※以下、「思いつくまま」というブログから転載します。
08憲章
一、まえがき
今年は中国立憲百年、「世界人権宣言」公布60周年、「民主の壁」誕生30周年であり、また中国政府が「市民的及び政治的権利に関する国際規約」に署名して10周年である。長い間の人権災害と困難かつ曲折に満ちた闘いの歴史の後に、目覚めた中国国民は、自由・平等・人権が人類共同の普遍的価値であり、民主・共和・憲政が現代政治の基本的制度枠組みであることを日増しにはっきりと認識しつつある。こうした普遍的価値と基本的政治制度枠組みを取り除いた「現代化」は、人の権利をはく奪し、人間性を腐らせ、人の尊厳を踏みにじる災難である。21世紀の中国がどこに向かうのか。この種の権威主義的統治下の「現代化」か? それとも普遍的価値を認め、主流文明に溶け込み、民主政体を樹立するのか? それは避けることのできない選択である。
19世紀中葉の歴史の激変は、中国の伝統的専制制度の腐敗を暴露し、中華大地の「数千年間なかった大変動」の序幕を開いた。洋務運動(1860年代初頭から約30年続いた)はうつわの表面の改良(中体西用)を追求し、甲午戦争(日清戦争1894年)の敗戦で再び体制の時代遅れを暴露した。戊戌変法(1898年)は制度面での革新に触れたために、守旧派の残酷な鎮圧にあって失敗した。辛亥革命(1911年)は表面的には2000年余り続いた皇帝制度を埋葬し、アジアで最初の共和国を建国した。しかし、当時の内憂外患の歴史的条件に阻害され、共和政体はごく短命に終わり、専制主義が捲土重来した。うつわの模倣と制度更新の失敗は、先人に文化的病根に対する反省を促し、ついに「科学と民主」を旗印とする「五四」新文化運動がおこったが、内戦の頻発と外敵の侵入により、中国政治の民主化過程は中断された。抗日戦争勝利後の中国は再び憲政をスタートさせたが、国共内戦の結果は中国を現代版全体主義の深淵に陥れた。1949年に建国した「新中国」は、名義上は「人民共和国」だが、実際は「党の天下」であった。政権党はすべての政治・経済・社会資源を独占し、反右派闘争、大躍進、文革、六四、民間宗教および人権擁護活動弾圧など一連の人権災害を引き起こし、数千万人の命を奪い、国民と国家は甚だしい代価を支払わされた。
20世紀後期の「改革開放」で、中国は毛沢東時代の普遍的貧困と絶対的全体主義から抜け出し、民間の富と民衆の生活水準は大幅に向上し、個人の経済的自由と社会的権利は部分的に回復し、市民社会が育ち始め、民間の人権と政治的自由への要求は日増しに高まっている。統治者も市場化と私有化の経済改革を進めると同時に、人権の拒絶から徐々に人権を認める方向に変わっている。中国政府は、1997年、1998年にそれぞれ二つの重要な国際人権規約に署名し、全国人民代表大会は2004年の憲法改正で「人権の尊重と保障」を憲法に書き込んだ。今年はまた「国家人権行動計画」を制定し、実行することを約束した。しかし、こうした政治的進歩はいままでのところほとんど紙の上にとどまっている。法律があっても法治がなく、憲法があっても憲政がなく、依然として誰もが知っている政治的現実がある。統治集団は引き続き権威主義統治を維持し、政治改革を拒絶している。そのため官僚は腐敗し、法治は実現せず、人権は色あせ、道徳は滅び、社会は二極分化し、経済は奇形的発展をし、自然環境と人文環境は二重に破壊され、国民の自由・財産・幸福追求の権利は制度的保障を得られず、各種の社会矛盾が蓄積し続け、不満は高まり続けている。とりわけ官民対立の激化と、騒乱事件の激増はまさに破滅的な制御不能に向かっており、現行体制の時代遅れは直ちに改めざるをえない状態に立ち至っている。
二、我々の基本理念
中国の将来の運命を決めるこの歴史の岐路に立って、百年来の近代化の歴史を顧みたとき、下記の基本理念を再び述べる必要がある。
自由:自由は普遍的価値の核心である。言論・出版・信仰・集会・結社・移動・ストライキ・デモ行進などの権利は自由の具体的表現である。自由が盛んでなければ、現代文明とはいえない。
人権:人権は国家が賜与するものではなく、すべての人が生まれながらに有する権利である。人権保障は、政府の主な目標であり、公権力の合法性の基礎であり、また「人をもって本とす」(最近の中共のスローガン「以人為本」)の内在的要求である。中国のこれまでの毎回の政治災害はいずれも統治当局が人権を無視したことと密接に関係する。人は国家の主体であり、国家は人民に奉仕し、政府は人民のために存在するのである。
平等:ひとりひとりの人は、社会的地位・職業・性別・経済状況・人種・肌の色・宗教・政治的信条にかかわらず、その人格・尊厳・自由はみな平等である。法の下でのすべての人の平等の原則は必ず実現されなければならず、国民の社会的・経済的・文化的・政治的権利の平等の原則が実現されなければならない。
共和:共和とはすなわち「皆がともに治め、平和的に共存する」ことである。それは権力分立によるチェック・アンド・バランスと利益均衡であり、多くの利益要素・さまざまな社会集団・多元的な文化と信条を追求する集団が、平等な参加・公平な競争・共同の政治対話の基礎の上に、平和的方法で公共の事務を処理することである。
民主:もっとも基本的な意味は主権在民と民選政府である。民主には以下の基本的特徴がある。(1)政府の合法性は人民に由来し、政治権力の源は人民である。(2)政治的統治は人民の選択を経てなされる。(3)国民は真正の選挙権を享有し、各級政府の主要政務官吏は必ず定期的な選挙によって選ばれなければならない。(4)多数者の決定を尊重し、同時に少数者の基本的人権を尊重する。一言でいえば、民主は政府を「民有、民治、民享」の現代的公器にする。
憲政:憲政は法律と法に基づく統治により憲法が定めた国民の基本的自由と権利を保障する原則である。それは、政府の権力と行為の限界を線引きし、あわせて対応する制度的措置を提供する。
中国では、帝国皇帝の権力の時代はすでに過去のものとなった。世界的にも、権威主義体制はすでに黄昏が近い。国民は本当の国家の主人になるべきである。「明君」、「清官」に依存する臣民意識を払いのけ、権利を基本とし参加を責任とする市民意識を広め、自由を実践し、民主を自ら行い、法の支配を順守することこそが中国の根本的な活路である。
三、我々の基本的主張
そのために、我々は責任をもって、また建設的な市民的精神によって国家政治制度と市民的権利および社会発展の諸問題について以下の具体的な主張をする。
1、憲法改正:前述の価値理念に基づいて憲法を改正し、現行憲法の中の主権在民原則にそぐわない条文を削除し、憲法を本当に人権の保証書および公権力への許可証にし、いかなる個人・団体・党派も違反してはならない実施可能な最高法規とし、中国の民主化の法的な基礎を固める。
2、権力分立:権力分立の現代的政府を作り、立法・司法・行政三権分立を保証する。法に基づく行政と責任政府の原則を確立し、行政権力の過剰な拡張を防止する。政府は納税者に対して責任を持たなければならない。中央と地方の間に権力分立とチェック・アンド・バランスの制度を確立し、中央権力は必ず憲法で授権の範囲を定められなければならず、地方は充分な自治を実施する。
3、立法民主:各級立法機関は直接選挙により選出され、立法は公平正義の原則を堅持し、立法民主を行う。
4、司法の独立:司法は党派を超越し、いかなる干渉も受けず、司法の独立を行い、司法の公正を保障する。憲法裁判所を設立し、違憲審査制度をつくり、憲法の権威を守る。可及的速やかに国の法治を深刻に脅かす共産党の各級政法委員会を解散させ、公器の私用を防ぐ。
5、公器公用:軍隊の国家化を実現する。軍人は憲法に忠誠を誓い、国家に忠誠を誓わなければならない。政党組織は軍隊から退出しなければならない。軍隊の職業化レベルを高める。警察を含むすべての公務員は政治的中立を守らなければならない。公務員任用における党派差別を撤廃し、党派にかかわらず平等に任用する。
6、人権保障:人権を確実に保障し、人間の尊厳を守る。最高民意機関(国会に当たる機関)に対し責任を負う人権委員会を設立し、政府が公権力を乱用して人権を侵害することを防ぐ。とりわけ国民の人身の自由は保障されねばならず、何人も不法な逮捕・拘禁・召喚・尋問・処罰を受けない。労働教養制度(行政罰としての懲役)を廃止する。
7、公職選挙:全面的に民主選挙制度を実施し、一人一票の平等選挙を実現する。各級行政首長の直接選挙は制度化され段階的に実施されなければならない。定期的な自由競争選挙と法定の公職への国民の選挙参加は奪うことのできない基本的人権である。
8、都市と農村の平等:現行の都市と農村二元戸籍制度を廃止し、国民一律平等の憲法上の権利を実現し、国民の移動の自由の権利を保障する。
9、結社の自由:国民の結社の自由権を保障し、現行の社団登記許可制を届出制に改める。結党の禁止を撤廃し、憲法と法律により政党の行為を定め、一党独占の統治特権を廃止し、政党活動の自由と公平競争の原則を確立し、政党政治の正常化と法制化を実現する。
10、集会の自由:平和的集会・デモ・示威行動など表現の自由は、憲法の定める国民の基本的自由であり、政権党と政府は不法な干渉や違憲の制限を加えてはならない。
11、言論の自由:言論の自由・出版の自由・学術研究の自由を実現し、国民の知る権利と監督権を保障する。「新聞法」と「出版法」を制定し、報道の規制を撤廃し、現行「刑法」中の「国家政権転覆扇動罪」条項を廃止し、言論の処罰を根絶する。
12、宗教の自由:宗教の自由と信仰の自由を保障する。政教分離を実施し、宗教活動が政府の干渉を受けないようにする。国民の宗教的自由を制限する行政法規・行政規則・地方法規を審査し撤廃する。行政が立法により宗教活動を管理することを禁止する。宗教団体〔宗教活動場所を含む〕は登記されて初めて合法的地位を獲得するという事前許可制を撤廃し、これに代えていかなる審査も必要としない届出制とする。
13、国民教育:一党統治への奉仕やイデオロギー的色彩の濃厚な政治教育と政治試験を廃止し、普遍的価値と市民的権利を基本とする国民教育を推進し、国民意識を確立し、社会に奉仕する国民の美徳を提唱する。
14、財産の保護:私有財産権を確立し保護する。自由で開かれた市場経済制度を行い、創業の自由を保障し、行政による独占を排除する。最高民意機関に対し責任を負う国有資産管理委員会を設立し、合法的に秩序立って財産権改革を進め、財産権の帰属と責任者を明確にする。新土地運動を展開し、土地の私有化を推進し、国民とりわけ農民の土地所有権を確実に保障する。
15、財税改革:財政民主主義を確立し納税者の権利を保障する。権限と責任の明確な公共財政制度の枠組みと運営メカニズムを構築し、各級政府の合理的な財政分権体系を構築する。税制の大改革を行い、税率を低減し、税制を簡素化し、税負担を公平化する。公共選択(住民投票)や民意機関(議会)の決議を経ずに、行政部門は増税・新規課税を行ってはならない。財産権改革を通じて、多元的市場主体と競争メカニズムを導入し、金融参入の敷居を下げ、民間金融の発展に条件を提供し、金融システムの活力を充分に発揮させる。
16、社会保障:全国民をカバーする社会保障制度を構築し、国民の教育・医療・養老・就職などの面でだれもが最も基本的な保障を得られるようにする。
17、環境保護:生態環境を保護し、持続可能な開発を提唱し、子孫と全人類に責任を果たす。国家と各級官吏は必ずそのために相応の責任を負わなければならないことを明確にする。民間組織の環境保護における参加と監督作用を発揮させる。
18、連邦共和:平等・公正の態度で(中国周辺)地域の平和と発展の維持に参加し、責任ある大国のイメージを作る。香港・マカオの自由制度を維持する。自由民主の前提のもとに、平等な協議と相互協力により海峡両岸の和解案を追求する。大きな知恵で各民族の共同の繁栄が可能な道と制度設計を探求し、立憲民主制の枠組みの下で中華連邦共和国を樹立する。
19、正義の転換:これまでの度重なる政治運動で政治的迫害を受けた人々とその家族の名誉を回復し、国家賠償を行う。すべての政治犯と良心の囚人を釈放する。すべての信仰により罪に問われた人々を釈放する。真相調査委員会を設立し歴史的事件の真相を解明し、責任を明らかにし、正義を鼓舞する。それを基礎として社会の和解を追求する。
四、結語
中国は世界の大国として、国連安全保障理事会の5つの常任理事国の一つとして、また人権理事会のメンバーとして、人類の平和事業と人権の進歩のために貢献すべきである。しかし遺憾なことに、今日の世界のすべての大国の中で、ただ中国だけがいまだに権威主義の政治の中にいる。またそのために絶え間なく人権災害と社会危機が発生しており、中華民族の発展を縛り、人類文明の進歩を制約している。このような局面は絶対に改めねばならない! 政治の民主改革はもう後には延ばせない。
そこで、我々は実行の勇気という市民的精神に基づき、「08憲章」を発表する。我々はすべての危機感・責任感・使命感を共有する中国国民が、朝野の別なく、身分にかかわらず、小異を残して大同につき、積極的に市民運動に参加し、共に中国社会の偉大な変革を推進し、できるだけ早く自由・民主・憲政の国家を作り上げ、先人が百年以上の間根気よく追求し続けてきた夢を共に実現することを希望する。
(括弧)内は訳注。
原文:
http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/8f95023140c18356340ca1d707aa70fe
http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/84859dc4e976462d3665d25adcd04987
http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/d5a614fa9b98138bb73cd49d3e923b40
(転載自由、出典明示)
08憲章
一、まえがき
今年は中国立憲百年、「世界人権宣言」公布60周年、「民主の壁」誕生30周年であり、また中国政府が「市民的及び政治的権利に関する国際規約」に署名して10周年である。長い間の人権災害と困難かつ曲折に満ちた闘いの歴史の後に、目覚めた中国国民は、自由・平等・人権が人類共同の普遍的価値であり、民主・共和・憲政が現代政治の基本的制度枠組みであることを日増しにはっきりと認識しつつある。こうした普遍的価値と基本的政治制度枠組みを取り除いた「現代化」は、人の権利をはく奪し、人間性を腐らせ、人の尊厳を踏みにじる災難である。21世紀の中国がどこに向かうのか。この種の権威主義的統治下の「現代化」か? それとも普遍的価値を認め、主流文明に溶け込み、民主政体を樹立するのか? それは避けることのできない選択である。
19世紀中葉の歴史の激変は、中国の伝統的専制制度の腐敗を暴露し、中華大地の「数千年間なかった大変動」の序幕を開いた。洋務運動(1860年代初頭から約30年続いた)はうつわの表面の改良(中体西用)を追求し、甲午戦争(日清戦争1894年)の敗戦で再び体制の時代遅れを暴露した。戊戌変法(1898年)は制度面での革新に触れたために、守旧派の残酷な鎮圧にあって失敗した。辛亥革命(1911年)は表面的には2000年余り続いた皇帝制度を埋葬し、アジアで最初の共和国を建国した。しかし、当時の内憂外患の歴史的条件に阻害され、共和政体はごく短命に終わり、専制主義が捲土重来した。うつわの模倣と制度更新の失敗は、先人に文化的病根に対する反省を促し、ついに「科学と民主」を旗印とする「五四」新文化運動がおこったが、内戦の頻発と外敵の侵入により、中国政治の民主化過程は中断された。抗日戦争勝利後の中国は再び憲政をスタートさせたが、国共内戦の結果は中国を現代版全体主義の深淵に陥れた。1949年に建国した「新中国」は、名義上は「人民共和国」だが、実際は「党の天下」であった。政権党はすべての政治・経済・社会資源を独占し、反右派闘争、大躍進、文革、六四、民間宗教および人権擁護活動弾圧など一連の人権災害を引き起こし、数千万人の命を奪い、国民と国家は甚だしい代価を支払わされた。
20世紀後期の「改革開放」で、中国は毛沢東時代の普遍的貧困と絶対的全体主義から抜け出し、民間の富と民衆の生活水準は大幅に向上し、個人の経済的自由と社会的権利は部分的に回復し、市民社会が育ち始め、民間の人権と政治的自由への要求は日増しに高まっている。統治者も市場化と私有化の経済改革を進めると同時に、人権の拒絶から徐々に人権を認める方向に変わっている。中国政府は、1997年、1998年にそれぞれ二つの重要な国際人権規約に署名し、全国人民代表大会は2004年の憲法改正で「人権の尊重と保障」を憲法に書き込んだ。今年はまた「国家人権行動計画」を制定し、実行することを約束した。しかし、こうした政治的進歩はいままでのところほとんど紙の上にとどまっている。法律があっても法治がなく、憲法があっても憲政がなく、依然として誰もが知っている政治的現実がある。統治集団は引き続き権威主義統治を維持し、政治改革を拒絶している。そのため官僚は腐敗し、法治は実現せず、人権は色あせ、道徳は滅び、社会は二極分化し、経済は奇形的発展をし、自然環境と人文環境は二重に破壊され、国民の自由・財産・幸福追求の権利は制度的保障を得られず、各種の社会矛盾が蓄積し続け、不満は高まり続けている。とりわけ官民対立の激化と、騒乱事件の激増はまさに破滅的な制御不能に向かっており、現行体制の時代遅れは直ちに改めざるをえない状態に立ち至っている。
