また雨が強くなってきました。
窓の外に聞こえる雨脚の強さに生徒たちの表情がさえません。
彼ら(中学生)たちは、(私が観察する限り)毎年この季節になると表情に暗さがあらわれ始めます。
暗さ、というよりも、同とも説明いないで漠然とした不安であるのかもしれません。
熱い(暑い、ではない)夏が過ぎ、日も短くなりつつある中、受験の日が確実に近付いているのだという実感、それに対して自分の中にある「やってもやっても足りない感」などが渦巻き、そこにこの季節特有のだれにでも起こりえる憂鬱などが交じり合って心に淀む重く暗い感情。
自分にも経験があります。
今でこそ「たかが受験」と思えますが、当時は、自分は今決して失敗の許されない、取り返しのきかない人生最大の分岐点にいるんだというような悲壮感に捕らわれていた気がします。
受験は大事な人生の通過点の一つではあっても、決してそんな悲壮感漂うような類のものではなかった筈なのに。
そんなわけですので、今こうして目の前に苦しそうな顔をしている子たちには、これを経験してきた先輩として、出来る限りの有形無形のサポートをしてあげたいと、これは昨夜~正確には本日未明、疲れていたのに容易に寝付かれずベッドの中で悶々としていた自分自身が心中密かに改めて決意したことです。
たかが受験(されど受験)