ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

第2回・松喬一門がホリエでアルテ

2012-06-30 23:56:45 | 笑福亭松喬一門

堀江で、松喬一門会・・・・・。

松喬さんは、6月27日よりの検査入院にて、三喬さんが代演。
お元気な高座を楽しみにしていただけに、検査入院といえども心配ですな。
お大事にでおます。

大先輩のK氏より、本日の昼に前売チケットを頂戴。

仕事が長引いて、入ったのが七時過ぎ既に三喬さんが高座に。
まだ、「人のふり見て我ふり直せ」とマクラの途中・・・。


三、笑福亭三喬・・・・・・・・・「鴻池の犬」

噺の頭から聴けたと・・座ってやっとホッとすると・・携帯が鳴る。
私の前のおばさんだったが、一瞬、今入ってきた私の方へ
「途中で入ってきて、携帯まで鳴らして・・・」と、皆さんの冷たい視線に、汗たらり。


噺は、「鴻池の犬」・・・途中、クロが帰って来たとボンが喜ぶところで、
枝雀師匠なら、こんな風にと、ここで、両手を広げ、膝立ちになって
「うわあー、クロや、クロが帰ってきた」と喜ぶ様子を演じてくれたり。

あちらこちらに、三喬さんの薬味が入る。
このスパイスが、たまりませんな。

のほほんとした、犬の兄弟愛。・・・・・・人間もしっかりせな、あきませんな。


四、笑福亭喬楽・・・・・・・・・「餅屋問答」

K-POPのマクラ。
喬楽さん、T-araの大阪のコンサートへ。
8割が若い女性だが、残りのなかに40才前後の男がチラホラ。
ぎっくり腰の喬楽さん、ひかえていたが、アンコールになると最後の体力を振り絞って踊り狂って堪能。
誰しもそうですが趣味の話をする喬楽さん、落語とは違って活き活きしてますなぁ。

噺は、「餅屋問答」、堂々の高座。真面目すぎる喬楽さん。
一度、「野ざらし」や「野崎詣り」みたいなあほげな脳天気な喜公が活躍する噺を聴いてみたいですな。

でも、喬楽さんの汗かきの体質、なんとかせんと冬の噺は辛おます・・・。
それよりも、この節電の夏、無事に超えられるのでしょうか、心配になってきましたで。


五、笑福亭遊喬・・・・・・・・・「はてなの茶碗」

この会、次の松喬一門を担う為、毎回トリが替るらしい。
今回は、遊喬さん・・・演目は「はてなの茶碗」、きっちりと本寸法で。
こんな、遊喬さんの、笑福亭らしい、どっしりとした落語好きですな。

順にトリをとる、この「ホリエでアルテ」の会。
右喬さんを初め、後になるほど楽しみでおますな・・・・。


第2回・松喬一門がホリエでアルテ
2012年6月30日(土)午後6:30開演
堀江アルテ

一、笑福亭生寿・・・・・・・・・「(三人癖)」
二、笑福亭右喬・・・・・・・・・「(胴切り)」
三、笑福亭三喬・・・・・・・・・「鴻池の犬」
仲入り
四、笑福亭喬楽・・・・・・・・・「餅屋問答」
五、笑福亭遊喬・・・・・・・・・「はてなの茶碗」


12-26-127


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卵一個ぶんのお祝い~川上弘美

2012-06-26 05:53:29 | 本の少し
東京日記 卵一個ぶんのお祝い。
クリエーター情報なし
平凡社

☆☆☆

前回の、穂村弘さんとの対談で気になったので、川上弘美さんの本を。
それも、小説ではなく日記を・・・・雑誌「東京人」に連載している日記の最初の三年分。

あとがきで、これは本当日記です。少なくても五分の四くらいは、本当です。
とすると、残りの五分の一の嘘はどの部分か、あとから言われてもという感じですが、
すべてが嘘のような、すべてが本当のような、ふわふわ感の日記です。

でも、川上弘美さんの文章の凄さ、特に最後の二行には、エッセンスが詰まっている。

意味不明になるかもしれないが、最後二行だけを少し紹介すると・・・・

一瞬、元の場所に五十センチ移動した先との両方に、松尾スズキの腰とか腕とかが同時に見える。そんな感じ。 終わってから生ビールを二杯。後のビールがとてもおいしく感じられる劇でした。

ちょっと離れたときも、大声で喋りあっていたら、前を歩いていたカップルが
非常に迷惑そうにふりかえったので、ますます大きな声で喋ってやった。

夜になってまた腕時計をはずしながら、そういえば今日は一回も腕時計で
時間を確かめなかったことに気がついた。一日じゅう九時半を指していても
ぜんぜんかまわなかった。
腕時計が不憫でたまらなくなる。

友人はふたたび息をひそめた。わたしも受話器を強く握ったまま、息をひそめた。
そのまましばらくは二人して息をひそめていた。

またセンチメンタルになっちゃうじゃない、と心の中で思うが、ニラ炒め定食が来た
とたんセンチメンタル関係のことは忘れてしまう。
一度に一つのことしか考えられない質なのだ。

不動産屋のねえさんから、家主の了承が無事出たとの電話がある。
お祝いに、お昼に食べる納豆に生卵を一個割り入れる
(生卵はぜいたくなので、いつもは入れない)。

突然同じ絵馬の最後の方で字が三倍くらいの大きさになり、
「私の願いもかないたい 妻××子」と筆圧高く書いてあって驚く。

風が吹くと、はなびらが一二片、散る。落ちているはなびらを拾って、
ポケットにしまう。はなびらは冷たい。

いくらたっても家に着かないような気がしたが、一時間以上も漕いだころ、ようやく着いた。
盗んだひとも、真夜中、同じ道を漕いでせっせと走ったのかと思いながら、ていねいに、
自転車の鍵をかけた。

二時間ほど歩いたけれど、結局店をみつけることができなかった。しかたなく
駅の改札近くに置いてある記念スタンプを手の甲に押して、とぼとぼ帰る。

ぜんぜんそんな男好みじゃないと気づいて、あわてて口を閉じる。
閉じながらも、友だちに相槌を打ちたくてしょうがない。どうしてこんなに
主体性がないのかと情けなくなりながら、必死に口を抑える。

ああ、と声を出してみる。 ああ。 ああ。
カラスが二羽、大きな羽音をたてて、斜め上を飛んでいった。まだ、夜は明けない。
ああ、とまた言ってみる。 人生は、せつない。


最後の二行のために、どれだけの時間をさいているのか、気楽にみえる言葉だけど、
よりすぐられた後味がする素敵な日記でおます。


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第18回・稲田観音落語会

2012-06-23 23:33:50 | 稲田観音落語会

久しぶりの稲田観音落語会、いつも仕事の関係で打上げだけの参加が続いていたが。
晴れて、のんびりと鶴二さんの落語が聴ける・・・楽しみですな。


今回から鶴二さん、生寿さん、呂好さん、寅之輔さんの四人で、そのチラシ用の撮影を・・・。


蓮、下には河内蓮根が。


紫陽花の季節。
時雨れることが多い稲田観音落語会、今日はめずらしく晴れに。

一、桂寅之輔・・・・・・・・・・・・・・・・・・「兵庫船」


以下演者様の写真は、Takeshi Masuda PhotoGraphy より転載(ご本人様許可済)


寅之輔さん、最後のカマボコ屋のサゲまで、たっぷり30分の長講。

でも、声を出し間をとる為の稽古だとはわかっているが、
この噺、笑いが少ないのに前座噺って、ある面、いじめに近い噺ですな。

寅之輔さん、いっきに最後まで突っ走った「兵庫船」でおました。


二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・「野ざらし」



鶴二さんの「野ざらし」、よろしいな。

釣り竿持って、川辺まで出かけていく、いい骨、いい幽霊、いい女に出会うワクワク感。
「スチャラカチャンチャラ、スチャラカチャン」・・・・・・楽しいな。

笑いとか不安とかいうのは、伝染するもの・・・。
楽しんでいる鶴二さんに、こちらまで、楽しくなってくる。

まずは、鶴二さんみたいに、ご本人さんが楽しまなければ、
思いだす度に、「スチャラカチャンチャラ、スチャラカチャン」の余韻が続く。

肩の凝らない、この軽さ、おもしろみ、落語の王道ですな。


三、笑福亭呂好・・・・・・・・・・・・・・・・「近日息子」


本日の秀逸・・・・呂好さんの「近日息子」。

初めての出会いで感動したのは久しぶり、呂好さん、よろしいな。
声の質感といい、大きさといい、噺の巧さといい、さすが呂鶴さんのお弟子さん。
へんな癖もなく、噺自体がもっている愉しさ、おかしさが直接、そしてたっぷり伝わってくる。

まだ、4年目だが、既に30才過ぎ、最近入門したての二十前後の落語家さんとは、
やはり落ち着き感というか何かが違う。

今後どんな風に成長していくのか楽しみな呂好さん、この一年、二年でさえ目が離せない、そんな気にさせる呂好さん、早いうちに「色事根問」「江戸荒物」さえ、どんなふうに演れるのか早く観てみたい、興味津々でいっぱいでおます。

注目の噺家さんが勢揃いしているたけくらべの会(呂竹、松五、喬介、生寿、呂好)など、
早急に、成長盛り若手さんの勢いを確かめに行きたくなりましたな。


四、笑福亭生寿・・・・・・・・・・・・・・・・「花色木綿」


どろぼうネタでは、定番の花色木綿。
きっちりと、器用にこなす生寿さん、「質屋芝居」に挑戦中とか、
生寿さんの十八番になる噺とはどんな噺なのか、是非一緒に出会いたいもんですな。


五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・「ねずみ」


今年の独演会用の、新ネタとか。
鶴二さんには珍しく、多少人情じみた噺。

さすが卯之吉の可愛らしさはお手のもの、鶴二さんらしく人情噺のしんみりさは少なめに、さらりと流す。
でも、ねずみ屋の主人の事情話には思わず聞き入ってしまう。

9月の独演会にかけて、更に磨きをかける鶴二さんの「ねずみ」、楽しみでおますな。



第18回・稲田観音落語会
2012年6月23日(土)午後2:00開演
観音禅寺

一、桂寅之輔・・・・・・・・・・・・・・・・・・「兵庫船」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・「野ざらし」
三、笑福亭呂好・・・・・・・・・・・・・・・・「近日息子」
仲入り
四、笑福亭生寿・・・・・・・・・・・・・・・・「花色木綿」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・「ねずみ」


12-25-124

次回・開催日決定

第19回・・・2012年12月 1日(土)午後2:00開演
第20回・・・2013年 4月13日(土)午後2:00開演


打上げでも、四人揃っての笑顔。


離れでの、打上げ、・・・・五時間も食べて、飲んで、喋って、皆さんお疲れ様でおました。



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どうして書くの~穂村弘 対談集

2012-06-21 06:03:39 | 本の少し
どうして書くの?―穂村弘対談集
クリエーター情報なし
筑摩書房

☆☆


穂村弘さんが、言葉を書く人間同士の「書くこと」へのこだわりについての対談集である。
初対面の方も多く、多少ぎこちなく始まるが、最後にはお互いの疑問を晴らそうと熱っぽく語られる。

最初と最後の対談者は、高橋源一郎さんで「明治から遠く離れて」と「言葉の敗戦処理とは」
正直言って、高度過ぎて一番理解できなかった。

おもしろく読めたのは、山崎ナオコーラさんの「言葉の渦巻きが生む芸術」と、
川上弘美さんの「「酸欠」世界から発する言葉」、そういう意味では、歌手でもある
一青窈さんの「歌のコトバ」が一番身近感があって解りやすかった。

例えば、一青さんに穂村さんが「感情とか思いを言葉で伝えようって思ったとき。その思いが「水」だとすると、言葉はそれを入れる「器」みたいなもので、例えば「コップ」みたいなものに入れて、ハイって渡せば渡せるわけですよね。」

「ニュースの記事とか、事務連絡なんかは、コップに入れて渡せるんですが、“感情”とか“思い”って、そういう器みたいなものでは渡しきれないと感じてしまう。
じゃあ、そういうものを伝えるときはどうすればいいのかというと、例えば、「スポンジ」に水を染みこませて絞ってジャーってやるとか。あるいはいったん凍らせて「氷」にして素手で渡すとか。極端な場合、口で水をふくで「口移し」で相手に渡すとか。最適な、こういう思いであれば、どういう手渡し方が一番届くのかを考えている。」と・・・・・・・。

言葉を選び、相手を選び、相手の想像力をこちらに向けさせる・・・。
二人の、プロとしてのこだわりがおもしろい。

穂村弘さんは、小説は書けないといい、川上弘美さんは「穂村さんが小説を書こうとすると、一行一行に力をこめすぎてすごく濃くなってしまう、薄まって小説を書くということができないのでは」と、短歌の穂村さんのことを探りながら、逆に各作家の小説づくりへのスタンスが垣間見れておもしろい。

「短歌の友人」続いての穂村さんの真面目本、じっくりと楽しめましたで・・・。

追加、残りの対談者とタイトルは、
長嶋有、「生き延びるために生きているわけではない」
中島たいこ、「不確かな、“日常”、立ち向かう“言葉”」
竹西寛子、「うた と 人間」



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作家の本棚

2012-06-19 05:37:54 | 本の少し
作家の本棚 (アスペクト文庫)
クリエーター情報なし
アスペクト

☆☆

14名の作者の本棚のぞいてみようと、興味ある文筆家の本棚を紹介。

大きく分けてふたタイプに、見た目にもスッキリと整理整頓されているタイプと、
ジャンル別にはかたまっているが横積みでもしていて溢れんばかりの本に埋もれているタイプ、
最高なのは山本幸久さんの書店のカバーが被ったままの本棚、それでも何がどこにあるか解ると・・・。

私の本棚と多少同じものが並んでいるのは・・・
石田衣良さんの棚にはCDもあり、この前亡くなられた吉田秀和さんの本、
西加奈子さんの浮浪雲(ジョージ秋山)ぐらいで、皆さんのジャンルの広さに驚き。

皆さん読んだ本は大事に手元に置いておられるみたいで、
去年読んだ「断捨離」に影響を受けて二回BOOKOFFで処分したのがちょっぴり悔やまれる。

初めて買った本は何なのか、単行本では「どくとるマンボウ航海記」か。
三島由紀夫、吉行淳之介、石川達三、などが多く本棚の後ろの列に並んでいるが
中身はあまり覚えていない。

今、大型店にはない、個性的な「文脈棚」という予想外の並び方で棚に並べている店がある。
(大阪では、心斎橋の,ふたば書房がそんな風なので良く利用しますが、
大阪市内で他にお勧めのお店はあるのしょうか・・・。)

「文脈棚」まさに個人の本棚は、それそのものでありますな。



私の本は、あちらこちらに置いてあり、ちょっとご紹介しますと。


一番読み返したのは、北杜夫さんの「どくとるマンボウ昆虫記」。
ずっと大事にしている本は、沢木耕太郎の「深夜特急」で、毎日のベットでの読書が楽しみだったのが思いだされる。


2階の本棚、最近読んだ本を順番に置いてある。


最近は短歌の本が急増・・・・。


音楽関係の、CDを聴きながら引っぱり出すのはこちら本。


学生時代からの本、二回の引越しでも残った強者。


子供の部屋で、今書斎代りに使用、本は仕事と漫画本が混在。


プログに書きだそうとしているが、いつも後回しにされてる本たち・・・。

どんな本を読んでいるかは心の中身を知られるようで照れくさいですが、
まあ、基本通勤途中での読書が中心なので、エッセイなど軽い本ばかりで恥ずかしい限りですな。



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いずみ山愛の里落語会

2012-06-17 21:06:02 | 落語

和泉市南部リージョンセンターと道の駅が一緒に・・・。


なんと、八尾の西尾夫妻が和泉市まで遠征。

一、桂紋四郎・・・・・・・・・・・・・「道具屋」

出てくるなり即、噺に。

間正面から落語に立ち向かう、前座さんのこんな入り方、大好き。

ガタクタの仕込の処も、間延びするでもなく、急ぐでもなく、きっちりと進めていく。
夜店では金魚すくいもあって、楽しそうで余裕さえ感じる。

滑舌も、顔の表情も豊か、師匠春蝶さんに基礎からじっくり教えられてるんでしょうな。

見るたびに成長されるのが楽しみな落語家さんがまた一人増えましたな。


二、桂歌之助・・・・・・・・・・・・・「青菜」

得意の大阪のおばちゃんネタのマクラでスタート。
でも、「青菜」と共に大阪のおばちゃんの暑苦しさは、夏の風物詩ですか。

今回で、歌之助さんの「青菜」三回目。
久し振りに聞いて、こんなにパワプルだったんかと驚いている。
薄口のイメージだったのが、濃口の濃厚な味に熟している。

マクラからの、汗まみれで小太りの大阪のおばちゃんのこってり感、ようでてましたで。


三、桂福車・・・・・・・・・・・・・・・「代書屋」

「代書屋」、さすが大師匠の春團治さんの十八番。、
(古典では、眼鏡をはずしたりして使い分けされる福車さん。
代書屋、今でいう行政書士さんで、違和感がないとみえて、眼鏡は掛けたままで噺を)

いつも骨太感のある福車さんだが、随所に春團治さんの繊細さがみえる。

あほのおっさんに、代書屋が本気で怒る様は、福車さん自身が呆れて怒っているよう。
米朝一門の「代書」、そして三代目の「代書屋」に骨太の福車さんの「代書屋」。

ちょっと違った「代書屋」楽しませてもらいましたで。


四、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・・「一文笛」

自分は、見た目なよっぽいところがあって、ネガティブに考えてしまいがちですが・・。
噺の演目の中で、一番男っぽくって好きな噺が今からする噺です・・・と。

「えぇ、旦那、もぉし、旦さん」・・・ああ、一文笛だ。

ざこばさんほど湿っぽくならず、さらりとしていて、秀も兄貴もかっこいい。
でも、このカッコよさは、お父さんの春蝶さんの粋さにつながる。

(調べると、1968・2・25・に先代の春蝶さんで「一文笛」聴いてるんですよ)
ほんま、シャイな男の優しさを感じる噺家さんでしたな。

最初に、一番男っぽくって好きな噺と云っていた春蝶さん。
すなわち、この「一文笛」が、一番親父を感じるということですかな。


次回は、9月16日(日)開催予定とか・・・・。
家の近くでの落語会、優先して予定にいれなければ。


いずみ山愛の里落語会
2012年6月17日(日)午後2:00開演
和泉市南部リージョンセンター

一、桂紋四郎・・・・・・・・・・・・・「道具屋」
二、桂歌之助・・・・・・・・・・・・・「青菜」
三、桂福車・・・・・・・・・・・・・・・「代書屋」
四、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・・「一文笛」


12-24-119



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銀瓶人語

2012-06-14 22:07:46 | 本の少し
銀瓶人語VOL.1
クリエーター情報なし
西日本出版社


銀瓶人語VOL.2
クリエーター情報なし
西日本出版社


MBSのこんちわコンちゃんお昼ですよの人気コーナーである「銀瓶人語」が
まとめて本に・・・・。

2005年4月8日が最初のスタートみたいだが、落語家さんらしく
最後には、オチがありさすがという話しっぷり。

落語の延長といえばそれまでだが、やはり才人、常に世の中を斜交いに見ている銀瓶さん。
色んな角度から、心にひっかったことをネタに展開する。

落語ファンはやはり、楽屋のことや、噺家さんのこと、落語に対する考えなど、
落語に関することが一番愉しい。

ただ、VOL2になってからは、焼肉やとか呑み屋での話とかが多くなり、
一般人が仕事帰りに呑んでるのと同じ風景で辛い。

でも、毎週、新しいネタを探し求めるのは、さぞ大変なこと。
向田邦子さんに、「エッセイは三回に一回面白いくらいでいいんだよ」、と
山口瞳さんがアドバイスしたというのを聞いたことがある。

今は、OBCで「銀瓶の銀ぎんワイド」というレギュラー番組を持ってる銀瓶さん。
MBSでの「銀瓶人語」のコーナーは続いているんでしょうか。

掛け持ちもすごいが、いずれにしても、継続は力なり、でおますな。


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落語物語~林家しん平

2012-06-12 20:41:46 | 本の少し
落語物語
クリエーター情報なし
角川書店(角川グループパブリッシング)

☆☆☆

一気に読んだ、楽しくてそれでいてなぜか心温まる本。

林家いっ平さんの実体験的見習い落語家のハナシ。
主人公である小春の師匠は、私たちが抱いている三平師匠とは違う。
周りにおられた師匠方の色んなところを凝縮したフィクションなのか。

でも、この師匠のおかみさんの素敵なこと、気風が良くて心優しく、
一人前の落語家にすべく厳しく育てながら、一面我が子に接するごとく可愛がる。

内弟子の一日は、朝起きて玄関掃除に植木の水遣り、そして豆腐を買いに,
帰ってからは犬の散歩、そして師匠とおかみさんと三人での食事。
その間のやりとり会話が、すべて落語の世界、滑稽とかダジャレを言っていると
いうのではなく、一緒に暮らしていることが楽しくて楽しくて、
相手を楽しませようという気遣い心遣いの言葉のコミュニケーションがお洒落で羨ましい。

落語にでてくる人物のごとく、人情味溢れた、今戸家小六師匠のお家。
こんな師匠に内弟子として三年間も寝起きを共にすれば、良き噺家に成長すること
まちがいなし・・・・。

本の書き出しから最後まで、師匠のおかみさん、葵さんに惚れちまった、ごまめでございました。


追伸・・この「落語物語」が映画になっているみたい、DVDもあるらしく
レンタルビデオ屋にはあるのか、探してみなければ・・・。


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21世紀の落語入門

2012-06-10 19:54:36 | 本の少し
21世紀の落語入門 (幻冬舎新書)
クリエーター情報なし
幻冬舎


「21世紀の落語入門」と、「もてない男」に続いてのひさびさの、小谷野敦さんの本を読む(2012年6月)。


出版されてすぐ購入し、5月の出張中に読みあげたのだが、なかなかプログアップできなかった。
理由は、内容が腹に落ちないというか、落語に対する普段自分が考えているのとスタンスが違ったからである。

著者は、はじまりの序言で、、「落語って聴いたことがない、という人は、寄席に行くより、まず昔の名人の録音を聴くところから始めよ、といっている。

「寄席へ行け、そうでなければ落語を聴いたとはいえない」というのも、「落語は古い名人のものを録音で聴けばいい、今の落語など聴いてもしょうがない」というのも、いずれも極論だが、私はどちらもとらないと。 古い名人の録音も聴き、もし機会があったら今の落語家のものも聴き、可能なら生で聴いてもよし、というのが私の立場と著者は言っている。・・・・が。

だが、生を聴く機会が少ないのか、大部分は過去の名人の賞賛にあてられている。

途中では、存命の落語家ばかりを生で聴いてばかりいる人には、志ん生や文楽、圓生といった過去の名人のものも聴くよう勧めたい・・・と。 逆に、過去の名人のものは聴くけど、今の落語は聴く気にならないという人がいても、それはしょうがないと思うと 、最後には寄席礼賛の風潮には流されないよ、私は「現場主義」が嫌いと・・・自己弁護とも本音とも言える発言をなさっている。

でも、ピカソが書くその場に立ち会えと言っている訳ではなく、その本物が観る機会があれば、その場に足をのばすのも如何なものと思うのだが・・・。 でも著者も、最後には男なら寄席もいいが、一度くらいならストリップ劇場を覗いてみてほしいと言っているように、何か大きな偏見と矛盾にみちた見解が終始述べられている。

私が、子供たちに日頃言っていることに、「初物はできるだけ良いものを」、食べ物でも、芸事にも出会うならできるだけ一流を味わうこと、さもなければ最初の出会いで性に合わなくて嫌いになるのは長い人生にとって不幸だと・・・・。

そういう意味では、録音にて名人の芸にふれることは大事だが、でも生と録音では比較できない、次元の違うものと常々思っている。 生の高座では、噺家と客席の間に漂う空気を味わう、その場いるみんなで、緊張と緩和の笑いの醍醐味を一緒に感じる。

私にとっては多少出来が悪くても、一番は生の落語。
次がCDやラジオなどの音源のみで聴く落語。
なぜか、面白くないのがDVDやテレビの映像での落語である。

落語はお客さんの想像によって成り立っている芸とよく言われているが、音声だけの方が一見情報量の多い画像つきに勝つとは、やはりブラウンカンでは伝えられない何かがあるのでしょうな・・・それが、生の落語にはエッセンスとして満ち溢れているんでしょうな。

そんなことを、考えさせてくれた一冊でおました。



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落語の定九日・・その⑮

2012-06-09 23:55:00 | 落語

今日、初めて「落語の定九日」へ。
小佐田定雄さんの噺を生で聴く機会が少ないので、敢て参加。
古典の匂いを残した小佐田さんの(創作)落語。
米朝さんの「淀の鯉」と共に楽しみですな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


凄い、九雀さん四席、淡々としながらパワフル。
でも、いつもの落語会とは違う充実感と疲れが一緒に・・・。


一、桂九雀・・・・・・・・・・・・・「弓流し(小佐田定雄・作)」

お能の「屋島」の解説を、大阪能楽会館から九雀さんに依頼あって創られたもの。
でも、能のお好きな方々への前説みたいなもの、一番知らないのが九雀さん本人とか。

噺は、源平合戦の中、義経が落として流れた弓を、義経自ら敵陣まで拾いに行く・・・。
「源氏の大将がこのように弱い弓を使っていたことが、平家に知られれては、
末代までの恥だ。その為、命を顧みず拾いに行った」のと・・・那須の与一以外にも
色んなはなしがあるんですな。

能や講談、まだまだ落語として語り継がれる噺はたくさんありそうですな。


二、鈴々舎八ゑ馬・・・・・・・「天狗裁き」

大阪出身で、現在東京で、上方落語を演じている八ゑ馬さん。

R1に出て3回戦辺りまではまではいくのですが、いつも敗退。
小佐田先生にもアドバイスが欲しいので、そのときのネタをマクラ代わりに披露しますと。

落語というのは、仕込に時間がかかるので、数分勝負のコンテストなんぞには不利であると
それだけは断言できた、二つのネタでしたな。

普通、天狗をどう演じるか、どの噺家さんも苦労すると聞いているが、
なんと、八ゑ馬さん。最後にでてくる天狗が、なんと「べたべたの大阪弁」キモい。
東京ではこれで受けるのか・・・・文化の違い、笑いの違いに、戸惑った一席でおました。


三、桂九雀・・・・・・・・・・・・・「淀の鯉(桂米朝・作)」

米朝さんの作。今米朝さん宅の資料を小澤さんという方がおられ、
その膨大な資料の中からでてきた噺がこの「淀の鯉」、噺家になるまえで中川清作。

この噺も、九雀さんそこそこ省いたんですが、それでもふんだんにたっぷり入っている。
小佐田さんが後の対談で、とかく素人は、ハメモノ、鳴物をいれたがる、と(笑い)。

でも、上方の舟遊びの雰囲気がでていて、さすが米朝さん格調高い噺に仕上がっている。
今「淀の鯉」、吉坊さんに、四代目米団治さんと九雀さんの三人が演じられると。
九雀さん、それぞれ三者三様の味の違いをお聴きくださいと・・・。

一度に多くの方が演じられると、この「淀の鯉」一気に拡がる予感がしますな。


四、桂九雀・・・・・・・・・・・・・「慶応三年(正岡容)」

米朝師匠が落語家になる前、東京在住で師事してた作家、正岡容(いるる)さんの作品。
後の対談でも、その当時としては斬新で、まるでコントの連続のような落語。

慶応三年、その当時流行していた、「えじゃないか」の連呼。
見合いの席に「えじゃないか」、 臨終の場に「えじゃないか」、どんどん次々つながっていく。

最後のサゲは、九雀さんが考えられたとか・・・、、

「こんな噺があっても、えじゃないか、えじゃないか。」
「こんなサゲでも、えじゃないか、えじゃないか。」
と踊りながら、高座を降りられた。

まあ、正岡容さんをつかまえて、誉め言葉で「頭がおかしい」と言っていた九雀さん、
その世界にどっぷり浸かって、伝染してしまったようですな。

また聴きたくなった「慶応三年」・・・
「こんな噺があっても、えじゃないか、えじゃないか。」でおます。


五、九雀・小佐田・・・・・・・・「対談」


六、桂九雀・・・・・・・・・・・・・「雨乞い源兵衛(小佐田定雄・作)」

繁昌亭の雨特集で、「雨乞い源兵衛」演られる方、誰かおられませんかと九雀さんに問い合せ。
雀々さんんとむ雀さんだが、諸事情があって二人とも駄目。
だったら、私が演りましょうかと、今回九雀さんが「雨乞い源兵衛」を。

さすが、小佐田定雄さんの代表作、のんびりとした田舎風景がでてくる良い噺。

作者の小佐田さん曰く、お天気が続いて「雨乞い」があるなら、雨が降り続いて
止まないというのも有りかと、へそ曲がりな発想でできた噺。

代表作は聞かれた小佐田さん、演じられた回数の多いのは、
この「雨乞い源兵衛」と「貧乏神」、「茶漬えんま」の三つとか・・・。

普段の落語会とは違う疲れ、知らない話ばかりなので、なにと緊張の連続で、
集中力をもって聞いているのか、いつもとは違った能を使ったようですな。

でも、九雀さん四席も、感心、感服、感嘆、でおましたで。

遠ざかっていたらしいですが、次回もまたあるらしく、
体調整えて行かなければの「落語の定九日」でおます。


落語の定九日・・その⑮
2012年6月9日(土)午後7:00開演
雀のおやど

一、桂九雀・・・・・・・・・・・・・「弓流し(小佐田定雄・作)」
二、鈴々舎八ゑ馬・・・・・・・「天狗裁き」
三、桂九雀・・・・・・・・・・・・・「淀の鯉(桂米朝・作)」
仲入り
四、桂九雀・・・・・・・・・・・・・「慶応三年(正岡容)」
五、九雀・小佐田・・・・・・・・「対談」・
六、桂九雀・・・・・・・・・・・・・「雨乞い源兵衛(小佐田定雄・作)」


12-23-115



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おじさん図鑑~なかむらるみ

2012-06-05 00:33:35 | 本の少し
おじさん図鑑
クリエーター情報なし
小学館

☆☆

店頭で何度も見て気になっていたが、ようやく読む、
いやながめるというのがほんまか。

若き女性のイラストレーターが、街で見うけるおじさんたちをまとめて図鑑に。

もくじからおもしろいのを紹介すると、

普通のスーツのおじさん。制服のおじさん。休憩中のおじさん。お疲れのおじさん。
暇そうなおじさん。たそがれるおじさん。半ズボン+革靴のおじさん。休日のおじさん。
ハイウェストのおじさん。ぽっこりおなかのおじさん。いやらしいおじさん。
ちょいワルおじさん。アート系のおじさん。リュックのおじさん。手ぶらのおじさん。
人の物をのぞくおじさん。カメラ好きなおじさん。夫婦でいるおじさん。夏のおじさん。
おじさんの基本のシャツ。おじさんの基本の帽子。あほ面のおじさん。かわいいおじさん。
おじさんっぽい子供。かわいいおじさん。

テーマ別に街に出て集めたんではなく、気になるおじさんたちを写真で集め、
あとから色んな形で分類、それがイラストでかわいく書かれている。
・・・・自分自身もあちらこちらに登場。

くやしいけど、おじさんだから、致し方がないが、やはり図鑑でおますな。
どのおじさんに、季節、時間帯、場所、そして態度から、表情から、ファッションからと、
何に注目すれば、おじさんはどう分類されるのか、興味ある図鑑でおます。

普通、動物の図鑑、植物の図鑑、鳥類の図鑑、昆虫の図鑑、魚貝の図鑑などがあるように
次は、おばさん、お兄さん、お姉さん、と次々と、おじさん以外の人物の図鑑も発行して
欲しいもんですな。・・・・・(おじさんだけでは、不公平でおます。)

おじさんはもとより、おじさんに興味ある方は必見でおますな。


(図鑑・・同類の情報を図、写真などで解りやすく説明した本)




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ヴィアーレ落語会~米朝一門

2012-06-03 16:02:50 | 落語
今日は、嫁さんとヴィアーレ落語会、久し振り落語日記さんに会えるのも楽しみ。

開場前に着くとあとから、落語日記さんと一緒に、らくご日和も、やはり紅雀さんと言えばらくご日和さんですな。


本町・ヴィアーレ大阪


340席に、320人ぐらいのほぼ満席。

詳細は後日・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



一、桂優々・・・・・・・・・・・「転失気」

なかなか、笑いをとるには難しい噺。
解らないことを、知ったかぶりして適当に答える、そのところで
笑いをとるのは至難の技、客はこの時点では「転失気」とはおならのこととは、
珍念と共に解らぬことで、知ったかぶりで答える人間の性(さが)で笑わさなければ、
そう思うと「おなら」であるとの種明かしまでは、長く辛い道のりですな・。