二、我々の基本理念
中国の将来の運命を決めるこの歴史の岐路に立って、百年来の近代化の歴史を顧みたとき、下記の基本理念を再び述べる必要がある。
自由:自由は普遍的価値の核心である。言論・出版・信仰・集会・結社・移動・ストライキ・デモ行進などの権利は自由の具体的表現である。自由が盛んでなければ、現代文明とはいえない。
人権:人権は国家が賜与するものではなく、すべての人が生まれながらに有する権利である。人権保障は、政府の主な目標であり、公権力の合法性の基礎であり、また「人をもって本とす」(最近の中共のスローガン「以人為本」)の内在的要求である。中国のこれまでの毎回の政治災害はいずれも統治当局が人権を無視したことと密接に関係する。人は国家の主体であり、国家は人民に奉仕し、政府は人民のために存在するのである。
平等:ひとりひとりの人は、社会的地位・職業・性別・経済状況・人種・肌の色・宗教・政治的信条にかかわらず、その人格・尊厳・自由はみな平等である。法の下でのすべての人の平等の原則は必ず実現されなければならず、国民の社会的・経済的・文化的・政治的権利の平等の原則が実現されなければならない。
共和:共和とはすなわち「皆がともに治め、平和的に共存する」ことである。それは権力分立によるチェック・アンド・バランスと利益均衡であり、多くの利益要素・さまざまな社会集団・多元的な文化と信条を追求する集団が、平等な参加・公平な競争・共同の政治対話の基礎の上に、平和的方法で公共の事務を処理することである。
民主:もっとも基本的な意味は主権在民と民選政府である。民主には以下の基本的特徴がある。(1)政府の合法性は人民に由来し、政治権力の源は人民である。(2)政治的統治は人民の選択を経てなされる。(3)国民は真正の選挙権を享有し、各級政府の主要政務官吏は必ず定期的な選挙によって選ばれなければならない。(4)多数者の決定を尊重し、同時に少数者の基本的人権を尊重する。一言でいえば、民主は政府を「民有、民治、民享」の現代的公器にする。
憲政:憲政は法律と法に基づく統治により憲法が定めた国民の基本的自由と権利を保障する原則である。それは、政府の権力と行為の限界を線引きし、あわせて対応する制度的措置を提供する。
中国では、帝国皇帝の権力の時代はすでに過去のものとなった。世界的にも、権威主義体制はすでに黄昏が近い。国民は本当の国家の主人になるべきである。「明君」、「清官」に依存する臣民意識を払いのけ、権利を基本とし参加を責任とする市民意識を広め、自由を実践し、民主を自ら行い、法の支配を順守することこそが中国の根本的な活路である。
三、我々の基本的主張
そのために、我々は責任をもって、また建設的な市民的精神によって国家政治制度と市民的権利および社会発展の諸問題について以下の具体的な主張をする。
1、憲法改正:前述の価値理念に基づいて憲法を改正し、現行憲法の中の主権在民原則にそぐわない条文を削除し、憲法を本当に人権の保証書および公権力への許可証にし、いかなる個人・団体・党派も違反してはならない実施可能な最高法規とし、中国の民主化の法的な基礎を固める。
2、権力分立:権力分立の現代的政府を作り、立法・司法・行政三権分立を保証する。法に基づく行政と責任政府の原則を確立し、行政権力の過剰な拡張を防止する。政府は納税者に対して責任を持たなければならない。中央と地方の間に権力分立とチェック・アンド・バランスの制度を確立し、中央権力は必ず憲法で授権の範囲を定められなければならず、地方は充分な自治を実施する。
3、立法民主:各級立法機関は直接選挙により選出され、立法は公平正義の原則を堅持し、立法民主を行う。
4、司法の独立:司法は党派を超越し、いかなる干渉も受けず、司法の独立を行い、司法の公正を保障する。憲法裁判所を設立し、違憲審査制度をつくり、憲法の権威を守る。可及的速やかに国の法治を深刻に脅かす共産党の各級政法委員会を解散させ、公器の私用を防ぐ。
5、公器公用:軍隊の国家化を実現する。軍人は憲法に忠誠を誓い、国家に忠誠を誓わなければならない。政党組織は軍隊から退出しなければならない。軍隊の職業化レベルを高める。警察を含むすべての公務員は政治的中立を守らなければならない。公務員任用における党派差別を撤廃し、党派にかかわらず平等に任用する。
6、人権保障:人権を確実に保障し、人間の尊厳を守る。最高民意機関(国会に当たる機関)に対し責任を負う人権委員会を設立し、政府が公権力を乱用して人権を侵害することを防ぐ。とりわけ国民の人身の自由は保障されねばならず、何人も不法な逮捕・拘禁・召喚・尋問・処罰を受けない。労働教養制度(行政罰としての懲役)を廃止する。
7、公職選挙:全面的に民主選挙制度を実施し、一人一票の平等選挙を実現する。各級行政首長の直接選挙は制度化され段階的に実施されなければならない。定期的な自由競争選挙と法定の公職への国民の選挙参加は奪うことのできない基本的人権である。
8、都市と農村の平等:現行の都市と農村二元戸籍制度を廃止し、国民一律平等の憲法上の権利を実現し、国民の移動の自由の権利を保障する。
9、結社の自由:国民の結社の自由権を保障し、現行の社団登記許可制を届出制に改める。結党の禁止を撤廃し、憲法と法律により政党の行為を定め、一党独占の統治特権を廃止し、政党活動の自由と公平競争の原則を確立し、政党政治の正常化と法制化を実現する。
10、集会の自由:平和的集会・デモ・示威行動など表現の自由は、憲法の定める国民の基本的自由であり、政権党と政府は不法な干渉や違憲の制限を加えてはならない。
11、言論の自由:言論の自由・出版の自由・学術研究の自由を実現し、国民の知る権利と監督権を保障する。「新聞法」と「出版法」を制定し、報道の規制を撤廃し、現行「刑法」中の「国家政権転覆扇動罪」条項を廃止し、言論の処罰を根絶する。
12、宗教の自由:宗教の自由と信仰の自由を保障する。政教分離を実施し、宗教活動が政府の干渉を受けないようにする。国民の宗教的自由を制限する行政法規・行政規則・地方法規を審査し撤廃する。行政が立法により宗教活動を管理することを禁止する。宗教団体〔宗教活動場所を含む〕は登記されて初めて合法的地位を獲得するという事前許可制を撤廃し、これに代えていかなる審査も必要としない届出制とする。
13、国民教育:一党統治への奉仕やイデオロギー的色彩の濃厚な政治教育と政治試験を廃止し、普遍的価値と市民的権利を基本とする国民教育を推進し、国民意識を確立し、社会に奉仕する国民の美徳を提唱する。
14、財産の保護:私有財産権を確立し保護する。自由で開かれた市場経済制度を行い、創業の自由を保障し、行政による独占を排除する。最高民意機関に対し責任を負う国有資産管理委員会を設立し、合法的に秩序立って財産権改革を進め、財産権の帰属と責任者を明確にする。新土地運動を展開し、土地の私有化を推進し、国民とりわけ農民の土地所有権を確実に保障する。
15、財税改革:財政民主主義を確立し納税者の権利を保障する。権限と責任の明確な公共財政制度の枠組みと運営メカニズムを構築し、各級政府の合理的な財政分権体系を構築する。税制の大改革を行い、税率を低減し、税制を簡素化し、税負担を公平化する。公共選択(住民投票)や民意機関(議会)の決議を経ずに、行政部門は増税・新規課税を行ってはならない。財産権改革を通じて、多元的市場主体と競争メカニズムを導入し、金融参入の敷居を下げ、民間金融の発展に条件を提供し、金融システムの活力を充分に発揮させる。
16、社会保障:全国民をカバーする社会保障制度を構築し、国民の教育・医療・養老・就職などの面でだれもが最も基本的な保障を得られるようにする。
17、環境保護:生態環境を保護し、持続可能な開発を提唱し、子孫と全人類に責任を果たす。国家と各級官吏は必ずそのために相応の責任を負わなければならないことを明確にする。民間組織の環境保護における参加と監督作用を発揮させる。
18、連邦共和:平等・公正の態度で(中国周辺)地域の平和と発展の維持に参加し、責任ある大国のイメージを作る。香港・マカオの自由制度を維持する。自由民主の前提のもとに、平等な協議と相互協力により海峡両岸の和解案を追求する。大きな知恵で各民族の共同の繁栄が可能な道と制度設計を探求し、立憲民主制の枠組みの下で中華連邦共和国を樹立する。
19、正義の転換:これまでの度重なる政治運動で政治的迫害を受けた人々とその家族の名誉を回復し、国家賠償を行う。すべての政治犯と良心の囚人を釈放する。すべての信仰により罪に問われた人々を釈放する。真相調査委員会を設立し歴史的事件の真相を解明し、責任を明らかにし、正義を鼓舞する。それを基礎として社会の和解を追求する。
四、結語
中国は世界の大国として、国連安全保障理事会の5つの常任理事国の一つとして、また人権理事会のメンバーとして、人類の平和事業と人権の進歩のために貢献すべきである。しかし遺憾なことに、今日の世界のすべての大国の中で、ただ中国だけがいまだに権威主義の政治の中にいる。またそのために絶え間なく人権災害と社会危機が発生しており、中華民族の発展を縛り、人類文明の進歩を制約している。このような局面は絶対に改めねばならない! 政治の民主改革はもう後には延ばせない。
そこで、我々は実行の勇気という市民的精神に基づき、「08憲章」を発表する。我々はすべての危機感・責任感・使命感を共有する中国国民が、朝野の別なく、身分にかかわらず、小異を残して大同につき、積極的に市民運動に参加し、共に中国社会の偉大な変革を推進し、できるだけ早く自由・民主・憲政の国家を作り上げ、先人が百年以上の間根気よく追求し続けてきた夢を共に実現することを希望する。
(括弧)内は訳注。
原文:
http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/8f95023140c18356340ca1d707aa70fe
http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/84859dc4e976462d3665d25adcd04987
http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/d5a614fa9b98138bb73cd49d3e923b40
(転載自由、出典明示)
・【主張】朝鮮学校 無償化除外へ知恵を絞れ(産経新聞)
4月から実施予定の高校無償化をめぐり、在日朝鮮人の子女が学ぶ朝鮮学校を対象から外すよう中井洽(ひろし)拉致問題担当相が川端達夫文部科学相に要請し、同省で検討が行われている。中井氏の狙いは、拉致問題で北朝鮮に強い姿勢を示すことにあるとみられる。担当相として当然の要請だ。(中略)
朝鮮学校は、講堂に金正日総書記の肖像画を掲げるなどの同胞教育で知られる。万景峰号が日朝間を行き来していたころは、北への修学旅行(祖国訪問)を利用し、故金日成(元国家主席)・金正日父子への忠誠心や反米思想を植えつける教育を行っていた。
最近、北朝鮮が過去半世紀にわたって日本の朝鮮学校に計460億円の資金を提供し、昨年も2億円の「教育援助金」を送金していた事実も明らかになった。
しかも、北は横田めぐみさんら多くの日本人をいまだに拉致したままだ。その強い影響下にある朝鮮学校に他の各種学校と同様、就学支援金を支給するというのは、国民感情に反しよう。(後略)
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100223/edc1002230302000-n1.htm
・北、朝鮮学校に460億円送金 昨年も2億…高校無償化に影響(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100211/plc1002110142004-n1.htm
上記記事の、朝鮮学校を高校無償化措置から除外する問題について、本当はもっと早くにブログに書こうと思っていたのですが、諸般の事情で今になってしまいました。遅くなりましたが、私なりに見解表明したいと思います。この問題については、日弁連や「えひめ教科書裁判を支える会」などが、抗議の見解表明を行っています。詳しくはそちらをご覧下さい。
朝鮮学校の無償化除外には私も反対です。但し、先の声明のように詳しくは書けませんので、簡単に三つほど、その理由を挙げておきます。
その第一は、実際には朝鮮籍だけでなく韓国籍の子どももいる中で、多様な個性を持つ子どもたちを、まるで「北朝鮮のスパイの子ども」であるかのように看做し、「日本人vs朝鮮人」の民族対立の枠組みでしか捉えようとしない点です。「子どもを、人間を、一体何だと思っているのか」という事です。そりゃあそうでしょう、朝鮮学校の生徒が拉致した訳ではないのだから。
そういうと必ず帰ってくる反論が、「朝鮮学校は朝鮮総連の傘下にあり、北朝鮮からも資金援助を受け、金正日個人崇拝のイデオロギー教育を行っている」というものです。しかし、母国から資金援助を得ているのは、何も朝鮮学校だけではありません。韓国学校や台湾系の中華学校、ブラジル人学校もそうです。指導者の肖像画などにしても、台湾系の中華学校にも孫文の銅像があるように、何も朝鮮学校だけに限った事ではありません。
確かに、それは必ずしも褒められた事ではないでしょう。往年の植民地支配の苦い記憶が、その様な過剰な民族主義に走らせるのでしょうが、いつまでもそこだけに止まっていては、その国の未来の発展は在り得ません。その中でも、特に朝鮮学校にその傾向が強く見られる事も確かです。しかし、だからといって、「そこの学校に通う子どもの学習権・教育権を踏みにじって良い」という事には絶対にならない筈です。朝鮮学校の教育内容に関する議論は、教育権の保障とはまた別個に考えるべき問題です。況してや、口先だけの言い逃ればかりで、過去の清算に実質的に踏み出そうとしない、かつての植民地宗主国たる日本が、自国の事を棚に上げて相手国ばかりを非難しても、全然説得力はありません。
その第二は、今回の無償化措置に至る経過も禄に踏まえずに、拉致問題だけを言い募り、朝鮮学校の無償化に反対する点についてです。元々この高校無償化は、中等教育(日本では中学・高校)の無償化が国際的な流れになる中で、先進国では日本だけが有料に据え置かれた事に対して、「国際人権規約」「子どもの権利条約」締結国としての義務をきちんと果たすよう、国連から再三勧告を受けていた問題です。謂わば長年にわたる人権不作為が問題になっているのに、その様な歴史的経過も全く踏まえずに、拉致問題だけを口実にして、人権不作為を居直る理屈が、国際的に通用する筈がありません。だから、鳩山首相も平野官房長官も、「今回の無償化除外は拉致問題とは無関係」と言明せざるを得なかったのです。
それに対して、「日本は拉致問題があるから無償化除外は当然だ」という意見が、産経新聞の社説に掲載されましたが、何をか況やです。北朝鮮人民や拉致被害者の「人権」を云々する側が、「教育を受ける権利」に対して、何故かくも鈍感になれるのか、不思議でなりません。「子どもの学習権・教育権・人権を一体何だと思っているのか」と思います。
第三は、教育の本質論に関わる問題です。安倍政権時代に改悪される前の、まともな方の教育基本法の第1条には、こうありました。
第一条 (教育の目的) 教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。
「平和的な国家及び社会の形成者」「真理と正義を愛し~心身ともに健康な国民」、つまり「自主的で民主的な人間」を育てるのが教育の目的です。まかり間違えても、今の北朝鮮や戦前日本のような、金正日や天皇の言いなりになるような「忠誠・臣民」教育であってはならない筈です。それは民族教育であっても同じです。私が今の朝鮮学校における教育の在り方に同意しないのも、偏にこの点にあります。
ところが、その「金正日への忠誠」教育を批判する、当の日本の「救う会」や右翼自身が、ひたすら「天皇への臣民教育」を好しとし、それに反対する人士を「非国民・売国奴」呼ばわりしているのですから、お里が知れます。
