ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

謹んでご冥福をお祈りいたします~ 露の五郎兵衛さん死去

2009-03-31 19:21:33 | 落語
30日、五郎兵衛師匠がお亡くなりになりました。
私にとっては、落語の世界ヘ導いていただいた大恩人。

40年前、梅ヶ枝町の電子会館ビルであった、
当時、小春団冶さん主催の実験寄席が、私と落語出会い。

その一年弱が、落語の笑いの基礎を教えてくださった。

メンバーが、団丸(立花家千橘)、団平(露の慎悟)、小春(福団冶)
松之助、先代我太呂、春蝶、光鶴、小米(後の枝雀)、先代小染
仁鶴、朝丸(ざこば)、そして小春団冶(五郎兵衛)さん。

なんと豪華なメンバーなことか。

印象に残ってるのは、「浮世床」、「夢八」、そして「西遊記」。
「深山がくれ」、「二番煎じ」、「有馬小便」、「「舟弁慶」も聴いたようだが
やはり、「浮世床」、の「チーン、チーン、ただ今、二時です」が
子供心に面白かったのか、今でも私の中では、響いています。

昨年、五郎兵衛さん目当てに、あみだ池寄席に。
「雨後の傘」・最後は「本日は、これにてお預かりさせて頂きます」と

そのまま、次の機会が無く、
話される機会があっただけに、私の勝手で聴かなくて、残念。

もう一席でも、聴いておくべきだった。

落語を愛する、五郎兵衛さんに教えて頂いた宝物・・・
落語を愛する気持だけは、いちファンとして、
継承させていただきます。

心から、ご冥福、お祈り申しあげます。・・・・・合掌。


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良い噺に酔い~第六回・東西師弟笑いの喬演

2009-03-28 11:05:06 | 笑福亭松喬一門
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・東西師弟喬演・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まずは、終演後すぐに、落語の仲間に送ったメールを転載します。


今、「東西師弟の喬演」の落語会、終りました。
興奮さめやらずです。落語での、初めての経験。
感動がすべてです。

最後に、客席から「大あたり」の声がかかりましたが、
先週から、当たりまくって、今週は何が当るのか
期待していましたが、まさか、落語そのものとは。

今日は、柳家さん喬さんの落語、
普段接している上方落語とは、別物です。

この三年間でのベスト1です。

この感動は、もう恥ずかしくて稚拙なブロブには書けませんな。
30分経っても、今だ感動しています。

まあ、興奮の一言ですな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

書けないと言いながら、感動の余韻をあと少しプラス。

今日は、東西の噺家の対決。
結果から言うと、東のコールド勝ち、上方ファンとすれば完敗でおます

凄い、感動。落語と一言でくくっているが、上方落語と江戸落語。
ベースボールと野球ぐらいの大きな違いがある。

どちらが良いというものではないが、ものが違う、質が違う。
まるっきり違うものを落語と呼んでいる。

人間の性(さが)、人の情を描いているのは同じだが、
アプローチのしかたはまるで違う。

さん喬師匠の「柳田格之進」一時間の熱演。

感動、心が揺り動かされ、思わず涙ぐむ。
笑いと泣きは、背中合わせ。

帰って来て、嫁さんに噺の筋を説明していると、
又感動で涙ぐんでくる。

ああ、落語の奥の深さをあらためて知らされた。
本日のさん喬師匠の「柳田格之進」でございました。

こんな落語会に出会えたこと幸せ。
寝る前にもういちど、ベットまで、感動をもっていけそう。
蒲団に入るのが、今から楽しみです。


今日は、他の人の感想を書くのも、憚れますので、省略致します。





第六回・東西師弟・笑いの喬演
2009年3月28日(土)午後5:00開演
ワッハ上方ホール

一、内海英華・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「女道楽」
二、柳家喬太郎・・・・・・・・・・・・・・・・・「粗忽長屋」
三、笑福亭松喬・・・・・・・・・・・・・・・・・「崇徳院」
仲入り
四、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・・「べかこ」
五、柳家さん喬・・・・・・・・・・・・・・・・・「柳田格之進」


09-22-94
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文珍さん的笑い~「落語的笑いのすすめ」

2009-03-25 19:55:01 | 本の少し
落語的笑いのすすめ
桂文珍著
新潮文庫・514円
☆☆

この前の、東京出張の際、この本が10冊ほど積まれていたので
新刊と思いきや、帰ってから探して買うと、なんと二年前の発行。

内容は、更に六年前に発行の「新落語的学問のすすめ」の文庫版。
以前読んでいたが、改めて読むと、記憶に残っているのは4割か。、

文珍さんが、慶應義塾大学での講義をまとめたもの。
笑いの分析と、関西特有の気質について述べている。

笑いにはどんなのが、ありますかと。
「苦笑い」、「冷笑」、「嘲笑」、「失笑」、「キレタ笑い」、「微笑み」
「泣き笑い」、「思い出し笑い」、「笑い上戸」、「含み笑い」
「哄笑」、「爆笑」、「哂う」、「嗤う」、などと大学の講義らしく
進める。・・・・・・・・まあいろんな笑いがあることは、解る。

普段から、いたって、理屈っぽく笑いを押しつける文珍さんらしく
大学での講義は、それも異文化の東京ではもってこい。

例えば、回文の傑作をご披露すると、
「わたしかつらぶんちんちんちんぶらつかしたわ」

講義だけに喋りそのもの。
随所に、笑いのエッセンスが文珍さんのサービス精神で満載。
まあ、長編のマクラを聴くつもりで、電車の中で読むには最高ですな




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大阪の子供はアホかいな~街場の大阪論

2009-03-25 09:50:06 | 本の少し
街場の大阪論
江弘穀
バリジコ株式会社・1400円
☆☆

大阪の生活思想から、現代を考える。

アホで悪いか?・・・大阪の街場の子どもたちでは、
小中学生の全国学力テストの結果が文部省から公表された。
毎日新聞の朝刊には、「一喜一憂あかん、低迷大阪」という見出しで
大阪府の生徒について「基礎知識」、「応用」のいずれもが
41~45位と全国最低レベルと報じている。と

