信じることと確かめること

2013-06-22 15:52:24 | 学習塾・勉強の仕方

 

直接勉強に仕方とは関係ないのですが、昨日、或る三者面談がありまして、その内容は結構多くのケースにも当てはまると思いますので、ここに書きます。

一言で言うと、「子供は嘘を吐く生き物である」ということです。

そして、「親が子供を信じる」というのは、一見美しく正しいことのようですが、それで終わってしまったら何の苦労もいらないのだ、ということも付け加えておきます。

ここでいう「子供が嘘を吐く」というのは、犯罪の臭いがするような悪質きわまる嘘ではなく、日常特にこれといった悪意も持たずに出たとこ勝負的に吐いてしまう嘘の類を指します。

例えば、学校の提出物についてであるとか、塾でまじめにやっているかどうかなど。

正直な感想を言えば、この「学校の提出物」などは、ほとんど全ての子達が過去一回は嘘をついたことがあるのではないでしょうか。

曰く「そんなものは出されていない」

或いは「もうとっくにやって提出した」などなど。

塾では、そうした提出物の管理を行っているところと、そうでないところもあるようですが、ACSアカデミーでは、これらが学校の成績のかなりの部分を占めることがわかっている以上、しっかりと目配りをしており、これに関する小さな嘘があまりに続くようなときは、適宜保護者にこれを伝えています。

その場合、ほとんどの保護者の方が、これに即応してご家庭でも当面の提出物の管理をしてくださいますが、中には「そんなの、とっくにやったよ」などといって涼しい顔をする子供の言葉を素直に鵜呑みにしてしまう方もいます。

それがその通りであるのなら勿論結構なことですが、しかし、上にも書いたとおり、全ての提出物の内容の完成及び提出期限が、果たして子供が言うように「とっくに終わっている」などと言い切れるかどうかは、甚だ疑問です。

勿論、単に提出物に留まりません。

罪のない無邪気な嘘なら、子供のそれは、それこそ日常茶飯事です(大人もですが)。

ですから、思うのですが、ここで肝心なことは、「自分の子供を信じること」と、「今ここで子供が言っていることを鵜呑みにしないこと」を同時にしてみせるだけの懐の深さと度量とを保護者自身が持つことがとても大切なことではないかと。

それらは決して矛盾するものではありませんし、賢明な保護者は、これまで難なくこうしてきているのだという事実を、学習塾の長い経験の中から私自身随分と学んできました。


 

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