誘われて、山・あ・る・記

自然の中に咲く花を求めて、山野を彷徨い歩く”風よとまれ~息を止めて”指先に一伝わる感動の瞬間♪

誘われて、山・あ・る・記 in 屋久島(2回目) その3

2013-05-30 20:11:17 | 山歩き
誘われて、山・あ・る・記 in 屋久島(2回目) その3
2013/05/23(木)・・・曇り時々晴れ~♪
石塚小屋~投石平~翁岳~栗生岳~宮之浦岳~永田岳~新高塚小屋

 さあ~ 2日目は長い行程になるから、気合を入れて頑張るぞオ~
3時隣の住人がゴソゴソと動き始めた、物音で目が覚めてしまった。オ~イ止めてくれよ~ (--;)
体を丸めてシュラフに潜りこんで寝ていると、4:30お先に~と声を残して隣の住人は行ってしまった。
すっかり目覚め、ちょい早い起床で朝食を作り、昼食の事前準備まで済ませる。
朝食を摂らずに小屋を出発して、日の出を見ながら山の朝食と考えていたがお空は雲さんだらけ・・
パンとコーヒーの朝食を済ませ、5:35石塚小屋を出発する。
水場で顔を洗い、日の出前の涼しい時間に縦走路の花之江河へと向かって歩く
6:00湿原の花之江河に到着すると、5人の登山者が朝食の真っ只中で、我々を見て驚き、何処から来たかと?と
     
          花之江河2回目の登場
 5人組みさんらのとんでもない情報で、我々の行動に火がついて、さあ~大変な歩きが始まった。
なんと、昨日は、我々が入山した後で、高校生の合同訓練70名が入山して、あの狭い淀川小屋泊とテント泊!
そして、今夜は我々と同じ、新高塚小屋だと言うじゃない! 定員40人にどれだけの人が押しかけるの~

 6:20黒味岳の分岐を通過し、小さなアップダウンを繰り返してロープ場を抜けると投石湿原に着く
投石湿原はスルーして、投石岩屋を横目で見ながら花崗岩を登って、投石平に這い上がる。
          
          
          
目の前には『黒味岳』が聳え立ち、投石の平原には今が真っ盛りの石楠花が競うように咲き誇っていた。
                

         
         屋久鹿の登場
 投石平からは、右上に投石岳~安房岳・翁岳の西斜面の裾野をアップダウンを繰り返して高度を上げる。
途中、屋久島で最初に遭難した『高倉氏の遭難碑』前では足を止めて、我々も絶対はない事を改めて胸に刻んだ
         
         
         木道を登ったり下ったり
7:25、翁岳と栗生岳の鞍部に到着し、ザックをデポして薮漕ぎで翁岳に向かう事にした。
    
          翁岳分岐から藪漕ぎで翁岳を目指す
 翁岳の薮漕ぎは、見た目は優しいヤクザサであるが、人を拒む点ではスズタケに負けない強さがあり四苦八苦
足元の見えない薮、何度も窪みに足を取られながら、25分を要して翁岳岩峰の基底部に到着する。
鞍部から見る岩峰と違い、垂直に立ちあがって見える岩に、降りる時の怖さが頭を過ぎり敢無く降参して撤退
    
           基底部まで藪漕ぎしたけど、岩登りは断念
 翁岳1860mの撤退を決めて、縦走路を見やると投石平で追い越した登山者が遥か先を進んでいる・・・あちゃ~
8:15鞍部に戻り、無駄足(?)の疲れを引きずりながら、急な傾斜を登って栗生岳を目指す。
8:45栗生岳の分岐に着き、祠に手を合わせて頂き足を乗せる許しを乞い、栗生岳1867mの岩に這い上がる
    
         
         栗生岳、背後は九州最高峰の宮之浦岳
 栗生岳を下ると、いよいよ九州最高峰への登り、何度も何度も現われた木の階段が待ち構えていて足より息が上がる
もうちょっと!もうちょっと、自分の足と背中を叱咤激励して、9:00宮之浦岳1936mの頂に到着となった。
         