これでは、「結局は、子どもの人格育成や人権・教育権保障なんて意識は全然無くて、拉致問題を口実に、ただひたすら北朝鮮や在日コリアンを叩きたいだけなんだろう」と思われても仕方がないでしょう。だから、朝鮮学校に通う子どもを十把一絡げに、まるで「北朝鮮のスパイの子」であるかのように看做すのではないでしょうか。しかし、それでは、「在日外国人・朝鮮人は日本から出て行け」と、カルデロンさん一家の通う学校や朝鮮学校に嫌がらせに押しかけた、「在特会」「主権回復会」「維新政党・新風」などのネオナチ集団の行状と、言っている事やっている事が、何ら変わりません。
それに対しては、「いや違う、拉致被害者救出運動には在日コリアンや脱北者の方も大勢加わっている」との反論があるかも知れませんが、それも実は<「救う会」系運動を支持する>在日コリアン・脱北者<だけ>が対象で、それ以外の在日コリアンや在日外国人は蚊帳の外ではないでしょうか。そうでなければ、「カルデロン出て行け」なぞと呼号するネオナチや、それとつるんだ靖国右翼、二言目には「高校無償化はバラマキ福祉」なぞと揶揄する新自由主義者と、同じ立場で運動できる訳がありません。これは決して単なる「思想信条による違い」で済ませられるものではありません。人権運動としての根幹に関わる問題です。
・朝鮮学校で「スパイの子」 “抗議行動”を告訴へ
京都朝鮮第一初級学校(京都市南区)で今月4日、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の旗を持った男性約10人が抗議行動と称して校門に押しかけ、拡声器を使って「スパイの子ども」などと騒いでいたことが18日、分かった。
校内には近隣の朝鮮学校も含めた児童約170人がいた。学校側は、偏見や差別感情が理由の「憎悪犯罪(ヘイトクライム)」だと反発。週明けにも威力業務妨害などの容疑で京都府警に告訴する。
集まったのは在特会関西支部メンバーら。校門前にある京都市管理の公園に学校がサッカーゴールや朝礼台などを置いていたため、在特会の桜井誠会長は「不法占拠したことへの抗議」と説明している。
学校が撮影した映像では、数人が朝礼台を正門まで運び「門を開けろ」と要求。学校関係者が「ここは学校です」と制止すると「こんなものは学校ではない」「朝鮮学校を日本からたたき出せ」などと拡声器で叫んだ。(以上、中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2009121801001139.html
再掲:朝鮮学校をレイシストが襲撃
「あけんか、こらっ!」「スパイの子」「キムチくさい」「日本に住まわしてやってんねんから、偉そうにせんと、大人しう隅っこ歩いとったらええねん」・・・こんな言動をする輩に、拉致被害者や北朝鮮人民の「人権」を云々する資格なぞ、在ろう筈がない。
決して私は、今の朝鮮学校がそのままで良いとは思っていません。朝鮮学校の教育内容の中にある、北朝鮮美化一辺倒や金正日への個人崇拝については、改めなくてはならないと思っています。何でもかんでも国家に従うのが愛国心ではありません。国家の誤りについてはそれを指摘し糾して行くのが、真の愛国心だと思っています。これは日朝双方に言える事でもあります。
そして、それは「日本人vs朝鮮人」といった民族対立の枠組みの中からは、絶対に生まれてきません。そこから離れ、自国・他国の状況や国際人権運動の到達点を踏まえる中から、初めて見えてくるものだと思います。それを踏まえず、靖国一辺倒や天皇個人崇拝からも抜け出せず、「カルデロン出て行け」「高校無償化はバラマキ福祉」としか言えない人たちが、自らの立場を棚上げしたまま、幾ら相手を非難した所で、全然説得力を持ち得ない事は、もはや火を見るより明らかです。
(参考資料)
・高校無償化 『朝鮮学校除外を』対北で強硬姿勢か(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2010022102000070.html
・朝鮮学校の無償化 問題「拉致無関係」 首相が強調(同上・夕刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2010022602000222.html
・無償化から朝鮮学校除外、国連委が「懸念」(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100226-OYT1T00347.htm
・これでは教育による公然たる差別になっちゃう。(高校無償化政策と朝鮮学校)(村野瀬玲奈の秘書課広報室)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1644.html
・高校無償化、朝鮮学校はだめなの?!前段(池田香代子ブログ)
http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51352281.html
・高校無償化、朝鮮学校はだめなの?!後段(同上)
http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51352778.html
・[CML 003118] 中井拉致問題相の(「朝鮮学校を高校無償化から排除」発言は憲法にも鳩山首相の理念にも反する
http://list.jca.apc.org/public/cml/2010-February/003065.html
・『産経新聞』は何を「明らかに」したのか―朝鮮学校と高校「無償化」問題(日朝国交「正常化」と植民地支配責任)
http://kscykscy.exblog.jp/12857819/
・「公的確認」の論理と教育「内容」の問題―朝鮮学校と高校「無償化」問題②(同上)
http://kscykscy.exblog.jp/12886916/
・案の定の『朝日新聞』社説―朝鮮学校と高校「無償化」問題③(同上)
http://kscykscy.exblog.jp/12894670/
・鳩山「国交」発言にみる狎れあいの構図―朝鮮学校と高校「無償化」問題④(同上)
http://kscykscy.exblog.jp/12907787/
・朝鮮学校排除問題と<佐藤優現象>(私にも話させて)
http://watashinim.exblog.jp/10804763/
・東京新聞「朝鮮中高級学校ルポ」文字起こし(vanacoralの日記)
http://d.hatena.ne.jp/vanacoral/20100228
・“闇の教室”朝鮮学校の実像…無償化除外で総連が圧力(東アジア黙示録)
http://dogma.at.webry.info/201002/article_11.html
・朝鮮学校「無償化」問題、朝鮮学校のみを見ていてもダメなんですよ(資料屋のブログ)
http://toriaezumitekitayo.blog88.fc2.com/blog-entry-63.html
・大阪朝鮮学園HP
http://www.koreaschool-osaka.jp/
・白頭学園建国学校(大阪の韓国学校)HP
http://www.keonguk.ac.jp/
・大阪中華学校HP
http://www.ocs.ed.jp/
・大阪YMCAインターナショナルハイスクールHP
http://www.osk-ymca-intl.ed.jp/ihs/
4月から実施予定の高校無償化をめぐり、在日朝鮮人の子女が学ぶ朝鮮学校を対象から外すよう中井洽(ひろし)拉致問題担当相が川端達夫文部科学相に要請し、同省で検討が行われている。中井氏の狙いは、拉致問題で北朝鮮に強い姿勢を示すことにあるとみられる。担当相として当然の要請だ。(中略)
朝鮮学校は、講堂に金正日総書記の肖像画を掲げるなどの同胞教育で知られる。万景峰号が日朝間を行き来していたころは、北への修学旅行(祖国訪問)を利用し、故金日成(元国家主席)・金正日父子への忠誠心や反米思想を植えつける教育を行っていた。
最近、北朝鮮が過去半世紀にわたって日本の朝鮮学校に計460億円の資金を提供し、昨年も2億円の「教育援助金」を送金していた事実も明らかになった。
しかも、北は横田めぐみさんら多くの日本人をいまだに拉致したままだ。その強い影響下にある朝鮮学校に他の各種学校と同様、就学支援金を支給するというのは、国民感情に反しよう。(後略)
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100223/edc1002230302000-n1.htm
・北、朝鮮学校に460億円送金 昨年も2億…高校無償化に影響(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100211/plc1002110142004-n1.htm
上記記事の、朝鮮学校を高校無償化措置から除外する問題について、本当はもっと早くにブログに書こうと思っていたのですが、諸般の事情で今になってしまいました。遅くなりましたが、私なりに見解表明したいと思います。この問題については、日弁連や「えひめ教科書裁判を支える会」などが、抗議の見解表明を行っています。詳しくはそちらをご覧下さい。
朝鮮学校の無償化除外には私も反対です。但し、先の声明のように詳しくは書けませんので、簡単に三つほど、その理由を挙げておきます。
その第一は、実際には朝鮮籍だけでなく韓国籍の子どももいる中で、多様な個性を持つ子どもたちを、まるで「北朝鮮のスパイの子ども」であるかのように看做し、「日本人vs朝鮮人」の民族対立の枠組みでしか捉えようとしない点です。「子どもを、人間を、一体何だと思っているのか」という事です。そりゃあそうでしょう、朝鮮学校の生徒が拉致した訳ではないのだから。
そういうと必ず帰ってくる反論が、「朝鮮学校は朝鮮総連の傘下にあり、北朝鮮からも資金援助を受け、金正日個人崇拝のイデオロギー教育を行っている」というものです。しかし、母国から資金援助を得ているのは、何も朝鮮学校だけではありません。韓国学校や台湾系の中華学校、ブラジル人学校もそうです。指導者の肖像画などにしても、台湾系の中華学校にも孫文の銅像があるように、何も朝鮮学校だけに限った事ではありません。
確かに、それは必ずしも褒められた事ではないでしょう。往年の植民地支配の苦い記憶が、その様な過剰な民族主義に走らせるのでしょうが、いつまでもそこだけに止まっていては、その国の未来の発展は在り得ません。その中でも、特に朝鮮学校にその傾向が強く見られる事も確かです。しかし、だからといって、「そこの学校に通う子どもの学習権・教育権を踏みにじって良い」という事には絶対にならない筈です。朝鮮学校の教育内容に関する議論は、教育権の保障とはまた別個に考えるべき問題です。況してや、口先だけの言い逃ればかりで、過去の清算に実質的に踏み出そうとしない、かつての植民地宗主国たる日本が、自国の事を棚に上げて相手国ばかりを非難しても、全然説得力はありません。
その第二は、今回の無償化措置に至る経過も禄に踏まえずに、拉致問題だけを言い募り、朝鮮学校の無償化に反対する点についてです。元々この高校無償化は、中等教育(日本では中学・高校)の無償化が国際的な流れになる中で、先進国では日本だけが有料に据え置かれた事に対して、「国際人権規約」「子どもの権利条約」締結国としての義務をきちんと果たすよう、国連から再三勧告を受けていた問題です。謂わば長年にわたる人権不作為が問題になっているのに、その様な歴史的経過も全く踏まえずに、拉致問題だけを口実にして、人権不作為を居直る理屈が、国際的に通用する筈がありません。だから、鳩山首相も平野官房長官も、「今回の無償化除外は拉致問題とは無関係」と言明せざるを得なかったのです。
それに対して、「日本は拉致問題があるから無償化除外は当然だ」という意見が、産経新聞の社説に掲載されましたが、何をか況やです。北朝鮮人民や拉致被害者の「人権」を云々する側が、「教育を受ける権利」に対して、何故かくも鈍感になれるのか、不思議でなりません。「子どもの学習権・教育権・人権を一体何だと思っているのか」と思います。
第三は、教育の本質論に関わる問題です。安倍政権時代に改悪される前の、まともな方の教育基本法の第1条には、こうありました。
第一条 (教育の目的) 教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。
「平和的な国家及び社会の形成者」「真理と正義を愛し~心身ともに健康な国民」、つまり「自主的で民主的な人間」を育てるのが教育の目的です。まかり間違えても、今の北朝鮮や戦前日本のような、金正日や天皇の言いなりになるような「忠誠・臣民」教育であってはならない筈です。それは民族教育であっても同じです。私が今の朝鮮学校における教育の在り方に同意しないのも、偏にこの点にあります。
ところが、その「金正日への忠誠」教育を批判する、当の日本の「救う会」や右翼自身が、ひたすら「天皇への臣民教育」を好しとし、それに反対する人士を「非国民・売国奴」呼ばわりしているのですから、お里が知れます。
これでは、「結局は、子どもの人格育成や人権・教育権保障なんて意識は全然無くて、拉致問題を口実に、ただひたすら北朝鮮や在日コリアンを叩きたいだけなんだろう」と思われても仕方がないでしょう。だから、朝鮮学校に通う子どもを十把一絡げに、まるで「北朝鮮のスパイの子」であるかのように看做すのではないでしょうか。しかし、それでは、「在日外国人・朝鮮人は日本から出て行け」と、カルデロンさん一家の通う学校や朝鮮学校に嫌がらせに押しかけた、「在特会」「主権回復会」「維新政党・新風」などのネオナチ集団の行状と、言っている事やっている事が、何ら変わりません。
それに対しては、「いや違う、拉致被害者救出運動には在日コリアンや脱北者の方も大勢加わっている」との反論があるかも知れませんが、それも実は<「救う会」系運動を支持する>在日コリアン・脱北者<だけ>が対象で、それ以外の在日コリアンや在日外国人は蚊帳の外ではないでしょうか。そうでなければ、「カルデロン出て行け」なぞと呼号するネオナチや、それとつるんだ靖国右翼、二言目には「高校無償化はバラマキ福祉」なぞと揶揄する新自由主義者と、同じ立場で運動できる訳がありません。これは決して単なる「思想信条による違い」で済ませられるものではありません。人権運動としての根幹に関わる問題です。
・朝鮮学校で「スパイの子」 “抗議行動”を告訴へ
京都朝鮮第一初級学校(京都市南区)で今月4日、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の旗を持った男性約10人が抗議行動と称して校門に押しかけ、拡声器を使って「スパイの子ども」などと騒いでいたことが18日、分かった。
校内には近隣の朝鮮学校も含めた児童約170人がいた。学校側は、偏見や差別感情が理由の「憎悪犯罪(ヘイトクライム)」だと反発。週明けにも威力業務妨害などの容疑で京都府警に告訴する。
集まったのは在特会関西支部メンバーら。校門前にある京都市管理の公園に学校がサッカーゴールや朝礼台などを置いていたため、在特会の桜井誠会長は「不法占拠したことへの抗議」と説明している。
学校が撮影した映像では、数人が朝礼台を正門まで運び「門を開けろ」と要求。学校関係者が「ここは学校です」と制止すると「こんなものは学校ではない」「朝鮮学校を日本からたたき出せ」などと拡声器で叫んだ。(以上、中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2009121801001139.html
再掲:朝鮮学校をレイシストが襲撃
「あけんか、こらっ!」「スパイの子」「キムチくさい」「日本に住まわしてやってんねんから、偉そうにせんと、大人しう隅っこ歩いとったらええねん」・・・こんな言動をする輩に、拉致被害者や北朝鮮人民の「人権」を云々する資格なぞ、在ろう筈がない。
決して私は、今の朝鮮学校がそのままで良いとは思っていません。朝鮮学校の教育内容の中にある、北朝鮮美化一辺倒や金正日への個人崇拝については、改めなくてはならないと思っています。何でもかんでも国家に従うのが愛国心ではありません。国家の誤りについてはそれを指摘し糾して行くのが、真の愛国心だと思っています。これは日朝双方に言える事でもあります。
そして、それは「日本人vs朝鮮人」といった民族対立の枠組みの中からは、絶対に生まれてきません。そこから離れ、自国・他国の状況や国際人権運動の到達点を踏まえる中から、初めて見えてくるものだと思います。それを踏まえず、靖国一辺倒や天皇個人崇拝からも抜け出せず、「カルデロン出て行け」「高校無償化はバラマキ福祉」としか言えない人たちが、自らの立場を棚上げしたまま、幾ら相手を非難した所で、全然説得力を持ち得ない事は、もはや火を見るより明らかです。
(参考資料)
