『モーリス・ユトリロの作品は約6000点に及び、1909~14年頃の孤独な魂の発露―「白の時代」の評価が高い』
『「白の時代」はその名の通り、教会や小路など描いた白を基調とする画面からは、静謐さと、何とも言えない寂しさを感じられる』
『鮮烈な印象は、「エコール・ド・パリ悲劇の画家」世界一の売れっ子画家、私生活はアルコール依存と囚人生活だった!』
生誕140周年モーリス・ユトリロ展を閉幕直前に見てきました。 モーリス・ユトリロ(Maurice Utrillo, 1883/12/26 – 1955/11/05)は、近代のフランスの画家(エコール・ド・パリの画家のなかでは珍しく生粋のフランス人)。 生活環境に恵まれなかったが、アルコール依存症治療の一環として行っていた描画が評価され、今日に至る。 母親であるシュザンヌ・ヴァラドンもまた画家であったが、彼らはそれぞれ違った方法で自分たちの絵画のあり方を確立している。 7歳の時、スペイン人の画家・美術評論家ミゲル・ウトリリョに認知されて、「モーリス・ユトリロ」と改姓した。
エコール・ド・パリ
「パリ派」の意味で、20世紀前半、各地からパリのモンマルトルやモンパルナスに集まり、ボヘミアン的な生活をしていた画家たちを指す。
ボヘミアン
自由奔放な生活を追求することを指す。 そうした生き方を実践する者をボヘミアンと呼ぶ。
絵画のことはよくわかりませんが、写真と同様に『白』と『黒』の表現は難しいのでしょうか。 白人女性の中の美人は、他の人種と比べて美しいと感じ、白人女性の美人が、人類の完成形とまで言った人が居りました。 白人女性の白い肌・乳白色の肌を描いた画家も大勢おります。 ユトリロの人柄と作品の前に『白』を白人女性の肌で表現した絵画を調べてみました。
ウエブ情報の、世界の名画ランキング100選の中の白人「女性の裸婦」
ボッティチェリ『ヴィーナスの誕』
エドゥアール・マネ『草上の昼食』
アメデオ・モディリアーニ『裸婦』
ルーベンス『三美神』
ギュスターヴ・クールベ『画家のアトリエ』
ポール・セザンヌ『大水浴』
日本の名画『白人女性の裸婦』
藤田嗣治『乳白色の裸婦』
竹下夢二『西海岸の裸婦』
表題『ユトリロの「白の時代」はその名の通り、教会や小路など描いた白を基調とする画面からは、静謐さと、そして何とも言えない寂しさを感じる。』に戻ります。
パリのサン=セヴラン教会(1910-1912年頃)
ウエブ情報から引用
厚紙に油彩というやや変わった組み合わせで製作したものです。 ユトリロはパリ市内の教会を多く描いているがキリスト教への信仰心は非常にあつかったと言われている。 『白壁』と『閉じられた窓』に徹底した遠近法に採用でこの作品には、定規とコンパスが使われたと言われています。
遠近法
視覚芸術における遠近法(perspective)は、視覚的に遠近感を表現する手法の総称。 狭義には、遠近表現法のうち、平行線の収束を用いた透視図法(perspective drawing)を指す。
政治家の一部を筆頭に、『部分最適』で利私欲に走りがちな小利口な人間が多い、今の世相を想うと、世の中から『純粋さ・人間らしさ』が乏しくなっていること驚くと同時に、ユトリロの凄まじい『アルコール依存症』治療人生の中での約6000点の膨大な作品数を残したことに驚嘆しました。
(記事投稿日:2023/10/09、#692)