出せ」とは違う出だしで始まる、
上方とは、一味も二味も違う「初天神」

子供の泣き顔、駄々のこね具合は、上方の子供以上。
大阪の子は、言葉で親を困らすが、
向うの子は、泣きながら親の顔色を窺う。
こましゃくれ具合は、一枚も二枚も上手か。

花緑さん、子供の表情も豊かで、父親のみたらしの食べ方も
なかなかのもの。

江戸落語を聴く際、たらちねとか、酢豆腐、粗忽の釘、長屋の花見とか
上方ネタとダブルものを聴いて、違いを確かめるのも面白そうである。

三、桂南光・・・・・・・・・・「義眼」

なぜ、襲名披露に、「義眼」。選択した理由が解らぬ。
ちゃんと、見てませんと言う事か。
深い意味は無いのか・

でも、南光さんの代表作、「義眼」・・・・。
この噺、南光さん以外で、笑いをとるのは至難の業でしょう。
まあ、実力、腕があることは、よう解りました。


四、笑福亭仁鶴・・・・・・「壷算」

ああ、40年ぶりの仁鶴師匠の生落語。
私の落語歴をスタートさせた張本人。
梅が枝町の実験寄席で、ほぼ毎月、仁鶴さんを聴いた
「牛のがんぢ」、「向こ付け」、「延陽伯」、「借家怪談」、「七度狐」
「池田の猪買い」、「兵庫船」、「金の大黒」、「崇徳院」・・・。

その当時は、快速電車のごとく、勢いありましたな。
リズムが良く。言葉の遊びがありましたなぁ

今日の、「壷算」。各駅停車、それも信号待ちで途中で停まる。
次の台詞を、喜六、清八と私達も一緒になって待つ。

あまりのスローテンポに戸惑う私、「それがこっちの思う壷」と
逆にニンマリされている、仁鶴師匠の「壷算」でした。


五代目米團冶襲名披露口上

幕が上がると
左から南光、花緑、米朝、米團冶、仁鶴、ざこばの順に勢ぞろい
鳴りやまぬ拍手に、南光さん、制して、司会のスタート。

今回、10月4日の南座を皮きりに、40回の襲名披露公演。
私の南光の時は、4公演。
親のそれも人間国宝の七光りは凄いですな。

まずは、口上のご挨拶。東京からの柳家花緑さん。
米團冶さんは父親、私は祖父が、人間国宝で、
落語という世襲制でない世界で数少ない血縁関係をもつ。

実力優先の中で、米團冶という大きな名跡を継がれるのは大変。
今回だけではなく、春には春の噺、夏には夏の噺と、年四回。
この岸和田に続けて、お越しくださいと。

いや、こちらの台詞。まあこれからは、年一度か二度のペースで
是非、この浪切ホールに続けて来て、欲しいものですな。

桂米朝さん。

あえて褒めるとこは無いし。名前が変わったところで
中身はそう変わりませんで。
親として、遠慮して、よいしょは無い。

それが、米團冶への、期待の裏返しか。
でも、人間国宝米朝師匠の声が聴けただけで、
この襲名価値ありまっせ。

次は、ざこば師匠。

南光さんの、幼稚園児の小米朝をいじめ抜いたという
ざこばさんという紹介を踏まえて、

初めて米朝師匠の家へお伺いした時、奥さんが出て来られ
応接間に通されて、お饅頭とお茶が出てきたが
食べて良いものか思案していると、帰って来た明君(小米朝)が
顔を見るなり、これもうたろと、饅頭盗っていきよった、
そのあと、奥さんが入って来られて、自分は食べてないのに、
食べたと思われたみたいで、その時から・・・・多少苛めましたと。
でも、天国から枝雀兄ちゃんも喜んでいて、
この世では、米朝師匠に喜んでもろうて、こんなめでたいことはない。

