ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

人は仕事で磨かれる~丹羽宇一郎

2014-06-30 23:10:29 | 本の少し
人は仕事で磨かれる (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆☆

あまり、ビジネス書の感想は書かなかったのですが、
一番最近読み終えたのがこの、かつて伊藤忠を甦らせた経営トップ
丹羽宇一郎氏の本。

大きなビジネスを行えと「お前たちは世界中でネズミばっかり追いかけている。
ネズミをいくら捕まえてもゾウにはならないぞっ」、この言葉は有名になって、
金額の少ない投資案件は「ネズミ」と社内で呼ばれたらしい・・・・。

そして、M&A(企業の合併、買収)の良さは、
人材の確保であり、それができれば、技術も手に入る。
本当に欲しいのは働いている人たちとその技術だ・・・・と。

そして、徳川家康の言葉も紹介「不自由を常と思えば不足なし」

常に経営者は倫理観をもって仕事を遂行しなければ・・・
丹羽さんは常に「クリーン、オネスト、ビューティフル」でなければと、
これって宝塚の「清く、正しく、美しく」と同じ。

「能力というものは、自分で評価するものではなく、他人が評価するものだ」と、
ビジネスの世界においては、自分の評価など何の足しにもならないと切り捨てる。

そして報酬には「見える報酬」と「見えざる報酬」とがある。
見える報酬とは給料であり、見えざる報酬とは自分の成長だと・・・。

最後に、読書は想像力の源である。
ただし、娯楽の為の読書は雑草を育てているようなもの、
太い幹をつくろうと思うなら、考えながら本を読むことだと・・・。

軽い本、大好きな、私にとって、耳の痛いハナシですな。

ちょっとは、考えながら読まして頂いた、丹羽宇一郎さんの本でおました。

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音の晩餐~林望

2014-06-26 05:08:45 | 本の少し
音の晩餐 (集英社文庫)
クリエーター情報なし
集英社

☆☆☆

林望氏が集英社文庫に最初に出版した本。

なぜ、こんなことを書くのと言えば、よく言っているのだが
最初の本、初期の本は、力作が多くてお値打ち揃いが多い。

この「音の晩餐」も、“ぱりっ”“ふわふわ”“ごくごくっ”“ほくほく”に
“かりかり”“しこしこ”“ことこと”“とろり”など、食べた時の音から
食感の感じとか、煮たり炒めた時の料理中の音とか、俗にいうオノマトペ、
食に関する、擬声語、擬態語、を取り上げてのエッセイ集。

何が、お買い得といえば、各項目の後に、それに関するレシピが紹介されている
まさに、一粒で二度美味しい・・・・グリコ、みたいな本。

でも、嬉しくなったのは、“がりん”というとこで、パリの中華料理屋で著者が
「家常豆腐」を食べて、グワリンッ!という音と共に歯が割れた・・・・・
豆腐を食べていて、歯が割れる、欠ける、なんてあるんだ・・・・。

このまえ、自分がなっただけに、数珠繋ぎのようで・・・・快感。


トライしてみようと思うレシピは、“あんこまパン”。
あんことマヨネーズを塗って挟んだサンドイッチ。

(小保方さんではないが、つくり方にコツがあって、あんこはこしあん、
マヨネーズはキューピーでなければ美味くできないと・・・・・)

本棚に入る前に、しばらくはキッチンで活躍する林望さんの「音の晩餐」でおます。

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「第10回久米田とんとん亭」

2014-06-25 08:34:09 | 久米田とんとん亭


地元で行われる落語会、もう10回目。
今回は「帯久」を銀瓶さんが・・・・楽しみですな。






最初に、主催者の挨拶、そして続いてなんと岸和田市の信貴市長が登場。
「10回目と、地域に根ざした文化事業と」お祝いの言葉を・・・・・・。
昨年の12月に当選された、ほかほかの市長さん。