でも、子どもが学校へ行って教育を受けるのは、学力テストを高く
とれる子どもになるためではなく、大人になる準備をするためだ。
と、そうだ、そうだ。

子どもはいくら偏差値が高くても、決して大人ではなく。
逆にどういうわけか、偏差値だけは高い子どもが大人になって
なお「アホなことをしくさって」と顔をしかめさせることが多く
なってきた現実を、最近よく目の当たりにすると、そうだ、そうだ。

けれども昔からの大阪の街場の間では、まったく逆が好まれる。
それは、ある子どもが大人になり「人からエラい」といわれる
存在になった際、「あいつは、ガキの頃、ほんまにアホやった」
という類の話題である。あのこは、こんなことをし、あんなことを
考えたと、その頃の実話を昨日のことのように嬉しそうに話す。

そういう街の先輩や同級生たちがどれだけいるかで、
その人の人生の値打ちが測られるのが、
大阪の街のおもしろさであると

地方の大都市、大阪を舞台に、教育論からオッサン論などが語られる
・・東京タワーより通天閣・・・大阪人のDNAには共感がいっぱい。

大阪賞賛の本でおます。

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都んぼさん「真田小僧」~第490回・田辺寄席

2009-03-22 01:59:45 | 田辺寄席
・・・・・・・・・・・・・・・・第490回・田辺寄席・表看板・・・・・・・・・・・・

子供が主役の「真田小僧」、さぞ都んぼさんのはまり役と期待。
米輔さんの「抜け雀」も、さぞ上品な噺を。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

開口〇番・・・・・・・・・・「メ」・・・「メリハリ」・・桂文太

金曜日に、田辺寄席の世話役の大久保さんの息子さんの結婚式が
あって、文太師匠も披露宴に。

そこで、最近言っている「あいうえお」にちなんで、
夫婦仲良くする、「たちつてと」を祝辞としたので、
今日は、ご披露致します。

「た」・・田辺寄席に聞きにくる。しかし、手伝いは駄目。
「ち」・・力を合わせる。例えば、キャンプに行けば
・・・・・・新婦が米一升を運んだら、新郎は飯ごうを運ぶ。
・・・・・・新婦が水2ℓを運ぶと、新郎は紙コップを運ぶ。
「つ」・・つきあい悪くなっても良い。から家を大事に。
「て」・・適当な距離をおく。この前も本町から難波まで歩いた時
・・・・・・私が難波に着いた時、嫁さんは心斎橋辺りをウロウロと。
「と」・・時々、手を握り合う。まあ手が荒れているのを発見できます

まあ、ちゃんと長続きのコツをいれながら、
当日の披露宴では、さぞうけたでしょうな。

でも、人生すべてがメリハリと、無理やり、開口0番へ。

大久保ユウタさん、アイコさん、ご結婚おめでとうございます。
笑いがあれば、すべて解決しますで。


一、桂佐ん吉・・・・・・・・・・・・・・・・・・「犬の目」

佐ん吉さんの、犬の目、誰のよりおもしろい。
メリハリがあり、のびのびと演じている。

医者の先生も、さほど老人では無く、犬に目を食われても
動じることなく、犬の目を患者の目にいれてしまう。
この様子をみていると、日常茶飯事のことか。

佐ん吉さんの落語にも、余裕が感じられる。
へんな味付けもなく、若さだけの新鮮味のある犬の目でした。


二、桂都んぼ・・・・・・・・・・・・・・・・・・「真田小僧」

今日のお目当ての都んぼさんの真田小僧。
東京では、六文銭と言うらしいが。
期待どおりに子供の悪知恵が働き、口達者。・・・最高。

親父を親父と思うことなく、言葉たくみに、小遣いを巻き上げる
1文、2文、3文で計6文、六文銭で真田幸村であるが、
本来、このあと真田幸村がオチビと同じ年頃の時
知恵を使って味方を助け、我が息子とは大違いと父親が母親に。

小遣い稼ぎで悪知恵が働く息子と嘆く父親と
見どころがある息子であると味方する母親。

そこまでいって題どおりの真田小僧、今日のところでは六文銭。
今の形でも最高の出来だけに、後半までたっぷりやっていただいて
都んぼさんの完全版、真田小僧、是非見てみたいですな。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「饅頭こわい」

前半の好きなもんを順に言い合うところで、
二番目が酒で・・・・・・一番は言い難くそうにしているやつ
一番は、「おまえの嫁はん」・・・おもしろいですな。

嫌いなものを言い合うところでも、同じやつ
一番嫌いなのは、「おまえや」、この演出気に入りましたな。

どんぶり鉢に、おぼろ月夜。嫌いなのは、ヘビ、百足に、蟻と
好き嫌いで盛り上がる。

肝心の饅頭に入ってから意外とあっさり。
高砂やの薯蕷、橘屋のへそ、・・・・の羽二重餅、蓬莱の豚饅
饅頭も6個も7個も種類たっぷりに出して頂き
光っあんが、各まんじゅうを美味しく食べるシーンも
たっぷりと欲しかったですな。

まあ、糖尿で甘いものを抑えられている私の願望でしゃろか。


四、月亭遊方・・・・・・・・・・・・・・「オオサカ・シネマロッケンロール」

いつものごとく、遊方さんの、なんとも元気な舞台。
まんじゅうに続いて、大阪の住之江あたりでのロケ隊の話。

映画の筋は、東京のヤクザが大阪のヤクザに殴り込みをかける
主人公の銀二と、弟分のアキラ。その銀二の別れて施設で育った
息子がしているそのたこ焼屋に、殴りこみの前日訪れるという設定

