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ジャッジ・ドレッド

2013-02-28 04:43:11 | 映画
イギリスの人気コミックを映画化したSF「ジャッジ・ドレッド」(1995)のリメイク。
国家も政府も亡くなった未来。
唯一メガシティでは、刑執行の権限を与えられた集団「ジャッジ」が正義を守っている。
ナンバーワンのドレッドは、新人を連れ、ギャングが支配する高層ビルに乗り込む。
ギャングのボスは、ビルの全住人に抹殺命令を下し、多勢に無勢の壮絶な戦いへ、絶体絶命の危機に陥る。
アメコミ映画では正義の概念が問い直され、闘いの動機付けを失ったヒーローが苦悩しまくっているが、イギリスの人気コミック発の主人公は鋼鉄の意志を持つ。
自らの手で逮捕した犯罪者に判決を下し、即座に刑を執行。
温情主義を完全否定し、司法取引などの妥協も一切許さない。
法という名の正義を貫き通す、究極のハードボイルドだ。
シルベスター・スタローンの主演以来、17年ぶりに製作されたこのリブート版は、原作の世界観とドレッドのキャラクターだけを受け継いだ物語。
麻薬組織が巣食うスラムタワーという「ザ・レイド」をスケールアップさせたような舞台設定のもと、一日の出来事をワン・シチュエーションで描出。
多機能処刑銃を握り締めたドレッドは、多勢に無勢も何のそのと敵の女ボスが陣取る最上階をめざす。
弾切れに直面しても重傷を負っても弱音を吐かないその勇姿にただ痺れるか、それとも物言わぬ司法官の背中に正義の孤独と限界を感じとるか。
とことん情緒を排除してシンプルに徹した作りが、そんな逆説的な見方を可能にした。
3D版ではスローモーションのバイオレンス&トリップ映像もインパクト大だが、見どころはドレッドの相棒を務める新米女性ジャッジだ。
無法タワーの闇に栄える金髪や虚ろな目つきといい、おぞましい暴力の洗礼をぎこちなく踏みこえていく初々しさといい、そのはかなげで“強くない”ヒロイン像にも作り手のセンスの妙が光っている。