ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

いつか来た町~東直子

2016-03-31 05:55:55 | 本の少し
いつか来た町
クリエーター情報なし
PHP研究所

☆☆☆☆

いつか来た町、かつて東直子さんが訪れた町について、
それに関連して感じたこと思ったことを書き綴られたもの・・・・。

各題目からは、一切町名も都市名も出てこない。

それも最後に、あぶり出しのごとく、淡く、薄く、その町が表れる。

神保町、江古田、福岡、高幡不動、尾花沢、下北沢、吉祥寺、銀座、新宿
紀伊田辺、立川、仙台、御茶ノ水、入谷、名古屋、遠野、横浜、表参道、
京都、パリ、有明、渋谷、大森、山形、松山・・・・・・ああ、これで、25の町。

でも、東直子さんの、語り口、優しくてあったかく、好きですな・・・・・。


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勘三郎の天気~山川静夫

2016-03-29 04:44:44 | 本の少し
勘三郎の天気
クリエーター情報なし
読売新聞社

☆☆☆☆

机の上にかれこれ三年は積み上げられていた本。

今週ようやく、読み終える。

何度も手に取りながら、途中で投げだしていたのだが、
今回楽しみながら読めたのは、やはり生の歌舞伎に接したからか。

百聞は一見に過ぎずの言葉通り、大向うの掛け声や、花道やセリの様子。
全てが手に取るように解る、解れば愉しい。

この本、あのNHKのアナウンサーの山川静夫さんが入れあげた歌舞伎
それも中村勘三郎さんを通じて立派な歌舞伎の愛好家に。

でも、途中で気になったのだが、雨の項では一端の評論家口調で厳しく語る。

本来単なるファンが越えてはいけない線を越えてしまったようで、
読んでる私が、ドキドキと感じてしまう。

そういう伏線があってかどうか、晩年勘三郎虫の居所が悪かったのか、
公の席上で、大勢の前で罵倒される山川静夫さん。

その事件から勘三郎さんが死に至るまでの一年間の間には、
一方的に疎遠になった仲は、修復されないままに終わったらしい。

芸人さんとご贔屓さん、役者と一般人、
やはり越えてはいけない一線があるんですな。


追伸、
このあとがき解説されているのは、先週紹介した
「この日本における少数異見ノート」の著者、諸井薫さん。
この様なつながり、数珠繋ぎ、嬉しくなりますな・・・・・。