サゲは、「お寺方では、いつからお杯(サカズキ)を呑酒器(テンシキ)と」
「それは、奈良、平安の時代から・・・」

この様な噺で笑いがとれるように、悪戦苦闘中の優々さんでおましたで・・。


二、桂ちょうば・・・・・・・「ハンカチ」

おもしろかった創作落語。

仲入りの際、「商店街の中心で愛を叫ぶ」、お題としては長すぎると思いながら、
お題はと落語日記さんに聞くと、らくご日和さんが、上方落語台本募集で入選した
三風さんが演じた確か「ハンカチ」ではと・・・。

調べると、二回目の年に、2丁拳銃の小堀裕之さんが創られて優秀賞を受賞された作品。
そのときの仁智さんが演じられたのが「多事争論」。

ハナシは、奥さんの誕生日を忘れ、怒られる、ハンカチの一つのプレゼントでも欲しいと・・。
丁度、商店街主催の、大声、愛を告白コンテストに出場して、日頃の思いをありのままに叫ぶが
見事優勝・・優勝賞品の着物を誕生日プレゼントと持って帰るが・・・・・・・・・。

ちょうばさんの話しっぷりも自然体で、古典では見れない味わいがある。

でも、この様に受け継がれていくなんて、上方落語台本募集、値打ちありますな。

 
三、桂紅雀・・・・・・・・・・・「花色木綿」

泥棒ネタではスタンダードであって、一番おもしろいネタ。

すべて、裏は「花色木綿」・・・でも、らくご日和さんに叱られますが、
紅雀さんを聴きながら、うつらうつら・・・気が付くと
住人のあまりの口からのでまかせで盗まれたものを並びたてるのに
盗人が腹を立てて、飛びだしたところ。

「裏の奴は、弱いやつばかりやなぁ」
「裏が弱かったら花色木綿にしときなはれ」のサゲ・・・。

それさえも、あやふやで、嫁さんに「どやった」と聴くと、
「私に聞くの、間違てるわ・・・」の一言でおました。


四、桂宗助・・・・・・・・・・・「ちしゃ医者」

「藪医者」「タケノコ医者」「雀医者」と医者にも色々と種類がありましてと、
その説明が、丁寧で300名のホールならではの大振りの仕草も入って、楽しい。

宗助さんの声、とおりが良くて、リズムが良くて、・・・思わず目を閉じてしまう。
横を見ると、嫁さんはこっくりこっくり、あとで言うと
「宗助さんは名人や。あまりにも上手過ぎて、気持ち良すぎて、いつの間にか寝てしまうわ」と、
まあ、三代目でも寝てしまうぐらいですから・・・
かんだり、ドキドキする落語では結構起きているので、
ほんま、名人かどうかのバロメーターでおます。

「ちしゃ」というと、落語検定の、次の落語のタイトルで関連する言葉はの
問題「夏」「ちしゃ」「辛子」で・・(焼肉)という迷答があったのを思いだしますな。

まあ、耳ざわりの良い宗助さんの落語は、60人ほどのこじんまりした会場で
ホン近くで、視線を感じながら聴かせてもらうのに限りますな。
(勝手な贅沢、言い種でおますな)


五、桂あさ吉・・・・・・・・・「七段目」

あさ吉さんの英語落語、一部韓国落語の紹介。・・・おもしろい。
初めて聴いたが、翻訳の難しさ、小噺の「くちなしの花」は「○○○フラワー」と、
英語の先生と一緒に考えるとか、粋ですな、まるで頭の体操みたいでおもしろそう。

さすが、十八番のあさ吉さんの英語落語、面白そうで興味ありますが
でも全編英語だったらこちらは、さぞこちらは緊張するでしょうな。

本題は、鳴物もありますのでと、忠臣蔵から「七段目」を
これまた、飄々とした独特の「七段目」、素人の若旦那がやる歌舞伎とはこんなものかと
へんなところで、感心。

無農薬栽培のごとく、いたって自然派のあさ吉さんの癒し系の「七段目」でおましたで。


六、桂団朝・・・・・・・・・・・「短命」

「幸助餅」あたりが聴けるかと期待していたのですが、あっさりめの「短命」。
まあ、夫婦連れが多い客席に合わせての選択か、女性陣には大受けでしたな。

特に、「ゲソット痩せて、青ぉー、細ぉ、なって」の半立ちになっての顔は、絶妙。

厭らしくならない程度の、お色気さも漂わせながら、「出養生、毒も一緒に連れて行き」
の繰り返し・・・。

でも、男より長生きするのは、美人でも、ブサイクでもやはり、女性ですな。


ヴィアーレ落語会~米朝一門
2012年6月2日(土)午後3:00開演
本町・ヴィアーレ大阪

一、桂優々・・・・・・・・・・・「転失気」
二、桂ちょうば・・・・・・・「ハンカチ」
三、桂紅雀・・・・・・・・・・・「花色木綿」
四、桂宗助・・・・・・・・・・・「ちしゃ医者」
仲入り
五、桂あさ吉・・・・・・・・・「七段目」
六、桂団朝・・・・・・・・・・・「短命」


12-22-110


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