受験で不合格者を出したのは実に久しぶりです。
これには様々な理由、原因があります。
結局明け方まで悔しさと、もやもやした気持ちとで眠れず、そのことについてあれこれ考えました。
でも、それ(外部的要因)について書くことは、例えば株式市場に関して知った風な顔をして得々と後講釈している評論家と同じ愚を繰り返すこという考えが私にはあります。
そんなことをあげつらってみても、「だったら後になってではなく、初めからそうしていればよかったじゃないか」という声がどうしても自分自身の中から湧き上がってきます。
ですから、今言えることは唯一、自分たち(塾側)の何が足りなかったかという一点に尽きます。
勿論受験ですから、時にはこうしたことが起こるのはある意味当然といえなくもありません。
でも、例えばこれで合格率が98%から95%に低下した➡でもまだ90%台を維持している、といったようなレベルで満足していてはならない。
プロの受験塾を公言している限り、あくまで合格率100%、つまり全員が合格して当たり前というところに立っていなければ、恥ずかしくて受験塾を名乗れないという気持ちが大切ですし、今は実際そんな気持ちです。
でも、これとても塾の事情、塾のスタンスの話でしかない。
問題はそんなチマチマしたところにあるのではなく、今これを書いている私の心を占めるのは、昨日不合格を通知されたこの子の全心情、ここにあります。
そして、今回のことがこの子の今後の人生にどういう形でプラスに作用していくか、作用させられるか、このことにこそ頭を切り替えていかなくてはならないと。
かくいう私も、かつては受験で苦い経験をしたことがありますし、その程度の経験なら世の中の多くの人が何らかの形で一度や二度、あるいはもっと多くの経験をしていて、しかしその後の人生で見事に挽回しています。そういう人たちを、私自身たくさん知っています。
ですから、この子にもこれらと同じ道を辿って今後の成功に至ってほしいし、実現性ということでいえば、そうなることは100%間違いありません。道は一本ではありません。道は、前を向いて歩く人には常に拓かれる。
そんなことを、今この瞬間私は心の中で大声で叫んでいます。