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弥生米朝一門会・新鋭落語会

2016-03-27 19:40:00 | 落語

恒例のビイアーレの米朝一門落語会


大阪本町安土町のビイアーレホテルのある建物。


今回は抽選で最後列、くじ運ありまへんな・・・。


一、桂米輝・・・・・・・・・「天災」

上手いですな、米輝さん。

「天災」の第一声、ざこばさん仕込かと、勢いあって乱暴な男が登場
でも、聞いていくうちに段々ガラッパチさが薄らいでいく。

一門で言えば、よね吉さんにつけて頂いたのか・・・・。

いずれにしても、本日の秀逸。
でも、今の若手は上手いですな・・・・。


二、桂佐ん吉・・・・・・・・・「堪忍袋」

これも、夫婦喧嘩で勢いが肝の噺。

これも、血管切れるぐらい興奮状態でお願いしたいですな。

「平成27年度NHK新人落語大賞」で箔がついた佐ん吉さん、
髪型といい、おっさん風の変な落ち着き出てきましたな

まあ、ファンと言うのは、贅沢云いますな。


三、桂紅雀・・・・・・・・・「親子酒」

芸歴20年、ようやく一門の会で本日初めて、中トリで喋らせて頂きます。
嬉しくもあり、そして緊張していますと・・・。

そう言えば、いつもハイテンションの紅雀さんですが、本日は増して早口で
マクラもあちらこちらへと・・・・・・。

噺は、「親子酒」、枝雀師匠ばりのうどん屋相手の酔いっぷりは愉しい。
でも、家の近くでのぐでんぐでんは近所迷惑でんな。

枝雀師匠の「親子酒」を思い出すと、紅雀さんがおとなしく感じますな、
枝雀師匠って、ほんと奇天烈に遊んでおられたんですな。


四、ラッキー舞・・・・・「大神楽

かわいい、可愛い、ラッキー舞ちゃん。

お喋りのたどたどしさが、芸の危うさを感じさせ、結果各芸が上手くいくと拍手・・・・、
子供を見ている様な気にさせといて、成功すると、こちらまでホッとする。

最後の剣を扱う時なんか、前のおばさんが、「もう、やめとき」と、
あの、ヒヤヒヤ感と達成感、よろしおますな。


五、桂南天・・・・・・・・・「ちりとりてん」

お目当ての、南天さん。・・・・・もう、一門の大看板ですな。

これは、師匠南光さんの直伝でしょうか「ちりとてちん」・
何か、遊んでいるようで、まだ南天さんにしてはおとなしめか。

でも、この「ちりとてちん」、おもしろい噺ですな。


弥生米朝一門会・新鋭落語会
2016年3月27日(日)午後2:00開演
本町・ビイアーレ

一、桂米輝・・・・・・・・・「天災」
二、桂佐ん吉・・・・・・・「堪忍袋」
三、桂紅雀・・・・・・・・・「親子酒」
仲入り
四、ラッキー舞・・・・・「大神楽」
五、桂南天・・・・・・・・・「ちりとりてん」




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ソクラテスの口説き方~土屋賢二

2016-03-24 04:06:08 | 本の少し
ソクラテスの口説き方
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆

久しぶりの土屋賢二さんの本。

煙に巻いた独特の進め方、昔弁証法とか何んとかで、証明しようとしたとき
こんな進め方だったような・・・・。

若い社員に新しい仕事をいいつけると、「無理です」「100%できません」
「誰がやるんですか」と、できない理由、やりたくない理由をごまんと並べるのですが、

まさに、この手法、この原理。

「できる方法考えよ」「何が問題か言ってみよ」、せっかちな私はすぐにでも
前に進みたいタイプなので、本を読んでいて、イライラ、焦りがつのる。

本来そのウダウダ感がこの本のキモなんですが、イラチな私にとっては
この本を読んでいると、答がなかなか出ない分、ストレスが溜まりますな。


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この日本における少数異見ノート~諸井薫

2016-03-22 05:05:05 | 本の少し
この日本における少数異見ノート (中公文庫)
クリエーター情報なし
中央公論社

☆☆

この日本における少数異見と違った角度からの辛口エッセイと期待して購読。

発刊が1995年と今から、20年前だが、現代に相通じるものはないかと
探りながら読むが、時代の流れは激しいものでものの考え方もギャップを感じる。

政治の世界も混沌としているのは同じだが、その当時の主役、脇役さんは、
細川、羽田、小沢、河野、橋本、さん達だが、薄れれいくのは功績が無かったからか・・・。


20年、近いようで遠い昔。

当時、モトローラ社の移動電話が日本に上陸してきた年。

著者は、移動電話なるものそれ自体の普及を苦々しく思うと、

既に2001年に亡くなられていますが、
現在の皆が街中で手に持って歩いている姿を見られると、
主体性の自由を放棄してまで、何に束縛されているのかと
憂憤されるでしょうな。

題材が、古びて見えるのは、元々「夕刊フジ」に連載されたもの、
今日の出来事として書かれたもので、20年前のある一日を切り取れば、
やむえないものなのか・・・・あの当時はと、懐かしむにはと、・・・・でおます。


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橋本治という考え方~橋本治

2016-03-12 23:37:02 | 本の少し
橋本治という考え方 What kind of fool am I
クリエーター情報なし
朝日新聞出版

☆☆☆

なんて読むのに時間が掛かる本か。

テーマがあって自由に書いておられる様だが、なぜか読みにくい
これって私の好きな“エッセイ”ではなく、これが“評論”か。

そうか“評論”、ことの善し悪しを論じていて、一途に突き進んでいく。
“エッセイ”の答があるのかないのか、あの自由気ままなええかげんさが、
一切ない。・・・・・・・国語の入試問題に持ってこいの文章。

