アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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体裁ばかり取り繕うな

2008年10月06日 23時19分12秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 

 記事冒頭の左の写真は、私のバイト先の、某大手スーパー物流センターで試験的に導入されたカート(カートラック)です。センター夜間納品(店舗には翌日早朝着)商品の仕分け・配送に使用しています。それも、今の所は全店舗が対象ではなく、幾つかの店舗向けに限って、試験的に使用されています。スーパーの方としては、店の方で何も問題が無ければ、それまでのカゴ車(同じく右の写真)納品から、ゆくゆくは全てこのカートラックでの納品に切り替えていく腹つもりなのでしょう。

 私はそこで、「何故、夜間納品分に限っての使用なのか?」という疑問が湧いたのですが、誰もまともに答えてくれませんでした。まあ、所詮私たちは下請けの業務請負会社のバイトでしかないので、荷主であるスーパーの指示通りに仕事する以外にないのでしょうが。

--但し、私はこんな考え方には納得していません。私たちはあくまで「消費者の為に」仕事をしているのです。消費者の前では下請けだろうと元請けだろうと関係ない、どちらが上でも下でもない、互いにヒフティ・ヒフティの対等な関係であって然るべきだと思っています。しかし、まだまだ右翼封建的な似非「民主国家」のこの日本では、どうしても下請けは発注元に、労働者は資本家の言いなりになるのが美徳だと思われている。それに逆らっても業務委託契約を解除されるのがオチで、公取委も労基法も公益通報保護法も実際には有名無実。だから日付・産地偽装が後を絶たないのです。--

 そこで今までの経験から推測するに、普段から「速く正確に」をモットーに、商品の延着率やロス率から誤配率やら商品破損率まで、個人別のロス・ミス集計だけはやたら熱心なこのスーパーの事ですから(そのくせ実務は完全に丸投げで、今現場で何が起こっているかは殆どノーチェックなのですが)、恐らく店舗での開店前の品出し時間の短縮を狙っての事なのだろうと、直ぐに想像は付きます。
 従来のカゴ車での店舗納品だと、カゴ車のままではデカ過ぎて、店のバックヤードから売り場の陳列スペースにそのまま移動出来ず、無駄な積み替え作業が発生してしまいます。それをカートでの納品に切り替える事で、配送車から商品を降ろして、バックヤードでの積み替え作業無しに、そのまま売り場に品出しする事が出来ますからね。

 そうすれば、なるほど店舗での荷出し時間短縮にはなるでしょう。しかし、このカートラックの形状では、商品破損の件数が激増するのではないかと思われます。
 まず、台車の形状が縦長なので、重心が極めて不安定です。そして、この写真だけでは分かりづらいかも知れませんが、カートに備付の落下防止バーが商品(この場合は牛乳ケース)の高さより上にある為に、いつ商品が下に落下しても不思議ではありません。かと言って、これ以上の高さに牛乳ケースを積むと、今度は重すぎて移動出来なくなる。

 ではどうするかと言えば、夜勤作業者に聞く所によると、梱包用のビニールを作業場に用意しておいて、カートに商品を載せた後は、ビニールでカートごとグルグル巻きにして、それで落下防止を図っているのだそうです。若しそれが本当なら、何と二度手間な事をやっているのか。それでは、一旦商品をカートに積んでしまったらもう、出荷指示変更等で商品を積足し・積減らし・積み替えしようとする度に、グルグル巻きを開梱・再包装し直さなければならないではないですか。

 センターに出入りしている納品業者も、それには流石に呆れていました。その納品業者曰く「他のスーパーでも、カゴ車納品からこの手のカート納品に切り替えている所が幾つかあるものの、そこでは商品破損が今まで以上に頻発するようになった」との事だそうです。幾ら「体裁、見てくれ」(この場合は品出し時間の短縮)ばかり取り繕っても、商品破損を頻発していたのでは、何にもならないのに。「何の、誰の為の仕事か」という最も肝心な部分を置き去りにしたままで、目先の成果ばかりを追い求めているから、こんな本末転倒な事になるのでしょう。

 そういう私の意見に対しては、「良貨が悪貨を駆逐する」と言う人も、中には居られるかも知れません。やがてスーパーの方でも、商品破損の多発に気がついて、何らかの対策を講じる筈だ、と。
 そういう「良心的」な対応をしてくれるのならまだ良いのですが。でも「目先の利益」「見てくれの数字」一辺倒の昨今の株主資本主義の下では、得てしてカートの不具合はそのままに、商品破損ロスを全て納品業者におっ被せる事で、恰も何事も無かったかのように取り繕うスーパーも、決して少なくないのではないかと思うのですが。何故ならば、まだまだ前述の「ヒフティ・ヒフティの対等関係」に置かれていない日本の経営者にとっては、その方が遥かに楽ですもの。
 西宮冷蔵の水谷社長が目指した「ヒフティ・ヒフティの対等関係」に基づく「経済民主主義」実現の道は、まだまだ容易ではなさそうです。

(追記)

 従来のカゴ車から前記のカートへの仕様変更理由について、本日改めて上司に確認してみました。すると曰く「数年後に竣工予定の新センターの仕様に合わせる為」との事。要するに、単に店舗早朝での品出し作業効率化を考えての事だけでなく(勿論それも在るのは確かでしょうが)、それも含めた作業全般の効率化を考えての事でした。将来的には、夜間早朝納品分だけでなく、全ての納品がこのカートに一本化されるでしょう。
 しかし、ただでさえ扱いにくい上に、商品破損にも今以上に気を使わなければならなくなるので、このカートに対するバイト仲間の評判は、もう惨憺たるものなのですが。先日もあるバイトが、某知事の「くそ教委」発言に託けて、「このくそカートが!」と盛んに愚痴をこぼしていて、某知事の「徳育効果」が図らずも立証された形となりましたw。
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