・高校無償化 『朝鮮学校除外を』対北で強硬姿勢か(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2010022102000070.html
・朝鮮学校の無償化 問題「拉致無関係」 首相が強調(同上・夕刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2010022602000222.html
・無償化から朝鮮学校除外、国連委が「懸念」(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100226-OYT1T00347.htm
・これでは教育による公然たる差別になっちゃう。(高校無償化政策と朝鮮学校)(村野瀬玲奈の秘書課広報室)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1644.html
・高校無償化、朝鮮学校はだめなの?!前段(池田香代子ブログ)
http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51352281.html
・高校無償化、朝鮮学校はだめなの?!後段(同上)
http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51352778.html
・[CML 003118] 中井拉致問題相の(「朝鮮学校を高校無償化から排除」発言は憲法にも鳩山首相の理念にも反する
http://list.jca.apc.org/public/cml/2010-February/003065.html
・『産経新聞』は何を「明らかに」したのか―朝鮮学校と高校「無償化」問題(日朝国交「正常化」と植民地支配責任)
http://kscykscy.exblog.jp/12857819/
・「公的確認」の論理と教育「内容」の問題―朝鮮学校と高校「無償化」問題②(同上)
http://kscykscy.exblog.jp/12886916/
・案の定の『朝日新聞』社説―朝鮮学校と高校「無償化」問題③(同上)
http://kscykscy.exblog.jp/12894670/
・鳩山「国交」発言にみる狎れあいの構図―朝鮮学校と高校「無償化」問題④(同上)
http://kscykscy.exblog.jp/12907787/
・朝鮮学校排除問題と<佐藤優現象>(私にも話させて)
http://watashinim.exblog.jp/10804763/
・東京新聞「朝鮮中高級学校ルポ」文字起こし(vanacoralの日記)
http://d.hatena.ne.jp/vanacoral/20100228
・“闇の教室”朝鮮学校の実像…無償化除外で総連が圧力(東アジア黙示録)
http://dogma.at.webry.info/201002/article_11.html
・朝鮮学校「無償化」問題、朝鮮学校のみを見ていてもダメなんですよ(資料屋のブログ)
http://toriaezumitekitayo.blog88.fc2.com/blog-entry-63.html
・大阪朝鮮学園HP
http://www.koreaschool-osaka.jp/
・白頭学園建国学校(大阪の韓国学校)HP
http://www.keonguk.ac.jp/
・大阪中華学校HP
http://www.ocs.ed.jp/
・大阪YMCAインターナショナルハイスクールHP
http://www.osk-ymca-intl.ed.jp/ihs/
「朝鮮学校外し」が妥当でない数々の理由
2010年2月25日
えひめ教科書裁判を支える会 奥村悦夫
(1)そもそも民主党はその「教育政策の集大成」としている「日本国教育基本法案」において「国民と限定するのではなく」、「何人にも『学ぶ権利』を保障」するとしている。このことは昨年の衆院選挙を前に出された民主党政策集INDEX2009にも書かれている。なお、この政策集では、国際人権A規約(社会権規約)13条についても触れられているが同条文では「締約国は、教育についてのすべての者の権利を認める。」と定めている。国民だけではなく外国人の子どもたちの学ぶ権利の保障を高らかに謳ったにもかかわらず、それが諸外国との関係によって左右されるというようなことは「権利」というものの性質からもあってはならないことであり、折角打ち出した理念に相反する行為である。
(2)在日朝鮮人も納税の義務を負っている。高校無償化施策の実施に伴い、特定扶養親族控除の廃止が予定されているため、朝鮮学校に対し高校無償化措置(就学支援金)が適用されないとなると朝鮮学校保護者の負担は現状維持どころか、より大きくなる。これは差別を拡大することに他ならず、友愛精神に逆らうものである。
(3)朝鮮学校高級部に対する助成金は日本の学校のそれと比べて極めて少ない。東京都の場合などは、日本の私立学校と比べてもおよそ20分の1のレベルの助成金しか出ていない。*1
(4)国際人権規約の自由権(B)規約委員会が2008年の日本政府報告書審査の結果出した最終見解においては、「朝鮮学校に対する国の補助金が通常の学校に対するものよりも相当低く、民間の寄付金に強く依存しているが、私立の日本人学校やインターナショナル・スクールとは異なり、これらの学校が免税対象外又は税金控除対象外であること、また、朝鮮学校の卒業証書がそのまま大学入学資格として認められないことを懸念する。(第26条及び第27条)締約国は、国による補助金を増大し、朝鮮学校への寄付を行う者に他の学校に寄付を行う者と同じ財政的な利益を与えることによって、朝鮮学校への適切な資金援助を確保し、朝鮮学校の卒業証書を直接大学入学資格として認めるべきである(外務省ホームページより抜粋)と勧告している。同様に社会権規約(A)委員会、子どもの権利(条約)委員会、人種差別撤廃(条約)委員会においても朝鮮学校への差別是正を求める勧告を出している。
(5)日本弁護士連合会(日弁連)も1998年と2008年の二度に亘り、朝鮮学校などへの助成金が国からは皆無、各地方自治体からは少し出ているものの日本の公立はおろか私立学校と比べて極めて少額に過ぎないことについて「重大な人権侵害」「学習権の侵害」だとして日本政府へ是正勧告を出している。*2
なお、その勧告を出す判断材料として日弁連人権擁護委員会によってまとめられた調査報告書にもあるように、助成金が少ないため教職員は薄給に甘んじざるを得ない状況にあるなど、その分の負担が教職員及び保護者に肩に重くのしかかるという状態が続いている。
(6)産経新聞が、朝鮮民主主義人民共和国からの教育援助費があることが「発覚した」「無償化の是非について議論を呼びそうだ」という記事を去る2月11日に一面トップで載せたが、教育援助費の送金は一貫して公開されて、朝鮮学校関係者や在日朝鮮人問題に関心のある人々の間では周知の事実である。敢えて「発覚」というのは他に意図するものがあることからくる表現と思われる。なお、この教育援助費は1957年以降続いているが最近はその規模自体縮小しており、また日本の行政から一切、助成金を受けることのできない朝鮮大学校や地方にある初中級学校にそのほとんどが充当されている関係から朝鮮学校高級部がそこから受けている恩恵は極めて少ない。なお、他の外国人学校でも本国からの支援を受けているところは少なくない。
(7)この間、各地の朝鮮学校が当該地方自治体からの助成金を受けてきたが、当然ながらそれが適正に使用されてきたかをはじめ、学校の経理に関しての報告を認可・監督権を持つ都道府県等に対して行っており、これについてはこの間特段の問題が起こっているわけでもない。政治家の中にも「朝鮮学校にお金が渡れば北に送金されるかもしれない」という主張が一部あると漏れ伝わってくるが全く事実無根で的はずれの指摘である。
(8)文部科学大臣は専修学校設置基準において「授業時数は、学科ごとに、一年間にわたり八百時間以上とする。」(第5条)、「一の授業科目について同時に授業を行う生徒数は、四十人以下とする。ただし、特別の事由があり、かつ、教育上支障のない場合は、この限りでない。」(第6条)とするなど外形基準を用いている。また専修学校卒業生の大学入学資格においても修業年限三年以上で卒業に必要な総授業時数が二五九〇単位時間以上、普通科目の総授業時数は四百二十単位授業時数以上などの形式的・外形的な要件をみたせば学校単位で大学入学資格が認められるとしてきた。このように何も国際評価機関や本国の認定だけに依拠しなくても一条校の高校と同等の課程を有するものと認める線引きは可能である。*3
※なお、朝鮮学校は上記の授業時数要件等を十分に満たすものの、専修学校を定める規定には「我が国に居住する外国人を専ら対象とするものを除く」という文言(学校教育法第124条)があるため、朝鮮学校はじめ外国人学校は専修学校となることはできない。
*1 助成金比較
△朝鮮学校には?
朝鮮人学校には現在、朝鮮学校生徒1人当たりの助成金の年額は都道府県からのものと市区町村からのものを含めて約9万円 ※幼・初・中・高をまとめての全国平均
△日本の公立学校には?
1人当たりの公財政支出教育費
(国と地方公共団体の負担額の合計額〔2006年度〕「データからみる日本の教育2008年」文部科学省より)
幼698,248円 小888,339円中1,031,684円高1,151,788円
△日本の私立学校には?
私立学校経常費補助
(1人当たりの全国平均〔2007年度〕「東京都の私学行政2009年」東京都生活文化局私学部より)
幼157,909円小247,500円中277,635円高315,869円
※ 朝鮮学校と、日本の公立学校についての金額は、経常費補助、施設整備、保護者への補助など様々な助成制度をひっくるめて計算した金額である。
一方、日本の私立学校についての金額はあくまで学校に対する経常費補助だけの金額である。
日本の私立学校には経常費補助以外にも保護者の負担軽減のための補助をはじめ、多目的室、図書室の整備やバリアフリー化整備、またカウンセリング機能の強化のための保健室の整備といったことに対する補助制度などが備わっている(中には時限的なものもある)。
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注:丸数字は文字化けしたのでカッコ付き数字、つまり(1)とか(2)とかに変えました。(以上、四トロ同窓会二次会掲示板より転載)
http://6305.teacup.com/mappen/bbs/6923
訂正:上記転載文書について、当初は「日弁連会長による抗議声明」としていましたが、正確には上記にもあるように、「えひめ教科書裁判を支える会・奥村氏による見解表明」でした。日弁連会長の抗議声明についても既に別途出されています。以上、ここでお詫びの上、訂正しておきます。
http://blogs.yahoo.co.jp/higashimototakashi/202946.html
2010年2月25日
えひめ教科書裁判を支える会 奥村悦夫
(1)そもそも民主党はその「教育政策の集大成」としている「日本国教育基本法案」において「国民と限定するのではなく」、「何人にも『学ぶ権利』を保障」するとしている。このことは昨年の衆院選挙を前に出された民主党政策集INDEX2009にも書かれている。なお、この政策集では、国際人権A規約(社会権規約)13条についても触れられているが同条文では「締約国は、教育についてのすべての者の権利を認める。」と定めている。国民だけではなく外国人の子どもたちの学ぶ権利の保障を高らかに謳ったにもかかわらず、それが諸外国との関係によって左右されるというようなことは「権利」というものの性質からもあってはならないことであり、折角打ち出した理念に相反する行為である。
(2)在日朝鮮人も納税の義務を負っている。高校無償化施策の実施に伴い、特定扶養親族控除の廃止が予定されているため、朝鮮学校に対し高校無償化措置(就学支援金)が適用されないとなると朝鮮学校保護者の負担は現状維持どころか、より大きくなる。これは差別を拡大することに他ならず、友愛精神に逆らうものである。
(3)朝鮮学校高級部に対する助成金は日本の学校のそれと比べて極めて少ない。東京都の場合などは、日本の私立学校と比べてもおよそ20分の1のレベルの助成金しか出ていない。*1
(4)国際人権規約の自由権(B)規約委員会が2008年の日本政府報告書審査の結果出した最終見解においては、「朝鮮学校に対する国の補助金が通常の学校に対するものよりも相当低く、民間の寄付金に強く依存しているが、私立の日本人学校やインターナショナル・スクールとは異なり、これらの学校が免税対象外又は税金控除対象外であること、また、朝鮮学校の卒業証書がそのまま大学入学資格として認められないことを懸念する。(第26条及び第27条)締約国は、国による補助金を増大し、朝鮮学校への寄付を行う者に他の学校に寄付を行う者と同じ財政的な利益を与えることによって、朝鮮学校への適切な資金援助を確保し、朝鮮学校の卒業証書を直接大学入学資格として認めるべきである(外務省ホームページより抜粋)と勧告している。同様に社会権規約(A)委員会、子どもの権利(条約)委員会、人種差別撤廃(条約)委員会においても朝鮮学校への差別是正を求める勧告を出している。
(5)日本弁護士連合会(日弁連)も1998年と2008年の二度に亘り、朝鮮学校などへの助成金が国からは皆無、各地方自治体からは少し出ているものの日本の公立はおろか私立学校と比べて極めて少額に過ぎないことについて「重大な人権侵害」「学習権の侵害」だとして日本政府へ是正勧告を出している。*2
なお、その勧告を出す判断材料として日弁連人権擁護委員会によってまとめられた調査報告書にもあるように、助成金が少ないため教職員は薄給に甘んじざるを得ない状況にあるなど、その分の負担が教職員及び保護者に肩に重くのしかかるという状態が続いている。
(6)産経新聞が、朝鮮民主主義人民共和国からの教育援助費があることが「発覚した」「無償化の是非について議論を呼びそうだ」という記事を去る2月11日に一面トップで載せたが、教育援助費の送金は一貫して公開されて、朝鮮学校関係者や在日朝鮮人問題に関心のある人々の間では周知の事実である。敢えて「発覚」というのは他に意図するものがあることからくる表現と思われる。なお、この教育援助費は1957年以降続いているが最近はその規模自体縮小しており、また日本の行政から一切、助成金を受けることのできない朝鮮大学校や地方にある初中級学校にそのほとんどが充当されている関係から朝鮮学校高級部がそこから受けている恩恵は極めて少ない。なお、他の外国人学校でも本国からの支援を受けているところは少なくない。
(7)この間、各地の朝鮮学校が当該地方自治体からの助成金を受けてきたが、当然ながらそれが適正に使用されてきたかをはじめ、学校の経理に関しての報告を認可・監督権を持つ都道府県等に対して行っており、これについてはこの間特段の問題が起こっているわけでもない。政治家の中にも「朝鮮学校にお金が渡れば北に送金されるかもしれない」という主張が一部あると漏れ伝わってくるが全く事実無根で的はずれの指摘である。
(8)文部科学大臣は専修学校設置基準において「授業時数は、学科ごとに、一年間にわたり八百時間以上とする。」(第5条)、「一の授業科目について同時に授業を行う生徒数は、四十人以下とする。ただし、特別の事由があり、かつ、教育上支障のない場合は、この限りでない。」(第6条)とするなど外形基準を用いている。また専修学校卒業生の大学入学資格においても修業年限三年以上で卒業に必要な総授業時数が二五九〇単位時間以上、普通科目の総授業時数は四百二十単位授業時数以上などの形式的・外形的な要件をみたせば学校単位で大学入学資格が認められるとしてきた。このように何も国際評価機関や本国の認定だけに依拠しなくても一条校の高校と同等の課程を有するものと認める線引きは可能である。*3
※なお、朝鮮学校は上記の授業時数要件等を十分に満たすものの、専修学校を定める規定には「我が国に居住する外国人を専ら対象とするものを除く」という文言(学校教育法第124条)があるため、朝鮮学校はじめ外国人学校は専修学校となることはできない。
*1 助成金比較
△朝鮮学校には?
朝鮮人学校には現在、朝鮮学校生徒1人当たりの助成金の年額は都道府県からのものと市区町村からのものを含めて約9万円 ※幼・初・中・高をまとめての全国平均
△日本の公立学校には?
1人当たりの公財政支出教育費
(国と地方公共団体の負担額の合計額〔2006年度〕「データからみる日本の教育2008年」文部科学省より)
幼698,248円 小888,339円中1,031,684円高1,151,788円
△日本の私立学校には?