映画のロケ隊がやってきて、実際のたこ焼屋を使って
撮影しようとするが、東京の映画監督と大阪弁の下手な役者に
本職のたこ焼屋の夫婦が、口出しする。

中身は、大阪文化と東京文化の抗争。
通天閣と東京タワーの戦い。
まあ、文化の違いまざまざと笑いに変える。

大阪文化、賞賛の物語。「オーサカ・シネマロッケンロール」
結構、力の入った、ようできた作品でおましたで。


五、桂米輔・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「抜け雀」

物語に入る前の、絵師の着ているもの、風体を説明するところで
急いでおられるのか、カミカミ。
ご自分でもわかっておられるのか、エスカレートしてしまい
エンスト状態で、噺へと・・・・・・。

米輔さんほどのベテランでも、調子がでずまに最後のサゲへ。
「何の親不孝なことでございましょうか」
「いや、現に、親にかごをかかせておる」と。

親に、駕籠かきをさせたというか、
順当であれば、息子がかくべきものを
親にかかせたということか。

まあ、調子の悪い日もあるのが、生の落語の楽しさ。
いずれにせよ、上品で笑いの少ない噺、抜け雀。
語りべとしてのベテランの味、充分味わえましたで。

追加、最後の抽選会で、昼席に続き、次回のペア券当る。
こんなに、当って良いのやら、・・・。

今週必ず、宝くじ、ロト6、買います。
何か、運が回ってきている予感がする、
今日此の頃でございます。


第490回・田辺寄席
2009年3月21日(土)午後6:00開演
大阪市阿倍野青年センター

一、桂佐ん吉・・・・・・・・・・・・・・・・・・「犬の目」
二、桂都んぼ・・・・・・・・・・・・・・・・・・「真田小僧」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「饅頭こわい」
仲入り
四、月亭遊方・・・・・・・・・・・・・・・・・・「オオサカ・シネマロッケンロール」
五、桂米輔・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「抜け雀」

09-21-89
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粋・生喬さんの「笠碁」~第489回・田辺寄席

2009-03-21 09:33:20 | 田辺寄席
・・・・・・・・・・・・・・・恒例の仲入りの庭での茶話会・・・・・・・・・・・・・

今日は生喬さんの江戸噺「笠碁」と三喬さんの上方味の「貧乏花見」
同じ松喬一門だが、味付けの違いを楽しみたい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

穏やかな・・春らしい、お天気さんの一日。
中庭の桜は、つぼみが膨らみ、例年より早く開きそう。

会場は、笑いを求めての落語ファン190名の大入満員。

開口〇番・・・・・・・・・・「ム」・・・・「無人島」・・・桂文太

よくいわれる、無人島に一人で行くなら・・・・

まず、何を持って行く。と家族に聞くと。
上の娘は、鉄砲。下の娘は、槍。女房は、釣竿。

本を持って行くとしたら、女房は、電話帳。
ストーリーはシンプルだが、登場人物は多いと。
文太さんは、将棋が好きなので、過去の棋譜を書いた棋譜本を。

誰を連れて行くと言うと、
娘は共に、お母さん。・・文太さんは・・DJの高岡美樹さんとか。

私は、サバイバルナイフ、枝雀さんの速記本と、どらえもん、ですか


一、笑福亭瓶成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「いらちの愛参詣り」

師匠の鶴瓶さんが、最初にコンクールに出たときのうわさのネタ。
さすがに、あの時代錯誤も甚だしい、オートバイも出てくる熱演。

尋ね尋ねて愛宕山ヘ行き、その後ケン坊を連れて風呂屋ヘ。
主人公のキャラクターが浸透していく、散髪屋、風呂屋へと
段々おもしろくなっていく。

恥ずかしながら、私は最近まで
いらち俥といらちの愛宕詣りがごっちゃ・・。

子猫が最初に出会うたのを、親と思うのと同じように、
初めてそのネタに出会うのは、重要です。

今日初めて聴いた、この噺、おもしろかったのは、
瓶成さんの出来が良かった証ですな。


二、笑福亭由瓶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「秘伝書」

この本があれば、一生楽に幸せに暮らせると、
釜無くして、飯炊く方法。
ひと月、100円で食べる方法。
電車にただで乗る方法。
女の子にキャアキャア云われる方法など。

でも、もっと縁日での、胡散臭さと、如何わしさが欲しい。
客との駆け引きが、この話しのおもしろさ。

客も本物ではないと、騙されていると解っていながら、
その答えが知りたくて、又一つでもOKであればと金を出す。

「すぐに見るな、人に真似されるといけないので、
人前で見るな。一人でゆっくり見よ」と、注意の呼びかけは
必ず、欲しいですな。

由瓶さんの人柄の良さが、この噺では、デメリットですな。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「猫定」

猫の忠信、猫忠と勘違いしてました。
ネコタダとネコサダ、紛らわしいですな。

飼い主の主人が、女房とその愛人に殺される。
猫が、主人の敵討ちとばかりに、その二人を殺す。

こればかりは、狸、狐、犬でも無理。
やはり執念と怨念の猫で無ければ。

我家にも、犬も、猫もいますが、懐かない猫にも
大事にしとかないとあきまへんな。

でも、文太師匠は、どんな噺もパーフェクトに紹介してくれますな



四、笑福亭生喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「笠碁」


良かったですな。
幼なじみで、町内の商家のご隠居まじかの二人。
碁で、「待った」、「待てない」で喧嘩。

昔の、金の貸し借りの際には、待ったのにと大昔の話まで。
二度とお前とは、碁はうたんと、絶交を誓うが。

四五日経ってからの、特に喧嘩別れしてからの、
うずうずする様子は、みていておもしろい。

目は口ほどに。ものを言い。
表情だけで、気心知れているだけに、意地の張合いをする
二人を演じる。

一方が、家の前をうろうろ、呼び止めたくても、声が出ず。
「大へぼ」、「大ザル」・・「どっちがヘボでザルか、一番やるか。」
「おお」、との声で碁をうち始めて、こちらまで、嬉しくなる。

