Viedel/KukiHairDesign/ヴィーデル/クキヘアデザイン 四条烏丸 美容室

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4姉妹の世界観

2015-06-17 06:10:49 | 映画
自戒と自責からの解放。
今まで一人で抱え込んでいた辛さ。
それが分かち合うことで、少しづつ氷解してゆく。
サチ、ヨシノ、チカの3姉妹は家族を捨てた父親の悲報を聞き、参列した葬儀会場で異母妹のスズと出会う。
スズの母も既に亡く、義理の母に当たる3人目の結婚相手と暮らしていた。
見かねたサチは「一緒に暮らさない?4人で」と同居を提案する。
温度のような透明感でありながら、実はこの時点でサチ、ヨシノ、チカはスズに対して何か同じことを感じていたのかもしれない。
だからこそサチが言葉を発しても誰一人として驚いてはいなかった。
4姉妹の新たな暮らしの中で食卓はさらににぎやかになり、姉たちの愛情を受けたスズは一見、新たな生活になじんでいるように映る。
だがサチが、なじみの食堂の女主人に「あの子、よく笑うのよねえ」と言われた直後のハッとした表情が実に印象深い。
家では見たことのないスズの一面に、妹が心を開いておらず、自らも奥底にわだかまりがあったことを知る大きな転換点として余韻を残す。
そして父親に続いて家を離れ、祖母の七回忌に突然現れた3人の母との再会によってサチは積年の思いを氷解させ、スズもまた不倫相手の娘という苦渋を吐露する。
それぞれの心の移ろいを、みずみずしい風景に溶け込ませるように静かに、少しずつだが確実に積み重ねていく。
サチは、スズを父親との思い出の詰まった高台に連れて行く。
そこで初めて互いの気持ちを受け入れ合って見せる心からの笑顔は実にすがすがしい。
その過程においては、男運は悪いが常に前向きで明るいヨシノ、ひょうひょうとしているようで冷静に状況を好転させていくチカの存在も絶妙な“隠し味”となって姉妹のきずなをつないでいる。
生きづらさを乗り越えた先にある「みずみずしい光」。
なにげない自然な優しさに満ちあふれている。
姉妹と言う兄弟関係をもたれている方はご覧になられても良いかもしれませんね。
10代の思い出といえば夏の風景...そんな定番も嗜好を凝らしていました。
今の暮らしなのに何か懐かしさをも感じ取れますね。