私立学校経常費補助
(1人当たりの全国平均〔2007年度〕「東京都の私学行政2009年」東京都生活文化局私学部より)
幼157,909円小247,500円中277,635円高315,869円
※ 朝鮮学校と、日本の公立学校についての金額は、経常費補助、施設整備、保護者への補助など様々な助成制度をひっくるめて計算した金額である。
一方、日本の私立学校についての金額はあくまで学校に対する経常費補助だけの金額である。
日本の私立学校には経常費補助以外にも保護者の負担軽減のための補助をはじめ、多目的室、図書室の整備やバリアフリー化整備、またカウンセリング機能の強化のための保健室の整備といったことに対する補助制度などが備わっている(中には時限的なものもある)。
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注:丸数字は文字化けしたのでカッコ付き数字、つまり(1)とか(2)とかに変えました。(以上、四トロ同窓会二次会掲示板より転載)
http://6305.teacup.com/mappen/bbs/6923
訂正:上記転載文書について、当初は「日弁連会長による抗議声明」としていましたが、正確には上記にもあるように、「えひめ教科書裁判を支える会・奥村氏による見解表明」でした。日弁連会長の抗議声明についても既に別途出されています。以上、ここでお詫びの上、訂正しておきます。
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1月31日は”荒らし”の相手で休日の午前中が潰れてしまいました。おまけに当日は終日雨模様だったので、午後からも自宅でゆっくりしようと、たまたま見たテレビ番組がNHKのETV特集「日本と朝鮮半島2000年」シリーズの「朝鮮通信使」に関するもので、これが私にとっては「目からウロコ」ともいうべき良い番組でした。荒らされても只では起きない(わら)。
「朝鮮通信使」については、私も言葉だけは知っていたものの、詳しい歴史的背景については殆ど何も知りませんでした。詳しくは下記の参考資料を見てもらうとして、まずは大まかな説明から。
豊臣秀吉が天下統一の余勢を駆って引き起こした朝鮮出兵(1592~1598年)。日本では文禄・慶長の役、朝鮮では壬申倭乱(イムジンウェラン)と呼ばれるこの戦いで、抗日将軍・李舜臣の活躍や、伊万里焼が朝鮮人によってもたらされた事などは断片的に知っていたものの、何万人もの朝鮮人が被虜人(ひりょにん:捕虜)として日本に連行されていた事については、全く知りませんでした。後の朝鮮人強制連行、日本版・拉致事件ともいうべき事が、当時から引き起こされていたのですね。
その後、豊臣家を関ヶ原の戦い(1600年)で倒して江戸幕府を開いた徳川家康が、日朝貿易再開に向けて動き出し、対馬の宗家を仲立ちにして、当時の李氏朝鮮に復交を申し入れます。しかし朝鮮側の警戒はそう簡単には解けません。その中で、山がちの離島で日朝貿易に活路を見出すしかない対馬の宗家としては、是非とも日朝復交を実現したい。そこで、李氏朝鮮が半信半疑で対馬に送ってきた民間人僧侶の交渉人を、わざわざ京都にまで呼び寄せ、家康からの国書(親書)を偽装してまでして、何とか復交に漕ぎ着けた。
そうして始まった朝鮮使節団(朝鮮通信使)の来日ですが、4回目までは朝鮮通信使ではなく回答兼刷還使(かいとうけんさっかんし)という名称で、歴代将軍の国書伝達と被虜人の本国送還だけに役割が限られていました。しかしそれでも、実際に多くの被虜人の帰国を実現した点は流石だと思います。今の拉致問題とはえらい違いだ。
しかし4回目の段階で、宗家からの内部告発によって、その国書偽装がとうとう暴かれてしまいます(1633年の柳川一件)。そうして、もはや朝鮮使節団の来日もこれまでかと思われたのが、何と宗家は一切お咎めなしで、逆に内部告発者の宗家家老が流罪を言い渡されてしまいます。幕府としては、あくまでも日朝貿易による実利の方を選んだのです。他方で、朝鮮側も国書偽装には薄々気付いていたものの、こちらも満州女真族(後に清朝を興す)への対抗上、日本との友好関係維持の為に、偽装には目を瞑ります。何か、豊臣秀吉がブッシュ(麻生太郎)に、徳川家康がオバマ(鳩山由紀夫)に、国書が日朝ピョンヤン宣言に、それぞれ似てなくはない?時系列が多少前後するのはご愛嬌として。
こうして、偽装でない公式の国書を携えた、正式な朝鮮通信使に基づく日朝交流が、江戸時代末期まで、その後ものべ8回に渡り行われます。その中で、通信使の接待を仰せつかった対馬藩儒学者の雨森芳洲と、朝鮮通信使製述官(書記)の申維翰(シン・ユハン)との交流が本格的に始まります。雨森芳洲はハングルの辞典まで作って朝鮮語を覚え、申維翰も日本に対する警戒を次第に解いていきます。芳洲が唱えた「誠信」「交隣」外交というのは、今風に言えば友愛外交・「東アジア共同体」に相当するのでしょうが、その一方で申維翰にも言うべき事はきちんと言っています。決して今のネットウヨクがいう「媚中・親北」なぞではなかった。例えば、申が日本を「倭」国呼ばわりするのを、雨森は「日本」と呼ぶ様にきちんと本人の面前で指摘しています。
その甲斐もあって、朝鮮通信使との接見を通して、朝鮮や朝鮮人に対する日本人の見方が徐々に変わってきます。朝鮮通信使の宿泊施設などの遺構が、通信使の通り道となった瀬戸内海沿岸や近畿地方に散在していますが、それによると、今で言う韓流ブームのような事が起こっていたようです。それも一方通行の交流ではなく、日本が朝鮮から高麗人参を取り入れ、韓国も日本からさつま芋の栽培を学んでいったという、双方向での交流が広がっていました。
以上がそのETV特集番組のあらましですが、何か、今よりも安土桃山・江戸時代の方が、遥かに開放的・進歩的だったような気がしません?日本人民衆の意識も朝鮮人民衆の意識も。確かに当時は、儒教道徳や封建身分制に絡め取られた「切捨て御免」の社会でしたが、その一方で、八っつぁん熊つぁんらによる江戸下町長屋の自由気ままな暮らしも厳然としてありました。「靖国神社」「軍人勅諭」「教育勅語」も「自己責任」「成果主義」もなく、百姓・町人も分け隔てなく朝鮮通信使と交流できた当時の方が、ある意味では明治以降や現代よりも遥かに自由だったのでは。
そして、日朝間の過去の清算や拉致問題解決のヒントも、この中に埋もれているような気がするのですが。北朝鮮の人権状況改善や民主化を掲げる場合も、北朝鮮の民衆を敵に回すのではなく、寧ろ継続的に対話を働きかけていかなければならない。勿論、北朝鮮政府の言うがままでなく、働きかける側が目的意識をもって。それをせず、単に武力で相手の政権をぶっ潰せばそれで良しとするのは、所詮は帝国主義の考え方でしかない。その行き着く先が何であるかは、ベトナム・アフガン・イラクでの米国の失敗を見れば直ぐに分かる。そもそも、「嫌韓流」的な心性の持ち主が、幾ら北朝鮮民衆に民主化の説教をした所で、誰が聞く耳を持ちますか。彼の人たちにとっては、朝鮮通信使も北朝鮮・拉致問題も、単に朝鮮人を貶す為のネタでしかないのですから。
(参考資料)
・ETV特集「シリーズ日本と朝鮮半島2000年 第9回 朝鮮通信使」(NHK)
http://www.nhk.or.jp/japan/program/prg_091227_3.html
・やさしい朝鮮通信使の話(八幡ガイド)
http://www.yamapla.jp/kankou/tsusinsi/
・雨森芳洲と朝鮮通信使(高月観音の里歴史民俗資料館)
http://www.biwa.ne.jp/~kannon-m/hosyu-3.htm
・雨森芳洲庵
http://inoues.net/club/amenomori.html
・朝鮮通信使と村上水軍(上関町商工会)
http://www.y-shoko.com/suigun1/tushin/tuushinsi.htm
・朝鮮通信使in鞆の浦
http://swan.srv7.biz/tomo10.htm
・歴史・対馬から観た日韓関係
http://www1.ocn.ne.jp/~kurose/c-history.htm
・朝鮮通信使のなぞ(フナハシ学習塾)
http://homepage3.nifty.com/funahashi/sonota/hoka81.html
「上から目線でブログの運営に口出しするな」と書いて以降も、断続的に糞コメントが寄せられてきたので、その直前の分も含めて、ここでケリをつけておきます。
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●状態:保留/タイトル:(無題)/投稿日時:2010-01-24 21:42:28/投稿者名:反帝抗日英雄/投稿記事:広島焼きの話の続きなど
「アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!」
とトップに掲げられていますが、なぜ「日帝にNO!!」ではなくて「金正日もNO!!」なのでしょうか?
金正日国防委員長を先頭とする共和国が米日帝国主義に必死に対峙しているときに、日米軍事同盟の下に安住する日本人が国防委員長を呼び捨てにして非難するのはあきらかに朝鮮差別です。「金正日もNO!!」の削除を要求します。
「米日帝国主義の朝鮮侵略策動にNO!!」に書き換えてください。
●状態:保留/タイトル:(無題)/投稿日時:2010-01-25 08:37:54/投稿者名:反帝抗日英雄/投稿記事:広島焼きの話の続きなど
結局のところ、この「プレカリアート」はごう慢な帝国主義的民主主義者にすぎないのです。帝国主義的民主主義者はブルジョア民主主義を絶対視し、それと異質な政治体制を敵視します。朝鮮民主主義人民共和国で金正日国防委員長が支持されているという事実を見ない・見たくない・理解したくないのです。
このような連中が、かつて「満蒙を社会主義の新天地に」とか言って日帝の中国侵略を支持したり、「イラクの民主化」とかいってブッシュのイラク侵略戦争を支持するような立場にすぐに転落するのです。
反帝国主義の立場を堅持しないならば、あなたもネオコン一味です。
三浦小太郎なる極右の投稿を許していることも、あなたの政治的立場を如実に表しています。つまり「人権」とか「民主主義」とかを口実とした帝国主義支持なのです。「火花」というニセ左翼グループは、朝鮮侵略戦争を支持するに至っています。あなたも朝鮮侵略戦争を支持するでしょう。
もしあなたが反帝国主義の立場にたちきらないのならば、あなたは三浦小太郎の同類であり、左翼をなのる資格などありません。さっさとRENKにでも参加して、極右活動に励んでください。
●状態:保留/タイトル:日本の言論知識人こそ非難されるべき/投稿日時:2010-01-30 02:37:40/投稿者名:しきちゃん(日本人)/投稿記事:蓮池透さんの進歩と限界
透さんは被害者でありながら一生懸命がんばっていると思います。
非難されるべきは言論知識人ですね。言論知識人が一般国民に正しいものの見方を示すべきでしょう。
拉致問題の核心は日本人と朝鮮人の人権が対等に扱われていないことにあります。日本人にとって、日本人と朝鮮人の命が等しく尊いなどという考えは想像を絶するとんでもないことなんですね。『日本人の命は地球より重く、朝鮮人の命は枕木一本』、これが左翼を含めほとんどすべての日本の言論知識人の人権感覚なんですね。チョムスキーに学び、日本と北朝鮮を対等な立場において客観的な立場で次の命題に答えを出すべきでしょう。
1)日本は朝鮮を侵略して夥しい朝鮮人を拉致、虐殺して何ら責任を取らず60年以上も放置したままなんですね。
『日本人が朝鮮人を拉致して放置しておいていいんだったら、どうして北朝鮮が日本人を拉致したらいけないんですか?』
2)日本人は夥しい朝鮮人を拉致して在日朝鮮人を作ったばかりか虐待、迫害をし続けていますね。
『在日朝鮮人が当たり前なんだったら、在朝日本人だって当たり前じゃぁないですか?どうして日本人は在朝日本人(拉致被害者)捜しをするんですか?』
拉致は自業自得。つべこべいわずに巨悪の植民地支配を清算して日朝国交正常化すべきではないですか?
●状態:保留/タイトル:拉致問題の背景を知ることこそ重要/投稿日時:2010-01-30 02:57:01/投稿者名:しきちゃん/投稿記事:蓮池透さんの進歩と限界
『被害者救出運動に過去の清算や従軍慰安婦問題を持ち込むべきでない』、とゆう意見は問題発言ではないでしょうか。
たとえばですね、強盗を警官が逮捕して身柄を拘束すること考えてみましょう。
逮捕して留置所で拘束する行為だけに着目すれば立派な拉致、人権侵害ですよ。強盗とゆう犯罪を抜きに逮捕や拘束の妥当性について議論することはできません。
それから犯罪で犯人の責任を追及するときでも人権を考慮して背景、動機について徹底的に調査して因果関係を明らかにすることは非常に大切なことです。オームの麻原氏について考えてみましょう。
『サリンで無差別殺人をやるなど論外』といって問答無用で処刑しましたか?
本人の弁護士料だけでも5億円かけ、何年もかけて慎重に裁判をしましたよね。
それとも”北朝鮮だから”問答無用で犯罪国家に仕立て上げていいとでも思っているんでしょうか?
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まず前半の「反帝抗日英雄」に対して。早速ご大層なハンドルネームでお出ましですが、「神州不滅の大日本帝国」や「北の偉大なる首領・将軍様」と同レベルの「張子の虎」ぶりにも気が付かず、わざわざ広島焼きの身辺雑記エントリーにまで、このような無粋な糞コメントを寄こして、ご苦労なこって。
前述したように、どういうテーマを掲げ、どういう記事を書き、誰それを参加させようと、個人の自由。それに対抗したければ、お前がより説得力のある文章で反論すれば、それで良いだけの話。しかし、お前の投稿は、具体的根拠を何一つ上げないまま、「誰それは彼それと同じ」式の中身の無いレッテル張りに終始しているだけ。
「朝鮮民主主義人民共和国で金正日国防委員長が支持されている」のなら、何故、脱北者が次から次へと出てくるのか?何故、国内で金正日批判を一切許さないのか?何故「極右」だけでなく、アムネスティ・インターナショナルなどの国際人権団体も、北朝鮮の人権状況に対する憂慮をたびたび表明しているのか?単に恐怖政治で人民に支持を強要しているだけではないか。人権に国境はない。人権侵害に抗議するのは、右とか左とかいう以前の、人間としての当然の努めだろう。新自由主義の米国や日本でも人権が守られているとはお世辞にも言えないが、人権状況が最低の北朝鮮に、それを自国の事は棚に上げて批判する資格はない。
一体俺がいつ「イラク侵略戦争」や「ネオコン」を支持した?「ブルジョア」による新自由主義の「派遣切り」「労働者の使い捨て」を批判している俺が、いつ「ブルジョア民主主義を絶対視」した?「救う会」のみならず「RENK」についても、当初こそ一定評価していたものの、その後は距離を置いている事も、既に旧掲示板時代から明らかにしているんだけど。それに対して、記事のテーマとも無関係にいきなり登場しての、お前の傍若無人の振る舞いは一体何?そんなお前の投稿と比べたら、まだ右翼の「三浦小太郎」さんの投稿の方が、よっぽど記事のテーマとも合致し、中身もあって為になる。だから、三浦さんの投稿は認めても、お前の投稿は没なの。要は投稿の中身。それだけ。
次に後半の「しきちゃん」に対して。こちらも言っている事が支離滅裂。最初の方では「透さんは被害者でありながら一生懸命がんばっている」なんて書いておきながら、最後には「拉致は自業自得」とは。当の蓮池透さんが聞いたら烈火の如く怒るような事を、平気で書ける神経が信じられない。お前、単に蓮池透さんをダシにしているだけじゃないか。拉致問題を靖国・慰安婦・教科書問題のダシにしている右翼と、やっている事は全く同じ。
「強盗」「オーム」?はあ?拉致被害者の蓮池薫・横田めぐみ・有本恵子さんたちが、いつ強盗をやったのか?いつサリンをばら撒いたのか?いつ朝鮮人を強制連行したのか?オームの裁判で事件の背景について触れられたのも、あくまでも犯罪再発防止の為であって、別に麻原を免罪するのが目的ではない。無関係な事を持ち出してきて煙に巻こうたって、そうは問屋が卸さない。
「北朝鮮拉致は戦争犯罪の未清算が原因」とするお前の理屈で行けば、国際法違反の広島・長崎への原爆投下も、悪いのは日帝だけで米帝は全然悪くない。イスラエルのパレスチナ弾圧も、悪いのは過去にホロコーストをやったナチス・ドイツで、今のイスラエル・シオニスト政府に罪はない。在日コリアン・外国人への嫌がらせも、悪いのは外国人参政権や過去の戦争犯罪を言い募る中国・韓国・北朝鮮や左翼であって、ネオナチの「在特会」は全然悪くない。いくらでも、そんな屁理屈が通ってしまうわな。
そうじゃないだろう。日帝による朝鮮・台湾・中国・アジア侵略も、米帝による原爆投下やアフガン・イラク侵略も、ナチスやシオニストによる蛮行も、北朝鮮による拉致・人権抑圧や、中国によるチベット・ウイグル弾圧も、それぞれの過ちに対しては、同等に追求され、罪を償わなければならないというのが、人間としての本来の在り方だろう。
以上、前半の「反帝抗日英雄」にしても、後半の「しきちゃん」にしても、いずれも全然無関係な事柄を持ち出してきての、為にする屁理屈でしかない。そんな一連のコメント投稿を、管理人ページでの保留扱いから、直ぐに削除せずに、こちらに敢えて転載・公開する処置をとったのも、偏にこの投稿のDQNぶりを晒す為でしかない。凡そまともな議論の対象とは一切看做さない。よって、この件に関しては、一切レス・コメントを受け付けません。若しコメントされても、投稿者・内容の如何に関わらず全て削除します。これ以上、こんな下らない事に関わっている暇はないので。
(追記)
反帝なんちゃらのお仲間や、それに対抗するネットウヨに、これ以上ブログ運営の邪魔をされたくなかったので、上記のようにコメント全削除を表明しましたが、そのおそれもなくなったので、従来通りのコメント対応に戻します。(2月3日22時25分)
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●状態:保留/タイトル:(無題)/投稿日時:2010-01-24 21:42:28/投稿者名:反帝抗日英雄/投稿記事:広島焼きの話の続きなど
「アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!」
とトップに掲げられていますが、なぜ「日帝にNO!!」ではなくて「金正日もNO!!」なのでしょうか?
金正日国防委員長を先頭とする共和国が米日帝国主義に必死に対峙しているときに、日米軍事同盟の下に安住する日本人が国防委員長を呼び捨てにして非難するのはあきらかに朝鮮差別です。「金正日もNO!!」の削除を要求します。
「米日帝国主義の朝鮮侵略策動にNO!!」に書き換えてください。
●状態:保留/タイトル:(無題)/投稿日時:2010-01-25 08:37:54/投稿者名:反帝抗日英雄/投稿記事:広島焼きの話の続きなど
結局のところ、この「プレカリアート」はごう慢な帝国主義的民主主義者にすぎないのです。帝国主義的民主主義者はブルジョア民主主義を絶対視し、それと異質な政治体制を敵視します。朝鮮民主主義人民共和国で金正日国防委員長が支持されているという事実を見ない・見たくない・理解したくないのです。
このような連中が、かつて「満蒙を社会主義の新天地に」とか言って日帝の中国侵略を支持したり、「イラクの民主化」とかいってブッシュのイラク侵略戦争を支持するような立場にすぐに転落するのです。
反帝国主義の立場を堅持しないならば、あなたもネオコン一味です。
三浦小太郎なる極右の投稿を許していることも、あなたの政治的立場を如実に表しています。つまり「人権」とか「民主主義」とかを口実とした帝国主義支持なのです。「火花」というニセ左翼グループは、朝鮮侵略戦争を支持するに至っています。あなたも朝鮮侵略戦争を支持するでしょう。
もしあなたが反帝国主義の立場にたちきらないのならば、あなたは三浦小太郎の同類であり、左翼をなのる資格などありません。さっさとRENKにでも参加して、極右活動に励んでください。
●状態:保留/タイトル:日本の言論知識人こそ非難されるべき/投稿日時:2010-01-30 02:37:40/投稿者名:しきちゃん(日本人)/投稿記事:蓮池透さんの進歩と限界
透さんは被害者でありながら一生懸命がんばっていると思います。
非難されるべきは言論知識人ですね。言論知識人が一般国民に正しいものの見方を示すべきでしょう。
拉致問題の核心は日本人と朝鮮人の人権が対等に扱われていないことにあります。日本人にとって、日本人と朝鮮人の命が等しく尊いなどという考えは想像を絶するとんでもないことなんですね。『日本人の命は地球より重く、朝鮮人の命は枕木一本』、これが左翼を含めほとんどすべての日本の言論知識人の人権感覚なんですね。チョムスキーに学び、日本と北朝鮮を対等な立場において客観的な立場で次の命題に答えを出すべきでしょう。
1)日本は朝鮮を侵略して夥しい朝鮮人を拉致、虐殺して何ら責任を取らず60年以上も放置したままなんですね。
『日本人が朝鮮人を拉致して放置しておいていいんだったら、どうして北朝鮮が日本人を拉致したらいけないんですか?』
2)日本人は夥しい朝鮮人を拉致して在日朝鮮人を作ったばかりか虐待、迫害をし続けていますね。
『在日朝鮮人が当たり前なんだったら、在朝日本人だって当たり前じゃぁないですか?どうして日本人は在朝日本人(拉致被害者)捜しをするんですか?』
拉致は自業自得。つべこべいわずに巨悪の植民地支配を清算して日朝国交正常化すべきではないですか?