生喬さんの、芸。・・・・・・・・・・・素晴らしい。
御自分も楽しみながらやっておられる。

でも、喧嘩するほど仲が良い。こんな友人関係羨ましいですな。



五、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「貧乏花見」


三喬さんの貧乏花見。

もっと貧乏くささがと期待したが、案外洗練された感じ。
まあ、「気で気を養う」と、金銭面では、貧乏だが、
心のリッチさが、前面に出て、悲壮感が無いだけ、
カラリとしているのか。

三喬さんの住んでおられる、阪神間の夙川あたりの花見にみえる

サゲは、香こを喉に詰らせ、
「我が身危なく、香この、玉子焼き」でしたか、
突然のサゲに、聞き漏らしましたが、・・・
次の機会はきっちり聞き逃し無く。
でも、季節噺、桜の散るまでと言うと
聴ける機会も限られていますが。


追加、最後の、抽選会で、昭和町・寺西家長屋食事券(2000円分)が
当りました。・・・・・・嬉しいですな。




第489回・田辺寄席
2009年3月21日(土)午後1:30開演
大阪市立阿倍野青年センター

一、笑福亭瓶成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「いらちの愛参詣り」
二、笑福亭由瓶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「秘伝書」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「猫定」
仲入り
四、笑福亭生喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「笠碁」
五、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「貧乏花見」

09-20-84
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ご当地登場・ナオユキさん~和泉ワンコイン寄席

2009-03-14 23:33:07 | 和泉ワンコイン&笑福亭伯枝
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・和泉ワンコイン寄席・・・・・・・・・・・・・・・・・

ついに、家から車で、10分の和泉中央のシティプラザでの
和泉ワンコイン寄席に、なんと、ナオユキさん登場。

嫁さんと一緒に、かぶりつきで、あのボソボソの呟き聞くぞ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昼から、お天気も回復、風は冷たいが、春らしい日差しが。
Ⅰ氏にチケットを渡して、部屋に入ると、すぐ後ろにT氏夫妻が。
なんと、東大阪からナオユキさん目当てに、和泉市まで遠出。


一、林家卯三郎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「延陽伯」

頭、散髪したてか、丸坊主にちかく、東京の噺家さんみたい。
獣医出身でと、自己紹介しながら「延陽伯」ヘ。

卯三郎さん、時間の関係か、あちらこちらを、へし折って
でも、肝心の仕込の部分が飛んでは、話のおもしろさが、半減。

「すたん、ぶびょうのぎなり」、に続く「かんや、だんぶつのぎなり」
が、両者が入れ替わってしまい、きったが。
後に続く、「たかつの社・・・高津さんのお宮。白酒店の茶店。・・・
遥か西方の・・六つの甲のいただきという・・六甲山の方から
激しい風が吹いて、小砂・・・小さな砂が、眼入・・・眼に入ったと言う
ことやの説明が、ごそっと抜けていた。

「わらわの姓名なるや・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・成長ののちこれを改め延陽伯と申すなり」も
何度も繰り返されるが、もひとつ解らずと。

娘さん、言葉が丁寧過ぎると言うが、卯三郎さんは口調は優しいが
説明の丁寧さが欠けた分、笑いで損をする。

風呂屋に、糠袋もって行くシーンも抜け、
嫁さんの茶碗と自分の茶碗で、
「チンチロリンのガサガサ、ボーリボリのバリバリ」
子供の手を引いて、「ヨヨイヨイ、チャチャ、チャ」
と、延陽伯のおもしろいところ、すべてカット。

「わらわの姓名なるや・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・成長ののちこれを改め延陽伯と申すなり」も
何度も繰り返されるが、嫁さんここも、もひとつ解らずと。

サゲは、「おかずは、鯵の開きか」、「それで、言葉と同じ硬かったのか」
いや、卯三郎さんの話の多少、硬かったでっせ。


二、ナオユキ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「漫談」

おもしろい、私もI氏も、T氏もみんなナオユキさん目当て。
今週、レッドカーペットに出られたが、たった1分。

ナオユキさんは、やはり生。
それも長時間になればなるほど、更におもしろい。

その笑いを知って頂きたいのであえて、2~3ご紹介させて貰う。

特に学校シリーズは最高、その中から
先生「誰か、この問題、解る者おるか」・・・
「問題は解ってるんや。・・・答えが・・解らへんのや」

「マスコミは、アカンなぁ。」・・
・・今、精神を病んでるが多いと、盛んに報道している。

「全国に、鬱病の人は、百万人いてます。」
「それを聞いた、鬱病の人、自分以外にも百万もの人がいてるんやと
安心して、そのまま家の中にずっと居てる。」

「うそでも良いから、
今、日本には、欝病の方は、一人ですと報道すれば
「あぁ、俺だけかと心配になって、家の外に出てくる。」

すると、前のおばさんが、思わず「ああー、ほんまや」、
ナオユキさん、苦笑いしながら、「大きな独り言、ですな」

でも、あのおばさんの独り言、客席全員の素直な声です。
思わず声に出ただけで、ナオユキさんの芸・・・
「あぁ、そんなこと、あるある」、「そうとも、とれるな」と納得。