米朝さんの嬉しそうな顔。

そして、仁鶴師匠の口上。

私は、今日が初めての披露公演参加ですが、
皆さんは、既に替わられながら、20日目みたいで、
祝いの口上も、こなれて、ネタになってますなと。

楽屋には、貯金箱があるのですが、
小米朝と呼ぶと罰金で500円いれることに。
皆様も、これから外で会われましても、必ず米團冶と
さもなければ、罰金1000円いただきます。

四角い顔で、「すみからすみまで、ずずずいーと
おん願いたてまつります。」・・・・・。


五、桂ざこば・・・・・・・・「青菜」

出て来るなり、嫁さんのはなし。
家でTⅤを見ていて、嫁さんがコップを落としたんで
びっくりして、「どないしてん」と聞くと、
「手がすべってん」・・・「(ゴメン)手がすべってん」となぜ言えん。
鯵の開きを焼くと真っ黒け、「真っ黒やんか」と言えば、
「焼きすぎたんや」、なぜ(ゴメン)の一言が無い。
ムカムカしますと・・・言いながら、奥さんと案外仲は良いらしい。

噺は、「植木屋はん、あんたもう仕事はすんでやったんかいな」と
もうすぐ冬と言うのに季節ハズレの、「青菜」。

今日は、出来は、荒れ気味。
ワサビを食べる前に、ムラサキで溶きやとか・・・・。
前にいったり、後ろにいったり・・・。
でも、笑いは雪だるま式に増える。

お咲きさんとの絡みからは全開。
落語と言うのは、きっちりしてなくても、
最後は、その人なりのセリフが出ていれば、それなりに、楽しめる。

気で喋るざこばさん本領発揮の「青菜」でした。


六、桂米團冶・・・・・・・・「七段目」

最後は、とりであり、本日の主役、米團冶さんの登場。

三階席まで満員のお客様への御礼。

南座の初日、松竹の方からいつから米團冶さんにと
「4日から」いや、幕が開いた時、楽屋入りした時、など
歌舞伎の世界では、人それぞれに違います。
いつにされます。「考えてない」・・・。

当日朝からTVの仕事があるので、朝起きた時、
いや大阪の日の出からにしようと調べると、なんと
午前5時55分で、そして5代目襲名と5並びで
縁起の好いことで。

噺は「七段目」。・・・・良かったですよ。
二ヶ月前の「はてなの茶碗」の時とは、別人。
若旦那の人柄そのものが、米團冶さんと重なる。

芝居の部分をきっちり演じることにより、主人公の若旦那と
親旦那、定吉、番頭などの脇役とかが明確になる。

笑いを取りにいくのではなく、噺を語る米團冶さんに期待。

やはり、襲名は、からだの心底より何かを変えてますな。
ああ、進化する米團冶さん、今しばらくは、目が離せませんな。

でも、襲名披露に立ち会えたこと、良かったです。
やはり、縁起もんですな。


五代目米團冶襲名披露公演
2008年11月8日(土)
岸和田・浪切ホール

ー出演ー

一、桂団朝・・・・・・・・・・「寄合酒」
二、柳家花緑・・・・・・・・「初天神」
三、桂南光・・・・・・・・・・「義眼」
四、笑福亭仁鶴・・・・・・「壷算」

ー中入ー

口上・・南光、花緑、米朝、米團冶、仁鶴、ざこば

五、桂ざこば・・・・・・・・「青菜」
六、桂米團冶・・・・・・・・「七段目」

08-62

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十八番(オハコ)満載~NHK上方落語の会

2008-11-07 22:50:06 | NHK上方落語の会
公演前の舞台。


今日、NHkホールで精鋭の上方落語を。
満員の500席。


一、笑福亭喬若・・・・・・・・・・・・「へっつい盗人」

成長著しい、喬若さん、師匠の三喬さん得意のどろぼうネタを。

遠く離れて顔の表情は見えにくいが、話しぶりの良さは
後方にまで伝わってくる。

見つかったら、「オヤッサンの別荘ヘ行くくだり」
祝いをもって行くと言うて、「カンナ屑を俵につめて」
「年よりに棺桶」、「ダイナマイト」のくだり。
「道具屋の前での二人のやりとり」・・どのシーンも
しっとりと演じられていて、それでいておかしさが滲みでる。