●状態:保留/タイトル:拉致問題の背景を知ることこそ重要/投稿日時:2010-01-30 02:57:01/投稿者名:しきちゃん/投稿記事:蓮池透さんの進歩と限界
『被害者救出運動に過去の清算や従軍慰安婦問題を持ち込むべきでない』、とゆう意見は問題発言ではないでしょうか。
たとえばですね、強盗を警官が逮捕して身柄を拘束すること考えてみましょう。
逮捕して留置所で拘束する行為だけに着目すれば立派な拉致、人権侵害ですよ。強盗とゆう犯罪を抜きに逮捕や拘束の妥当性について議論することはできません。
それから犯罪で犯人の責任を追及するときでも人権を考慮して背景、動機について徹底的に調査して因果関係を明らかにすることは非常に大切なことです。オームの麻原氏について考えてみましょう。
『サリンで無差別殺人をやるなど論外』といって問答無用で処刑しましたか?
本人の弁護士料だけでも5億円かけ、何年もかけて慎重に裁判をしましたよね。
それとも”北朝鮮だから”問答無用で犯罪国家に仕立て上げていいとでも思っているんでしょうか?
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まず前半の「反帝抗日英雄」に対して。早速ご大層なハンドルネームでお出ましですが、「神州不滅の大日本帝国」や「北の偉大なる首領・将軍様」と同レベルの「張子の虎」ぶりにも気が付かず、わざわざ広島焼きの身辺雑記エントリーにまで、このような無粋な糞コメントを寄こして、ご苦労なこって。
前述したように、どういうテーマを掲げ、どういう記事を書き、誰それを参加させようと、個人の自由。それに対抗したければ、お前がより説得力のある文章で反論すれば、それで良いだけの話。しかし、お前の投稿は、具体的根拠を何一つ上げないまま、「誰それは彼それと同じ」式の中身の無いレッテル張りに終始しているだけ。
「朝鮮民主主義人民共和国で金正日国防委員長が支持されている」のなら、何故、脱北者が次から次へと出てくるのか?何故、国内で金正日批判を一切許さないのか?何故「極右」だけでなく、アムネスティ・インターナショナルなどの国際人権団体も、北朝鮮の人権状況に対する憂慮をたびたび表明しているのか?単に恐怖政治で人民に支持を強要しているだけではないか。人権に国境はない。人権侵害に抗議するのは、右とか左とかいう以前の、人間としての当然の努めだろう。新自由主義の米国や日本でも人権が守られているとはお世辞にも言えないが、人権状況が最低の北朝鮮に、それを自国の事は棚に上げて批判する資格はない。
一体俺がいつ「イラク侵略戦争」や「ネオコン」を支持した?「ブルジョア」による新自由主義の「派遣切り」「労働者の使い捨て」を批判している俺が、いつ「ブルジョア民主主義を絶対視」した?「救う会」のみならず「RENK」についても、当初こそ一定評価していたものの、その後は距離を置いている事も、既に旧掲示板時代から明らかにしているんだけど。それに対して、記事のテーマとも無関係にいきなり登場しての、お前の傍若無人の振る舞いは一体何?そんなお前の投稿と比べたら、まだ右翼の「三浦小太郎」さんの投稿の方が、よっぽど記事のテーマとも合致し、中身もあって為になる。だから、三浦さんの投稿は認めても、お前の投稿は没なの。要は投稿の中身。それだけ。
次に後半の「しきちゃん」に対して。こちらも言っている事が支離滅裂。最初の方では「透さんは被害者でありながら一生懸命がんばっている」なんて書いておきながら、最後には「拉致は自業自得」とは。当の蓮池透さんが聞いたら烈火の如く怒るような事を、平気で書ける神経が信じられない。お前、単に蓮池透さんをダシにしているだけじゃないか。拉致問題を靖国・慰安婦・教科書問題のダシにしている右翼と、やっている事は全く同じ。
「強盗」「オーム」?はあ?拉致被害者の蓮池薫・横田めぐみ・有本恵子さんたちが、いつ強盗をやったのか?いつサリンをばら撒いたのか?いつ朝鮮人を強制連行したのか?オームの裁判で事件の背景について触れられたのも、あくまでも犯罪再発防止の為であって、別に麻原を免罪するのが目的ではない。無関係な事を持ち出してきて煙に巻こうたって、そうは問屋が卸さない。
「北朝鮮拉致は戦争犯罪の未清算が原因」とするお前の理屈で行けば、国際法違反の広島・長崎への原爆投下も、悪いのは日帝だけで米帝は全然悪くない。イスラエルのパレスチナ弾圧も、悪いのは過去にホロコーストをやったナチス・ドイツで、今のイスラエル・シオニスト政府に罪はない。在日コリアン・外国人への嫌がらせも、悪いのは外国人参政権や過去の戦争犯罪を言い募る中国・韓国・北朝鮮や左翼であって、ネオナチの「在特会」は全然悪くない。いくらでも、そんな屁理屈が通ってしまうわな。
そうじゃないだろう。日帝による朝鮮・台湾・中国・アジア侵略も、米帝による原爆投下やアフガン・イラク侵略も、ナチスやシオニストによる蛮行も、北朝鮮による拉致・人権抑圧や、中国によるチベット・ウイグル弾圧も、それぞれの過ちに対しては、同等に追求され、罪を償わなければならないというのが、人間としての本来の在り方だろう。
以上、前半の「反帝抗日英雄」にしても、後半の「しきちゃん」にしても、いずれも全然無関係な事柄を持ち出してきての、為にする屁理屈でしかない。そんな一連のコメント投稿を、管理人ページでの保留扱いから、直ぐに削除せずに、こちらに敢えて転載・公開する処置をとったのも、偏にこの投稿のDQNぶりを晒す為でしかない。凡そまともな議論の対象とは一切看做さない。
(追記)
反帝なんちゃらのお仲間や、それに対抗するネットウヨに、これ以上ブログ運営の邪魔をされたくなかったので、上記のようにコメント全削除を表明しましたが、そのおそれもなくなったので、従来通りのコメント対応に戻します。(2月3日22時25分)
1月17日に、大阪市立中央会館で、蓮池透さん(北朝鮮拉致被害者家族会の前・事務局長)の講演会がありました。以下は、その参加報告です。
時間は午後2時から5時まで。最初に10分ほど歌舞団の宣伝があり、その後3時過ぎまでが蓮池さんの講演、休憩を挟んで4時半まで質疑応答、その後は朝鮮学校支援NGO(アプロハムケ・ネット)の活動紹介で終了、というスケジュールでした。この講演会については、1ヶ月ほど前に、一度だけCMLに告知情報が流れただけだったにも関わらず(私もそれを見て参加を決めた)、会場のホールがほぼ埋まるほどの人数が集まりました。100名ぐらいはいたと思います。
上記の写真が、その時に買った蓮池さんの著書「拉致対論」(太田出版)とご本人のサインです。本当は会場の写真も撮りたかったのですが、それはご遠慮願いたいという事で、叶いませんでした。
講演内容をまとめたのが、下記の箇条書きです。メモを頼りにまとめました。ほぼ講演の流れに沿ってまとめましたが、細部については若干手を加えた部分もあります。ひょっとしたら、聞き逃したり読み取れなかった部分もあるかも知れませんが、一応これがその要旨です。
●悲しんでも喜んでも叩かれる。悲しんだら「家族が戻ってきたのに嬉しくないのか」と言われ、喜んだらこれまた「自分の家族だけ戻ってきたらそれで良いのか」と叩かれる。個人的に居酒屋で酒を飲んでも「そんな事をしていて良いのか」と、見ず知らずの人間に腕をつかまれ、同様に競馬を楽しんでも「その金は一体誰の金だ」と詰られる。何故そんな事まで言われなければならないのか。
●拉致家族支援法に基づき、政府認定拉致被害者とその家族には、今後5年間に渡って毎月30万円が国から支給されている。支給額は収入の有無や増減に応じて調整される。しかし、これは裏返せば国から「5年間で自立しろ」と言われているようなものだ。それに対して弟(北朝鮮から戻ってきた薫さん)は、「支給延長などいらない、それよりも一刻も早く拉致問題に決着をつけてほしい」「拉致をした北朝鮮と、それを見逃してきた日本政府の、両方を見返してやりたい」と言っている。
●支援や恩恵ではなく、国家犯罪に対する賠償を要求する。それを主張すると家族会は、「そういう話は拉致問題が全て片付いてから言うべきであって、今は時期尚早」と言う。しかし、予めそういうレールを引いておけば、新たな拉致被害者にもそれを適用できるではないか。
●まずは、今までの自民党政府の下での北朝鮮政策の総括・見直しが必要。この度の政権交代は、それをする上での絶好のチャンスだった。しかし、鳩山首相の国連演説(注:昨年9月の総会演説の事か?)を聞いても、基本的には今までの政策の踏襲でしかなかった。
●鳩山首相は、「六者協議で拉致・核・ミサイル問題の包括的解決」を求めているが、それは違うと思う。何故なら、後二者は国際的な安全保障問題だが、日本人拉致はあくまでも日朝二国間の問題だからだ。それを一緒くたに議論するのはおかしい。
●また鳩山首相は、「ボールは北朝鮮側にある」というが、寧ろ逆だ。「調査委員会を立ち上げても何もしない、過去の清算もしない」日本こそが、先に行動を起こすべきだ。「再調査なぞしても北朝鮮の術策に乗せられるだけだ」という意見もあるが、そう一概には決め付けられない。北朝鮮は、一見したたかな様で、意外と杜撰な所もある(全然記録を残しておかなかったりとか)。
●日本政府は、小泉第一次訪朝までは、「日朝国交正常化まず先に在りき」「拉致問題の幕引き」で動いていた節がある。だから、北朝鮮の「5人生存・8人死亡」発表をそのまま伝えただけでなく、家族会メンバーを外務省の飯倉公館に缶詰にしてまで、それを飲ませようとした。その「幕引き」路線が破綻するや、今度は米国頼みの北朝鮮制裁一本槍に傾いていった。
●その後の制裁路線も、戦略不在という意味では、以前の幕引き路線と何ら変わらなかった。徒に北朝鮮の態度硬化と拉致問題の膠着を招いただけだった。ここは金賢姫も言うように、北朝鮮の顔も立てて、相手も耳を傾けざるを得ないような、したたかな戦略が求められる。然るに政府は、今も面倒な交渉を回避して、制裁一本槍に固執している。
●制裁強化で得をするのは、戦争扇動で一儲けを企む武器商人だけだ。政府は、家族会をダシにして制裁熱を煽る事で、今までの無為無策を誤魔化している。このままでは、北朝鮮問題は、マスコミの視聴率稼ぎや、右翼・自民党の宣伝道具に成り下がってしまうだけだ。
●今まで日本政府は、4回過ちを犯してしまった。
(1) 最初は「5人生存・8人死亡」の線での拉致問題幕引き。
(2) それに失敗すると、今度は生存者の「一時帰国」で世論を宥め、あわよくば家族の訪朝に話を結び付けようとした。この時、弟は「親を取るか子を取るか」という残酷な選択を迫られた。
(3) それにも失敗すると、「小泉再訪朝・ジェンキンスさん帰国」で幕引きを図ろうとした。この時は家族会も激高してしまい、結果的に、拉致問題で具体的に動いてくれた唯一の政治家(当時の小泉首相)を失う事になってしまった。
(4) その挙句に、横田めぐみさんの遺骨返還を巡って、混乱してしまった。当時、科警研と帝京大による、それぞれ異なった鑑定結果が出たのに、帝京大の結果だけを鵜呑みにして、ニセ遺骨だと決め付けてしまった。
そうして、北朝鮮からすれば、「こちら側はやる事は全てやったのに、日本側が全部反故にしてしまった」という最悪の結果になってしまい、北朝鮮からも信用されなくなってしまった。
●日本人にとっては、北朝鮮は、拉致問題が発覚するまでは、関心の埒外だった。それが発覚後は、一転してバッシングの対象となった。日朝間の関係についても、歴史問題まで含めて、複眼的に見れる政治家が全然いない。日本の近現代史も、学校でまともに教えられていない。そんな中で、拉致対策本部の活動がただの啓発イベントに、ブルーリボンが政治的無作為の免罪符になってしまっている。「家族会を差し置いても、北朝鮮問題を動かしてみせる」という、気概のある政治家はいないのか。
そして、質疑応答では次のようなやりとりがありました。メモを取った分のみ書きます。
●Q:「8人死亡」発表は変わらないのか?
A:再調査で覆る可能性もある。
●Q:何を以って拉致問題の解決と看做すのか?
A:それは私にも分からない。国のほうで方針を出して欲しい。
(その後、寺越武志さんの件について、若干やりとりがあった)
●Q:北朝鮮の体制をどう見るか?