それが、235ページも続くと思うとゾッとするでしょう・・・・・・。

頭の聡明な方、時間に余裕のある方、は・・・・・・・是非お試しあれでございます。


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高山ふとんシネマ~高山なおみ

2016-03-08 05:05:05 | 本の少し
高山ふとんシネマ (幻冬舎文庫)
クリエーター情報なし
幻冬舎

☆☆☆

不思議な本です。

料理家の高山なおみさんが、日常の何気ないことから始まるエッセイ。
でも、最後には映画や本の解説に、このことの運びに、まんまとやられたと。

でも、映画を見て、思い出したこと、感じたことを素直に語りはじめる、
そして、最後の半ページで映画のことにふと思い出したように触れる。

読んでいて、こちらが寄り添っていくとポイと逃げられる、
掴みどころのない本・・・・・・・・・・・。

「高山ふとんシネマ」、主役はシネマではなく、ふとんの中で映画を見、
音楽を聴き、本を読んで過ごす、高山さんが主役です・・・・・。



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ビジネスマンへの歌舞伎案内~成毛眞

2016-03-05 09:55:17 | 本の少し
ビジネスマンへの歌舞伎案内 (NHK出版新書 446)
クリエーター情報なし
NHK出版

☆☆☆

“落語”好きから“文楽““浄瑠璃”へ、ようやく辿り着いたのが“歌舞伎”。
恥ずかしながらまだ一度しか見たことがない私にはピッタリの入門本。

まあ、観劇の方法はクラシックコンサートと同じ、それなりに解かっているのだが、
演目の中味に関してはど素人、知らないことのオンパレード。


大きく分けると「狂言」と「舞踊」。

「狂言」はさらに細分化すると、「世話物」「時代物」「新歌舞伎」に分けられる。

さらに、演目の生い立ちや、ストーリーの内容による分け方が・・・ここからがおもしろい。

人形浄瑠璃を歌舞伎化した「義太夫狂言(丸本物)」。能や狂言を原作とした「松羽目物」。
ストーリーによると、盗賊や悪人を主人公にした「白波物」。親子や恋人が心中しようとする
道行を描いた「道行物」。荒々しく豪快で、誇張に満ちた化粧や衣装が特徴の「荒事」。
一転して、優男がメインの「和事」。誠実な人が苦悩しながら現実に立ち向かう「実事」。

でも知っておきたいのは、演目と粗筋。

この本で押さえておきたいとしてあげられているのが12演目。

そのうち現時点で私が知っているのは「仮名手本忠臣蔵」「勧進帳」
「東海道四谷怪談」「人情噺文七元結」「青舐稿花紅彩画(白波五人男)」の五つだけ・・・。

全部制覇するには、まだまだ時間が掛かりそうですな。

まあ、40過ぎて、歌舞伎を知らないのは損である、とは、オーバーだが、
一度実際の歌舞伎を観に行かれてから、お買い求めされるのがグーでございます。




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落語心中・第9巻~雲田はるこ

2016-03-02 05:43:21 | 本の少し
昭和元禄落語心中(9) (ITANコミックス)
クリエーター情報なし
講談社

☆☆☆☆

丁度テレビで放映中、金曜日の深夜の為、毎回土曜か日曜の朝見るのを楽しみに。

今回は倒れた師匠八雲は、「もう高座にはあがらない」と・・・・。

そこで、贔屓に押されての会、は邪魔者が入ってお流れ。

何を思ってか刑務所慰問に出向く八雲師匠、そこで演じるのは「立ち切れ線香」。

一人寄席がはねた小屋でしみじみと語りだす噺は「死神」。

狂気の中で表れる助六の亡霊、死神のごとく、死の世界へ誘う。

ああ、どうなるかと思いきや・・・・・・・・。

後が気になる方は、第9巻をご購入・・・・・・を。

2016年晩夏発売予定、第10巻で「完結巻」と。

「助六再び篇」が終わりというだけでなく、落語心中全てが終わりなんですかね。


淋しいですな・・・・・未だの方は、是非一度、TVアニメご覧ください。


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