三喬師匠のまな弟子、ますますの精進期待しまっせ。


二、桂楽珍・・・・・・・・・・・・・・・・「こんにゃく問答」

居候が、住職の跡継ぎとして、坊さんに。
お経を・・・「いろはにほへと」に節をつけて、
「河内音頭」、「さすが沖縄出身の楽珍さん
最後には「沖縄民謡」にまでお経に。

なまくら坊主の雰囲気、ピッタリ。
せりふ回しも、師匠の文珍さんじこみか、
肩に力が入ることもなく、自然体。

でも、この噺こんにゃくと餅の違いはあるが「餅屋問答」と同じ。
一門によって、名が違うのか、江戸との違いか。

上方落語名鑑の上方噺100選には、「餅屋問答」ででているが。
どちらにしても、「無言での問答がメイン」。
「シュクリーム問答」、「バームクーヘン問答」でも出来そうだが。

顔の表情は、TVで確認致しましょう。


三、桂雀松・・・・・・・・・・・・・・・・「餅つき」

これまた、通称「尻餅」。NHKだけに「尻餅」ではと
題まで替えたのか。米朝一門では、「餅つき」なのか。

まあ、年の瀬、近づく今からの季節にはぴったりの噺。

雀松さん、夫婦の仲の良さが全面に出て、気持ち良い仕上がり。
餅をつく音を、手で表現。餅をつくリズミに客席まで楽しくなる。

尻をだしている様を思いうかべると、下品になる噺を、
上品にまとめるのは、米朝一門のわざか。

でも、いつの時代も庶民の知恵とエネルギーは凄いですな。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「稽古屋」

はんなり、すっきり、くっきり。

最高の芸を、最高の出来で、最高の舞台で演じる。
さすが、プロ。・・・・・・・・・・・よろしかったですな。

お師匠さんの唄で、客席から思わず拍手が沸きました。
この「稽古屋」。笑福亭鶴二さんの、真髄を見ることができまっせ。

NHKホールヘ来られてない方、是非、
上方演芸ホール・来年1月18日(日)23時35分~
を、ご覧ください。


五、桂文珍・・・・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」

この定吉、芝居好きとは、おませですな。
でもお腹へったと、幼い丁稚に戻る。
その落差が、この噺のおもしろさ。

文珍さんの、四段目のシーン、それほど本格というわけではなく、
演じている定吉の顔が見えかくれする。

あわてて、カルタトリのようなさま、
お父さんの病気のうそがばれてうろたえるさま、
三番蔵に入れられるまでの、導入部分が、
まさに、文珍さんワールド。

どんな噺も、自分の色に染めるのは、凄いですな。



第281回・NHK上方落語の会
2008年11月7日(金)6:30開演
NHK大阪ホール

一、笑福亭喬若・・・・・・・・・・・・「へっつい盗人」
二、桂楽珍・・・・・・・・・・・・・・・・「こんにゃく問答」
三、桂雀松・・・・・・・・・・・・・・・・「餅つき」
中入り
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「稽古屋」
五、桂文珍・・・・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」

08-61


本日の収録分、放送予定。


◇上方演芸ホール
1月11日(日)23時35分~0時18分
・・笑福亭喬若・・・「へっつい盗人」
・・桂雀松・・・・・・・「餅つき」
1月18日(日)23時35分~0時18分
・・桂楽珍・・・・・・・「こんにゃく問答」
・・笑福亭鶴二・・・「稽古屋」

◇日本の話芸
12月16日(火)教育14時00分~14時30分
・・桂文珍・・・・・・・「蔵丁稚」
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