A:拉致被害者が帰ってくるなら、あの体制が崩壊しようが繁栄しようが別に構わない。
以上が、講演会のあらましです。
次に、これを受けての私の感想ですが、記事のタイトルに「進歩と限界」とあります。蓮池さんの発言の、どこに進歩を感じ、またどこに限界を感じたのか、それについて書きます。
まず、どこに進歩を感じたのか。
蓮池さんの最近の著書「拉致 左右の垣根を超えた闘いへ」(かもがわ出版)の最初の方に、次のようなくだりがあります。―「救う会」主催の国民大集会などで、日章旗を持ってしきりにNHKや朝日新聞の悪口を叫んだり、中にはゲートルを巻いた旧日本兵みたいな衣装で参加する人もいる、右翼も街宣車でがなり立てているが、それらの人たちの言っている事が、自分たちのそれまでの主張と全く同じなのに気づいて愕然とした。―これは裏返せば、それを今までは異常とすら思えなかったという事です。
「救う会」については、今までも、佐藤勝巳・前会長のカンパ横領疑惑を始め、兵元達吉・元幹事との対立や、地方組織の分裂騒動・右翼暴力団の介入(熊本・新潟)や、村田春樹(救う会埼玉、以下同じ)・増木重夫(大阪)・西村修平(千葉)・八木康洋(茨城)などネオナチ集団「在特会」「維新政党・新風」との繋がりなど、色んな問題点が指摘されてきました。いずれも、拉致問題を票集めや拡販の目玉とする自民党や産経新聞が、決して触れようとはしない部分です。
勿論、それらの右翼の中には、増木重夫のように「救う会全国協議会」からは除名された者もいます。また、それらの右翼・ネオナチには批判的な「救う会」関係者も、少なからず存在するのは事実です。しかし、増木も恐喝容疑で逮捕が除名理由であり、それさえ無ければネオナチとの関係は、恐らく不問に付されていた事でしょう。また、ネオナチ批判組にしても、「そんな事をしていたら人が寄り付かなくなる」という程度の批判に止まっていたのではなかったか。だから、「在特会」は批判しても、「行動する保守」「チャンネル桜応援団」などの別の肩書きで登場さえすれば、黙認されていたのではなかったか。今の国際社会では、「ネオナチと人権は相容れない」というのが、左右を問わず共通認識とされているにも関わらず。
在日外国人や在日コリアンの追放を叫んで、その子どもが通う学校に集団で嫌がらせに及ぶなぞ、どんな理由をつけても免罪される筈はありません。でも家族会は今まで、「家族は支援者を選べない」という理由で、そんな「支援者」まで受け入れてきました。しかし、その事で逆に、それ以外の人間を北朝鮮・拉致問題から遠ざけてしまった。それに、蓮池さんはようやく気付いてくれた。薫さんから北朝鮮の話を聞いたりする中で。これは、遅巻きながらではあっても、重要な変化です。
しかし、それでも何故、限界を感じるのか。
それは、質疑応答での蓮池さんの次の答えに、いみじくも現れています。―「拉致被害者が帰ってくるなら、あの体制が崩壊しようが繁栄しようが別に構わない」―
勿論、拉致被害者家族としては、それはある意味、当然の立場です。拉致被害者救出運動の目的は、あくまでも拉致被害者の救出・帰国にあるのであって、その他の北朝鮮打倒や「過去の清算」などとは、直接の関係はありません。しかし、「歴史問題も含め、北朝鮮問題を複眼的に見る」必要を言うなら、尚更の事、日本人拉致被害者の生存・人権だけではなく、帰国事業に翻弄された在日コリアン・日本人妻や、北朝鮮の強制収容所に囚われの身となっている「良心の囚人」の生存・人権にも目を向けるべきではないですか。戦前日本の「過去の清算」と併せて、北朝鮮の「現代までの清算」をも含めてこそ初めて、本当の意味での清算・和解に繋がるのではないでしょうか。
これは何も、「米国のネオコンや、自民党・保守勢力、靖国右翼の尻馬に乗って、日本の核武装論や改憲論の後押しをしろ」と言っているのではありません。それら勢力とは一線を画しながらも、たとえばアムネスティなどの北朝鮮難民救援活動に協力するなど、家族会の立場でやれる事も一杯ある筈です。それが今のままでは、敢えてきつい言い方をすると、拉致被害者中心思考は何も変わらないまま、制裁路線から対話路線に乗り換えただけにしか過ぎないのではないでしょうか。それが蓮池さんの今の限界です。
実は、それを蓮池透さんに、質疑応答の場で聞くつもりでいました。しかし、上記の「崩壊しようが繁栄しようが別に構わない」発言を聞いて、それを聞くのを止めました。そして、以後の質問をメモするのも止めました。これは決して、蓮池さんを見限ったとか見損なったという事ではありません。そうではなく、拉致被害者救出運動は、あくまでも拉致被害者の救出を目的とすべきであって、それ以外の課題については、取り組める条件のある人が、それなりの立場で取り組めばよい、その上で、一致する課題については協力すればよいという、至極当然の結論に行き着いたからです。
別の場合で考えてみれば、それが良く分かります。原水禁運動とイラク反戦運動は、あくまで別の運動です。原水禁運動に直接イラク反戦運動の立場を持ち込んだり、その逆をやったりすべきではありません。その上で、「米国の覇権主義や軍拡に反対する」という一致点で、共闘出来るようならすれば良い。それだけの話です。
それを今までは、拉致被害者救出運動に、北朝鮮打倒や「過去の清算」、果ては靖国・教科書・慰安婦問題まで持ち込んで、運動家や政治屋が家族会を利用し、引き回していたのではなかったでしょうか。それを、今後はきちんとけじめをつけて、あくまでも被害者救出を主軸に据えて、その他の関連する課題については、出来る範囲で共闘する。その中でこそ初めて、蓮池透さんも、前述の限界を乗り越えて、更に一回り成長を遂げる事が可能になるのではないでしょうか。私も含めて、こんな当たり前の事が、何故分からなかったのだろう。
・脱北女性の訴え退ける=帰還事業、総連への請求権消滅-大阪地裁(時事通信)
1963年に「帰還事業」で北朝鮮に渡り、2003年に脱北、帰国した大阪府在住の高政美さん(49)が、「地上の楽園」などとうその説明で帰国を勧誘したとして、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は30日、請求を棄却した。
徳岡由美子裁判長は「日本を出国してから提訴まで44年以上が経過した」と指摘。賠償請求権が自動的に消滅する民法の除斥期間(20年)を適用した。原告側は控訴する方針。
原告側は、朝鮮総連に安全配慮義務や説明義務違反があったとも主張したが、同裁判長は「原告との間に義務の前提となるような法的関係は認められない」と退けた。
判決後、高さんは「朝鮮総連がこんなことをしないと誓うまで、絶対にあきらめない。これからも闘います」と話した。(以上、記事引用)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009113000705
今日は当初予定を変更して、まず上記のニュースについて、感想を少し書いてみたいと思います。
在日コリアンの脱北者が、朝鮮総連による北朝鮮美化宣伝に騙され、北朝鮮に帰国してしまった為に、その後の人生がメチャメチャになってしまった事の責任を取れと、総連を訴えていたこの裁判ですが、第一審は原告敗訴と言う残念な結果に終わりました。
その判決要旨ですが、時事通信の報道で見る限りでは、(1)「除斥期間」(時効)の壁を打ち破れなかった事と、(2)「(朝鮮総連と)原告との間に義務の前提となるような法的関係は認められない」、つまり如何に総連の美化宣伝があったとはいえ、北朝鮮渡航は「あくまでも本人の自由意志に因るもの」で、要するに「騙されたアンタが悪い」という自己責任論、この二点に尽きるのではないかと思います。
しかし、この「時効の壁」といい「自己責任論」といい、どちらも今まで散々、時の権力者たちが、自分たちの悪事を居直るために使ってきた理屈ではないですか。特攻作戦、東京大空襲、沖縄の集団自決や、朝鮮人強制連行・従軍慰安婦などの、第二次大戦中の戦争被害についても、国(歴代保守政府)は真相解明に背を向け、のらりくらりと戦争責任追及を避け続けた挙句に、「時効」で逃げ切ってしまいました。そうして、特攻を志願したり、強制連行されたり従軍慰安婦にされたりした事も、あくまでも「最後は自己の自由意志に基づくもの」という、自己責任論で誤魔化してきました。実際には抗う事なぞ事実上不可能だったにも関わらず、そんな事は一切棚に上げて。
それが帰国(帰還)事業の場合は、被害者が従軍慰安婦から帰国者に、加害者が大日本帝国から北朝鮮・朝鮮総連に代わっただけで、「国家犯罪によって民衆が犠牲になった」という本質的な部分では、全く同じなのです。
しかも、従軍慰安婦などの過去の清算に至っては、「日韓基本条約や日中平和友好条約で賠償済」なる詭弁まで弄して、国は責任逃れに躍起となっています。実際は、これらの条約は、日本の財界が、当時の韓国・中国政府と、賠償に代えてODAという名目で、経済援助に伴う利権山分けを保証したものにしか過ぎず、個人賠償なぞ埒外であるにも関わらず。これも帰国事業の場合は、日韓基本条約が日朝平壌宣言に、日韓・日中ODAが日朝国交正常化に、「賠償済」が「拉致問題解決済」に、それぞれ話が化けただけじゃないですか。
勿論、過去の清算は必要な事です。それは、北朝鮮が独裁政権であろうと民主政権であろうと、そんな事とは無関係に。それを過去の清算をサボる言い訳にしてはいけない。しかし、それはあくまでも、真実の謝罪・和解でなければなりません。まかり間違えても、真の謝罪・和解とは無縁の、「臭い物には蓋」「相手国の人権問題は見て見ぬ振り」の談合・ボス交であってはならない筈です。自国の改めるべき所は素直に改め合い、相手国の誤りも率直に指摘し合う。そういう関係でなければならない。
そういう意味では、今回の裁判は、日朝両国間の真の和解に至る上でも、避けては通れない問題であった筈です。この裁判については、ささやかながら私も、傍聴やカンパで原告を応援してきただけに、非常に残念に思っています。
しかし、日々の目に見える変化は少しずつではあっても、歴史は確実に進歩しています。原爆被爆者やハンセン病強制隔離患者などの事例が、その好例です。かつては、彼の人たちも、国家による戦争犯罪の存在自体を認めない、一種の戦争宿命論ともいうべき「国家無答責」「戦争受忍」論の詭弁に阻まれ、門前払い同様の扱いを受けてきました。しかし、その人たちも、今や国からの謝罪や人権回復を勝ち取り、個人補償へと歩みだしつつあります。北朝鮮による国家犯罪も、既に明るみに出ました。やがていつの日か、北朝鮮も必ずや民主化され、彼の国の人権状況も改善され、日本も本当の意味で民主化され人権状況が改善され、強制収容所も「派遣村」もなくなる日が、きっと来るに違いありません。
第一審こそ残念な結果に終わりましたが、第二審・第三審では必ず勝訴に向けて、今後もささやかながら、原告の高政美(コ・ジョンミ、日本名:千葉優美子)さんを応援していくつもりです。
(参考資料:追記あり)
・帰国事業訴訟(北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会)
http://hrnk.trycomp.net/mamoru6.php
・12月3日 院内集会のお知らせ(同上)
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00159
・今回の裁判資料です(同上)
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00160
・訴状(掲示板・声よ届け波濤の彼方に)
http://www11.ocn.ne.jp/~rachi/sojou.htm
・《掲示板の論点7》 帰還事業 参考資料(旧サイト)
http://www.geocities.jp/afghan_iraq_nk/ronten7.htm
・北朝鮮の人権問題について、アムネスティ日本から岡田克也外務相への要請がありました。(村野瀬玲奈の秘書課広報室)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1533.html
※以下は、アムネスティ会員で当ブログ読者でもある「まこと」さんの、ミクシィ内の日記です。当該趣旨に賛同の立場から、当ブログにも転載させて貰います(但し、ブログでの字数制限の関係上、記事タイトル名を一部省略)。
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の人権問題にアクションを
アムネスティ・インターナショナルは、2009年2月24日、国連人権理事会に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の人権問題に関する文書を提出して、同国内で行われている人権侵害に対して国連や国際社会に対して行動を要請しています。
またアムネスティ・インターナショナルとアムネスティ・インターナショナル日本は、岡田外務大臣に対して個別に文書を送付して、今年12月に行われる国連普遍的定期審査(UPR)の場で人権理事会の理事国として同国の人権問題解決のために発言し、同時に関係諸国に働きかけるよう要請しています。
同国内で声を上げられない人びとに代わって声をあげてください。
外務大臣にハガキを送ろう!
1.ハガキの裏表をダウンロード
http://www.amnesty.or.jp/uploads/mydownloads/appeal_card_N-korea.pdf
2.ハガキ大の用紙に印刷
3.署名をし、70円切手を貼って投函
ハガキPDFをダウンロードする
http://www.amnesty.or.jp/uploads/mydownloads/appeal_card_N-korea.pdf
朝鮮民主主義人民共和国についてもっと詳しく・・・
・食料の権利保障と人権監視団の受け入れ
http://www.amnesty.or.jp/uploads/mydownloads/NKorea_Info_food_print-ja-a1.pdf
・移動の自由、言論および表現の自由
http://www.amnesty.or.jp/uploads/mydownloads/NKorea_Info_movement_print-ja-a1.pdf
・拷問、死刑および拉致
http://www.amnesty.or.jp/uploads/mydownloads/NKorea_Info_torture%20dp_print-ja.pdf
補足説明
2009年2月24日にアムネスティ・インターナショナルが国連人権理事会に提出した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に関する国連普遍的定期審査(UPR)への文書にもとづく要請です。審査において同国の人権問題を多数の国が取り上げることによって国連人権理事会が実効ある勧告を出すことを期待するものです。日本国政府に対してはあわせて文書により人権監視機関等の同国国内への受け入れと、調査に対して同国が説明責任を果たすよう要請しています
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=2798
日本支部声明 : 朝鮮民主主義人民共和国の人権問題に関する、岡田外務大臣への要請書
アムネスティ・インターナショナル日本は、本年12月に国連人権理事会において、朝鮮民主主義人民共和国の人権状況に関する普遍的定期審査が予定されていることを踏まえ、日本政府が、今回の普遍的定期審査において、同国の人権問題を積極的に取り上げ、人権状況の改善を同国および関係各国に働きかけるよう要請する外務大臣宛ての要請文を発表いたしました。
外務大臣 岡田 克也 殿
2009年12月に国連人権理事会において朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の人権状況の普遍的定期審査が行われることが予定されています。アムネスティ・インターナショナル日本は、貴職に対して下記のとおり要請します。
記
一、 人権理事会の理事国として、また同国と歴史的にも深い関わりをもつ隣国として、同国の人権状況の改善のため、普遍的定期審査において同国の人権侵害問題について積極的に発言し、且つ関係各国に働きかけること。
二、 アムネスティ・インターナショナルが懸念し、勧告している以下の人権問題に対して同国が透明性のある説明責任を果たすことを保証するよう、他の理事国および同国に働きかけること。
なおアムネスティ・インターナショナルが朝鮮民主主義人民共和国に関して、国連普遍的定期審査へ提出した文書の概要は以下の通りです。普遍的定期審査に基づく情報作成のための一般的ガイドライン(General Guidelines for the Preparation of Information under the Universal Periodic Review)に基づく情報を提供したものであり、同国に対する勧告を行っています。
2009年11月24日
社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
理事長 藤田真利子
※アムネスティ・インターナショナルによる、朝鮮民主主義人民共和国への勧告事項
食糧の権利
・ 食糧が、最も必要とする人たちに届くことを確実にするために、世界食糧計画による早急かつ自由な訪問を認めること
・ 食糧支援の配給について、差別がなく、必要性に応じて行われるよう保証すること
・ 十分な食糧へのアクセスが、弱い立場にある層や障害を持つ人びとの層に優先的に認められるよう保証すること
人権監視団の訪問
・ 国連の、食糧への権利に関する特別報告者、意見と表現の自由に関する特別報告者、宗教と信条の自由に関する特別報告者、そして特に朝鮮民主主義人民共和国の人権状況に関する特別報告者などの独立した監視者を招聘すること
・ アムネスティをはじめとする独立した人権団体が同国内を調査し、人権状況を監視できるよう、そうした団体を招聘すること
移動の自由の権利
・ 同国を許可無く出国しても犯罪行為とならないように同国の刑法を改正し、国内外を旅する際に必要とされる許可証を撤廃すること
・ 出国者が強制送還されたり、拷問や虐待にさらされないよう保証すること
言論や表現の自由の権利
・ 同国憲法および関連する国際人権文書にある、表現の自由および宗教の自由を、実際に、完全に保障すること
拷問およびその他の虐待
・ 刑務所における囚人に対する拷問ならびにその他の虐待および強制労働を直ちに止め、囚人の処遇への国際基準を確実に適用すること
・ 収容所および留置所の状況を改善して最低限の国際基準を満たすようにすること
死刑
・ 公開処刑および裁判無しの処刑を直ちに止めること
・ 死刑廃止への第一歩として、死刑の正式な執行停止を導入すること
拉致および強制失踪
・ すべての拉致および強制失踪を公に非難し、直ちに止めさせること
・ 拉致および強制失踪に関する過去および現在の申し立てを徹底的、且つ独立して公平に調査すること
・ 拉致あるいは強制失踪の被害者全員の消息および行方に関する政府としての正確で決定的な情報を作成すること
・ 拉致ないし強制的失踪の被害にあった人びとは、国際法に合致した明らかな犯罪事実で起訴されない限り、自らが望めば、同国を離れることができるよう保証すること
以上
複写送付:
鳩山由紀夫 内閣総理大臣
外務省総合外交政策局人権人道課
添付資料:
アムネスティ・インターナショナル報告書
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=725
(以上、アムネスティ・インターナショナル日本のサイトより)
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の人権問題にアクションを
アムネスティ・インターナショナルは、2009年2月24日、国連人権理事会に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の人権問題に関する文書を提出して、同国内で行われている人権侵害に対して国連や国際社会に対して行動を要請しています。
またアムネスティ・インターナショナルとアムネスティ・インターナショナル日本は、岡田外務大臣に対して個別に文書を送付して、今年12月に行われる国連普遍的定期審査(UPR)の場で人権理事会の理事国として同国の人権問題解決のために発言し、同時に関係諸国に働きかけるよう要請しています。
同国内で声を上げられない人びとに代わって声をあげてください。
外務大臣にハガキを送ろう!