でも、嫁さんに言わせると、「お洒落なへそ曲がり」、と一言。
ただ、あのボソボソの喋りが、オブラートとして緩和。
見事に、なんとも言えぬ、笑いに、変換している。

最後に、通い慣れた、バーで・・・
バーテン、ウイスキーを注いだグラスを持って、
「何で、割りましょうか」
「頭で」と答えると、・・バーテン、カウンターを見回して
「どなたの、頭で」・・・・・・・・粋ですな・・・。

「斜め45°」の芸。・・・ナオユキさんにますますはまりますな。


三、笑福亭伯枝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「貧乏花見」

「貧乏花見」、貧乏な長屋として
百軒長屋、三月裏、六月裏、の説明も無く
釜一つ裏での朝飯は明日の昼も無く、寂しくはじまる。

今日の天気と同じように、朝は雨、昼から晴れて、
長屋の連中が花見に、出かける。

桜の宮に着いてから、鳴り物がないのが、
花見の宴の雰囲気が盛り上がらず、寂しい。

でも、早めの花見。
こんな不景気なご時世、「気で気を養え」と
長屋の連中の逞しさ学ばんとあきまへんな。

まあ、春はそこまで、来てますな。


第49回・和泉ワンコイン寄席
2009年3月14日(土)午後3:00開演
和泉シティプラザ 3階

一、林家卯三郎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「延陽伯」
二、ナオユキ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「漫談」
三、笑福亭伯枝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「貧乏花見」

09-19-79
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初めての「動楽亭」~都丸一門会

2009-03-08 00:08:22 | 動楽亭
・・・・・・・・・・・・・・・・・・出来たての綺麗な「動楽亭」・・・・・・・・・・・・・

地下鉄動物園前、1号出口前と言うが、JRの新今宮から歩く。
初めてで、ウロウロするが、ノボリも出ていて、開場10分前に
着くと、既に30人程の列。
通り向こうの店で、一番安い290円のラーメンを食べる。

栄えある、第一回目の都丸一門会。
都丸師匠と三人の弟子。ゲストは、こごろうさん。

ほんとマンションの2階で、中は40畳程のフローリングの一室。
玄関に、消防署の許可書で、定員100名とあった。
本日は、90名の入りのゆとりのある満員。


一、桂とま都・・・・・・・・・・・・・・・・「米揚げ笊」

とま都くん、かわいい、でも話っぷりは都丸師匠と言うより、
兄弟子の都んぼさん仕込か。はっきりしていて、活舌も良く
さすが、米朝師匠のひ孫弟子。

話が、池田の猪買いとダブって十三の渡しヘ行ってしまうのでは
ないかと、心配してると、天満の源蔵町に着いて、ホットする。

「十兵衛さんとこはどこですか。」「手前だが」「拍子の悪い何軒手前」
そして、お留守ですかの台詞に、また猪買いがダブってまたまた心配。

兄弟子の、さん都兄さんに、負けぬよう頑張りますと、
挑戦状とも言える、意気込みを宣誓。

入門して間もないのに、すばらしい「米揚げ笊」でした。


二、桂さん都・・・・・・・・・・・・・・・・「強情灸」

出て来るなりすぐにボヤキ。
よい事は、すべてとま都で、悪い事はすべて私、さん都。

この都丸一門会のチラシも。一部手書きで書いてあるように。
都んぼ兄さんが俺がやるわと引き受けてくれて、1000枚作成。

出来上って、都丸師匠に私が届けると、
師匠、料金が書いてないのに気づかれて、

「木戸銭書いてないがな、何にも確認せんと持って来とんのか」
「おまえは、万事がこれや」と凄いお叱り。

何で、兄さんの失敗で、私が怒られんとアカンのか。
真ん中で、ほんま、損ですわ。

噺は、強情灸、江戸の噺家さんで聴く事はあるが、上方では初めて。
清やんが、最後にソフトクリームみたいな灸をすえるまでは
なかなか、おもしろい。

でも最後の、熱さに辛抱している様は見えるが
強がりで熱いという一言が言えない強情さが、物足りない。

内弟子時代の、辛抱の無さが、こんなところに現れているか。

まあ、会社でも、中間、間に挟まれるのは辛いですな。


三、桂こごろう・・・・・・・・・・・・・・「素人浄瑠璃」

今日の、都丸一門会のもうひちつもお目当て、こごろうさん。

さん都くん、よう遅刻してきて、師匠に「ほんとにすいません」と
言おうとして、「ほんません」と言い間違い。
まあ、何をやらしても、何回も失敗を繰り返す、
全く改善の余地が無いですな。よう怒られた弟子ですな。

こごろうさん、誰の「寝床」、「素人浄瑠璃」より、おもしろい。
旦那が、機嫌を損ねたあと、長屋の連中が出直ししてきて
是非浄瑠璃をお語りをと、おべんちゃらと解っていながら、
まんざらでも無く、唸ろうという気になる。
その時の、嬉しそうな顔。

二度と語りませんと言ってしまった後悔と、
懇願されて、顔が立つなら、浄瑠璃語りたいという気持の
揺れ動きが、表情に上手く現れる。

うまさだけでは無く、ストレートに笑いになって現れる。
枝雀師匠と、南光師匠の、いいとこ取りの「素人浄瑠璃」。

どんな、上方定番ネタも、噺の柱は大切に残しながら
今、最高の噺に創りかえる、「リフォームの匠」である。

こごろうさん、最高の40分でした。


四、桂都んぼ・・・・・・・・・・・・・・・・「雨宿り」(くまざわあかね作)

