アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

当ブログへようこそ

 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

 これが、当ブログの主張です。
 詳しくは→こちらを参照の事。
 「プレカリアート」という言葉の意味は→こちらを参照。
 コメント・TB(トラックバック)については→こちらを参照。
 読んだ記事の中で気に入ったものがあれば→こちらをクリック。

北陸新幹線なぞ要らない!

2019年08月21日 23時35分26秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 
 
8月後半のシフト連休を利用して、青春18きっぷで富山を鉄道旅行して来ました。1泊2日の駆け足旅行ながら、富山の鉄道再生の鍵を握る2つのLRT(低床式の次世代型路面電車)に乗って来ました。万葉線とポートラム(富山ライトレール富山港線)の2つです。その報告を今回と次回の2回に分けて書きます。

そもそも何故、富山を選んだのか?富山市は全国の中でもマイカー保有率が高く、駅前商店街の衰退による市街地空洞化が以前から問題になっていました。その対策として、公共交通網の整備、LRT拡充による街づくりが今、進められています(コンパクトシティ構想、左上図参照)。その実態について、前から知りたいと思っていたので、今回、富山に行く事にしました。
 
しかし、せっかく旅行で使おうと思っていた青春18きっぷが、金沢・富山間では使えませんでした。北陸新幹線が長野から金沢まで開業した代わりに、並行在来線のJR信越・北陸本線が、しなの鉄道(長野)・えちごトキめき鉄道(新潟)・あいの風とやま鉄道(富山)・IRいしかわ鉄道(石川)と、各県毎に第三セクターに移管・分割されてしまった為に、他社線扱いとなり、1180円も余計に運賃を払う羽目になりました。(金沢・高岡間で820円、高岡・富山間で360円。右上地図参照)
 
 

青春18きっぷの但し書きには以下の様に書いてあります。

〜JR線以外の会社線を経由する列車をご利用の場合は別に会社線に有効な乗車券類が必要です。(中略)あいの風とやま鉄道線の富山〜高岡間、IRいしかわ鉄道線の津幡〜金沢間はJR線へ通過利用する場合に限り、普通列車の普通車自由席に乗車できます。(中略)当該区間内で下車した場合(富山・高岡、津幡・金沢では下車可能)、または当該区間を越えて乗車した場合、別に会社線全乗車区間の運賃が必要です。〜(左上の券面写真参照)

非常に分かりにくい但し書きですが、「青春18きっぷだけではJR以外の線内で途中下車はできませんが、富山・高岡に限っては下車できますよ」と読み取れるじゃないですか。

それで、高岡駅で万葉線に乗り換える為に、青春18きっぷをかざして下車しようとしたら、改札係に止められてしまったのです。改札係曰く、「青春18きっぷだけで通過できるのは、JR北陸本線・七尾線を乗り継ぐ為に金沢・津幡間を通過する場合と、JR高山本線・氷見線・城端線を乗り継ぐ為に富山・高岡間を通過する場合だけだ」そうです。(右上のポスター写真参照)

つまり、

○JR北陸本線・七尾線の組み合わせなら、金沢・津幡間の通過に限りOK。

○JR高山本線・氷見線・城端線の組み合わせなら、富山・高岡間の通過に限りOK。

○それ以外は、たとえJR線同士の組み合わせ(七尾線・城端線など)での通過使用もダメ。

こういう事なのだそうです。でも、青春18きっぷの但し書きだけでは、普通の人はここまで分かりません。もっと分かりやすく書いてくれなければ理解できません。

そもそも、在来線だけでは輸送力に限界があるから、新幹線が作られる様になったのでしょう。在来線を間引かなければ輸送量を維持できない様な新幹線なら、最初から作らなければ良いのです。
 
その上、国鉄が独占に胡座をかくのを止めて民間と競争する為に、国鉄の分割民営化を強行しておきながら、今頃になって新幹線と在来線の両方も面倒見れないから、在来線は第三セクターで行政も金を出してくれとは、余りにも言う事が身勝手です。
 
そもそも、いくら分割民営化した所で、JRに対抗できる私鉄なぞ存在しません。全国最大規模の私鉄である近鉄でも、それは無理です。そのJRの独占状態はそのままにしておきながら、新幹線の能力を高めるのではなく、競合相手の並行在来線の力を削ぐ事ばかり考えて。こんな虫の良い話がありますか?こんな事ばかりしていたら、最後には新幹線も在来線もダメになってしまいます。

北陸新幹線の開通で、東京から金沢に行くには便利になりましたが、その裏では、在来線が数社の第三セクターに分割されてしまった為に、富山から新潟に行くには却って不便になりました。特急が無くなり、普通電車も県境近くの泊までしか行かなくなりました。

地元住民にとっては、幾らスピードが速くても運賃がバカ高い新幹線よりも、多少スピードは遅くても通勤通学の足として機能している在来線の方が、よっぽど重要です。

東京の金持ちだけが潤えば良いのか?金沢などの一部地域だけが潤えば良いのか?大都会の金持ちだけが潤い、地方の玄関口だけがそのお零れにあやかり、それ以外の地域は野となれ山となれでは、余りにも自分勝手ではないでしょうか?

そんな自分勝手が通用するなら、私も明日はJR高山本線の南富山から乗車して、富山・金沢間の第三セクター区間はキセル乗車で運賃をチョロまかしてやろうかという気持ちになります。そうなれば、ますます道徳が廃れ、社会も荒んでしまいます。
 
やがて北陸新幹線は福井から大阪に伸びてきます。既に福井県内では新幹線の建設工事が進んでいます。北陸新幹線が福井まで開通したら、福井県内の並行在来線も、JR北陸本線から別の第三セクターに変わります。その時も、青春18きっぷは通過しか出来ないようになるのでしょうか?もうそうなれば、青春18きっぷなんて誰も買わなくなるし、きっぷの乗客も福井には来なくなるでしょう。
 
※なお、在来平行線問題については、私のブログの下記の記事もお読み下されば、更に参考になると思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする