『豪州海岸の絶景「12使徒」に成りそこねた日本旭市の屏風ヶ浦』
『東洋のドーバー「屏風ヶ浦」の「通蓮洞」は、江戸時代に海底へ』
オーストラリアのビクトリア州の海岸線に「トゥエルブ・アポストルズ(12使徒)」と呼ばれている石灰岩でできた海食柱が並ぶ。 キリストの12人の使徒を意味する名称だが、12本の柱はなく、現時点で7本が立つ。
最も高い柱は45m。 岩の根元は年間2~3cm侵食され続けているので、いつかは崩れ落ちる運命にある。 しかし海による侵食が続く限り、いずれ新たな柱が現れる可能性もある。
しかし、千葉県旭市と銚子市の間の『東洋のドーバー、屏風ヶ浦』は異なる。 崖の浸食後退を防ぐために防波堤・遊歩道を築いたために、砂岩の海蝕柱は、期待できない。
海の上の十二使徒『トゥエルブ・アポストルズ』(現時点ではセブン)
ウエブ情報から引用
グレートオーシャンロードの海岸線
(写真右上隅が『トゥエルブ・アポストルズ』(現時点ではセブン)
ウエブ情報から引用
海の上の十二使徒の2柱
(半世紀前の屏風ヶ浦の通蓮洞の風景と比較)
ウエブ情報から引用
江戸時代の通蓮胴
ウエブ情報から引用
銚子と飯岡の境に洞穴が出来て、下の海水が見えるので通蓮洞と呼びました。絵の中央付近に人が洞を見ている姿が描かれています。 旅人は、屏風を立てたような関東ローム層の崖と洞穴・絶景の眺望に旅の疲れを癒したことでしょう。 しかし、地元民は怒濤押し寄せる浸食は、「延命姫の怒りだ」と伝説物語に加筆をしたりします。 やがて穴は広がり陸地と離れ島ができます。
この島は、ハイスピードの海岸後退で、既に存在しません。
昭和40年の通蓮動洞付近
(すでに海岸から離れた「砂岩柱」)
ウエブ情報から引用
砂岩の屏風ヶ浦と、石灰岩の『海の上の十二使徒「トゥエルブ・アポストルズ」』
の硬度の差でしょうか、随分風景が違っています。 各々の圧縮強度は砂岩;450(kgf/c㎡)、石灰岩500(kgf/c㎡)と大差はないのですが。
(記事投稿日:2022/05/26、#535)