後の、「帯久」ではないけれど、名奉行ぶり期待しまっせ・・・。


一、桂華紋・・・・・・・・・・・「みかん屋」

2001年8月の初舞台の「犬の目」からもうほぼ4年、
その後の「阿弥陀池」でも感心したが、今日の「みかん屋」も最高。

最初、長屋でみかんを全部買って貰って最後に「上、見さしてもらいますわ」の辺りまでは
淡々と進めるが、そのあとは最後まで一気に笑いをたたきこめる。

噺、本来の笑いの構成を存分に発揮・・・・・
明るくて、嫌味がなく、肩の力が抜けていて、よろしいな。

お目当てに、見に行かんとあかん、若手噺家さんが、また一人増えましたな。



二、笑福亭由瓶・・・・・・・「替り目」

独特の臭いのある由瓶さんの落語。

導入部の俥屋さんとのやりとりの部分は割愛して、
自ら家の玄関を叩くところからスタート。

呑兵衛の亭主、普通は女房に強気にでたり、悪いなあと弱気になったり、
交互にでるもんだが、由瓶さんの場合、強気一辺倒。

よう、大喧嘩にならへんかと、こちらがヒヤヒヤ。

最後の、うどん屋相手のところまでいくかと思いきや、
「まだ、おまえ、居たんかいな」・・・・「替り目の半ばでございます」で終わる。

私この「○○の半ばでございます」という終わり方、結構好きでおます。


三、笑福亭銀瓶・・・・・・・「帯久」

仲入りもなく一気に、三席目の銀瓶さんの「帯久」へ。

大阪の、松屋町の方、瓦屋町の商売人噺。

善い者が和泉屋与兵衛、悪者が帯屋久七。
落語って不思議ですな、悪者の帯屋久七を略して「帯久」と題にするなんて、
ほんま符牒なんですな、「あの、帯屋久七がでてくる噺」・・・・と。

60才で還暦、61才で本卦、とサゲで必要なことは、きっちり説明するところなんぞは
銀瓶さんの親切さ・・・。

二人の商売人の善悪というか、この噺を聞いていて、
「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」という
二宮尊徳の言葉を思いだしましたが、帯久を犯罪者にしたのにも和泉屋にも
多少の責任があるような・・・・でも、借金を頼みに行った和泉屋を追い帰す帯七。
銀瓶さん、核心の演技・・・・

[ねずみ穴」を彷彿させるような後味の悪い噺と思いきや
後半は、松平大隅守というお奉行がでてきて、大岡越前守ばりの名奉行ぶり。

町民の味方、「ざまあ、みろ」と、スカッとしますな。

そう言えば、今の世の中、悪者は裏に回って表には顔を出さんのか、
悪者がこらしめられて、スカッとするようなこと、おまへんな・・・。

長講の「帯久」、たっぷりと堪能させてくれた、銀瓶さんの一席でおました。



「第10回久米田とんとん亭」
2014年6月8日(日)午後5:30開演
岸和田市・大町会館

一、桂華紋・・・・・・・・・・・「みかん屋」、
二、笑福亭由瓶・・・・・・・「替り目」、
三、笑福亭銀瓶・・・・・・・「帯久」

三味線・・・・・・・・花登益子








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ありがとうございません~檀ふみ

2014-06-24 05:05:05 | 本の少し
ありがとうございません (幻冬舎文庫)
クリエーター情報なし
幻冬舎

☆☆☆

「ありがとうございません。」

「ありがとう」と「すみません」が混じって、
無愛想の返事に「ありがとうございません」と、檀さん、おもわず言ってしまうらしい。

そんな、失敗談を多く紹介しながら、どこか芯の通ったところをみせる。

歯がすごく悪いらしく、でも歯医者は嫌いではなく、
治療の最中に口を開けたまま寝てしまうぐらい、大好きらしい。

私も、あの神経を抜くのさえなければ、あと、空気を入れられるのも、
ギィーンと削られるのも、ゴリゴリと磨かれるのも、すべて好き。
そんなに大きく開けなくても結構ですよと言われても、大きく口を開けてしまう。

