誘われて、根子岳(東峰)
ピークハントのお手伝いとして、久しぶりに根子岳を訪ねた。
激震災害に指定された、7月の九州北部豪雨で山はもとより住宅地も被害が出た
登山口まで行けるだろうか? 登山道は大丈夫だろうか?と、思いながら大戸尾根登山口へ
もしかしたら苦戦かもと早めに出発し、先ずは『月廻り温泉』から根子岳と高岳・中岳を見やる
朝日を受けたノコギリの根子岳が眩しいが、尾根に付けられた黒土の爪跡も垣間見えた。
中原地区集会場から大戸尾根の登山口へ、
登山口に着き、作業小屋の裏側に回って唖然!、登山口あった駐車場は跡形もなく土石流の跡
こんな大きな石が!
作業小屋脇に車を止めさせていただき、作業道を登って行くと、無残に破壊された砂防堰・・・
登山届け箱のある小屋から、牧場に入らせていただき、一旦、地蔵さんに挨拶に戻る
牧場を見守るお地蔵さん”激震災害からも守ってくれた?)
牧場の端、メタボチェックの柵から杉林の登山道へ入る。
ここから、別名”黒土の滑り台”の、根子岳大戸尾根登山道が始まる。
今日は特に、先日の雨と登山道に降り積もった落ち葉が絶好調の体制で待ち構えていた。
一歩踏み出すたびに、ズルッ!、思わず傍らの木々にしがみ付き難を逃れる。
黒土との戦いが1時間ほど続いた後は、一歩間違えば奈落の底への招待状が待っていた。
万が一のアクシデントに備えて、設置されたザイルをしっかり握って通過する。
更に登って行くと、左右が崩壊した場所となり、以前の登山道は見事に診断され新たに巻き道が
薙ぎ倒された小さな木を握って、何とか崩壊地の斜面を通り越す (イヤハヤ疲れる~--;)
黒土の滑り台と崩壊地のナビ、振り返る暇もなく気が付けば、前原ルートの分岐だった。
ホッと市ながら展望岩に立つと、見事としか言いようのない光景が待っていた。
山頂まで残り10分だぁ~と思った瞬間だが、最後に又もや崩壊地が待っていた。
人によってはなんでもないかもしれない崩壊地だが、ちょいとよろけたらと臆病なyamahiroでした。
登山口から、1時間45分根子岳東峰の頂が見え、先頭を歩いてもらってゴール
目の前には、多くの登山者を魅了しつつも登頂を拒むような『根子岳の天狗』が聳え立つ
振り向けば、真っ白海に浮かぶ久住や祖母、更には九州の屋根、脊梁の峰々を望む事がで来た。
山頂を我が物顔で独占していると、ヘルメットにザイルの勇ましい一行6人が登ってきた
前原ルートから登って来て、ルートを調査しながら天狗を越えると・・・・・・
彼らの話では、一般の登山者は、根子岳東峰しか登れず、登れるルートも限られていて
『大戸尾根』『前原ルート』『箱石ルート』に限定との事だった。
『大戸尾根ルート』でも崩壊地があり、強風時や積雪時、雨後の路肩が緩んだ時は危険が伴う。
根子岳東峰と言えども、以前のように安易には登れなくなったと考えて、登山に向かってください。
東峰の山頂でゆっくり食事しながら、先ほどの一行(1女性含む)を見送り天狗登攀を待つ
30分ほどたち、折角なら天狗のコルから登攀を見届けたくて、空荷で一行の後を追う
なんと一向は、新たにで来た崩壊地に行く手を阻まれて、なかなかルートが見出せないようだった。
我々の技術じゃとんでもなく、すごすごと後ずさりしながら東峰に戻って下山を開始した。
***下山も、黒土の滑り台と、崩壊地には苦労した事は言うまでもないです。
くどいですが、現在の根子岳は、細心の注意で登ってください。
出来たら、ザイル持参で登られる事をお勧めします。