暗い部屋からもっと暗い次の暗い部屋を見ると、その部屋がさらに深く見える。
暗闇が深く見えるだけでなく、奥行も深く感じられる。
子供のころ、不思議でならなかった。
この映画も、似たような体験をしたのでは?
初めの長まわしが、闇のなかから別の闇に見入っている仮想の自分の視線を思わせる。
作業中の宇宙飛行士(サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニー)が、地球から600キロ以上離れた空間を漂流する。
重力はない。
助けは来ない。
もちろん声は届かない。
シンプルな設定で見る者を宙吊りにする。
一難去ってまた一難。
序盤の快活な雰囲気は、底知れぬ悪夢へと。
アミューズメント的なゲーム的ではない。
頑健な肉体に複雑なニュアンスを帯びさせている。
腰も太腿も二の腕もたくましい。
その肉体が、浮遊と漂流をつづけるうち、絶望を滲ませていく。
宇宙空間での孤立は深い。
心細さは、観客にも伝染する。
もし遭難した場所が大海原や高山だったら、ここまで深い寂さを作り出すことはできなかったのでは?
青い光を放つ地球を背景にした宇宙空間は、3Dの大画面と文句なしに相性がよい
暗闇が深く見えるだけでなく、奥行も深く感じられる。
子供のころ、不思議でならなかった。
この映画も、似たような体験をしたのでは?
初めの長まわしが、闇のなかから別の闇に見入っている仮想の自分の視線を思わせる。
作業中の宇宙飛行士(サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニー)が、地球から600キロ以上離れた空間を漂流する。
重力はない。
助けは来ない。
もちろん声は届かない。
シンプルな設定で見る者を宙吊りにする。
一難去ってまた一難。
序盤の快活な雰囲気は、底知れぬ悪夢へと。
アミューズメント的なゲーム的ではない。
頑健な肉体に複雑なニュアンスを帯びさせている。
腰も太腿も二の腕もたくましい。
その肉体が、浮遊と漂流をつづけるうち、絶望を滲ませていく。
宇宙空間での孤立は深い。
心細さは、観客にも伝染する。
もし遭難した場所が大海原や高山だったら、ここまで深い寂さを作り出すことはできなかったのでは?
青い光を放つ地球を背景にした宇宙空間は、3Dの大画面と文句なしに相性がよい