続いて、さん都さんのの失敗話。
まあ、師匠にもよう怒られていましたが、内弟子時代
物凄く怒られていたのが、師匠の奥さんに。

掃除すると、元ある場所に、戻す事ができない。
醤油とソースぐらいならまだ良いが、
一番のトラブルが、風呂場のシャンプーとリンス。
何度も奥さんが被害に遭われて、「アンタええ加減にしぃ」
それでも出来ずで、最後には、「あんた、病気」の一言。

掃除する時、携帯で写真撮っときと言われた、その日に失敗。
「撮ったんかいな」と聞かれて、「はい、撮りました」
よく聞いてみると、掃除後に写真を撮っている。
何の為の、写真か・・・いやはや・・・
奥さんほんまに怒ってはったんやろな。お察しします。

「雨やどり」くまざわあかねさん作。
舞台は、江戸。
喜六、清八と物売り、そして侍の四人が寺の山で雨やどり。

噺は、喜六、清八の旅ネタのようであり、
武士の噺は「宿屋仇」のようでもある。

めったに、昔に時代設定した新作を聞く機会がないので
今回の、都んぼさんの頑張りを見ていて、
新作を聴かせるには、かなりの実力が必要とあい分り申した。


五、桂都丸・・・・・・・・・・・・・・・・・・「始末の極意」

都んぼさんの、内弟子時代の生真面目さをひとしきり。
三年間、一回の遅刻も無く、
それも9時56分か57分にきっちりに。
「そんなきっちりできるなら、噺家なんぞにならんと
役所勤めでも、したらどないや」と思いましたと。

2月22日に、ポリーフの手術をして、一週間一切喋る事禁止。
今はようやくで、リハリビ期間中。

いつもは、声を張上げるのが芸風ですが、今日はおとなしめに
まあ、そんな違った芸風の日も宜しいやろと。

噺は、「始末の極意」、先代の文我師匠で聴いた事のあるが、
セコイ話。・・・扇子、梅干、汁もの、最後は二銭で、お茶、お茶菓子
煙草、お茶漬け、最後に土産までもらう。

相手の気持のスキに入り込む
始末と言うより、詐欺の一歩手前ですな。

勉強会も兼ねて、実力派のゲストを招聘して頂き、
二回、三回と続きます様、弟子たちの協力も含めて
一門勢揃いに、これからが、楽しみですな



第一回・都丸一門会
2009年3月8日(日)開演2:00開演
動楽亭

一、桂とま都・・・・・・・・・・・・・・・・「米揚げ笊」
二、桂さん都・・・・・・・・・・・・・・・・「強情灸」
三、桂こごろう・・・・・・・・・・・・・・「素人浄瑠璃」
仲入り
四、桂都んぼ・・・・・・・・・・・・・・・・「雨宿り」(くまざわあかね作)
五、桂都丸・・・・・・・・・・・・・・・・・・「始末の極意」

09-18-76
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松喬師匠「百年目」~江戸掘トラジャッル寄席

2009-03-07 21:59:06 | 笑福亭松喬一門
・・・・・・・・・・・・・立派な会場・江戸堀トラジャル寄席・・・・・・・・・

今日は、一人での落語会と思いきや、会場に入れば、
顔馴染みの、I氏とO嬢さんが前列に坐っておられた。
寂しがりやの私には、良かった、よかった、好かった。



一、笑福亭右喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「二人癖」


噺は、「二人癖」、「一杯呑める」、「つまらん」の口癖を直そうと。

「つまらん」と言わそうという、必死さが薄い分だけ
笑いも薄く感じる。

あとで三喬さんが言っていた、右喬さんに、例えば中華料理の円卓で、
「その料理こっちヘ回して」と言うと、皿を円卓の真ん中ヘずらす。
いくら回してもこちらへこない。・・・「何をしてんのや」と言うと、
「回すと、遠心力で飛ぶとイカンと思うて」・・ああなんと天然。

普段のおもしろさ、もっと高座に出ればと・・・・。

必死さが、逆におもしろさが出るのに。
客が優位に立たした方が楽して、笑いが取れるのに。
天然の強み、もっと活かして欲しいですな。



二、笑福亭喬楽・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「壷算」

まじめな喬楽さん、「壺算」。

これも、番頭さんが、困り果てる姿がもっとみて見たかった。
計算があわずに、パニックになる、こんなはずではないと。
何かおかしい、でもナゾガ解けずに、そのイライラ感が
どんどん、言葉も荒く、対応もぞんざいになっていく。
この噺の山場でおもしろいところ。

「壺算」、計算づくめにやると、逆におもしろさ半減。
もっと、御自分の名前のように、楽しんで頂いたら・・・。

客はその姿をみて、結構楽しいもんでっせ。


三、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「月に群雲」

世の中、イライラすること多いですな。

まずは「朝日新聞」、ある時事件も無く、一面に愛鳥週間始まる。
その左下に、長柄川の鵜飼の記事。
思わず、おかしいやろ、クレイマーや無いけど、電話しました。

すると、鵜飼は宮内庁管轄でと訳の分らない返事。
担当、同調してくれて、今日は焼鳥やめときますわと。

JRで湖西線で、近江今津から小浜ヘ行った時。
大阪から乗ると、「途中で、12両の内、4両を切り離します」と、
アナウンス。真ん中の6両目に乗ると、どちらを切っても大丈夫と
安心して寝ていると、切り離したあと・・、前の4両だけが、今津ヘ。
後ろの8両を置き去りにして・・・・・・、おかしいやろ。

これも、クレイマーでは無いですが、JRヘ電話。
切り離すというのは、トカゲの尻尾切りでも、本体は大きい方やろ。
4両を活かして、8両の方を捨てるとは・・おかしいやろ・・・。

