2009年の元旦、カリフォルニアの駅で実際に起きた事件をもとにした映画。無防備な黒人の青年が警察の手によって殺された事件。
差別を日常に感じない日本人は、アメリカの悲惨な出来事がどう心を捉えるだろう。
日本は肌の色も同じで、拳銃も目にすることなく、女性が夜中にひとりで歩くことのできる安全天国。
だからこの事件そのものも、遠い国の話のように見えるだろう。
イヤ？否？。
この映画は国境や肌の色、差別を超えたメッセージに溢れている。
1人の命が奪われた現実。
この映画がもっとも伝えたいメッセージだと思う。
アメリカの現実を突きつける映画であり、怒りに震えることもある。
映画が気づかせてくれる大切なものとは、人生と家族と友人たち。
1人の人間の死というものが、いかに重いものかを改めて実感させられる。
死という現実からは逃れることができず、いつ我々の人生の前にはだかるかは誰にもわからない。
映画は見る人によって様々なテーマを与えてくれる。
どのような形であれ、人々の心に刻み込まれるだろう。