         宮之浦岳の山頂
屋久島の山はいいね~♪、黒味岳の展望も素晴しかったが、宮之浦岳は更に最高峰たる展望で我々を迎えてくれた。
 中でも、種子島を背後に控えさせた『永田岳』の岩峰は、早く来いよ~待ちくたびれたぞォ~と言っている様に見えた。
貸切の宮之浦岳で心行くまで展望を楽しむと、次なるピーク永田岳を目指して焼野三叉路へ下る
焼野三叉路に着くと、重たい荷物を背負ってピストンする気はなく、ペットボトル1本とザイルだけの軽装で永田岳へ
永田岳への登山道は荒れようが激しく、下りにも拘らず結構な時間を費やして、湿原の鞍部に降り立つ
    
         途中の石楠花と永田岳
 水場の湿原からの登り返し、見た目よりも傾斜は緩く軽快な足取りでグングン山頂に近づいていく
おっ!山頂の直下を下山してくる人が手を振っている、??と思いつつ近寄ると高速船トッピーで会った神戸の登山者
なるほど、緑の短パンに真っ赤なTシャツの若作りが、印象深かったし逆コース故再会を待っていたと嬉しい応だった。
神戸の登山者と別れて頂を目指し、最後の岩をロープを握って登り詰めると、10:15永田岳1886mとなった。
   

        
 いやはや、宮之浦岳にも負けない位の展望が広がり、ここからも三角峰の愛子岳が確認出来たし種子島も見えた。
ある人の日記には、開門岳も見えると書いてあったが、開門岳は買いもんで留守みたいだった(いつもの親父ギャグ)
永田岳の山頂で15分ほど憩い、焼野三叉路へと引き返し(11:05~11:30)昼食を摂る。
        
   質素な昼食ですが、山で食べるのは旨い♪
 焼野三叉路で食事をしていると、後続者が次々に到着し、永田岳に向かう者と先を急ぐもので賑わう。
ただ皆が、口にするのは、70名の高校生一行の動きと、新高塚小屋のスペース確保の話題だった。
我々も昼食を済ませると早々に立ち上がり、山小屋での寝場所を確保すべく新高塚小屋を目指して歩き始めた
        
  やっと出合った、屋久島のお猿さん・・・この後、辻峠で数頭見た。
平石展望で後ろを振り向くと、宮之浦岳と翁岳が並び立ち、負けじと永田岳も雄姿を見せてくれた
           平石の展望所から
 更に平石岩屋を駆け抜け、第2展望所に寄り道しながら少しづつ高度を下げていく
ヤクザサの草原から小木の林となり、登山道の雰囲気が一変して来ると、あちこちで屋久鹿が登場してくる。
       
       マムシ草がお見合いしていて、可愛かった♪
石塚小屋を発って既に7時間になろうとしていて、足には相当の疲れが出てきて思うように足が伸びない
執拗に現われる木の階段に泣かされながら歩き、第一展望所に辿り付きようやく先が見えてきた。
第一展望所
 下りの木の階段をもどかしげに下ると、13:00ウッドデッキのある宿舎新高塚小屋に到着した
      
     
小屋の中を覗くと、既に数名の登山者が到着していて、自分のスペースを確保している。
入り口の左側の壁際を塒に確保しチョロチョロの水場で、今日から明日の水を確保していると忽ち登山者が多くなる
先乗りの学校関係者が、小屋の半分を使いたいとのことで、一般の登山者は空きスペースを必死に確保する
14:00高校生が次々に到着しテント設営するグループや小屋泊者で一帯が慌しくざわめいて来る
悲しいかな、高校生達に遅れて到着した男性7人組みは、新高塚小屋に寝場所が確保できず重い足で高塚小屋に向かった
また、女性グループはお願~いの言葉で、潜りこんで寝場所を確保し、16:00頃に小屋が落ち着きを見せた。

 早く到着した我々は周囲の慌しさを横目に、俄仲間と山話を肴に少ない酒を酌み交わし談笑にふける
ふと、高校生グループを見ると男性グループ、女性グループ夫々が思い思いの夕餉作りに精を出していた。
手っ取り早いメニューで、食事が終ろうとしている中、ラサール高校生グループの男子学生は、ダシとりから
材料刻みとシェフ顔負けの腕を振るっていた。
       
きっと、美味しい夕食が出来たことでしょう。
コメント (2)
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