Viedel/KukiHairDesign/ヴィーデル/クキヘアデザイン 四条烏丸 美容室

ヴィーデルは四条烏丸の美容室です。フランス仕込みの技術 ナチュラルで優しく ふんわりとしたヘアスタイル

必ず原作を見直してから

2018-09-21 07:15:03 | 映画
ぬいぐるみの親友と想像力があれば、幼年時代は幸せに過ごせる。
「くまのプーさん」を見てそれを知ったという人も多い。
「くまのプーさん」に思い入れがある人たちにとって素敵なプレゼントとなる。
かつて“100エーカーの森”でプーや仲間たちと仲よく遊んでいたクリストファー・ロビン。
その昔の親友たちと再会する続編。
クリストファーと一緒に懐かしい友と再会できる。
幕開けから、ノスタルジーをかき立てる作り。
プロローグでは少年クリストファーが寄宿学校へ行くため、プーたちとお別れする場面を再現。
生きたぬいぐるみのプーたちは、アニメーションと原作の両方をバランスよく投影したような姿。
プーに「僕がいなくても“何もしない”をしてくれる?」「100歳になっても僕を忘れないで」と頼むクリストファー。
ここでのクリストファーは原作者の息子ではなくフィクションの登場人物。
プーと別れてから恋と結婚、戦争を経験。
40代のいまは娘マデリンの父親でもあるのに、ブラック企業の社畜になってしまった。
妻子との休暇を返上して仕事に励む彼の元へ、プーはやってくる。
もちろんプーはまるで変わっていない。
ところが、すっかり変わってしまったクリストファーには再会を喜ぶ余裕すらない。
ここから先のストーリーは、きっと想像通り。
迷子になっていたクリストファーは“100エーカーの森”でプーたち旧友に見つけてもらい、娘の気持ちに気づき、忘れていた大切なものを取り戻す。
プロットだけを見れば、緩いし工夫もヒネリもないように思えるかもしれない。
しかしここには、会いたかったプーやピグレットやティガーら、それぞれのキャラクターがきっちり描けている。
しかもディテールには原作オマージュがてんこ盛りで、それが映画の妙味として利いている。
長い時間、“何もしない”をしてきたプーは、プーらしいことをたくさん言う。
「おばかさんだなぁ!」と言いたくなるその言葉に、実はクリストファーが見失っていた “人生の真実”とぬくもりが宿っている。
もちろん、あくまでもプーは無自覚。
でなければプーじゃない。
というわけで本作はぜひ、オリジナルのアニメーション(と原作本)を楽しんでから。
見たという人も、もう一度。
オールドファンは、エンドクレジットで歌う人物(今年90歳!)の姿にも感涙必至。