Viedel/KukiHairDesign/ヴィーデル/クキヘアデザイン 四条烏丸 美容室

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ゾッとするような

2016-06-26 07:59:26 | 映画
“creepy”は「ゾっとするような」とか「身の毛がよだつ」という言葉で、虫などの気持ち悪さを表現するときに使ったりします。
ホラー映画の解説でも見かける言葉ですが、エイリアンが現れてくるような恐怖映画は当てはまりません。
普通の人を観察してみると、実は人の心を持たない怪物だったという気持ちの悪さはcreepyでしょう。
現代にもそのような事件は良く見かけます。
そんなクリーピーは期待に違わぬ怪演を披露する。
唐突に暴言を吐いたかと思えば、次のシーンでは一変して愛想のいい別の顔を見せる。
そのツジツマの合わない言動はあからさまに異常で、初めから、こんなに見せてしまっては結末に想像が付くのではないかと思ってしまうほど...
しかし、後半は想像を超えたサプライズが。
物々しい鉄扉。
鉄扉の向こう側の暗黒。
隣人は恐怖のブラックホール。
しかしクリーピーは狂気に満ちたワンマン・サイコスリラーではなく、実は、それに立ち向かう元刑事も執拗なまでの犯罪の闇への好奇心を抑えられず、理性を捨てて怪に深入りしてしまう...彼もまた、クリーピー。
何か人として重大な欠陥を抱えている。そんなことも後になって思う。
それがやけに下手に見えた彼の演技なのかもしれない。
常軌を逸した隣人と夫に翻弄され、憔悴し、壊れていくことを表現し、奇怪な成り行きに唖然とする我々を、ハっと現実に引き戻す役目、それが妻なのかもしれない。そして犬なのかも。
明るく活気が有りエネルギーが満ちていて、白く清潔感も有る大学構内なのに、インタビューをする部屋はやけに陰が多い...
何か視覚的に、違和感を感じ、それが深層心理へと響き、後に見る側のクリーピーへと変わる。
そんな撮影の隠し味を堪能されてください。