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ア二メに寄せよう寄せようと頑張りつつも、しかし滑稽なコスプレ劇場にするのは論外だし、精一杯に足掻いて足掻いてこの水準にまで持って来たのは、素直に賞賛して良いんじゃないかと思います。
かなりのプレッシャーだったんじゃないですか。監督にしてもキャスト全員にしても。
だってあのルパン三世です。
日本国民が全員知ってるワケですから。
老若男女知ってる。
各々が各々で違うイメージのルパン像を抱えてる作品。
作風が常に固定されず変遷してきたアニメです。
特に小栗旬はね、やっぱねえ、一番キツかったでしょう。
ルパン三世役のオファーを二回断ってたみたいですから。
「こんなのルパンじゃない!て言われるのは、もうやる前から分かり切ってる」的なことバラエティ番組で言ってましたし。
それでも受けたんだから大したもんです。
それだけで称えてあげたいじゃないですか。
で、ルパンだけじゃなく、次元も五ェ門も不二子も銭形も単純なア二メのモノマネになり過ぎずに、各々実写レベルの挙動に留めてて、キャスティングにしても、日本で集められる現時点でこれがマックスだったと思います。
多分、これ以上を探そうとすると、また何年も掛かっちゃうんじゃないかなと。
だから、この時点での、これが到達点なんじゃないですかね。
ここを平均というか基準点として、次の実写ルパンを作って行ったら良いんじゃないかと思います。
「こんなのルパンじゃない!」「実写なんてやらなくていい!」なんて意見も聞きますけど、いや、決して出来の悪い映画じゃないですよ。
れっきとした娯楽作品です。
変に身構えず、素直に楽しめばいいんじゃないかなあと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/6a/b764d58c7fc5a3055d2442bf3173b0b5.jpg)
1988年、アウグスト・ピノチェト将軍の大統領任期の8年延長の賛否を問う国民投票をめぐり、反対派が広告の手法を用いて賛成派に対決していった物語。
1988年なので、ちょうどベルリンの壁崩壊の頃。
ベルリンの壁崩壊はすごくニュースになりましたが、チリの国民投票が行われたということは残念ですが記憶にありません。
チリの事は、そのくらい日本には馴染みがないんですねぇ。
でも、時期的に同じということで、2010年から2012年に起こったアラブの春もそうですが、こう言う民主化活動というものは、全世界当時多発的に起こるんですね。
この作品自体は、2012年の作品なんですが、1988年当時の雰囲気を出すためか、ビンテージカメラを用いて撮影されたそうで、最近のデジタル映像とは違う、柔らかい(別の言い方をすれば、少し輪郭がぼやけた)映像になっています。
内容は、思ったのとはちょっと違いました。
もっと、広告で反対運動が盛り上がって行くことが描かれていくのかと思っていたんですが。
確かに、広告手法で運動を進めていく描写はありましたが、むしろまじめに運動を追求している感じ。
お祭り騒ぎを描くのかと思っていたんですがね。
だからか、若干、リズムが単調。レネが運動に参加して、進めていくまでは冗長。
賛成派の巻き返しが始まっても、デモ弾圧の場面はありましたが映像は抑制的。
もっと、賛成派・反対派入り乱れての広告合戦を期待していました。
もっとも、あんまり事実とかけ離れてもアレですけどね。
想像とは違ったとは言え、中々、興味深い内容の映画でした。
これは、アラブの春巻き起こった2012年に作成されたことは、偶然の一致じゃないですよね?