1.ハガキの裏表をダウンロード
http://www.amnesty.or.jp/uploads/mydownloads/appeal_card_N-korea.pdf
2.ハガキ大の用紙に印刷
3.署名をし、70円切手を貼って投函
ハガキPDFをダウンロードする
http://www.amnesty.or.jp/uploads/mydownloads/appeal_card_N-korea.pdf
朝鮮民主主義人民共和国についてもっと詳しく・・・
・食料の権利保障と人権監視団の受け入れ
http://www.amnesty.or.jp/uploads/mydownloads/NKorea_Info_food_print-ja-a1.pdf
・移動の自由、言論および表現の自由
http://www.amnesty.or.jp/uploads/mydownloads/NKorea_Info_movement_print-ja-a1.pdf
・拷問、死刑および拉致
http://www.amnesty.or.jp/uploads/mydownloads/NKorea_Info_torture%20dp_print-ja.pdf
補足説明
2009年2月24日にアムネスティ・インターナショナルが国連人権理事会に提出した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に関する国連普遍的定期審査(UPR)への文書にもとづく要請です。審査において同国の人権問題を多数の国が取り上げることによって国連人権理事会が実効ある勧告を出すことを期待するものです。日本国政府に対してはあわせて文書により人権監視機関等の同国国内への受け入れと、調査に対して同国が説明責任を果たすよう要請しています
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=2798
日本支部声明 : 朝鮮民主主義人民共和国の人権問題に関する、岡田外務大臣への要請書
アムネスティ・インターナショナル日本は、本年12月に国連人権理事会において、朝鮮民主主義人民共和国の人権状況に関する普遍的定期審査が予定されていることを踏まえ、日本政府が、今回の普遍的定期審査において、同国の人権問題を積極的に取り上げ、人権状況の改善を同国および関係各国に働きかけるよう要請する外務大臣宛ての要請文を発表いたしました。
外務大臣 岡田 克也 殿
2009年12月に国連人権理事会において朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の人権状況の普遍的定期審査が行われることが予定されています。アムネスティ・インターナショナル日本は、貴職に対して下記のとおり要請します。
記
一、 人権理事会の理事国として、また同国と歴史的にも深い関わりをもつ隣国として、同国の人権状況の改善のため、普遍的定期審査において同国の人権侵害問題について積極的に発言し、且つ関係各国に働きかけること。
二、 アムネスティ・インターナショナルが懸念し、勧告している以下の人権問題に対して同国が透明性のある説明責任を果たすことを保証するよう、他の理事国および同国に働きかけること。
なおアムネスティ・インターナショナルが朝鮮民主主義人民共和国に関して、国連普遍的定期審査へ提出した文書の概要は以下の通りです。普遍的定期審査に基づく情報作成のための一般的ガイドライン(General Guidelines for the Preparation of Information under the Universal Periodic Review)に基づく情報を提供したものであり、同国に対する勧告を行っています。
2009年11月24日
社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
理事長 藤田真利子
※アムネスティ・インターナショナルによる、朝鮮民主主義人民共和国への勧告事項
食糧の権利
・ 食糧が、最も必要とする人たちに届くことを確実にするために、世界食糧計画による早急かつ自由な訪問を認めること
・ 食糧支援の配給について、差別がなく、必要性に応じて行われるよう保証すること
・ 十分な食糧へのアクセスが、弱い立場にある層や障害を持つ人びとの層に優先的に認められるよう保証すること
人権監視団の訪問
・ 国連の、食糧への権利に関する特別報告者、意見と表現の自由に関する特別報告者、宗教と信条の自由に関する特別報告者、そして特に朝鮮民主主義人民共和国の人権状況に関する特別報告者などの独立した監視者を招聘すること
・ アムネスティをはじめとする独立した人権団体が同国内を調査し、人権状況を監視できるよう、そうした団体を招聘すること
移動の自由の権利
・ 同国を許可無く出国しても犯罪行為とならないように同国の刑法を改正し、国内外を旅する際に必要とされる許可証を撤廃すること
・ 出国者が強制送還されたり、拷問や虐待にさらされないよう保証すること
言論や表現の自由の権利
・ 同国憲法および関連する国際人権文書にある、表現の自由および宗教の自由を、実際に、完全に保障すること
拷問およびその他の虐待
・ 刑務所における囚人に対する拷問ならびにその他の虐待および強制労働を直ちに止め、囚人の処遇への国際基準を確実に適用すること
・ 収容所および留置所の状況を改善して最低限の国際基準を満たすようにすること
死刑
・ 公開処刑および裁判無しの処刑を直ちに止めること
・ 死刑廃止への第一歩として、死刑の正式な執行停止を導入すること
拉致および強制失踪
・ すべての拉致および強制失踪を公に非難し、直ちに止めさせること
・ 拉致および強制失踪に関する過去および現在の申し立てを徹底的、且つ独立して公平に調査すること
・ 拉致あるいは強制失踪の被害者全員の消息および行方に関する政府としての正確で決定的な情報を作成すること
・ 拉致ないし強制的失踪の被害にあった人びとは、国際法に合致した明らかな犯罪事実で起訴されない限り、自らが望めば、同国を離れることができるよう保証すること
以上
複写送付:
鳩山由紀夫 内閣総理大臣
外務省総合外交政策局人権人道課
添付資料:
アムネスティ・インターナショナル報告書
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=725
(以上、アムネスティ・インターナショナル日本のサイトより)
●<国家戦略室>政策参与に「反貧困ネット」の湯浅氏起用内定(毎日新聞)
政府は14日、国家戦略室の政策参与に「反貧困ネットワーク」事務局長の湯浅誠氏(40)を起用する人事を内定した。湯浅氏は、年末年始に東京・日比谷公園で失職した非正規雇用労働者に支援を行った「年越し派遣村」の村長を務めたことで知られる。
政策参与は非常勤の国家公務員で、人事の発令は11月1日。湯浅氏は失業者対策や貧困問題などの分野で菅直人国家戦略担当相に政策提言するほか、近く設置される政府の緊急雇用対策本部でも助言を行う。
湯浅氏は14日の会見で「現場の状況を改善するために今まで活動してきた。路上に放り出されて命をなくす人たちへの対策を求め、作っていきたい」と話した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091014-00000073-mai-pol
●守る会の質問状に各党が回答(朝鮮民主主義研究センター)
北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会が北朝鮮政策に関して各政党に質問状を送った。核、拉致、脱北者、帰国者という四つの問題についてそれぞれ数個ずつ質問するものだ。回答したのは国民新党、自由民主党、民主党、日本共産党、および期限を過ぎてから社会民主党。国民新党は「現時点で党の見解をまとめ回答を出すことは困難」という回答であり、実質的に回答したのは四党だ。
マニフェストのレベルでは自民党と民主党の北朝鮮政策はほとんど違いがなかった。しかしこの質問状への回答では両者の違いが明確に出た。
脱北者の保護に関し、自民党は日本国籍者と元在日コリアンであれば日本に受け入れる、と回答したのに対し、民主党はそれ以外の脱北者についても受け入れると回答している。(民主党の回答では日本国籍者の受け入れにマルが付いていなかったようだが、単純なミスであろう。) 民主党は脱北者を難民とする判断を示して中国政府による強制送還を批判し、日本が受け入れた脱北者への定着支援についても肯定的に回答している。概ね満足できる回答と言っていい。一方、自民党は帰国事業に関する質問には一切答えない無責任ぶりを示した。落第だ。
選挙では民主党の大勝が予測されている。しかし民主党がこの回答で示した北朝鮮政策を実行するかどうかは分からない。マニフェストに何も書かれていなかったということは、現時点で重要な問題と見なされていないということだ。今後、脱北者の保護が大きな問題とならなければ、この北朝鮮政策は紙の上のものにとどまるだろう。市民団体、マスメディアの努力が必要だ。
http://www.asiavoice.net/nkorea/2009/08/post_304.html
大分間が空きましたが、久しぶりに北朝鮮問題について。本当はもっと早くに書き上げるつもりだったのですが、とうとう今になってしまいました。
派遣村と脱北者保護という、それだけでは互いに何の関連性も無い上記2つの記事を、わざわざ私が全文転載してここに紹介したのは、ちょっとした訳があります。それは、この2つの記事からも、鳩山新政権の性格がにじみ出ているように感じるからです。
今の鳩山政権の与党・民主党は、元々は「自民党の補完・代替物」として、財界肝入りで小選挙区制とセットで誕生した体制内野党だったのが、それでも自民党への対抗上、どうしても一定の「野党色」は打ち出さざるを得ないという、深刻な矛盾を抱えた政党です。だから、「非自民」若しくは「反自民」という以外には、明確な旗印(政治的な軸)を打ち出す事が出来ません。それは、この党は左右雑多な勢力の寄せ集め政党なので、余り旗印にばかり拘ると空中分解しかねないからです。
民主党が盛んに宣伝する「脱官僚政治」にしても、これだけでは何の旗印にもなりません。昨今、官僚だけがさも諸悪の根源のように言われていますが、官僚なんて、所詮は小悪止まりの木端役人にしか過ぎません。その小悪を手なずけ動かしている巨悪こそが問題なのであって(三権分立なんて単なる建前)、そこ(立法・政治権力)が変わらなければ木端役人(行政・司法)も変わりようがありません。しかし、それを問題にしだすと空中分解しかねないから、貧困層にも規制緩和を求める財界にも良い顔が出来る「脱官僚政治」でお茶を濁しているのです。
そんな鳩山・民主党政権ですが、これは国民サイドからすれば、自分たちの運動如何によっては、いくらでも政治を変える事が出来るという事ではないでしょうか。そして「軸がない」という事も、これは裏返せば「旧来のイデオロギーには捉われない」という事ではないでしょうか。つまり、旧来の自民党支配ほどには財界や米国の縛りは効かない代わりに、旧来の左翼イデオロギーにも拘束されず、国民の運動がストレートに政治に反映される、そういう側面があるという事です。
だから、派遣村の村長を国家戦略室の参与に据える一方で、脱北者支援についても前政権よりも更に踏み込んだ動きも見られるのではないでしょうか。
勿論、軸が定まらない民主党政権の事ですから、片時も目が離せません。派遣村村長起用にしても、それでお任せでは、単なる「お飾り・ガス抜き」に終わるだけでしょう。脱北者支援にしても、このままではアンケートの回答だけに終わる可能性が大です。どちらも、「市民団体、マスメディアの努力」によって、その後の動きが決まるでしょう。
こう言うと必ず出てくるであろう反論が、「北朝鮮と友好的で拉致を否定した社民党が連立政権に加わっている」「民主党も外国人参政権や人権擁護法案に賛成する売国政党だ」というものでしょう。そういう意見は、総選挙前にもネットで多数見られましたが、うんざりしますね。いつまでそういう過去の経歴にばかり拘っているのかと思いますね。
確かに、社民党や共産党が北朝鮮の人権問題に及び腰なのは事実だし、民主党にも似たような議員は少なくありませんが、いつまでもそればかりを論い、相も変わらず「労働組合が日本を侵略w」云々のネガキャン・ネトウヨ言説ばかり振り回しているようでは、これらの党の支持者だけでなく、それ以外の国民も逆に引いてしまうと思います。そういう人は、櫛渕万里さん(民主党衆院議員・前ピースボート事務局長)の夫が中国民主活動家の李松さん(民主中国陣線代表)である事や、脱北者支援NGO「守る会」(北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会)幹部に何人もの共産党員がいる事を、どれだけ知っているのでしょうか。
ところが、北朝鮮・拉致問題支援者の多くは、「愛国」や「国防」を口にしながら、現実の主権・人権侵害たる米軍基地問題や、米国言いなりの農産物輸入自由化、規制緩和による「派遣切り」には一切頬かむり、という逆ダブスタぶり。しかも実際にやっている事はと言えば、在日外国人虐めや、ジェンダーフリー批判に名を借りた弱者叩き、自民党・財界・右翼メディア・新自由主義者と一緒になっての「派遣村」バッシング、日の丸をゲバ棒代わりにしての暴力沙汰、といった事ばかりで。そんな人たちが幾ら民主党や左翼を批判した所で、傍からすれば「結局お前らもやっている事は同じじゃないか」。
確かに、北朝鮮や日米安保・自衛隊などの問題については、社民・民主両党間の隔たりは大きいし、民主党内部にも様々な意見があるのは否めません。そして私も左派として、これらの問題や外国人参政権問題については、「救う会」などの北朝鮮・拉致問題関係者とは大きく見解を異にします。しかし、前述の「守る会」アンケートにもみられるように、少なくとも脱北者保護・支援については寧ろ自民党よりも積極的な回答が寄せられていたりもするのですから、何故そこをもっと前に推し進めるよう、働きかけないのでしょうか。
「守る会」理論誌「光射せ!」創刊号に、「左翼”リベラル”は何故北朝鮮の人権侵害に及び腰なのか?」という一文が掲載されていますが、そのような既存のイデオロギーに拘っているのは、別に左翼”リベラル”だけではないでしょう。寧ろ今は、北朝鮮・拉致問題支援者のほうこそが、左翼”リベラル”以上に、冷戦・反共・排外主義のイデオロギーに拘っているのではないでしょうか。
(参考記事)
・国家基本問題研究所の意見広告―真の「争点」は何でしょうか?(島田洋一ブログ)
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/1179876/
・何が「生活が第一」か、インド洋、シーレーン、拉致(眞悟の時事通信)
http://www.n-shingo.com/cgibin/msgboard/msgboard.cgi?page=372
・必死に反日エンジンをふかす民主党ら②再度、日本人と「拉致」の間に「生活」を割り込ませる民主党(雅子皇太子妃・皇太子御一家の現状は"第二の女系天皇問題"【FC2支局】)
http://bluefoxhispeed.blog91.fc2.com/blog-entry-95.html
・検証:右翼市民運動 組織拡大の背景とその行動、習性、思想 私たちはどう向き合えばいいのだろうか(日刊べリタ)
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200905111500151
・外国人参政権反対を叫ぶ似非右翼暴力集団が、一人の容認派を集団で暴行(You Tube)
http://www.youtube.com/watch?v=Cs9Z3zdt3qs
たまたま目にした北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会(守る会)HPに、以下の記事がありました。旧サイトでも以前に何度か取り上げた石丸次郎氏(アジアプレス)が司会をされるという事なので、ブログでも改めて紹介しておきます。
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北朝鮮帰国者の体験を聞く市民交流集会
~北朝鮮で何があったのか、語ります~
■日時 10月25日(日) 18.30-20.30
■場所 エル大阪 http://www.l-osaka.or.jp/pages/access.html
■参加協力費500円 定員60名
会場カンパとしてください。
■主旨
今年12月14日、在日朝鮮人の北朝鮮帰国事業開始50年を迎えます。
当時の在日人口の7人に1人、9万3000人が社会主義の祖国に帰り
ました。しかし、その後、北朝鮮帰国者の多くが困窮ににあえぎ、音信
不通、行方不明になる人が続出しました。
今、その元在日帰国者が密かに脱北して日本に戻っています。
その数約200人。北朝鮮でいったい何があったのか、脱北帰国者から
体験を聞き、日本での定着・自立の問題点について共に考えませんか。
■証言 ※会場内での撮影、録音に制限があります。
パク・ジュン(男、60年代に15歳で山陰地方から帰国)
パク・ミオク(女、北朝鮮生まれの帰国2世)
リ・ハナ(女、北朝鮮生まれの帰国2世、大阪在住)
キム・ソジャ(女 60年代に12歳で中国地方から帰国、大阪在住) 他
あわせて北朝鮮内部記者チャン・ジョンギルが撮ったミニ写真開催。
■司会 石丸次郎(アジアプレス)
■主催 北朝鮮帰国者との交流集会実行委員会
■後援 財)庭野平和財団
■問い合わせ 06-6224-3226 アジアプレス大阪 担当:玉本
----------------------------------------------------------------------
あと、大阪での北朝鮮関連のニュースとしては、「帰国事業訴訟」の取り組みもあります。「帰国事業訴訟」とは、脱北者の高政美(日本名・千葉優美子)さんが、帰国事業推進の責任をとれと朝鮮総連を訴えている裁判の事で、こちらの判決言い渡しも、11日30日午後1時15分に大阪地裁1009号室であります。こちらも併せて紹介しておきます(上記と同じ「守る会」HPにも掲載されています)。
※尚、同HPは、ウェブ・システムの都合上、そのままの形ではコピー等が出来ません。記事を引用なさる場合は、右上の「シンプル・印刷用」ボタンをクリックしていただければ、コピー等も可能になる、との事です。
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北朝鮮帰国者の体験を聞く市民交流集会
~北朝鮮で何があったのか、語ります~
■日時 10月25日(日) 18.30-20.30
■場所 エル大阪 http://www.l-osaka.or.jp/pages/access.html
■参加協力費500円 定員60名
会場カンパとしてください。
■主旨
今年12月14日、在日朝鮮人の北朝鮮帰国事業開始50年を迎えます。
当時の在日人口の7人に1人、9万3000人が社会主義の祖国に帰り
ました。しかし、その後、北朝鮮帰国者の多くが困窮ににあえぎ、音信
不通、行方不明になる人が続出しました。
今、その元在日帰国者が密かに脱北して日本に戻っています。
その数約200人。北朝鮮でいったい何があったのか、脱北帰国者から
体験を聞き、日本での定着・自立の問題点について共に考えませんか。
■証言 ※会場内での撮影、録音に制限があります。
パク・ジュン(男、60年代に15歳で山陰地方から帰国)
パク・ミオク(女、北朝鮮生まれの帰国2世)
リ・ハナ(女、北朝鮮生まれの帰国2世、大阪在住)
キム・ソジャ(女 60年代に12歳で中国地方から帰国、大阪在住) 他
あわせて北朝鮮内部記者チャン・ジョンギルが撮ったミニ写真開催。
■司会 石丸次郎(アジアプレス)
■主催 北朝鮮帰国者との交流集会実行委員会
■後援 財)庭野平和財団
■問い合わせ 06-6224-3226 アジアプレス大阪 担当:玉本
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あと、大阪での北朝鮮関連のニュースとしては、「帰国事業訴訟」の取り組みもあります。「帰国事業訴訟」とは、脱北者の高政美(日本名・千葉優美子)さんが、帰国事業推進の責任をとれと朝鮮総連を訴えている裁判の事で、こちらの判決言い渡しも、11日30日午後1時15分に大阪地裁1009号室であります。こちらも併せて紹介しておきます(上記と同じ「守る会」HPにも掲載されています)。
※尚、同HPは、ウェブ・システムの都合上、そのままの形ではコピー等が出来ません。記事を引用なさる場合は、右上の「シンプル・印刷用」ボタンをクリックしていただければ、コピー等も可能になる、との事です。