アポなし取材を売りにしてきたマイケル・ムーアの最新ドキュメントところどころいきなり体当たりを食らって戸惑う取材対象者の様子を映し出す
主眼は変わらず意図的で鋭い現状分析。
誰もがヒラリーの勝利を疑わなかった前の大統領選挙の"嵐の前"の静けさと愚かさ
トランプが爆走する中、民主党内に巣くう共和党よりもコンサバな組織倫理
そして、最も強烈なオバマの裏切りetc
ムーア自身の稼働力の衰えは隠せないものの、こんなグローバルな時代に於いても、まだまだ外国にまでは伝わってこない別角度からのアメリカを教えてくれる。
中でも、クラスメートの多くを学内テロで失った高校生たちが決起し、銃規制の重要性を訴える映像は、ムーアお得意の演出と構成力とは無縁
今のアメリカの病理と再生への可能性を実感させて、思わず胸が熱くなる。
ダメな現状をぶち壊し、信じられる未来へ歩み出たい!
こんなに共感できるマイケル・ムーア・ドキュメントはかつてなかったかも知れない。
そしてまだまだ世界は侮れない