人生ってこんなことがあるのですね。
先月メールが飛び込んできました。
「ー略ー 実は7/6に東京に行く機会があり、もし先生も東京にお出でになることがあるのであれば、お会いしたいと思いまして連絡いたしました。
平日ですし、ご迷惑かと思いましたが、なかなか東京以南に行くことがないので、連絡をした次第です。ー略ー」
私はその7/6に東京経由で十日町に行く予定になっていました!
もちろん会いましたとも。
あまりにも話が弾んで、写真をとることを忘れていました。
別れる時にあわてて撮りました。
10年以上も前に研修会に参加したそうですから、その頃はどんなに若い、可愛い保健師さんだったのでしょうか?!
その後、母子担当を経て今は成人担当ということでした。
担当を外れたこともあり、もちろんあの東日本大震災もありで、「認知症予防はなかなか・・・」と残念そうに話してくれました。
「どうですか?認知症は増えてきてるでしょ?」と問うと
「担当者に聞くとそのようです・・・」
「エイジングライフ研究所の考えだと、あれほどのことが起きてしまうと、半年たつと認知症が始まるということになります。
そろそろ被災地に小ボケが・・・を書いたのは2011.9.19でした。
それから3か月後「予想的中・・・仮設生活に小ボケが・・・」では生活不活発病は体だけでなく脳機能にもあてはまることを言いました。
イキイキと自分らしく生きられない方が納得がいくともいえるほどの大震災だったんですよね。認知症は生活のありようで起きてくるものですから、当然脳の元気を失っていく人たちが増えてくることは、まさに想定内」
平野さんが話し始めました。
「私が最初にボケ予防教室を立ちあげたところ、一か所ですが、その後も自主活動が続いていたのです。
もみじ会と名前もついて、お揃いのジャケットも作ったりして、グランドゴルフを楽しんだりして。
そのもみじ会が、この前からみんなが集まって活動を再開したんです。
確かに皆さん元気な印象が強いです!」
今もこんなに若いのですから、ボケ予防教室を立ち上げた時にはほとんどフレッシュウーマンだったのではないでしょうか。
その時蒔いた一粒の種が、震災で大変な思いをした方々の生きる力になろうとしています。
「なぜ、もみじ会は自主活動につながったのかしら?」と問いました。
「最初に保健推進委員にお話ししました。『地域の問題なので』と町内会長さんにはなしを持っていってくれてました。
会長さんがとてもよく理解してくださって、公民館長さんともども協力的で、地域の皆さんを引っ張っていってくれました。会長をやめられた後も一住民として参加してくださって。
そうですね。認知症予防をよく理解してくれている強力なリーダーの存在が一つの条件になりますね。
そういう方がいるところは、婦人会の方も尽力してくれますしね!」
東北の各地でこのような脳の健康のためということを旗印にした集まりができてくれるといいのです。
実は今夜大船渡市のうさぎのしっぽ代表の熊谷さんから電話をいただきました。
「一度教えてあげると、また挑戦する方が多くて。布と針を持って、チクチクすると楽しいようです。
私もちょっとでも皆さんのためになれたら嬉しいです」
私はこのような言葉を聞くと嬉しいです!
復興はまだまだかもしれませんが、どうぞお元気でと祈る気持ちでいます。