しばらく、おとなしく聞いていたJRの方、論理的にと言われるなら
言わせて頂きますが「、宇宙ロケット、あれは、切り離して最後に残るのは
八分の一か、十分の一ですよ。」と
「切り離すと言うのは分量の大小では無いのでないか」と・あはは・納得。

まあ、いつも、三喬さんのまくら噺は、視点が最高おもいろいですな。

噺は「月に群雲」、小佐田定雄作

どろぼう二人が、盗った品物を売りに。・・・・合言葉が。
客が「月に群雲(むらくも)」と言うと、その親父が「花に風」と。

稼いだものは、「九九八手観音」、「六福神」、「八面観音」など、
まともなものは一つも無い。

そのあと、その欠けた部分「二手」、「弁天さん?」を持ち込む者がいる。
四つ目を出すと、
「仏の顔も、三つまで」・・・。がサゲ。

まあ、どろぼうネタ得意の、三喬さんならではの
小佐田定雄さん作の「月に群雲」でおました。


四、笑福亭松喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「百年目」


平成14年7月よりスタート、29回目の祈念落語会。
発足当時から、幹事さんから「百年目」、・「百年目」と言われていたので
今日は、上方の大ネタ中の大ネタ「百年目」を演ります。

桜ノ宮を舞台に、春らしい景色の中で、芸者や太鼓持ちと遊んで
バレタ番頭と、それを知った親旦那との、心の揺れ。

船場のお商売の性根を教えてくれる、「船場のビジネス教本」ですな。
船場続きの阿波座で聴いた、
松喬さんの「百年目」、一時間弱の大熱演でしたな。



第二十回・江戸堀トラジャル寄席
2008年3月7日(土)開演午後2時30分
ホスピタリティー2号館・7階

一、笑福亭右喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「二人癖」
二、笑福亭喬楽・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「壷算」
三、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「月に群雲」
お仲入
四、笑福亭松喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「百年目」

09-17-75
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江戸屋敷で江戸落語~古もん亭

2009-03-02 00:33:33 | 笑福亭鶴二
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・古もん亭・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昼からは、鶴二さん目当てに、三ノ宮ヘ・・・・。
東京の噺家さんにも、出会えるとは・・楽しみですな。



一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」

年季明けで、活き活きと笑顔のステキナ喬介さん。
いちだんと、ほんわかな風、個性が出て来た。

昔から、狐と狸は人を騙すと云いますが、
どちらかというと、狸の方が愛嬌がありますが、
同時に、両方が出てくる噺は少ないようで、と。

子供に苛められてるところからはじまり。
助けてやった、小狸が恩返しに来ての「狸賽」。
でも、その小狸、化けれるかと聞かれて、
狐とは大いに違うと、対抗意識まるだし。

一番、喬介さんらしかったのは、ターチャンに当たり目を
出してもらい、全部自分のもんやと、喜んでお金をかき集める
ところ、ほんと嬉しそうで、無邪気そうで、こちらまで楽しくなる

サゲは、「五の目」が出たらで、賭場の客が口々に言う、
「今日は、ほんまに、狐に騙されているみたいやな」の声に、

壷の中の小狸、何を思ったのか、元の姿で立上がり、
「狐と、いっしょに、すんな」と初バージョン。

あとで、「喬介さん、新しいサゲですな」と言うと、
小狸のように、かわいい目で、うんうんと頷いておられました。



二、笑福亭竹林・・・・・・・・・・・・・・「親子酒」

朝の繁昌亭とは違う、本格的な「親子酒」。
それも、あとから出る三遊亭竜楽さんに習ったとか。

親子で酒を呑んでいてはと、禁酒を誓いあう。
息子のいない時に、女房に熱燗一本つけてと懇願しての酒。
一本が、二本。二本が三本と増えていき、しばらくすると
へべれけの、ぐだぐだ。・・・・・・・・・絶品・・・。

その、酔っぷりは見事。崩れる姿は、竜楽さん仕込とか。
前のめりになり、思わず見台で顔を打つのではないかと
心配になるほど。

そこへ、息子が帰って来てが、息子もへべれけ。

お決まりの、
「こんな顔の三つも四つもある様な息子にこの家を譲れるか」
「こんなぐるぐる回り家、誰がいるもんか」

笑福亭の酒というより、江戸の粋さも感じる
素適な、これぞ古典、「親子酒」でおました。


三、三遊亭竜楽・・・・・・・・・・・・・・「阿武松」

「阿武松」と書いて、オウノマツと読むらしい。
噺は、単に、おおめし食らいの、関取の話。

それだけで、あるが、江戸の言葉に酔う。
関取も、贔屓スジの親方もステキ。

笑いは少ないが、そのぶん、余韻がある。
出番まじかの時「時そば」と「阿武松」とどちらが良いかと
トリの鶴二さんに尋ねたらしいが。

鶴二さん「やっぱり、阿武松」と答えて大正解。
上方の相撲噺、「花筏」とか「相撲場風景」とはえらい違い。

江戸の噺家さんの粋さたっぷりの噺、堪能しましたで。

尚、2010年には、楽太郎さん、六代目円楽襲名予定とか。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「不動坊」

これぞ、笑福亭。

鶴二さんの「不動坊」いたってオーソドックスだが、
それだけ、利吉と、徳さん、裕さん、新さんの登場人物が
私が最初に出合った仁鶴師匠の時のように活き活きしている。

今日は、鳴物も入って、雪のシーンも冷え冷え。

それにしても、仁鶴師匠の「不動坊」を彷彿させるぐらい
随所に似ており、懐かしさに浸る。

私は、やはり、「イーしよう」と言うたり、あんころ買ってくる
裕さんが一番好きですな。

今日で言うと、利吉が「鶴二」さん、徳さんが「竹林」さん、
裕さんが「喬介」さん、新さんが「竜楽」さん、の配役ですな。、

今シーズン、大いに楽しましてもらった、鶴二さんの「不動坊」
季節商品だけに、ぼちぼち、クリーニングに出して、
今年の冬まで、大事に保管でおますな。

次は「隣の桜」とか・・・・春よ来いですな。


古もん亭~江戸屋敷での上方落語会
2009年3月1日(日)午後2:00開演
三ノ宮・古もん

一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」
二、笑福亭竹林・・・・・・・・・・・・・・「親子酒」
三、三遊亭竜楽・・・・・・・・・・・・・・「阿武松(オウノマツ)」
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「不動坊」

