
日本の芸能界の「いい男」の代名詞とも言える彼が、うらぶれた中年パパラッチをどう演じるのか。
意外とハマるのか?
単に奇をてらったキャスティング?
いえいえハッキリ言ってハマり役。
意外とハマっているどころではなく馴染んでいる。
俳優としてはクールな役が多かった福山だが、バラエティやラジオでは下ネタ好きな一面を見せていたりもした。
もしかしてこの方が素の彼に近いのかと思うほど。
福山演じるは、かつて敏腕カメラマンで週刊誌のエースだったが、今は借金まみれで芸能人のスキャンダルを意地汚く追いかける中年パパラッチ。
そんな彼が新人記者の野火(二階堂ふみ)とコンビを組むことになり、仕事への情熱を取り戻していく。
泥臭く、社会から嫌われやすい写真週刊誌の世界。
誰からも疎まれる、しかし大衆からは求められてもいる。
ゴキブリと罵られようと仕事を全うする。
野火との出会いでかつての自分を取り戻しカッコいい。
それは福山が演じるからだけではない。
全力で仕事する男はやっぱりカッコいい。
泥臭く仕事に打ち込む男を描いて、男のカッコよさの本質を知っている。
何かに全力で打ち込む男が一番カッコいい。
友情のため、仕事のため、自分を取り戻させてくれた女性のために、全力で叫び、駆け、這いつくばる。
誰も見たことのない、過去最高にカッコいい福山雅治がスクリーンにいる。
「福山雅治だからカッコいい」を遥かに超えたカッコよさをこの映画で描いた。