今日の新聞の「歌の旅人」に、こんな記事をみつけました。
島のしつけは世界遺産、森進一「おふくろさん」
島というのは、鹿児島の川内市下甑島、地図で見ると鹿児島県の左の海の中の島々の一つ。
その島の、09年最大のニュースは、9月にユネスコが発表した76件の無形文化遺産リストの中に「トシドン」が入ったこと。
秋田県のなまはげ同様、大晦日の夜。子供のいる家庭をたずね歩く島の伝統行事だそうです。
伝統をおんもじて,取材が出来る集落は一つだけとか。
森進一さんの出場する紅白歌合戦がスタートしたコロ、島のしんと冷え込んだ集落に一斗缶をたたくけたたましい音が鳴り響いた。
「オルカ、オルカ」恐ろしげな三角の面をつけた3人の男が対象年齢の子のいる家の玄関にたつ。
四つんばいで今に上がりこんだトシドンは,子供に「ご飯をこぼす」「野菜を食べない」「テレビばかり見取る」矢継ぎ早に指摘。
両親仕込のネタだけに反論の余地はない。
子供は泣きべそをかきながら、いい子になると約束させられるばかり。
トシドンは子供が好きで、いつでも山から見守っている存在という
島の子供は日ごろから、悪さをするとこう叱られる。 「トシドンが見とるよ」
下甑島では、ほとんどの子供が15才で親元を離れる。
島内に高校がないからだ。
だからこそ、手間隙惜しまぬしつけの行事も大切にされてきた・・・
森進一さんも中卒で集団就職したという。かれのおかあさんがこの島の出身で、森さんは鹿児島で育ったらしい、
この島の東海岸に「おふくろさん」の歌碑があり、1999年の除幕式には、コンナ離島にもかかわらず、作詞家の川内康範さんと森進一さんが訪れているという。
人口三千人の村、そこでは今も大事にされているのは、人と人のつながり、そして、かけがえのない子供なんですね。自然が豊かで自然にそって生きる、人間のやさしさがかいまみられるきがします。
おふくろさん - 森進一