先週の金曜に、昼に豆腐チゲを食べていたときに、奥歯の上がジャリ・・・・
日曜日にゴルフだったので、痛くなったら困るので、即電話してその日に歯医者に。
「豆腐を食べて、欠けましたか」と、半ば先生呆れながら笑いを・・・・。

お客さんの来客もあったので、45分間の治療でお願いしますと
厚かましいお願いをすると、35分で完了、それもその日の一回だけ。

子供の時、何度も何度も通ったあの歯の治療はなんだったんでしょうな。

その歯医者さんに聞いたおもしろいハナシを、
虫歯になって穴が空くと、神経は奥へ奥へとどんどん逃げるように奥へひっこむと、
だから、痛くなったときはよほど、虫歯が進んだ状態・・・とか。

歯医者イコール痛いという気もなく、この頃歯が欠ければ即電話・・・
この年になって、神経が図太くなったというより、
神経自身が残っている歯も少なくなり、
道路工事の舗装の手直し程度で終わるみたい。
ほんま、この頃、歯医者は治ったのが自覚できるので、
他の医者とは違って好きでおますな。

でも、「被せているのを支えているご自分の歯があと少しなので、
次になったときは、根元からになりますね・・・・」と。

おもわず読んでいたこの本ではないですが「ありがとうございません」でおました。



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第二十一回・夕陽丘寄席

2014-06-23 22:59:20 | 夕陽丘寄席

夕陽丘寄席の幟


なぜか、イタリア色の高座

一、林家染八・・・・・・・・・・・・・「時うどん」

年季明けしたばかりの、染八さん。
師匠の小染さんに似ていると思っていたら、あとで聞いたら実子とか。

でも、上方でも実の子が落語家さんというのも増えましたな・・・
米団治、のんき、春蝶、市楼、八光、ききょう、福若、小梅、染八,さんの9人さんですか。

噺は「時うどん」、もっちり感は師匠ゆずり。

でも、仕事帰りの落語会での「時うどん」は、見ているうちにいつもおなかが鳴るのだが、
今回は一切そういうこともなく・・・・・食べる仕草も、もう一つか。

「時うどん」の出来の加減んをおなかが鳴るかどうかで決めるわたしめでございました。


二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・「井戸の茶碗」

今年の独演会にかけられる新ネタ。

ほんと、善人ばかりがでてくる噺。

正直者の紙屑屋の清兵衛さん。裏長屋に住む気骨のある浪人の千代田朴斎、
蔵屋敷詰めの若き武士高木作左衛門、掃き溜めに鶴と心も綺麗な千代田朴斎の娘さん。

どなたもこなたも、義を重んじ、目先の金には惑わされないお方ばかり。

俗人の私には、到底できないことばかり・・・・・・。

気持ちの良い噺を、こってりではなく、あっさり味に料理。

鶴二さん、新たなジャンル、人情噺の一歩手前、心地よいネタが、一つ増えましたで・・。



三、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・「二人癖」

遊喬さんの「看板の一」「犬の目」と並んで軽い噺の中でもこの「二人癖」、大好き。

仲の良い友達関係がほのぼの伝わってくる。

賭けている千円の金を取りたいというのもあるが、
それ以上に、友に、してやったりと認めさせたいという・・・気持ち。

こんな、騙し騙され、冗談の言える友は欲しいですな。


四、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・「猿後家」

良かったですな、福矢さんの「猿後家」。

あとで、労多くして案外笑いの少なくて、演じる方が少ない噺とか。

いや、みえみえの太兵衛のべんちゃらと、それを喜ぶお家はん。
二人の掛けあいは、笑いたっぷりで最高でおます・・・・。

こんな、良いネタが聴けるのも、夕陽丘、地域寄席の良さでおますな。



次回は、10月頃の開催予定とか、是非夕陽丘に足をお運びを・・・・。


第21回・夕陽丘寄席
2014年6月19日(木)午後7:00開演
大江会館

一、林家染八・・・・・・・・・・・・・「時うどん」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・「井戸の茶碗」
三、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・「二人癖」
四、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・「猿後家」



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