09-16-71
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早起きはいくらの得か~三風の早起き寄席

2009-03-01 21:05:06 | 天満天神繁昌亭
・・・・・・・・・・・・・・・・・・早朝から開演を待つ落語ファン・・・・・・・・・・・・・


今日は、休みだが、寝てはいられない。

日曜の朝から落語。・・・・・、午前中に聴く落語会は初めてか。
第三回繁昌亭受賞の面々が揃う。


一、桂吉坊・・・・・・・・・・・・・・・・「商売根問」

雑誌の取材で26才の吉坊が、70才以上の各界の名人の芸談を
毎月一人ずつ聴くという仕事が入る。
一年かけてやっていると、予定の人が・・になるといけないので、
早く急いで取らなければと心配していると

およよ・、十ヶ月目に、先に、その本、「論座」が廃刊になる。

それをまとめた本、「桂吉坊がきく芸」が出版される。
その記念の落語会が、4月28日、ワッハホールで開催。
本付で、3000円。とってもお値打ちですが、
21日に本は発売されるが、落語会まで、おあづけ。

噺は、「チュチュンチュン」と、鷺とりと思いきや、
「茶、栗、柿、麩」と商売根問ヘ。

ハギレの良い語り口に、頭もスッキリとしてくる。
今から、出版記念落語会の吉坊さんの二席、楽しみですな。


二、桂三風・・・・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」


25年前、三枝師匠に、つけて頂いた「牛ほめ」、
ほぼ、25ぶりにやらして、いただきます。

でも、最初に教えてもらうところで、肝心の節穴を隠す為
秋葉はんのお札、張っときなはれと、これで3円は貰えると
一番の仕込のくだりが抜ける。

あれっと思いながら、天角、地眼、一黒・・・・・、と続く。

案の定、池田おやっさんとこで、台所の床柱のくだりヘきて
三風さん、一瞬マズイと、顔色が変わる。

お題は、「秋葉さんのお札」では無く、「牛ほめ」ですが、
秋葉さんのお札が無かったら、ご利益は一切無く、
三風さん、サゲのあと、ふかぶかと頭を下げるしか
なかったですな。


三、笑福亭銀瓶・・・・・・・・・・・・「お忘れ物承り所」

次ぎ次ぎに現れる、忘れ物承り所。
落とし物、と、忘れ物は、違うのか。
まあ、どこに、と解っていたら、忘れ物なのか。

まあ大なり小なり、どちらにしても本人は必死でしょうな。

私は、忘れ物で一度、ドラマチックに戻ってきたのがある。
梅田発、三ノ宮行きの特急で、西宮北口で降りたら、
棚に置いた、買ったばかりのレコードを忘れたのに気付く、

数十分後、時間を見計らって、逆方向の特急に北口で乗込む
そこにはなんと、自分のレコードがそのまま棚の上に
急いで、取って、飛び降りるたが、その座席に坐っていた人達の
驚いた顔、でもそのレコードは何であったか今は思いだせない。

銀瓶さん、「鯛」に続いての、三枝師匠の創作落語。
春蝶師匠を彷彿させる、爽やかな語り口は、早朝にはピッタリですな


四、桂三風・・・・・・・・・・・・・・・・「せんたく」

創作と言えども、少し人情ぽい噺。

死んだ女房の連れ子である高校生の息子に、
本人には自分は実の父親ではないと言うべきか悩む洗濯屋。

その実の親が医者だった為、勉強できる息子に医大ヘの受験を望む
しかし本人は、父の仕事である、クリーニング屋を継ごうと・・・。

親と子の、情にチョット、ほろりとさせられる。
でも、ここまでやるなら、死んだ母さんの思いで話も挟みながら
もう少し、松竹新喜劇ぽく、くさい方が良かったのに。

サゲは、選択と洗濯で、落ちました。

最初の一席目でけつまづき、そのままで終ってしまった
三風さん、早起き落語会でしたな。


五、笑福亭鶴笑・・・・・・・・・・・・「親子酒・桃太郎バージョン」

ああ、終わってない。
最後に、大トリ、鶴笑さんが、おられました。
今日は、古典落語をと言いながら、
舞台の後には、調整中と張り紙の紙芝居の道具。

ネタは「親子酒」、酔いつぶれて、見る夢はと
立って得意の紙芝居で「桃太郎」を上演。

座って、五分。・・立って、十五分。
いやはや、凄い「親子酒」、こんな回っている家いらんわい
と同じぐらい、こんな複雑な親子酒、朝からしんどいですな。

鶴笑さんは、「パペット落語」が単純明快でやはりよろしいな。

このあとI氏と一緒に、いざ三ノ宮の古もん亭ヘ。





三風の早起き落語会
2009年3月1日(日)午前10:00開演
天満天神繁昌亭

一、桂吉坊・・・・・・・・・・・・・・・・「商売根問」
二、桂三風・・・・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」
三、笑福亭銀瓶・・・・・・・・・・・・「お忘れ物承り所」
四、桂三風・・・・・・・・・・・・・・・・「洗濯(選択)」
五、笑福亭鶴笑・・・・・・・・・・・・「親子酒・桃太郎バージョン」

09-15-67
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